30代未経験でプログラマーになれる?勉強方法や学ぶべき言語

最終更新日:2024年4月12日

慢性的なIT人材不足が続いている中、どの企業もプログラマーの確保に苦心しています。そのため、プログラミング未経験の30代の方がプログラマーへ転職することも不可能ではありません。しかし、20代と比べると狭き門であることも事実で、しっかりと対策を講じなければ転職は難しいでしょう。

30代からでもプログラマーを目指したい方に向け、未経験でもプログラマーを目指せる理由や、身につけるべきスキルなどについて解説していきます。

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この記事のまとめ

  • 30代未経験からプログラマーを目指すことは可能だが、集中力やコミュニケーションで障壁が生じる可能性はある
  • 30代未経験からプログラマーを目指す際は、別業界の経験などを組み合わせることで強みになる可能性もある
  • 30代未経験からプログラマーを目指す場合はより短期間でスキルを身につける必要があるため、遠回りではなく適切な努力を積み重ねることが重要

30代未経験からでもプログラマーを目指せる理由

一般的に、「30代未経験」という響きはどの職種においても転職市場では不利になりやすい要素です。しかしプログラマーという職種においては、プログラミング未経験の30代の方でも転職は可能です。

30代未経験からでもプログラマーを目指せる理由は、慢性的なプログラマー不足や学習環境の充実などがあります。本章では、30代未経験からでもプログラマーを目指せる理由を解説します。

慢性的なプログラマー不足

国が掲げるDXの推進や最新ゲームの開発など、さまざまなシーンでプログラマーはなくてはならない存在でありつつも、ほとんどの業界において人材が不足しているという声が挙がっている状況です。逆に言えば、年齢関係なくスキルさえあれば転職がしやすい状況であるともいえます。

講座やスクールが充実し、プログラミングを勉強しやすくなった

Webサービスが充実するまでは独学でのプログラミング勉強といえば、初心者向けの分厚い本を読みながら学習するという方法が一般的で、チャレンジしても途中で挫折するパターンも珍しくありませんでした。

しかし最近では、動画形式で時間や場所に縛られず学べる無料講座や有料のスクールが充実しています。動画サイトで「プログラミング 初心者」と検索するだけでもさまざまな言語の入門動画があり、以前と比べて働きながらでも勉強しやすい環境であることは確かです。

これまでの経験や知識を活かせる場面がある

30代でプログラミングが未経験であっても、前職の経験や知識を活かせば、活躍できる可能性はあります。30〜40代の場合は、IT以外の業界で働いていたとしても、今までに培ったスキルや経験を持っているからです。例えば、製造業なら製造に関する業務知識が備わっているため、システムの仕様を決定する要件定義にも役立ちます。

30代でプログラマーへの転職が無理とされる理由

30代でプログラマーへの転職は無理と言われることも多いです。無理という声を鵜呑みにする必要はないのですが、なぜ無理と言われるのかはあらかじめ知っておいた方が良いでしょう。無理と言われる理由を把握したうえで問題解決し、不可能を可能にしていくことが重要だからです。ですが、不可能ではないので、その点はご安心ください。

IT業界の平均年齢が若い

IT業界は若い人材が多いです。20代の若手エンジニアが中心と言えるでしょう。IT業界で長く働いているベテランエンジニアも、20代後半までには一社目に入社している人が多いと考えられます。

若手エンジニアが多いことで、チーム内でのコミュニケーションや文化に適応することが難しくなるかもしれません。IT業界は、新しい技術やツールが次々と開発され、常に変化し続ける業界です。そのため、エンジニアには新しい技術にアンテナを張って、柔軟かつ迅速に対応する能力が求められます。

20代に比べると体力や集中力が落ちる

30代以降になると、20代と比べて体力や集中力が低下する傾向があります。しかし30代でも健康管理に力を入れれば問題はないでしょう。

具体的には、普段から運動する、適宜休憩をはさむ、正しい姿勢で作業する、プライベートでは目を休める、といったことが挙げられます。

こういった対策をすることで、30代以降でも健康な体と集中力を保ち、作業を効率的に行うことができるでしょう。

20代と比べると求人が減る

IT業界では特に若手の採用が積極的に行われ、20代のプログラマーには多くの求人があります。一方で、30代以降のプログラマーは求人が限られる傾向です。

30代は、20代に比べて経験やスキルが求められることが多く、技術に力を入れている企業は新しい技術、手法を取り入れたいと考えているため、若手の採用が優先されることがあるでしょう。

