IT業界は未経験から転職可能?挑戦しやすい分野や志望動機の例文

最終更新日:2024年4月1日

IT業界未経験でも挑戦したいと考える方は多くいます。そのような方の中には、IT業界は専門性が高く、特別な資格や実務経験がないと採用されづらいかもしれないと考える方もいるでしょう。しかし、IT業界への転職は企業の事業内容や職種を理解し、しっかりと対策を行えば、未経験でも可能です。

本記事では、未経験からIT業界への転職を目指す方に向けて、転職方法や失敗しないためのポイント、仕事で活かせるスキル、資質、役立つ資格、志望動機の作り方などを解説します。IT業界への転職を考えている方は、転職活動の参考にしてください。

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この記事のまとめ

  • 未経験でもIT業界への転職は可能
  • 年代によって転職難易度は変わり、20代の前半、後半、30代では転職活動で注力すべき点が異なる
  • 転職活動では、ハローワークや求人情報誌、転職サイト、転職エージェントなどの媒体を利用する方法がある
  • IT業界未経験でも転職しやすい職種は、テクニカルサポート/ヘルプデスクやWeb広告営業、Webマーケターなど
  • IT業界未経験だと厳しい職種は、IT業界での経験が求められる職種や高度な専門スキルが必要な職種が当てはまる

未経験でもIT業界への転職は可能!

経験がなくともIT業界への転職は可能です。比較的、未経験からの転職を受け入れている業界であり、未経験者に向けた求人・転職情報も存在します。

その背景にあるのは、IT業界の人材不足にあります。経済産業省の「- IT 人材需給に関する調査 -調査報告書」では、2018年時点でIT人材は22万人不足しており、最も多い場合2030年には79万人が不足すると予測されています。日本の労働人口の減少とIT業の人材には教育コスト、期間がかかるというのが要因です。

人材不足を補うため未経験者を採用し育てる場合が多い

IT業界では業務に関連するスキルと知識が求められますが、求職者のスキルと知識が充分でないケースは多いです。人材を採用するには、スキルのある人材を採用するか、未経験者などを採用し入社後に育成するかのどちらかが一般的となります。

一定の研修期間を設け業務に最低限必要なスキルを身につけられるようにするなど、後者を選択する企業は多いです。

安定性よりも成長する意欲が大切

未経験からIT業界に転職する場合に大切なことは、安定性よりも成長する意欲です。IT業界は他業界と比べると技術の進化のスピードが早く、トレンドも数年で変わることが珍しくありません。転職することがゴールではなく、継続的に成長を続ける意欲が活躍には必要となります。

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IT業界にはどんな分野、職種がある?

未経験でIT業界へ挑戦する前に、そもそもIT業界にはどのような企業があるのかを知っておかなければなりません。IT業界は主に「情報通信業界」「情報処理サービス(システムインテグレーション)業界」「ソフトウェア業界」「ハードウェア業界」「インターネット・Web業界」「事業会社(情報システム部門)」の6つの種類に分類されます。

また、職種はビジネスモデルごとに分けられ、「自社開発」や「SES」などが存在します。IT業界への転職を目指す際は、あらかじめどのような分類の業界で働きたいか整理しておくと良いでしょう。

関連記事:未経験からWeb業界へ転職する方法を職種別に解説

情報通信業界

電話、ケーブルテレビをはじめとするインフラや、放送業、放送番組作成業、プロバイダーなどのインターネット基盤関連の事業者を情報通信業界と呼びます。

情報通信業界で活躍する職種は、以下のような職種があります。

  • ・ネットワークエンジニア

    ・サーバーエンジニア

    ・システムエンジニア

    ・運用オペレーター

    ・営業

    ・カスタマーサクセス

情報処理サービス(システムインテグレーション)業界

情報処理サービス業界、いわゆるSIerと呼ばれる業界では、顧客企業から依頼された情報システムの開発・運用を請け負います。現在の日本のIT産業において欠かせない存在です。

