テストエンジニアの仕事で活かせる資格や主なキャリアパス、年収例もテストエンジニアとは?仕事内容や求められるスキルを紹介

最終更新日:2021年12月1日

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テストエンジニアとはどんな職種なのか、テストエンジニアになるには何が必要かを知りたい方に向けた解説です。テストエンジニアの仕事内容や必要なスキル、仕事に役立つ資格、年収や求人例、キャリアパスなど、テストエンジニアを目指している方に向けて、詳しく解説しています。是非、ご自身のキャリアを考える際の参考にしてください。転職のご相談もお受けいたします。

1. テストエンジニアとは 

テストエンジニアとは、ソフトウェア開発におけるテストの計画の作成・テストの実施・テスト結果の確認と分析などを担当するエンジニアです。

従来、ソフトウェアのテスト工程は、経験の浅い若手エンジニアが担当することが多かったのですが、ソフウェアに対する品質要求の高まりや、セキュリティ要件の高度化などから、テスト技法に詳しいエンジニアがテストエンジニアとして担当するようになってきています。

しかしテスト専任するテストエンジニアを採用する企業は、まだそれほど多くなく、実際には豊富な経験を持つプログラマやシステムエンジニアが兼任することが多いのが現状です。

テスターやデバッガーとの違い

テストエンジニアと似た職種に、テスターやデバッガーがあります。これらの違いは企業によって異なりますが、具体的には以下のように定義されていることが多くみられます。
 

  • テスター・・・あらかじめ作成されているテスト計画に従ってテストを実施する

    デバッガー・・・テストによって明らかになったバグを修正する


最近では、テストを自動化するソフトウェアも公開されています。将来は、テスト計画やテスト設計をテストエンジニアが担当し、テスト自体はソフトウェアにより自動化させるようになるかもしれません。

現状でもテスト自体はアルバイトなどが実施することが多く、テスト専任の正社員の採用は減少傾向です。

しかしながらソフトウェア開発においてテストは欠かせない工程です。テストが自動化されても、テスト計画やテスト設計、テスト結果の分析などの上流工程までが自動化されるとは考えにくいでしょう。このような事情により、テストの上流工程を担うテストエンジニアの活躍が期待されています。

2. テストエンジニアの具体的な仕事内容 

テストエンジニアの具体的な仕事内容について解説します。

テストの計画策定

テスト計画策定の工程では、テスト対象の仕様の調査とテスト観点の抽出、テスト計画の作成を行います。開発者から情報を得て、テスト対象の機能やテスト範囲、テストの優先順位を決めて、計画書に落とし込みます。

計画書をもとにしたテスト設計

テスト設計工程では、テスト計画書に基づいて、テスト観点・テスト技法・テストケースの数などのテストの設計を行います。テスト観点の決定とは、重点的にテストを実施すべき観点を決定することで、ソフトウェアの仕様に応じて、どのようなテスト技法が適しているのかを判断します。

次にテストケースを作成します。これは言わば「テストの設計図」を作成することであり、テスト設計の仕様書とテストケースの作成が主な作業内容です。

テストの実行

テスト設計を元にテストを実行します。テストはソフトウェアにより自動化させるケースや、プログラマやシステムエンジニアが兼務することもあります。テスト実行を専任するアルバイトを採用するケースもあるでしょう。

レポート作成・結果報告

テストが終わったら、結果を資料にまとめて、開発者やプロジェクトリーダーなどの上流工程担当者に報告します。ここでテストケースの不備や、追加のテストが必要になった場合、再テストを実施することもあります。

結果にもとづく改善提案

テスト結果により、ソフトウェアの機能の改善点や不具合が見つかった場合、改善点の提案も行います。改善提案においては、顧客の立場で機能を評価することが重要です。

3. テストエンジニアに求められるスキル 

テストエンジニアに求められるスキルを、技術面・ビジネススキル面・ヒューマンスキル面の3つに分けて解説します。

技術面のスキル

テストエンジニアに求められる技術面のスキルを解説します。

ソフトウェアに関するスキル

テストエンジニアはソフトウェアに対するテストに携わるため、ソフトウェアに関するスキルは必須です。テスト対象のソフトウェアがどのように開発されて、どのような機能を持つのかを把握できれば、どのようなテストが必要であるのかの判断も可能となるでしょう。