しかし、30代以降のプログラマーでも、自己投資やスキルアップに取り組むことで転職市場で競争力を高められます。未経験からプログラマーを目指す場合、20代よりも独学やスクールで学ぶ必要性が高いということです。

スキルが重視されるから

若手プログラマーには、新しい技術や言語を素早く習得し、開発速度を上げることが求められます。一方で、30代以降のプログラマーはプログラミングなどのスキルや経験が重要です。プロジェクトの中心となって、開発や成果物の品質を高めていく役割が期待されます。

そして、上記のような役割が求められることは未経験であっても同じです。言い換えると、30代未経験でプログラマーになる場合、短期間でプロジェクトを牽引するような存在になれるというアピールが重要といえます。

そのためには実際に勉強していることや、マネジメントにも積極的に取り組みたいといった姿勢が求められるでしょう。

30代未経験からプログラマーを目指すメリット

現在の職場や職種への不満、エンジニア職への興味など、30代未経験からプログラマーを目指す動機は人によってさまざまです。ここでは、プログラマーを目指すメリットについて解説します。プログラマーを目指すメリットをあらかじめ知っておくことで、よりモチベーションアップにつながってくるでしょう。さらに、結果学習効率も上がるはずです。

今後確実に需要が増える職種であり、活躍の場が広がる

ビジネスでのIT活用が当たり前になっている今、IT人材を貴重な戦力とみなす企業が増えています。経済産業省が発表した『IT人材需給に関する調査』でも2030年までに43~79万人のIT人材の不足が危惧されており、プログラマーとしてエンジニアのキャリアを積むことで、SEを含めさまざまなエンジニア職のキャリアの選択肢を得られるでしょう。

関連記事:プログラマーの将来性と、今後需要が高まるスキル

スキル次第で年収アップが見込める

IT業界は年功序列よりも実力主義の傾向が強く、スキルアップが年収アップに直結しやすいという特徴があります。もちろん、企業ごとの賃金体系や技術トレンドにも左右されますが、需要のある言語を身につければ継続的な年収アップができるでしょう。

未経験でも転職できる可能性あり

人手不足という市場環境や学習環境の充実などの背景から、プログラマーは未経験でも転職しやすい職種であるというのは前述の通りです。しかし、「特定の言語について勉強して知識がある」というレベルではアピールとしては少し弱いと言えます。

プログラマーとして働いた実務経験がなくても、自分で企画、設計、開発、テスト、リリースまで行った経験が分かるポートフォリオを用意することで、それを武器にプログラマーを目指すことが可能です。「HTMLとCSSで作ったWebサイトにPHPとMySQLを使用したWebサービスを実装する」という具合に、実務レベルに近い経験があることをアピールしたいところです。

フリーランスも目指せる

プログラマーは、外注先として需要が高い職種です。開発工程やテスト工程で必要なため、期間限定で雇用されることも多いです。プログラマーは不安定な職業に思えるかもしれませんが、スキルと経験があれば年齢に関係なく、多くのシステム開発プロジェクトに携われます。

さらにスキルがあってプロジェクトで重宝される存在になれば、継続的に仕事を受注できるでしょう。フリーランスを目指す人にとって、プログラマーという職業は苦労してでも目指す価値があるはずです。

関連記事:プログラマーのキャリアパスは?キャリアアップに必要なスキルも解説

30代未経験からプログラマーを目指すデメリット

IT業界に限った話ではありませんが、ポテンシャル採用が積極的に行われる20代に比べ、30代未経験からの応募では書類選考を通過する可能性が下がります。また20代に比べ体力的にも時間的にも制限のある30代は、プログラミングの勉強にも苦労する可能性もあるでしょう。

ただしIT業界は慢性的な人材不足なので、根気よく探せば30代未経験からでも採用される求人は見つかります。またプログラミングと聞くとハードルが高く感じますが、スクールや動画学習・書籍など、学ぶ手段は豊富に用意されているので、まずはプログラミングの勉強からスタートするのが良いでしょう。

30代未経験者が学ぶべき言語は?