情報処理サービス(システムインテグレーション)で活躍する職種は、以下のような職種があります。

・インフラエンジニア

・システムエンジニア

・ITコンサルタント

・営業

・IT事務

関連記事:未経験でSEに転職するには?年齢別のポイントや年収、実際の働き方を解説

ソフトウェア業界

ソフトウェア業界では、コンピュータに導入して使用するパッケージ製品の開発・販売を行います。ソフトウェアの主な例としては、文書作成ソフト、表計算ソフト、ウィルス対策ソフト、会計ソフトなどがあります。この業界に所属するエンジニアは、自社製品の開発に従事する点が特徴です。

ソフトウェア業界で活躍する職種は、以下のような職種があります。

  • ・プログラマー

    ・システムエンジニア

    ・ネットワークエンジニア

    ・アプリケーションエンジニア

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ハードウェア業界

ハードウェア業界は、サーバーや複合機、パソコンおよびそれらの周辺機器、スマート家電などの幅広いハードウェアを開発・販売する業界です。ハードウェア業界の企業に所属するエンジニアは、ハードウェアを制御する「組み込みソフトウェア」の開発を主に担っており、C言語やC++を使用してプログラミングすることが多いのが特徴です。

ハードウェア業界で活躍する職種は、以下のような職種があります。

  • ・ハードウェアエンジニア

    ・組み込みエンジニア

    ・営業

近年は、スマート家電などのIoT製品の需要が拡大しており、ハードウェア業界で働くエンジニアの需要が高まっています。

インターネット・Web業界

インターネット・Web業界は、WebメディアやWebサイト、通販サイトなど、インターネット上で提供されるサイトやサービスを開発・提供する業界です。

情報サービス業界と同じく、要件定義・設計・開発・テストという工程を踏みますが、顧客の要望に沿ってWebサービスを開発するだけでなく、自社サービスとして社内開発することもあります。

集客向上を目的としてWebメディアやWebサイトを開発することも多く、Webマーケティングの知識があると評価が高まります。

インターネット・Web業界で活躍する職種は、以下が挙げられます。

  • ・バックエンドエンジニア

    ・フロントエンドエンジニア

    ・Webデザイナー

    ・Webディレクター

    ・Webマーケター

    ・Web広告営業

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事業会社(情報システム部門)

自社が保有する情報システムの開発・運用を行うため、事業会社の情報システム部門もIT人材を募集しています。

具体的には、ERP(統合基幹業務システム)やCRM(顧客関係管理システム)を含む業務システムの管理などを担当します。内製している企業ではプログラマーの採用がありますが、開発を委託している場合は、ベンダーマネジメントやIT企画などが主な業務です。

ビジネスモデルにおける分類

IT業界には、ソフトウェア業界やハードウェア業界のような分類以外にも、企業の提供サービスやビジネスモデルによる分類も存在します。「自社開発」「SES」などです。

自社開発

自社開発とは、自社の商品・サービスとして展開するシステムを、企画段階から開発、サービスのリリースまですべて自社で完結させることを指します。システムの開発にはさまざまな工程があり、すべてを自社内で完結させるためには多くの人的リソースが必要です。

そのため、SIerやSESのような外部リソースを活用するという選択肢が生まれます。

SES

SESとはシステムエンジニアリングサービスの略で、システムやソフトウェアの開発などにおける業務委託サービスです。SES企業は多くのエンジニアを抱えており「部分的な開発・保守リソースが足りない」などのニーズに応え、自社のエンジニアをアサインする形で労働力を提供します。

年代別のIT業界への転職難易度

未経験者であってもIT業界への転職は十分に可能です。ただし、年代によって転職難易度は変わります。20代前半・新卒・第二新卒世代と20代後半、30代以降とでは転職活動で注力すべき点が異なるため注意が必要です。ここでは、年代別のIT業界への転職難易度について解説します。年代別の転職難易度を理解して、転職活動に活用してください。

20代前半・新卒・第二新卒世代でIT業界未経験の場合

20代前半の場合は、IT業界での実務経験がない、もしくは短い場合でも他業界での社会人経験があれば「ポテンシャル採用」で転職できる可能性が高いです。ただし、大手企業は新卒・第二新卒採用に限定する傾向があるため、中堅・中小企業を中心に転職活動を行うと、より内定確率がアップします。

