ゲームプランナーがきついと言われる理由や転職の理由を解説!

最終更新日:2024年2月9日

種です。企画力や分析力のほか、KPI分析や市場調査などマーケティングに関するスキルも求められます。自分のアイデアを提案し、ユーザーから良い評価を得られれば、大きな達成感を味わえるでしょう。一方で、業務範囲の広さや納品後の対応の多さから、ゲームプランナーはきついと言われることがあります。ゲームプランナーがきついと言われる理由や転職する理由、ゲームプランナーへの転職で求められるスキルや経験、評価されるマインドについて解説します。

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この記事のまとめ

  • ゲームプランナーはゲームの企画立案から仕様書作成、制作支援、リリース後の運用まで幅広い業務を担当する
  • ゲームプランナーはゲーム業界のイメージを引き継いできついというイメージがあるが、その分やりがいもある職種である
  • 未経験からゲームプランナーに転職する場合、アシスタントやプログラマーから昇格するケースが多く、スキルだけではなくゲーム制作に対するマインドも重要である

ゲームプランナーとは

ゲームプランナーは、ゲームの企画立案から完成までの業務に携わる職種です。ゲームのキャラクターやルール、画面レイアウト、シナリオ、アイテムなどさまざまな設定を企画し、仕様書にまとめます。

ゲームプランナーが作成した仕様書をもとに、ゲームプログラマーやゲームデザイナーは開発を進めます。そのため、仕様書を見ただけで開発できるように作り込まなければいけません。ゲームプランナーは、企業によってはゲーム企画やゲームクリエイターと呼ばれ、新たに開発するゲームの面白さを左右する重要な存在です。

ゲームプランナーの仕事内容

ゲームプランナーは、ゲーム制作において上流から下流まで関わるため、業務内容は多岐にわたります。具体的な仕事内容は以下のとおりです。

工程 ゲームプランナーの役割
企画立案 企画書作成
制作準備 仕様書作成
制作 開発チームとの連携
分析・運用 クオリティチェック、改善策の提案

関連記事:ゲームプランナーとは?仕事内容、年収や求められるスキルも解説

企画立案

クライアントやディレクター、プロデューサーの要望と市場のニーズを把握し、新作ゲームの企画を立てます。コンセプトやテーマ、概要が決定したら、社内でのプレゼンテーションに向けて企画書を作成します。
プレゼンテーションをする段階では、ゲームの面白さを伝えることが最も重要です。周囲の人間が納得できるよう、面白いと思うポイントを論理的に説明する必要があります。

仕様書作成

企画書が通ったら、仕様書を作成します。仕様書は、ゲームのマップやエリアのデザイン、敵やアイテムなど、ゲームを面白くするためのアイデアをまとめたものです。
デザイナーやプログラマーは、この仕様書をもとに作業を進めていきます。そのため、ゲームプランナーには自身の頭の中にあるゲーム像を、ほかのメンバーが理解できるようアウトプットして説明するスキルが求められます。

制作(実装)の支援

制作はデザイナーやプログラマーが主に請け負いますが、ゲームプランナーが参加することもあります。ゲームの制作を進めるなかで認識のずれが発生した場合や、曖昧な箇所が生じている場合は、ゲームプランナーがデザイナーやプログラマーに対して具体的な指示を出す必要があるでしょう。

動作確認

プロトタイプができたら、検証を行います。ゲームプランナーは修正点や改善点を指示し、クオリティをあげて完成を目指します。

運用

リリース後は、ユーザーからの反響や売れ行きを分析し、次回作の企画へと活かします。また、リリース後のゲーム運用業務に携わり、ユーザーが安心してゲームを楽しめる環境を提供することもゲームプランナーの役割です。

ゲームプランナーがきついと言われている理由

自分のアイデアをゲームに反映できるゲームプランナーはやりがいのある職種ですが、きついと言われることもあります。

具体的にはなぜきついと言われているのか、理由を5つ紹介します。

業務範囲が広い

ゲームプランナーは、ゲームの企画立案や仕様書作成だけではなく、動作確認時の不具合への対応や顧客対応など、担当しているゲームに関するあらゆる業務を担います。業務範囲が広く、さまざまな業務を並行して行う必要があることが、ゲームプランナーがきついと言われている大きな理由です。