本章では、30代未経験者が学ぶべきプログラミング言語について解説します。プログラミング言語は次々と新しいものが登場し、技術トレンドも日々変化しています。需要が多い言語・技術を身につけていれば、未経験者でも採用される可能性は高くなるでしょう。そのため、30代未経験からプログラマーを目指すときには、「言語の選定」を慎重に行うべきです。

関連記事:プログラマーが扱うプログラミング言語|種類別の特徴や選び方も解説

Ruby

Webサービス、アプリ開発の分野で需要が多い言語です。他の言語と比較して習得難易度が低いといわれています。未経験者向けのスクールも多く学習しやすい言語の一つです。市場でも人気のある言語なので、その観点からも最初のプログラミング言語として選ぶ価値があるでしょう。スキルを習得することで転職市場で自分の価値が上がります。

学習・勉強の流れ

Rubyは「書きやすく、読みやすく」を念頭に作られた言語です。そのため初心者の学習にも適しています。まずはRubyの基礎文法やデータ型、制御構造などを学習してください。動画講座や書籍などを活用しましょう。

Rubyの基礎ができたら、Ruby on RailsというWebアプリケーションフレームワーク、MVCアーキテクチャ、データベースの操作などを学ぶと良いです。

Rubyの基礎学習やRuby on Railsの学習を終えたら、実践的なプログラム開発に取り組んでみましょう。たとえば、Twitter APIを使ったアプリケーション開発、スクレイピングなどの実践的なプログラム開発が挙げられます。開発を通して、より実践的なスキルを身につけられます。

Java

オブジェクト指向型の代表的な言語です。スクールでの学習期間は6ヶ月程度〜と比較的長いですが、資格取得および就職まで支援しているスクールが多くあります。Javaはいろいろな開発現場で使われてきた歴史のある言語なので、学習環境も充実しています。プロジェクトの数も豊富なので、最初に身につける言語としての価値は高いです。

学習・勉強の流れ

Javaの学習では、Javaの基礎的な文法や制御構文、データ型、演算子、制御文などを習得してください。次に、Javaはオブジェクト指向プログラミング言語なので、クラス、オブジェクト、継承、ポリモーフィズムなどの概念を理解することが重要です。

Javaには多くのフレームワークが存在し、たとえばSpring Frameworkが挙げられます。フレームワークのスキルを身につけることで、開発の効率化が可能です。これらの内容が身についたら、Webアプリケーションやモバイルアプリケーションの開発に取り組んでください。

またJavaには多くのサンプルコードが存在します。これらを参照することで、実践的なプログラムの書き方を学べるでしょう。

関連記事:独学でプログラマーを目指すには?未経験からのプログラミング習得

Python

シンプルで扱いやすいプログラミング言語といわれています。スクールの数はまだ少ないものの、機械学習の分野で注目されており、今後も需要の増加が見込まれています。AIは今後ますます普及していくと考えられているので、プログラマーとしてもスキル習得しておくべき言語です。もちろんWebスキルも重要ですが、AIと組み合わさっていくことも今後増えると考えられます。

関連記事:プログラマー未経験者がPythonエンジニアになるには

学習・勉強の流れ

Pythonは文法が簡潔です。そのため他のプログラミング言語に比べて、初心者でも比較的簡単に学べます。まずはPythonの基礎文法を学びましょう。たとえば、変数の扱い方、データ型、条件分岐、ループ、関数などが挙げられます。

Pythonはデータ処理に優れており、機械学習や人工知能、Webアプリケーションなど幅広い分野で使われています。Pythonを学習するならセットでデータ処理の方法を学ぶとより良いです。具体的には、NumpyやPandasライブラリの使い方などが挙げられます。

Pythonは多くのライブラリがあり、その多くは無料で利用できます。機械学習ライブラリのscikit-learnやTensorFlow、WebアプリケーションフレームワークのDjangoやFlaskなどです。これらのライブラリを利用することで、効率的かつ高度なプログラム開発ができます。

一通り基礎が身に付いたら、Webアプリケーションや機械学習モデルを開発してみると良いです。Pythonの使い方を実践的に学ぶことができるでしょう。また、GitHubやKaggleなどのオンラインプラットフォームを利用することで、他の人が開発したプログラムを見られるので参考になります。