20代後半でIT業界未経験の場合

一つの指針となるのが、DX人材を目指すことです。ここでいうDX人材とは「AI、IoT、マイクロサービスなどの先端技術を駆使し、クラウドベースのアプリケーション開発やビジネス構築に対応できる人材」です。20代後半の場合、DXに対応できる人材への成長が、自身の市場価値を高めることに繋がるでしょう。

30代以降でIT業界未経験の場合

30代でIT業界未経験の人材は、20代に比べると転職のハードルが高くなります。30代後半でIT業界未経験からの転職を目指す場合には、何らかのプロジェクトにおいて企画・折衝・課題解決などの参画経験が重要です。IT業界の30代の人材は管理者としての能力を求められる傾向があります。

また、特定の業界や業種に対する専門的な業務知識や、ユーザー側企業としてのシステム開発プロジェクト参加経験があれば評価に繋がります。

30代の未経験者が転職しやすい職種としては、サーバーやネットワークの監視・運用を担当するインフラエンジニアやテクニカルサポートなどがあります。これらの職種の場合は、ITスクールなどでサーバーやネットワークの監視・運用に関する基礎的なスキルを身につけていれば、実務経験がなくても十分転職することが可能です。

IT業界未経験でも転職しやすい職種

IT業界は、未経験の方にも比較的広く門戸が開かれている職種と、時間をかけて蓄積したスキルや経験がないと採用が難しい職種があります。IT業界未経験でも転職しやすいエンジニア職としては、テクニカルサポート・ヘルプデスクやWebマーケター、プログラマー、テストエンジニアなどがあります。

また、Web広告営業やIT営業、IT事務なども転職しやすい職種です。ここでは、IT業界未経験でも転職しやすい職種について解説します。

テクニカルサポート・ヘルプデスク

製品に対する問い合わせ窓口となるヘルプデスク、テクニカルサポートは必要とされる技術的なスキルは高くないため、未経験でも比較的転職しやすい職種です。ユーザと直接相対する仕事のため、ホスピタリティが必要となります。コールセンターの職歴は業種が似ているため役立ちます。

関連記事:未経験から社内SEになるための6つのポイントとは

Web広告営業

Web広告営業とは、扱う商品がWebの広告枠の営業職です。Webサイト運営のためのツール利用ができる必要はありますが、一般的なITスキルで利用できることがほとんどです。

広告の枠は期間、表示面の大きさ、表示する媒体ネットワークなどによってさまざまです。また、営業やWebマーケティングで培ったビジネススキルを活かせる仕事といえるでしょう。

Webマーケター

Webマーケターは一見すると転職が難しそうなイメージがありますが、他業界でマーケティングに携わった人は比較的転職しやすい職種です。Webマーケターは職種の幅が広く、自然検索対策のSEOやマップエンジン対策のMEO、各種SNSの運用、Web広告の運用などさまざまです。

近年ではメルマガに加え、LINEをCRMツールとして活用し、リストマーケティングに活かしている企業もあります。また、広告ツールやBIツールと呼ばれるデータ集計ソフトなどを扱いますが、これらの習得はそれほど難しくありません。ソフトウェアのスキルよりも、ロジカルシンキングや発想力などを重視する企業が多いようです。

プログラマー

プログラマーへの転職も成功させている人が多いです。新卒採用や即戦力の中途採用だけでは人材確保ができないという企業も多く、実務未経験であっても、自社で育てて戦力にしていこうという動きがあります。そのため、ITスクールなどで基礎を学べば転職できる可能性が高まります。

関連記事:プログラマーへの就職|就職先別の仕事内容や年収など実情を紹介

テストエンジニア

自身で何かを開発するのではなく、ほかの人が作ったコードやシステム全般の動作チェックがメインの仕事で、テストエンジニアはエンジニア職の中でも難易度が低い職種とされています。

そのため、テストエンジニアからエンジニアのキャリアを始め、プログラミング言語を勉強しながらプログラマーやSEを目指していくというキャリアパスを用意している企業も多いです。

関連記事:未経験からテストエンジニアになるには?求人例や年収相場も紹介

IT営業

IT営業とは、ハードウェア・ソフトウェアなどのIT関連製品やサービスの販売を行う職種のことです。この仕事では、クライアントのビジネス成長を支援したり、課題を解決するために、適切な技術ソリューションの提案などを行います。