プログラミングスキル

ソフトウェアは何らかのプログラミング言語で開発されているため、プログラミングスキルもあると望ましいでしょう。テスト実行時にエラーが発生した場合に、エラーの発生箇所のソースコード上での把握や、修正案の提案なども可能となるため、テストエンジニアとしての業務の幅を広げられます。

テスト自動化ツールの使用スキル

Selenium・Appium・Ranorexなどのテスト自動化ツールの使用スキルがあれば、テストの実行時間短縮やテスト品質の向上に役立てられるでしょう。特に単純な作業の繰り返しや、画面入力などはテスト自動化ツールの得意分野ですので、積極的に取り入れたいところです。

ビジネススキル

テストエンジニアに求められるビジネススキルを解説します。

コスト・リスク面に関するマネジメントスキル

テスト工程に割り当てられるスタッフや時間には制限があります。そのため機能の重要度や不具合の発生確率などを考慮して、テストは効率的に実施しなければなりません。

特にある機能と別の機能の接点は、バグが発生しやすいため注意が必要です。そのような箇所にはアドホックテストなども取り入れて、集中的にテストを実施しましょう。テストのコストを下げ、バグがテストをすり抜けるなどのリスクを低減させる、マネジメントスキルもテストエンジニアには必要です。

品質管理に関するスキル

品質管理においては、「狩野モデル」と呼ばれるモデルが知られています。これは品質を「当たり前品質」「一元的品質」「魅力品質」の3つに分類しており、具体的には以下のような内容です。
 

  • 当たり前品質・・・足りてないと不満で、備わっていて当たり前の品質

    一元的品質・・・足りてないと不満で、備わっていると満足できる品質

    魅力品質・・・足りてなくても仕方ないが、備わっていると満足できる品質


テストエンジニアには、このような品質管理に関する知識を身につけ、高品質なテストを実施する必要があります。

文書作成スキル

テストエンジニアはテスト計画やテスト設計などを文書にする仕事にも携わります。そのため最低限の文書作成スキルも必要です。Word・Excel・PowerPointなどは業務に支障が生じない程度には使いこなせなければなりません。

ヒューマンスキル

テストエンジニアに求められるヒューマンスキルを解説します。

忍耐力

テスト計画の立案やテストの設計など、テストエンジニアの業務には、細かいこと気にしながら、丁寧にやり続けられる忍耐力が必要です。テストに不具合があると、ソフトウェアのバグを見落としてしまうことも考えられます。時には息抜きもしつつ、忍耐強く業務に取り組む姿勢がテストエンジニアには求められます。

発想力

ソフトウェアのユーザーは、開発者が想定もしていない使い方をすることがあります。そのような想定外を想定できる発想力がテストエンジニアには必要です。ソフトウェアの機能や性能だけに着目するのではなく、想定できるあらゆることを想定して、テスト計画やテスト設計することが重要です。

提案力

テストエンジニアにとって、テスト計画やテスト設計における提案力が重要です。高品質なソフトウェアを開発するためには、時には開発者には思いもつかないようなテスト計画やテスト設計を提案することも求められるでしょう。テストエンジニアはソフトウェアのテストのプロフェッショナルとして、提案力を磨くことも忘れてはなりません。

4. テストエンジニアの仕事に役立つ資格 

テストエンジニアの仕事に役立つ資格を3つご紹介します。

JSTQB認定テスト技術者資格 

JSTQB認定テスト技術者資格は、世界的なテスト技術者認定組織が主催するテストエンジニア向けの認定資格です。習熟度や内容によって以下3つのレベルに分かれています。

・Foundation Level(FL)
ソフトウェアテストについての基本的な理解。テスト技法やテストマネジメント、テストツールなどの基礎的な知識を証明することができます。合格率は50%~70%程度であり比較的難易度の低い試験です。