PHP

PHPとは、Webアプリケーションのサーバーサイドで動作するプログラミング言語です。Webページの生成、データベースとの連携、ファイル操作、メール送信などさまざまな処理ができます。PHPは多くのWebアプリケーションやCMSと呼ばれるコンテンツ管理システムで利用されているのも特徴です。また、PHPは簡単な文法で書かれており、初心者にも学習しやすい言語となっています。

学習・勉強の流れ

最初にPHPの文法を学習します。学習する文法は変数、条件分岐、ループ、関数、クラスなどの基本的な文法が挙げられます。次に、フレームワークを学習します。フレームワークを使えばすでに用意された機能やライブラリを組み合わせることが可能です。

結果として、効率的なWebアプリケーションの開発を可能にします。代表的なフレームワークとして、Laravel、CakePHP、Symfonyなどがあります。PHPで開発するようなWebアプリケーションにはデータベースが必要です。

PHPでデータベースを扱う方法を学習し、データの取得や更新、削除などができるとより良いです。たとえば代表的なデータベースとしてMySQLがあります。基礎的な内容が身に付いたら、開発を行います。実際に手を動かして開発することで、理解が深まり実践的なスキルが身に付くでしょう。

C#

マイクロソフト社が2000年に独自開発したオブジェクト指向言語です。Webアプリやスマートフォンアプリ、業務用システムまで幅広く開発が可能で、汎用性が高いことが特徴です。マイクロソフト関連の開発でも多用されており高い需要があります。反面、構文が難しく初学者にはややハードルが高いと言われています。C#は、ゲーム開発プラットフォームのUnityで使用されることが多いプログラミング言語です。

学習・勉強の流れ

Rubyのインストールは初心者には少しハードルが高い作業と言われます。

Cloud9のようなオンラインIDE(※)を利用すると開発環境の構築に必要な手順が簡略化されるので、利用を考えてみるのも良いでしょう。

(※)IDE=統合開発環境の略。Cloud9はオンラインIDEとして、ブラウザ上でコードの記述や実行、デバッグを行うことができます。

HTML・CSS・JavaScript

Webサイトのフロントデザインに使われている言語です。HTML、CSS、JavaScriptはそれぞれ別の言語ですが、スクールでは1つのコース内でセットとして学べるものが多くあります。フロントエンドエンジニアを目指す人には必須の言語です。学習難易度が低いので、初心者向けの言語と言えます。環境構築もプログラミング自体も難易度が低いです。

学習・勉強の流れ

HTML、CSS、JavaScriptと一括りにご紹介しましたが、一般的な学習の流れとしては、まずHTMLとCSSを学習してその後にJavaScriptを学習するという流れです。

そもそもWebサイトの構築にあたってはJavaScriptは必須というわけではなく、HTMLとCSSさえ理解していれば、静的なWebサイトは概ね作ることができます。そのためまずは座学でHTMLとCSSの基礎的な知識をインプットし、その後は実際に手を動かす形で既存のWebサイトの模写などを行う流れがおすすめです。

なお、Webサイト構築にあたって必須ではないと前述はしましたが、さまざまな機能要件が求められる現在のWebサイト制作にあたっては、実際のところJavaScriptも使われることがほとんどです。HTMLとCSSの学習がある程度進んだら、JavaScriptの学習も進めておくようにしましょう。

30代未経験でプログラマーを目指すときの勉強方法

30代未経験でプログラマーを目指すには、漫然と勉強するのではなく、目標とする成果物を明確にして取り組んでいくと良いでしょう。ゴールが明確になれば、そのための必要なスキルが分かり、集中して勉強することができます。本章では、30代未経験でプログラマーを目指すときの勉強方法について解説します。

関連記事:プログラマーになるには|未経験から独学で目指す方法を紹介

独学におすすめの学習サイト

参考書やアプリ、Webサービスなどを使い独学でプログラミングを学ぶというのが1つ目の方法です。自分にとって効率的なコンテンツを選ぶことが鍵になるため、それぞれの方法を少し試してみて自分に合った方法を見つけるというステップを踏むのもおすすめです。

インプットだけでは知識が身につきづらく、また転職のアピールとしても弱いため、実際に自分の手を動かしながら成果物を作ることを一つのゴールとして取り組みましょう。

Progate

Progateは100ヶ国以上、250万ユーザーに提供されているオンラインでプログラミングを学べるサービスです。スマートフォン向けアプリもあり、イラスト中心のスライドでちょっとした移動時間で復習ができるなどの工夫もあります。