IT営業には、自社の製品やサービスに関する深い知識が必要です。また、IT技術全般に関する知識や顧客のニーズを理解し対応する能力、複雑な内容を明確に伝えるコミュニケーションスキルも求められます。

IT事務

IT事務とは、ITエンジニアを補助する役割を担う職種です。IT事務には、専門的なITスキルは必須ではありません。ですが、Microsoft ExcelやMicrosoft Wordなどのオフィスソフトウェアの基本操作、効率的なタイピングスキル、一般的なビジネスマナーは求められます。

IT業界に未経験で入りやすい職種であり、実務経験を積むことで知識を広げ、将来的にはほかのIT関連職へのステップアップも狙えます。

IT業界未経験者が転職で失敗しないためのポイント

IT業界未経験者が転職で失敗しないためには、どのような点に注意したらいいでしょうか。具体的には、求人数が多いからこそ慎重になることやどの職種に就きたいかを明確にする、あらかじめ専門用語を調べて理解を深めておく、プログラミングの基礎を学んでおく、ポートフォリオを用意するなどがあります。ここでは、これらのIT業界未経験者が転職で失敗しないためのポイントを解説します。

どの職種に就きたいかを明確にする

IT業界への転職といっても多くの職種があり、業務内容はそれぞれ大きく異なります。まずは、IT業界へ転職したい理由を鑑みて、どの職種に着きたいかを明確にして転職活動に取り組みましょう。

プログラミングの基礎やIT用語を学んでおく

プログラマーやシステムエンジニアを未経験で目指すのであれば、プログラミングスキルやIT用語の知識は必須と思って良いでしょう。未経験採用においては、求人票にプログラミング経験は不問と書かれているケースが多いですが、企業としては少しでも早く戦力になって欲しいことに変わりはありません。同じ未経験者でも、プログラミングの基礎を身につけている人の採用を優先するでしょう。

もし時間と金銭面にある程度の余裕があるのであれば、ITスクールに通って学ぶことをおすすめします。そこまでの余裕がない場合であっても、少なくとも自宅でネットや本を活用して実際に手を動かしてプログラミングの学習を進めておきましょう。

希望企業のサイトを活用する

転職希望の企業が決まったら、その企業の採用ページを直接訪れることをおすすめします。採用ページには、転職サイトには掲載されていない情報が書かれている場合があり、企業に関する知識を深めることができます。ただし、業界未経験からの転職を考えている場合は、成功までの道のりがより困難であることを認識しておくことが大切です。

多くの企業の採用ページでは、経験者向けや新卒向けの求人が主流であり、「未経験者歓迎」という求人は少ない傾向にあります。特にIT業界に未経験で入るのは一層困難かもしれません。未経験からIT業界への転職を考えている場合、転職エージェントの活用がおすすめです。

ポートフォリオを用意するのがおすすめ

転職市場におけるポートフォリオとは、いわば「作品集」のようなもので、自分のスキルを証明するために用いられます。ポートフォリオといえばクリエイター職で使われるというイメージを持っている人も多いかもしれませんが、エンジニア転職においてもポートフォリオは有用です。

特に実務経験のない未経験でのエントリーとなる場合、職務経歴書では勉強中の言語や取得した資格を記載する以外に実務的なスキルをアピールする手段がありません。自分で勉強しながら開発したサービスをポートフォリオとしてまとめ提出することで、「自分はこのような開発ができます」「これだけやる気があります」とアピールできます。

関連記事:未経験でグラフィックデザイナーになるには?求められるスキル

IT業界の現状について

IT業界へ未経験で転職するために努力を積み重ね内定を得ても、いざ入社をしてみると想像していた仕事とは違った、というミスマッチは起こさないようにしたいものです。ここでは、IT業界への転職を考える前に知っておきたい、労働環境と今のトレンドや将来性について説明します。

IT業界の労働環境

以前のIT業界は残業が多く、過酷な労働環境の企業が多いというのが通説でした。実際にインターネットでIT業界の労働環境を検索してみると、その頃の名残から「ブラック業界である」という内容を目にすることは今でもあります。