納品後も対応が必要

ゲームの納品が完了しても、ゲームプランナーの業務は終わりではありません。新作ゲームのリリース後やアップデート後に不具合が生じた際は、問い合わせが集中することも珍しくありません。ゲームプランナーはそれらの対応をする必要があります。

特に、新作ゲームの発表後は、迅速に対応しなければ今後の契約に影響しかねません。次回作のゲーム制作が始まっていても、既存作品の顧客対応に追われる可能性が高いでしょう。

常に納期に追われている

ゲームを制作する上で、納期はリリースから逆算して3カ月から6カ月先のスケジュールが組まれます。ゲームプランナーの業務には動作確認も含まれており、ほかのクリエイターの作業に遅延が発生した場合はその影響を受けてしまいます。

また、クリエイターの業務がスケジュール通りに進んでいるかを把握し、納期に間に合うように調整することもゲームプランナーの役目です。常に納期に追われることに加えて、納期前には各フェーズでの遅延によって多忙となり、残業や休日出勤が増えるケースも多く見られます。

スケジュール管理が難しい

クリエイターの作業に遅延が発生した場合でも、納期は守らなければいけません。ゲーム制作の進捗はもちろん、複数のクリエイターのスケジュールも把握しながら納期に間に合うように調整できる能力が必要です。

企画書作成の発想力が必要

ゲームのジャンルやコンセプト、ユーザーニーズなど、ゲームを制作するためのアイデアをまとめた企画書がなかなか通らないこともあります。ゲーム制作の設計図のもとになる企画書が通らなければ、制作は始まりません。そのため、ゲームプランナーは企画書が通るまで企画書を練り直し、提案し続ける必要があります。

ゲームプランナーが転職する理由

ゲームプランナーの仕事がきついと感じ、転職する人は少なくありません。ゲームプランナーが転職する主な理由を解説します。

激務で身体的にも精神的にも疲労が溜まる

ゲーム業界では人材不足が慢性化しています。そのため、企業によっては長時間におよぶ残業を強いられる場合があり、身体的な負担が大きくなります。

また、作品完成までの納期は、タイトに設定されるケースが少なくありません。常に納期に追われることから、精神的な負担も抱えやすくなるでしょう。疲労やストレスが継続的に溜まってしまい、転職を決意する人が多く見られます。

人間関係が辛い

人間関係を理由に転職する人も多いようです。ゲーム業界では上下関係が厳しいほか、個性的で職人気質な人が多いため、コミュニケーションをとる上で負担に感じる場合があります。

希望年収に届かない

厚生労働省の職業情報提供サイトjobtagによると、ゲームプランナーの平均年収は579.8万円です。国税庁が発表した日本の平均年収は461万円であり、平均よりは高い年収が期待できます。しかし、それでもゲームプランナーの業務量に見合っていないと考えて、転職する人は多くいます。単純に金額だけではなく、労働時間や業務の難易度に見合っているかどうかを検討することが重要です。

やりたい仕事ができない

ゲームプランナーの仕事は多岐にわたります。プログラムとデザイン以外は、すべてゲームプランナーが携わるといってもよいでしょう。幅広い業務に携われる魅力はありますが、業務範囲が広いと、やりがいを感じにくい業務や苦手な業務も行う必要があります。企画に携われると思っていたら、実際は細かいデバッグの仕様書作成ばかりしなければならないケースもあります。

ゲームプランナーの転職で求められるスキルと経験

未経験者と経験者別に、ゲームプランナーの転職で求められるスキルと経験について解説します。

関連記事:
ゲームプランナーが持っておくと良い資格と仕事に必要なスキル
ゲームプランナーになるには?必要なスキルや資格とは

未経験者の場合

未経験者の場合、まずはアシスタントやプログラマーとして採用され、ゲームプランナーに必要なスキルや知識が身についてからポジションが変わるケースが大半です。未経験者に求められる経験について解説します。

ゲーム開発プロジェクトにおける経験

ゲームプランナー以外のポジションでゲーム開発に参画した経験があると、高い評価につながります。ゲームプランナーの業務領域はこれらのポジションと重複しているため、プランナーとしての経験がなくても土台ができていると評価されるでしょう。