ドットインストール

ドットインストールは3分間の動画で、初心者や独学の方でも無理なく勉強が続けられるプログラミング学習サービスです。Web制作の基礎から子供向けのゲーム制作レッスン、さらにシステム開発に使われるフレームワークやライブラリなども学習できます。

また、自分が学んだことを記録に残す機能も利用できるので、ドットインストールを通して自分の学習量や進捗を管理できるのも良い点です。

Udemy

Udemy(ユーデミー)とは、20万以上の講座があるオンライン学習プラットフォームです。ユーザーが講師登録することで講座を開くことができ、学びたいユーザーは数多くの講座の中から自分に合ったものを選ぶことができます。各講座は買い切り型なので必要な出費だけで済み、一度購入した講座は何度でも観ることができるのも魅力です。また度々セールも行われている点にも注目です。

スクール

スクールは独学の弱点である「初歩的な部分でのつまずき」を講師が素早く解消してくれ、決まったカリキュラムがあることでモチベーションを落としにくいという利点があります。また、スクールによっては、アプリ開発や就職までサポートしているコースもあり、未経験者の転職において心強い味方になってくれるでしょう。

プログラマーを目指す30代がやるべきこと

プログラマーを目指す30代がやるべきことを紹介していきます。やるべきことをしっかり把握することで、目標設定が明確になります。また努力の方向性を正すことにもつながり、プログラマーという目標が現実的になっていくでしょう。特に、プログラミングは知識習得だけでなく実践的なものづくりということは意識しておくのがおすすめです。

関連記事:プログラマーの志望動機|経験別に書く時のポイントや例文を解説

仕事を探す前にスキルを磨く

スキルを磨くことで、選択肢の幅が広がります。また求人に応募する際に自身のスキルや経験をアピールすることができ、採用担当者に良い印象を与えます。スキル磨きの方法は、オンライン学習サイト、書籍、セミナーや勉強会の参加、オープンソースプロジェクトへの参加などが挙げられます。

スキル磨きをすることで、自分が本当にやりたいことや、得意分野を発見することにつながるかもしれません。仕事を探す前にスキル磨きをすることで、より良い未来につながる可能性が高いです。

成果物をアピールする

成果物とは、自分がこれまでに作成したアプリケーションやWebサイトなどのことです。実務経験がなくても、成果物があれば自分のスキル証明につながります。成果物や成果物の説明資料、自分自身のスキルシートなどをまとめたものをポートフォリオと呼びます。

成果物と資料をポートフォリオという形でまとめることが、企業に対する強力なアピールです。その他の実践スキルのアピール方法としては、オープンソースとして自分のコードを公開する、コンテストに参加する、といったものがあります。

関連記事:プログラマー転職の極意!未経験から成功する方法

未経験からプログラマーになるために身につけておくスキル

未経験からプログラマーになるためには、プログラミングに関連する知識と技術を身につける必要があります。30代未経験からプログラマーを目指すには、ITの基礎知識が求められます。また、論理的思考力やコミュニケーション能力といったスキルも重要です。そして、困難に立ち向かう粘り強さも不可欠です。本章では、未経験からプログラマーになるために、身につけておくべきスキルについて解説します。

関連記事:プログラマーに必要なスキル・知識とは?資格や学習方法も紹介

IT全般の基本的な知識

IT業界では、プログラミングスキルだけでなくIT全般の基礎知識を学習することが重要です。具体的には、インターネットやプログラミングの仕組みなどが挙げられます。ただしこれだけでは実務に対応できません。

Web開発では、WebサイトやWebサービスの仕組みに関する知識が必要です。AI開発では、人工知能の仕組みや人工知能にできることについて理解する必要があります。

基礎知識は分野によって異なるため、対象分野に応じて学習します。また、業務内で自然に覚えることもあるため、プログラミング言語のように長時間かけて学習する必要はありません。基礎知識の習得は、プログラミングスキル向上にもつながります。座学として学習しておくことは、今後のスキルアップにもつながるでしょう。