しかし、その後の働き方改革の取り組みや行政による労働環境の是正指示などもあり、多くの企業でワークライフバランスが整った労働環境が提供されています。深夜残業をしたり、休日出勤をしたりする企業はかなり少なくなりました。

副業の意向が強まっている

レバテックが2024年1月25日に公開した『レバテックIT人材白書2024』によると、企業で働くIT人材のうち50.4%が「副業をしたい」という回答をしています。

その主な理由としては「収入源を増やしたいから」の次に「スキルアップしたいから」という回答が多く、収入を増やすひとつの方法として、副業を検討していることがうかがえます。

フリーランスを希望する人も多い

現在のIT業界では、フリーランスを希望する人も増加しています。IT業界は需要に対して供給が足りない状態が常にあり、IT人材は不足状況にあります。IT業界は働く場所や業界に囚われにくいため、実務経験を積んだ後にフリーランスとして独立する人も多いです。

IT業界の転職事情

2024年現在も高いエンジニア需要が続いているIT業界ですが、人材不足の背景には、多くの企業でレガシーシステムの改修が必要なことや、DX対策が企業成長に不可欠なことなどが挙げられ、これらに対応できる人材の育成・確保が急がれています。

20~30代前半の転職が活況

レバテックIT人材白書2024』によると、未経験者の年代別採用状況が「20代前半 (30.3%)」「20代後半 (35.2%)」と20代の採用実績が高い傾向でした。30代前半は23.8%と少し採用実績が低下し、30代後半になると6.8%になり採用実績が少なくなる傾向です。


このデータから20代から30代前半の転職市場が盛んであり、年齢が上がるにつれて転職の難易度も上昇することが分かります。

Java・PHP・Pythonの求人が多い

2024年2月時点、レバテックキャリアに登録されている公開求人をプログラミング言語別にカテゴライズすると、Java、Python、PHPの順に求人・転職情報の数が多いです。現在のトレンドとしてはこれらの言語の需要が高く、これからエンジニアとして転職することを考える場合には、ぜひ取得を検討してみてはいかがでしょうか。

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IT業界で活かせるスキルと資質

IT業界で活かせるスキルと資質には、どのようなものがあるのでしょうか。未経験でIT業界に転職する際には、過去に培ったスキルをIT業界で求められるものに結びつけてアピールすると、採用時に高い評価を得られる可能性が高まります。ここでは、IT業界の多くの職種に共通して求められるスキルと資質について解説します。

基本的なPC操作

基本的なPC操作は、IT業界の多くの職種に共通して求められるスキルです。IT業界では当然ながら業務においてPCを使い、OA用のソフトウェアやWebアプリケーションを活用します。一般的な業務で必要となるPC操作は必須となります。そのため、IT業界に転職するのであれば基本的なPC操作を習得しておきましょう。

コミュニケーションスキル

IT業界では営業や開発など、異なる役割を持った人たちが協力して作業を進めます。日々チームで作業を進めるため、円滑な情報共有や意思疎通が求められます。そのため、コミュニケーションスキルが高い人材は評価につながります。

現職で顧客折衝をした経験や、チームワークを発揮することができた業務経験があれば、IT業界でもその経験は活かせます。

特にシステムエンジニアを目指すのであれば、将来的にお客様との折衝を伴う仕事を任されることもあるため、コミュニケーションスキルが高いことは大きなアピールポイントとなります。

接客・営業経験はプラス要素

IT業でも必ず顧客や一緒に仕事をするチームメンバーがおり、相手を慮ったコミュニケーションはスムーズな業務の進行を成り立たせるのに必要です。接客や営業など「顧客とのコミュニケーション」が前提とされる職種の経験は、IT業界への転職でもプラスの要素となります。

論理的思考力(ロジカルシンキング)

ソフトウェアの仕組みを理解したり、顧客の問題・要求を整理したりするために論理的思考力が求められます。

プログラマーであれば、どんな状況でもソフトウェアが意図したとおりに動くよう論理を構築することが重要です。システムエンジニアであれば、お客様の要望に対してどうシステムで実現していくのかを、これまでの経験や知識などを活用して提案しなければなりません。