チームマネジメント経験

ゲームプランナーは、社内だけではなく外部のスタッフを取りまとめて、ゲーム制作と運営に携わります。そのため、チームマネジメントの経験があれば、ゲームプランナーとしての適性をアピールできるチャンスです。
チームをまとめるために工夫したことや、チームで発生した課題をどのように解決したかなどを、エピソードとしてまとめておきましょう。

数値分析の経験

数値分析は、ゲームリリース後にゲームプランナーが行う業務です。複数のKPIを設定しながらゲームの収益向上を目指すため、数値分析の経験は強みとなるでしょう。

経験者の場合

経験者の場合は、ベーススキルとして企画力やコミュニケーションスキル、分析スキルが必須です。

シナリオ作成や添削のスキル

ゲームの根幹となるストーリーや世界観、背景を考案し、一つの作品として仕上げるスキルが必要です。シナリオを外部のライターに依頼する場合は、シナリオを添削できるスキルが求められます。

シナリオに沿った演出考案のスキル

ユーザーに魅力的だと思われるキャラクターやストーリーの演出を考案するスキルも欠かせません。ユーザーが感じる面白さを最大化できるように、セリフやエフェクトなどの仕様をまとめます。香盤表の作成や、演出用素材の発注も含まれます。

KPIの設定やKPIを用いたイベントの企画

ゲームが正式にリリースされたあとは、ダウンロード数やログイン数、収益を継続的に監視・継続する必要があります。具体的には以下のKPIを設定し、ゲーム内のイベントに役立てます。

  • ARPPU:課金ユーザーの平均課金額

    ARPU:当日ログインユーザーの平均課金額

    PU:課金ユーザー数

    PUR:課金率

    DAU:その日に活動していたユーザー数

これらのKPIを監視するだけではなく、収益改善につながるアイデア力も求められます。

その他のスキル

ゲームプランナーに対して企画力やアイデア力だけではなく、プログラミングスキルを求める企業もあります。開発側のプログラミングスキルを習得していれば、プログラマーとの意思疎通がスムーズとなり、遅延が発生しにくくなるため、コミュニケーションスキルの一つとして評価されるでしょう。
ほかにも、以下のスキルがあると評価につながる可能性があります。

  • プレゼンテーションスキル

    ハードウェアの知識

    外部発注や人材調達の経験

ゲームプランナーの転職で評価されるマインド

ゲームプランナーとしての経験の有無にかかわらず、転職で最も重要視されるのは当事者のマインドです。ゲームプランナーとして転職したい場合、具体的にどんなマインドが評価されるのかを解説します。

関連記事:ゲームプランナーの転職ポイント|年収や将来性、求人例も紹介

ユーザー視点で仕事ができること

ゲームの面白さは、個人の趣味嗜好に左右されます。どのようなゲームが多くの人に面白いと感じてもらえるのかを考えながら、さまざまなプランを検討する必要があります。

ゲーム開発の経験が豊富なだけでは、必ずしも面白いゲームは制作できません。常にユーザーの視点でものづくりができるゲームプランナーは、ゲームの面白さを追求できる人材として高く評価されるでしょう。

実現可能な方法や代案を考えられる柔軟性

いくら面白いアイデアがあったとしても、再現するためには技術が必要です。なかには、技術的に実現が難しい課題に直面することもあるでしょう。技術的には実装可能であっても、開発コストとの関係で実現が難しい場合も考えられます。

そうした問題に直面した際、ゲームプランナーはデザイナーやプログラマーの負担を減らすために代案を検討したり、ほかの方法を模索したり必要があります。開発現場に過度な負担をかけずに方向性を変更できる柔軟な考え方も、ゲームプランナーには不可欠です。

現状分析して継続的に改善できる力

ゲーム開発は、リリースしてからも業務が続きます。リリース後の不具合修正や機能追加などで、継続的にバージョンアップを行う必要があるためです。さらに、プロモーションを実施して、より多くのユーザーに楽しんでもらえる工夫も欠かせません。
そのため、ゲームプランナーには、常に状況把握と分析を行い、課題点を見つけて改善していくマインドが重要です。

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