論理的思考力

論理的思考は別名ロジカルシンキングともいいます。プログラミングにおいては、物事を順序立てて丁寧に考え、ひとつひとつ構築していける能力が求められます。

たとえば、コンピューターへどのようにプログラミング言語を理解させるかを考えたとき、「言語を正しい順序で選んで組み立て、的確な指示を出す」ことが必要です。この思考があればプログラマーとして成長していけるといえます。また、チームで開発を行う際は、難しい内容をできるだけ理解しやすいように伝えることも大切です。

コミュニケーション能力

プログラマーは、常にパソコンに向かって黙々と仕事をするというイメージが強いため、「人とのコミュニケーション能力は必要ないのでは」と思いがちです。しかし、プログラマーも人とのコミュニケーション能力は必須となります。

プログラマーの仕事においては、相手が何を要求しているのかをきちんと理解することが大切だからです。また、デザイナーやシステムエンジニア、ほかのプログラマーの人たちと電話やメールを使って、コミュニケーションをとりながら作業を進めていくことも多いです。
顧客や取引先の相手と連絡をとることもありますので、円滑なコミュニケーション力、ビジネスマナーはきちんと身につけておくことが大事です。

粘り強さ

プログラミング作業においては、トラブルがつきもので「どこでエラーが起きているのかわからない」なんてことも日常茶飯事です。そういったトラブルにも徹底的に向き合い、改修していく粘り強さは必須です。

またプログラミング言語は頻繁にアップデートされるため、臨機応変に対応していく能力と勤勉さも重要です。

スキル証明に役立つ資格

スキル証明に役立つ資格を紹介します。プログラマーの転職にあたって資格は必須ではなく、ここで紹介する資格すべての取得が必要というわけではありません。学んだ言語のスキル証明として活用すると良いでしょう。

基本情報処理技術者試験

基本情報処理技術者試験は、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が主催するITエンジニアへの登竜門的な資格です。プログラミングのみならず、ITシステムの設計、開発、運用に関する基礎的な知識を習得できます。プログラマーとして働く上で知っておくべき知識が詰まっていますので、30代未経験者は取得することをおすすめします。

Ruby技術者認定試験

Ruby技術者認定試験は、Rubyエンジニアを対象にした認定試験制度です。文法、クラスとオブジェクト、標準ライブラリなどの基礎知識を証明する「Ruby Association Certified Ruby Programmer Silver version 3:」と、応用的な知識を証明する「Ruby Association Certified Ruby Programmer Gold version 3:」があります。

Javaプログラミング能力認定試験

Javaプログラミング能力認定試験は、株式会社サーティファイが主催する、Java技術者のための認定試験です。難易度によって1級から3級に分類されており、最も難易度が高い1級には実技試験(コーディング、コンパイル、デバッグ)や仕様書の作成も含まれています。

Python試験

Python試験には複数の試験がありますが、Pythonの基礎スキルを証明するためのPython3エンジニア認定基礎試験とエンジニア向けのPython3エンジニア認定データ分析試験の2つが主な試験です。選択式の問題が40問出題され、合格ラインは正答率が70%です。

ウェブデザイン技能検定

ウェブデザイン技能検定は、ウェブデザインに関する知識やスキルを証明する国家資格です。試験内容にHTML・CSS・JavaScriptも含まれています。フロントエンドエンジニアを目指す30代未経験の人に必須といえる試験です。

代表的なプログラマーの種類

プログラマーは幾つかの種類に分かれており、業務内容や必要なプログラミング言語もそれぞれ異なります。代表的なプログラマーの種類をご紹介するので、どのプログラマーを目指すか、また、どの言語を勉強するかを考える際の参考になれば幸いです。複数のプログラマーをまたぐという選択肢もあります。

関連記事:プログラマーの仕事内容をわかりやすく解説!必要なスキルも紹介

Web系プログラマー

Web系プログラマーは、WebサービスやWebアプリケーションを動かすためのプログラミングを行います。基本的にブラウザ上で動作するサービスやアプリケーションが対象になり、Webに強い興味のある方におすすめです。

フロントエンド(ブラウザ側)ではJavaScriptが使用され、サーバーサイドではPHP、Ruby、Pythonなどの言語が使用されます。

組み込み系プログラマー

組み込み系プログラマーは、電子機器・設備を制御し動かすためのプログラミングを行います。洗濯機やテレビなど身近な家電製品の動作もプログラムが組み込まれることで動いており、古くから存在し今後の需要も安定していることが予想される職種です。

