E2D3インタビュー

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大手メディア企業で働く澤紀彦氏の願い 「E2D3」でデータ可視化のプログラミングコストを下げたい

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プロフィール
澤  紀彦氏(サワ ノリヒコ)
2009年3月、東京大学工学部マテリアル工学科を卒業後、同年4月に某メディア企業に入社。同社にて企画・開発を担当し、スマートフォン向けサービスのディレクション・コーディングを行う

Excel内でデータのビジュアライズを実現するソフトとして、注目を集める「E2D3」。オープンソースプロジェクトでもあるE2D3には、多種多様な人々が参画している。

レバテックキャリアでは、そんなE2D3のプロジェクトメンバーへのインタビュー企画を実施。今回は、E2D3のグラフ作成を担当する澤紀彦氏に話を伺った。

某メディア企業でアプリ開発のディレクターを務める澤氏は、E2D3の活動に何を求めているのだろうか。 

“仕組みを知りたい”という知的好奇心から、エンジニアの道へ

—澤さんがプログラミングに出会ったのは、いつでしたか? 

澤氏:学生時代は、いろいろなアルバイトを経験しました。そのなかで、未経験でも始められるITベンチャーでアルバイトを始めたのが、プログラミングを始めたきっかけです。趣味でWeb制作をやっていたわけでもなく、まったくのど素人からスタートでした。 

—ITベンチャーでのアルバイトは、どんなお仕事をされていたのですか? 

澤氏:アルバイトでは、主にPHPとMySQLを使いながら、大規模な転職サイトや旅行の予約サイトを作っていました。

いざプログラミングをやってみると、Webサービスを作るのは“モノづくり”だと感じるようになって。大学のアカデミックな授業では学べない、自分の手でモノができていく喜びを知り、面白いなと思いました。

—プログラミングのスキル以外で、ITベンチャーでアルバイトをされてよかったことはありますか?

 澤氏:サービスを見て「どれくらい手間がかかっているのか」がわかるようになったり、機能を実装するにあたって「どれくらいの工数がかかるのか」を見積りできるようになったところは、今の仕事にも活きていると思います。


「Webサービスを作るのは、モノづくりだと思います」と語る澤氏

自分の技術でコンテンツの表現の幅を広げたい

—今の会社に就職された経緯について伺いたいのですが、アルバイトとはいえITベンチャーでエンジニアの経験を積まれていたのであれば、“自分でサービスを作って起業しよう”とは思いませんでしたか? 

澤氏:そうですね。今、振り返ると、そういう気持ちはほとんどなかったのかなと思います。

自分で何かWebサイトを作ってみようかなと思ったことはあったのですが、自分のなかに“載せたい情報=コンテンツ”を持っていなかったんですよね。プログラミングの技術を使って、いろんな表現手法を試してみたいと思っても、中身がないと楽しくないじゃないですか。

そこで、「コンテンツは持っているけれど、Webにはまだ力が入れられていない企業に就職しよう」という発想に至りました。 

—なるほど、コンテンツを持っている企業ということでメディア企業に就職されたと。実際に就職されてみて、いかがでしたか? 

澤氏:今は、自分で企画をしたスマートフォンアプリのディレクションを主にやっていますが、専業の制作会社よりもひとりで担当する仕事の幅が広いと思います。

一般的にディレクターというと、ワイヤーフレームを書いて、進捗管理をするくらいのイメージだと思うのですが、僕はバックエンドサーバーのプログラミングもしますし、iOSやAndroidの開発で実際に手を動かすこともあります。

そこまで何でもやると大変な部分も出てきますが、自分のやりたいことを形にするにはやりやすいというメリットもありますね。

—ディレクターということは、澤さんがチームをまとめているということですか? 

澤氏:明確に上司と部下という関係ではありませんが、10名弱のメンバーに「これやって」とお願いしながら動いてもらっている感じですね。チームメンバーのモチベーションを維持することは、自分の仕事のなかでもプライオリティーが高いので、メンバーの作業内容や仕事に対する気持ちなどをさりげなく聞き出すように心がけています。


澤氏は技術の力でコンテンツの表現の幅を広げようとチャレンジを続けている

E2D3への参加を決めたのは、自分が使い慣れたプロダクトを良くしたいという思いから

—澤さんがE2D3に参加されるようになった経緯を教えていただけますか? 

澤氏:僕が登壇した勉強会に、たまたまE2D3の初期メンバーの方が複数人参加されていて、E2D3のメンバーを募集しているという声を聞いたのが、きっかけです。話を聞いてみると、実現しようとしているプロダクトやユーザー体験に共感できたので、すぐに参加を決めました。 

—具体的にE2D3のどのような点に共感されたのでしょうか? 

澤氏:Excelで作るグラフって、そんなに格好よくならないじゃないですか。今やPCの性能は上がっているにもかかわらず、チャート表現が二次元で収まっているのは前時代的というか、もう少し良くできると思っていて。インタラクティブな動きをつけることで、単純な二次元よりも次元が上がると考えているんです。

Excelは学生の頃から使っているなじみのあるプロダクトなので、E2D3を通して自分で自分の使うプロダクトを良くできるのであれば、参加してみようかなと思った次第です。


「Excelを進化させるというE2D3の思想に共感したので、迷わず参加を決めました」(澤氏)

忙しくてもE2D3に参加する意義

—澤さんはE2D3でどのような役割を担当されていますか? 

澤氏:僕がメインのタスクとして考えているのは、E2D3のチャートの種類を増やすところですね。

E2D3は、グラフィックライブラリのD3.jsをExcel上で活用できるようにするアプリです。もともと、E2D3に参加する前からD3.jsの使用経験もありましたし、グラフィカルなチャート表現に興味があったこともあり、新しいチャート作成を担当しています。

それとは関係なく、役職名がフォトグラファーになっているのは、イベントでカメラマンをよくやっていたから(笑)。学生時代から、写真を撮るのが趣味だったんです。 

—E2D3の活動はいつされていますか? 