また、IT企業はデータドリブンを重要視する文化であることが多いです。営業やマーケティングでも、数字に基づいて論理的な意思決定が求められる場面が多いでしょう。

新しい技術への知的探求心

新しい技術への知的探求心も、IT業界で活かせるスキルです。IT業界は変化が激しく、常に新しい技術やサービスが生まれていきます。IT知識に対する探究心をもって学習を続けていなければ、顧客からの期待に応えられず、効率的・効果的な仕事ができなくなってしまいます。

そのため、未経験でIT業界へ転職する場合は、最新の技術動向やサービスへ積極的に関わる意欲が重要です。

IT業界未経験者におすすめの資格

未経験でもIT業界で役立つ資格は、どのような資格があるのでしょうか。IT業界向けの資格は多くありますが、未経験でもIT業界で役立つ資格は複数あります。

これらの資格は、職種によって評価が異なります。そのため、自分が働きたい職種を決めてから資格取得を目指すと効率的です。ここでは、これらのIT業界未経験者におすすめの資格を紹介します。

MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)

MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)は、マイクロソフト社が主催するマイクロソフトのOffice製品の操作スキルを証明する資格試験です。試験では、Office製品の基本的な操作方法やデータ作成に関する知識が求められます。

WordやExcelなどのOffice製品は、IT業界のどの職種でも使う機会が多くあります。そのため、ITの事務的能力をアピールするためにも取得しておきたい資格です。

Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)

Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)は、Googleが提供するデータ分析ツールの知識と技術を証明するための認定資格です。試験では、Googleアナリティクスの設定やカスタマイズなどの知識が問われます。

多くのIT企業がGoogleアナリティクスを使用して、Webサイト分析を行っています。そのため、IT業界の広告営業やマーケティング担当者を目指すなら、Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)は取得すべき資格です。

ITパスポート

ITパスポートは、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が運営するITの基本的な知識を証明するための国家試験です。この試験は、ITの基礎的な知識からAIやビッグデータなどの最新技術、ネットワーク、セキュリティ、経営など幅広い分野の知識が問われます。

テキストや問題集、学習サイトなど学習環境も豊富で、独学でも取得が目指せます。多くの学生や社会人が受験しており、就職や転職時のITの基礎知識のアピール材料になります。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が運営するIT全般の基本知識を証明するための国家試験です。IT業界で働く若手エンジニアが多く受験しており、基本的なIT知識を身につけるためには最適な資格です。

試験では、プログラミングやネットワーク、データベース、セキュリティなど多岐にわたる問題が出題されます。IT業界でITエンジニアとして働くのであれば、目指しておきたい資格です。

情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験は、情報処理推進機構(IPA)が運営する情報セキュリティの基本的な技能や知識を証明するための国家試験です。情報処理技術者試験の一部として2016年から開始され、ITを活用する全てのユーザーを対象としています。

情報セキュリティは、IT業界では重要度の高い知識であるため、IT業界で働くためには、情報セキュリティマネジメント試験は取得しておきたい資格です。

関連記事:未経験からセキュリティエンジニアに転職する方法

統計検定・データサイエンティスト検定

統計検定データサイエンティスト検定は、AIやデータサイエンスなどの分野を目指す方には役立ちます。統計検定やデータサイエンティスト検定では、統計学や機械学習に関する知識が問われます。AIやデータサイエンスの分野は非常に需要が高い分野であり、将来性も期待できます。

統計検定やデータサイエンティスト検定を取得することで、就職活動の際に基礎知識があることをアピールできる材料となるでしょう。

関連記事:未経験からデータサイエンティストを目指す方法を徹底解説

Python3エンジニア認定基礎試験

Pythonエンジニア認定基礎試験は、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が主催するPythonの基本的な技術力を証明するための試験です。試験では、Pythonの基本的な文法や概念について問われます。

Pythonは比較的初心者でも学びやすいプログラミング言語で、AIやデータサイエンス分野でも活用されています。そのため、AIやデータサイエンス分野で働きたい方は取得するといいでしょう。