主にCやC++、アセンブラなどの言語が使われていますが、いずれもプログラミング未経験者にとって学習難易度が高いとされているため、ある程度まとまった勉強時間を確保する必要があるでしょう。

アプリケーションプログラマー

アプリケーションプログラマーは、スマートフォンやタブレット端末、PCにおける特定のOSやハードウェアで動くアプリケーションのプログラミングを行います。Web系プログラマーやゲームプログラマーと混合されやすい職種ですが、Webブラウザ上で動くアプリケーション以外、ゲーム以外のアプリケーションは基本的にアプリケーションプログラマーの領域といって良いでしょう。

iOSであればSwiftやObjective-C、AndroidであればJavaやKotlinなど、OSやハードウェアによって使われている主流な開発言語は異なります。

ゲームプログラマー

ゲームプログラマーはその名の通り、家庭用ゲームやPC・スマートフォン向けゲームアプリケーションを動かすためのプログラミングを行います。キャラクターや背景の動きの制御、BGMや効果音の切り替えなどゲーム内部の処理は基本的にゲームプログラマーが行っています。

これまでのゲーム開発現場ではCやC++が使われることが多く、最近ではUnityというゲーム開発用エンジンが使われることも増えました。

汎用系プログラマー

大規模な基幹システムのことを「汎用系システム」と呼びます。この汎用系システムの開発・プログラミングに携わるのが、汎用系プログラマーです。

言語としてはCOBOLが多く使われているほか、FORTRANやRPGといった他領域ではあまり使われない言語も使われることがあります。現在の時流として汎用系システムからオープン系システムへ移行する動きも強くなっており、汎用系プログラマーを目指すかどうかは業界の動向も見極めつつ検討することをおすすめします。

未経験可のプログラマーの求人例をチェック

記事内でご紹介した主要なプログラマーの各種類について、それぞれレバテックキャリアの内容をもとに未経験可の求人例をご紹介します。想定年収には幅がありますが、未経験の場合は低めになります。スキルアップに応じて年収は上がっていくでしょう。実際の求人例を見て習得するスキルを選定することも重要です。ぜひご参考ください。

関連記事:プログラマーに就職するには?未経験でもOK?年収や求人例を紹介

Webプログラマーの求人例

【想定年収】
300~700万円

【業務内容】
・Webサービスのフロントエンド開発
・BtoCスマートフォンアプリ開発
・CMS構築
・UI設計

【求められるスキル・経験】
解析ソフト(R、SPSS、SASなど)の使用経験、マーケティング知識、論理的思考

【応募条件】
・Webサービスの開発実務経験(JavaScript、PHP、Rubyなど)
※業界未経験でも、学校などでプログラミングを学ばれた方。
・キャリアアップしたい方
・自身の可能性を追求したい方
・コミュニケーションを取れる方
・チームワークを重視する方
・チャレンジ精神のある方

組み込み系プログラマーの求人例

【想定年収】
300~700万円

【業務内容】
・マイコンソフトウェア設計
・マイコンハードウェア設計
・デジタル/アナログ混載回路設計
・FPGA/ASIC回路設計
・基板パターン設計など

【主な開発実績】
・車載用オーディオ
・車載用TVチューナー
・証明写真機
・FA制御機器
・家電AV機器

【応募条件】
以下のスキルや経験
・基本的なパソコン操作(Word、Excel)
・ソフトウェア開発
・何らかの設計
・学校での何らかの研究開発
・アウトソーシングでの勤務
以下のマインド
・コンピュータに興味がある
・モノづくりに関心がある
・ものごとの仕組みをイチから考えるのが好き
・英語や中国語をマスターしたい

アプリケーションプログラマーの求人例

【想定年収】
264~300万円

【業務内容】
・システムの設計/開発/テストなどの一連の工程
・Webのアプリケーション開発

【プロダクトの例】
・交通系決済の決済データ集約システム
・保険の営業用ツール

【応募条件】
経験
・社会人としての就労(1年以)
スキル
・1通りのPC操作
・タッチタイピング
マインド
・自らの成長に向けトライできる方
・チームを優先しながら働くことができる方