澤氏:ここ1ヶ月ほどは仕事が立て込んでいて、あまりコミットできていません。僕は短期集中タイプなので、平日夜か休日に時間を取って進めています。

—E2D3の活動時間を捻出するために、やはり苦労されているのでしょうか。 

澤氏:そうですね。コンスタントにコミットできればいいんですけど、なかなかそうはいかなくて。

E2D3にはいろんな人が参加しているからこそ、それぞれ繁忙期が異なりますので、リアルの場で顔を合わせて会議すること自体が難しいケースも多々あります。そんな中でも、メンバーはオンラインで連絡を取り合い、活動していますよ。

—E2D3の活動に参加されて、どのような印象を受けましたか? 

澤氏:バックグラウンドの違う人が集まっているので、最終型は同じでも、実現手段が人によって違うところが、面白いです。着眼点もみんな違いますしね。通常のオープンソースプロジェクトはエンジニアだけが集まっているはずなのに、E2D3にはエンジニアが全体の1/6しかいないので、新鮮です。 

—エンジニア以外にはどのような方がいらっしゃるのですか? 

澤氏:マーケティングの人が多い気がしますね。「マーケティング職の視点でチャート表現を考える」人もいますし、「E2D3のプロダクト自体をどうやってマーケティングをしていくのか」ということを考えている人もいます。あとは、「E2D3のコントリビューターをどう増やすか」を考えるマーケターの人もいますね。 

—なるほど、多様な考え方を持つメンバーと一緒にプロジェクトができるのは、いろいろと勉強になることがありそうですね。 

澤氏:はい。同じ職種のなかでも、うちの会社のエンジニアはみんな若いので、E2D3で同世代や少し上の世代のエンジニアの方の作業工程が見られるのは、新たな発見があって勉強になります。普段、自分が書いている言語や開発環境が違う人たちと接するのも、ためになっています。 

—E2D3で一緒に活動されているメンバーのなかで、すごいなと思う人はいますか? 

澤氏:主催者の五十嵐さんは、エネルギッシュで巻き込み力がすごいですね。気が付いたら、新しいメンバーがどんどん増えていて(笑)。以前、デザイナーが足りないという状況になった時も、すぐに何人ものデザイナーの人と関わる機会を作ってくれたりと、人に働きかける力が高いです。

チーフテクノロジストの竹内さんも、“なんでもできる感”がすごい。それに技術の高さだけでなく、手も非常に速い。近くでガンガン改善していく様子を見れば見るほど、すごいなと思います。

—実際、E2D3の活動がお仕事に影響を与えたことはありますか? 

澤氏:そうですね。知り合いが増えたので、業務上で困っていたことについて、解がもらえたことがありました。スマートフォンアプリを作っているという意味で同業の人たちと知り合えて情報交換ができたことも、仕事にはプラスの影響が出ているかなと思っています。


「E2D3は、エンジニア以外の方が多いという異色のプロジェクトだから、面白い」と語る澤氏

E2D3でデータの可視化にかかっているプログラマーのコストを下げたい

—アプリケーションとしてE2D3の強みはどこにあると思いますか? 

澤氏:単純に、みんなが使うExcelにインストールするというところが、強みだと思います。みんなが使い慣れたUIで、セルを選んでデータを可視化するというのは、シンプルでハードルが低い。億単位のExcelユーザーが使いやすいアプリケーションだというのが、最大のアピールポイントではないでしょうか。

エンジニアでもあり使用者でもある自分としては、自分が欲しいチャートは自分で作れるというカスタム性の高さが、非常に魅力的です。デスクトップだけでなく、OfficeOnlineで使えるのも便利ですよね。 

—データの可視化の重要性や、E2D3が果たす役割については、どのように考えていらっしゃいますか? 

澤氏:生データには情報量が一番多いのですが、そこから有意な情報を引き出したり、データの持つストーリーを導き出したりするのには、結構なコストがかかります。じっくり見ないといけないし、慣れない人はただ長い時間が過ぎていくだけになるかもしれません。

データを可視化することで、生データの持つ意味をパッと見で多くの人にわかりやすく表現することができますし、そのためのハードルを下げることがE2D3の果たす最も重要な意義だと考えています。 

—E2D3を通じて可視化のコストを下げることで、データが持つ意味を理解できる人を増やしたいということですね。 

澤氏:はい。業務でデータを可視化しようとすると、そのためのプログラミングコストが結構かかってきます。E2D3があれば、E2D3にデータを渡すだけで、きれいに可視化してくれる。プログラマーがデータ可視化のボトルネックにならずに済むということが、大きなメリットではないでしょうか。 

—E2D3をどんな風に活用して欲しいですか? 

澤氏:せっかくE2D3を使うのであれば、標準のExcelには装備されていない、インタラクションのあるチャートを使ってもらいたいですね。あとは、データの可視化でルーティン作業をさせられているエンジニアの方たちの作業が軽減されるといいなと思います。


「“生データ”の持つ意味を、わかりやすく可視化するのがE2D3の果たすべき役割」(澤氏)

—最後に、澤さんが今後どのようなキャリアを築きたいか、教えて下さい。 

澤氏:今の仕事をやってみて、サービスの全体像は思っていたよりも広いんだなということがわかったので、0から100までひと通り経験して、どの工程に対しても苦手意識をなくしたいですね。

それと将来、日本でなくても場所を選ばず働けるような、どこにいても引き合いがもらえるような存在になりたいと思います。 

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