未経験からIT業界への転職を志望する際の志望動機の作り方

求人に応募する際には、応募書類や面接で志望動機が問われます。志望動機をどのように考えるかは、多くの人が悩むところでしょう。未経験からIT業界へ応募する場合、なぜそのIT業界に移りたいか、なぜその企業に関心を抱いたかを明確に伝えられると評価につながります。

たとえば、SEであれば「技術を通して顧客の問題を解決したい」、プログラマーであれば「専門性を磨いて高度なプロジェクトに貢献したい」といったキャリアビジョンを示すと良いでしょう。

応募する企業の商品やサービスを理解した上で、自分だったらどのような貢献ができるのか、自分が採用されたらどんな仕事をしたいかを想像すると、具体的な志望動機が書けるようになります。

新卒~第二新卒の場合

新卒~第二新卒の場合、なぜ未経験でもIT業界へ就きたいのかを示せると、それぞれの個人の志望動機となります。「コンピュータ、デジタルデバイスに興味があり、それに触れられる仕事に就きたい」、「IT業界の成長傾向を見て、活躍したいと考えた」など、IT業界への前向きな興味を伝えられるとよいです。

【例文】新卒~第二新卒のIT業界の志望動機

御社を志望した理由は、IT業界に憧れがあり未経験からITエンジニアになった方が多く在籍しているからです。IT分野に携わりながら、最新技術に触れられる御社の仕事に将来性を感じており、IT分野で成長したい自分を活かすことができると信じています。

また、最新技術の習得を支援する御社の社員教育システムにも感銘を受けています。私自身も現在、基本情報技術者試験の資格取得の勉強中です。御社から内定を受けたら、さらなるキャリアアップを目指したいと考えています。

新卒・第二新卒以外の場合

新卒・第二新卒以外の場合は、これまでの職歴をどのように活かすかを志望動機内に加えると、ポジティブな志望動機を作りやすいです。「営業職で培ったノウハウをWeb広告営業で活かしたい」、「前職で得た業務知識で御社のサービスの運営に貢献したい」といった例が考えられます。過去の経験をネガティブに捉えた志望動機では、良い印象を与えられず、IT業界での活躍を望みづらくなってしまいます。

【例文】IT業界未経験者の志望動機

御社を志望した理由は、これまで営業職として経験したことをITの世界でも活かしたいと考えていたからです。営業職で培ったマーケティングやコミュニケーションなどのスキルは、Web広告分野でも役立てると信じています。将来的にはクライアントの要望を十分に引き出して、御社に貢献できる人材となりたいと考えています。

未経験でIT業界を目指す人のよくある質問

未経験からIT業界を目指す方にとっては、IT業界に関してのさまざまな質問があります。よくある質問には、30代女性の転職事情についてやIT業界へ転職するための勉強方法についてなどがあります。ここでは、未経験でIT業界を目指す人のよくある質問についてお答えします。よくある質問を参考にすることで、IT業界への転職に役立ててください。

Q1. 30代未経験の女性ですが、IT業界へ転職することはできるのでしょうか?

30代の未経験でもIT業界への転職は可能です。第二新卒や20代の転職者に比べると転職しにくい可能性はありますので、過去に培ってきた経験を十分にアピールし、面接対策を講じることが重要です。

Q2. 未経験からIT業界へ転職するためにどんな勉強をしておくと良いでしょうか?

自分が転職する職種に応じて、関連する知識を事前に勉強しておくと役に立ちます。Officeソフトを始めとしたExcel、Word、PowerPointの基本操作は転職後も使用するので、身につけておきましょう。

まとめ

本記事では、未経験からIT業界へ転職できる可能性やIT業界の分野・職種、世代別の転職難易度、失敗しないためのポイントなどについて解説してきました。IT業界は人材不足の傾向が強く、未経験からでも転職は可能です。

未経験でも転職しやすい職種としては、テクニカルサポート・ヘルプデスクやIT・Web広告営業、プログラマーなどがあります。また、未経験から転職する場合、20代から30代前半までが採用される可能性が高いです。

志望企業の事業内容や職種を理解し、しっかりと転職対策を行えば、未経験でもIT業界に転職できます。IT業界への転職を考えている方は前向きに検討してみましょう。

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