ゲームプログラマーの求人例

【想定年収】
400~600万円

【業務内容】
各種モバイル向けのソーシャルゲーム開発および他社ゲームの運営フェーズの開発
・性能管理 (負荷状況分析、パフォーマンスチューニング、費用対効果最大化)
・障害対応 (検知〜復旧、原因分析、再発防止策実施)
・設計
・開発
・施策の効果検証
・コードレビュー

【開発環境】
・ブラウザタイトル
すべてLinux,Apache,MySQL,PerlなどのLAMP環境
・アプリタイトル
Unity(C#)
Cocos2d-x(C++)

【応募条件】
経験
特になし
仕事へのマインド
・自らサービスを考え「自分のサービス」をつくる意欲
・自発的に業務を推進する能力
・論理的思考力
・成長意欲
・エンジニアという職種の枠にこだわらず成長する視野

汎用系プログラマーの求人例

【想定年収】
350~700万円

【業務内容】
■大手通信事業者の基幹システム
・設備保全システムの要件定義
■大手自動車メーカーのグループ会社共通基盤設計
・要件のすり合わせ、調整を含む基本設計

【開発環境】
■言語
Java/C言語/C#/C++/VB/VC#/VC++/COBOL/PHP/Delphiなど
■開発対象
オープン系/Web系/スマホアプリ/クラウド/汎用系/組込系/制御系など

【応募条件】
・何かしらの開発経験
※実務経験がなくても知識をお持ちであれば歓迎
・IT業界において継続的にキャリアを積みたい方
・新たな知識を習得し、エンジニアのプロとして理想を追い求めたい方
・積極的にスキルアップできる方
・バイタリティのある方
・キャリアパスがハッキリしている方
・今後自信をつけたい方
・実績を作りたい方
・新しい環境でこれまでの経験を活かしたい方
※ITエンジニアとしてスキルアップしたい方など、人物や意欲を重視

30代プログラマー未経験者に関するよくある質問

30代でプログラマー未経験の方が感じやすいよくある質問とその回答をご紹介します。知っておくことで、現実的な目標設定をしやすくなるでしょう。年収やスキルレベルなどについて知り、自分自身の現状や可能性を把握し、目標を設定してください。

また30代からでもプログラマーになれると再認識し、自信を持つことも重要です。自信を持ってプログラミングを学ぶことで、スキル習得も加速するでしょう。

Q1. 30代でプログラマーを目指すのは遅いですか?

30代以降にプログラマーになっている人は多いです。プログラマーになるために必要なスキルを身につけ、熱意を持って取り組むことができれば、年齢は関係ありません。

多くの企業では、多様性や経験豊富な人材を求めています。30代以降でプログラマーになることは、むしろ大きなアドバンテージになる可能性もあるでしょう。

Q2. 30代未経験からプログラマーになった場合、年収はいくらですか?

企業規模やポジションによって異なりますが、目安としては最初は300〜500万程です。スキル次第では早期の昇給も見込めますが、最初のうちは前職よりも年収が下がってしまう可能性があるため、これからプログラマーを目指すという方は注意しましょう。

関連記事:プログラマーで年収1000万円を目指す方法とは?

Q3. 30代後半ですがプログラマーを目指すのは無理でしょうか?

「35歳の壁」という言葉もありますが、慢性的な人材不足に悩まされているプログラマー職は30代後半からの転身でも十分チャンスがあります。ただし20代や30代前半の未経験と比べられると不利は否めないので、学習による成果物など「武器」を用意しておくことをおすすめします。

Q4. 女性でも30代未経験からプログラマーを目指せますか?

一般社団法人情報サービス産業協会が発表した『JISA基本統計調査2022』によると、2022年時点でITエンジニアのうち15.8%が女性です。プログラマーは男性・女性関係なく目指せる職業であるといって良いでしょう。

関連記事:女性プログラマーが増加している理由や働くメリットを解説

まとめ

この記事では、30代未経験者がプログラマーに転職するメリットやデメリット、勉強方法、学ぶべき言語について解説しました。人手不足にあえぐIT業界でも、年齢によるハンディキャップは存在します。

特に30代は、自分への投資を怠らず、適性や言語を見極めながら自己研鑽を続けることが大切です。30代未経験での転職は、時間が経つほどハードルが高くなります。少しでも早く実務経験を積み、経験と実績の蓄積に注力していきましょう。

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