・Advanced Level(AL)テストマネージャー
ソフトウェアテストのキャリアにおいて上級の地点に到達しているエンジニアが対象。テスト設計やテストマネジメント、テスト自動化、テスト結果の分析など幅広い知識を証明することができます。合格率は6%-26%程度と比較的難易度の高い試験です。

・Advanced Level(AL)テストアナリスト
同上。テスト分析技法に関する深い知識を証明することができます。合格率は6%-25%程度と比較的難易度の高い試験です。

IT検証技術者認定試験(IVEC) 

IT検証技術者認定試験(IVEC)は、テストエンジニアのテスト現場における実務を重視している資格試験です。テスト実施者向けの「エントリーレベル」、設計者向けの「ミドルレベル」、アナリスト向けの「ハイレベル」と3つの区分に分けられています。

ソフトウェア品質技術者資格

一般財団法人 日本科学技術連盟が主催するテストエンジニア向けの認定資格です。開発者、テストエンジニアなどソフトウェア品質に携わるすべての方を対象とし、上級・中級・初級の3段階で実施されます。

5. テストエンジニアの年収・求人例 

テストエンジニアの年収と求人例についてご紹介します。

テストエンジニアの年収 

レバテックキャリアのテストエンジニアの求人情報によると、テストネンジニアの年収は200万円から1,200万円と幅があります。これはテストエンジニアとしての技術力や実務経験、さらにプラスアルファのスキルを保有しているかなどが関係していると思われます。

テストエンジニアの求人例

テストエンジニアの求人例を2つご紹介します。

MaaS分野の自社サービスの品質保証

【想定年収】
500~1000万円
【業務内容】

  • ・テスト設計と実施

    ・仕様のフィードバック

    ・品質保証


【必要なスキル・経験】

  • ・スマホアプリやWebシステムにおける1年以上の実務経験

    ・計画を立てたり行動したりするのが好きな人

    ・ビジネスに興味のある方

品質保持を目的としたテスト・品質改善 

【想定年収】
580万円~
【業務内容】

  • ・テストプロセスの改善

    ・テスト技術の導入

    ・テスト計画づくりの支援


【必要なスキル・経験】

  • ・ソフトウェア開発経験

    ・成長意欲のある方

    ・コミュニケーション能力が高い方

    ・自己啓発を行っている方

6. テストエンジニアのキャリアパス 

テストエンジニアのキャリアパスとしては、以下で紹介するようなキャリアがあります。

テストリーダー・テストマネージャー

テストリーダーやテストマネージャーは、テストを実施するチームの先頭に立つ職種です。規模の大きなテストでは、テスト設計やテスト実施などの工程別にチームが結成されて、それぞれにリーダーが割り当てられることもあるでしょう。テストマネージャーや、それらのチームを一つに束ねる職種ですので、テストエンジニアとして豊富な経験と実績を持つことが要求されます。

テスト自動化エンジニア(SETエンジニア)

テストを自動化するソフトウェアの選定や、自動化されたテストの結果の分析を担当するのが、テスト自動化エンジニアです。SETエンジニアとも呼ばれることがあります。

品質コンサルタント

テストエンジニアとして、ソフトウェアの品質の知識を身につけた方は、品質コンサルタントへのキャリアも拓けます。品質コンサルタントの仕事は、ソフトウェアの品質確保や品質改善であり、テストエンジニアとしての経験が活かせるからです。

7. まとめ

この記事では、テストエンジニアとはどのような職種であり、仕事内容や必要なスキル、役に立つ資格、キャリアパスなどを詳しく解説しました。テストエンジニアに興味のある方、テストエンジニアへの転職を目指している方のお役にたてたでしょうか。ソフトウェア開発がなくならない限り、テストエンジニアの需要がなくなることはありません。テストエンジニアとして活躍しつづけるためには、実務経験を重ねながら、スキルを高める努力を欠かさないことが大切です。

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