【CTOの職務経歴書】世の中の人が正しく評価される世界を僕の手で作っていきたい|マナボ CTO 山下大介氏 [後編]

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「CTOの職務経歴書」はレバレジーズのアナリスト兼営業が、インタビュー取材を通して注目企業CTOの視野に迫る連続企画です。

レバテック営業担当、木下の写真

こんにちは、レバテック営業の木下です。 前回に引き続き、株式会社マナボのCTO山下大介氏(@dddaisuke)のインタビューをお届けします!
今回は、山下氏がクックパッドに入社されてから現在までです。
クックパッドの人気裏や本音の目標を伺いました。

 

1. レシピを投稿する人が幸せになるには?

--どうして起業せずにクックパッドに入社することになったのですか?

ちょうど事業案を考えていたときにささたつさん*(@sasata299)からメールが来たんです。
「クックパッドに遊びに来ませんか?」って。

スカウトメールは普段は無視するのですが、前からささたつさんを知っていたので届いたメールを確認しました。

直接の面識があった訳ではないのですが、彼のプレゼンをニコニコ動画でみて「面白そうなことやってるなー」と注目していたのです。

だから彼に会いたくて会いにいったら、人事の方もいらっしゃいました。

*ささたつさん(佐々木 達也氏)
RailsやNoSQL、Hadoop、iOSを扱うエンジニア。「NoSQLデータベースファーストガイド (http://p.tl/Ba9o) 」「Hadoopファーストガイド (http://p.tl/CegG)」を執筆。講演やSNSを使った情報発信にも積極的。

--どんな風に口説かれたのですか?

クックパッドのキッチンで人事の方が作ってくれたご飯を食べながら、面接らしいトーク、というより普通に自分のやってることを話してました。
それからクックパッドの事業を簡単に話してくださり、気になった事業の部長とお会いできるように手配してくださることになりました。


--なるほど。クックパッドに入りたいな、と思い始めたのはいつでしたか?

2回目に技術部長と話した時です。

会いに行く前にクックパッドのIR情報を見たんです。
当時のクックパッドって決算情報を見ると利益率が50%を越えていたんですよ。「すげぇ!こんな会社あるんだ」って感動しましたし、この利益率が出せる会社の意思決定の方法やビジネスのやり方を知りたくなりました。

そして、僕が次にやりたかったのは一般ユーザーに向けてサービスを提供するビジネスだったんです。当時のクックパッドは総売上の半分以上が月会費の売上で。だからユーザーをファンにしていく事業を学べることは、自分にとって魅力的にうつりました。


--確かに、利益率が50%を越える企業は滅多にないですよね。私も気になります(笑)
では今後のプランや事業内容に共感や興味を持ったから入社を決めたのですか?

そうですね。ささたつさんからメールがくるまでクックパッドがどんな会社かさえ知りませんでした。
ですが、よく調べると売上も堅調に推移していて利益率も高いし、さらにエンジニアも優秀な方が入っていることを知ったことも大きな理由です。


--特にどのような分野に惹かれましたか?

Happy Author部で『HA部』という部署です。レシピを投稿する人たちが幸せになることを考えることに取り組んでいました。
最近の組織形態は分かりませんが、現在でも同じような取り組みは残っていると思います。


--へぇ!そんな部署があるんですね。どんなことを扱っていたのですか?

投稿者の方に「どうやって価値をお返しするか」ということを考えるんです。
ファンが付いている投稿者って、すごく時間やコストをかけて、何回か練習してから投稿するような人もいるようです。

それに料理を美味しそうに見せるために、性能がいいカメラも欲しくなりますしね。
だからHA部では、「レシピ投稿者を幸せにするには?」という課題に取り組んでいました。


--フォローが充実しててすごく魅力的ですね。

ここまでできるのは会社全体で、利益を出していることが大きな要因ですが、ユーザーのことをひたすら考えることが許される部署があるのが素敵だなぁと。
だからこの部署は面白いなって。それに僕が次にコンシューマー向けビジネスをやる時にこの経験がすごく糧になるはずだと思いました。

2. 「家族のために夜の6:30に帰りたい」

--どうして魅力的に感じていたクックパッドを辞めることになったんですか?

マナボのCTOになることが決まったからです。
もともと起業支援には関心があって、ある学生向けのビジネスコンテストのメンターとして参加していた時に、前回の優勝チームとしてマナボのメンバーが来てて。それが最初の出逢い。


--マナボのメンバーとはどんな話をしていたのですか?

僕が以前経営していた会社でも教育系の子会社を作ってビジネスをやっていた経験があったので、アドバイスをしていました。
前回優勝したチームで、当時のマナボには事業モデルが全然なくて、お金を稼ぐことなんて出来ないフェーズだったんです。
従業員もおらず、みんながうさぎ小屋みたいなオフィスに泊まってサービスを開発していました。


--それがどうして参画することに?

起業するための手伝いをしていたら、最初の資金調達の直前のタイミングで「実は今回のファイナンスは山下さんの給料も含んで事業計画を引いているので来てください。」と言われたんですね。
その時はもう結婚して子供もいたので1度持ち帰ったのですが、結局断わりました。自分で起業した方がいいと思ったんですよね。

ただ最初にfacebookのメッセージで断ってしまって。でも、彼らにとってすごく重要な話をfacebookのメッセージで終わらせるのはよくないので、1回会って話すことにしたんです。
そこで自分の出した条件を全部承諾してもらったので、「そこまで言うなら・・」と参画を決めました。


--マナボのメンバーにとって、、山下さんは起業に欠かせないメンバーだったんですね。
実際にどのような条件を出されたのですか?

基本的には家族のための条件です。
子どもが生まれたばっかりでまだ泣くことしかできない時でした。その時は、奥さんのサポートのためにお風呂入れるくらいは一緒にやりたくて夜は早く帰りたかったんです。

けれども、「12時間は働いてほしい」と言われたので「朝の6時半に会社に出社する。その代わりに夜の6時半に帰らせてほしい」いう条件をだしました。
それから、夜の6時半に家に帰って子供をお風呂にいれる、という生活を最初の半年は続けていました。
今は子供が動けるようになって少し楽になったので、9時くらいに出社して夜家に帰っています。

他には、保険的な部分もありました。給料が下がるのは仕方がないにせよ、結婚しているので健康保険と年金への加入をお願いしました。


--山下さんの家族への愛が伝わってきました。素敵なお父さんですね。

結婚するとみなさんそうだと思いますよ。(照)

3. マナボのこれから。「山下大介」としてのこれから。

--マナボに参画してから、抱えている課題ってありますか?

直近の課題はマーケティングです。
その先は受験生以外にも展開できるかと思っていますが、基本はまず受験生層にターゲットを絞り、世界を取りにいきます

ビジネスモデルのコアになるのは、「先生をどうマネジメントするか」
質問が投稿された時に先生に通知がいくんですけど、通知の出し方も考えなければなりません。

生徒が10万人、先生が10万人になったとき、1人が投げた質問が10万人に届くのではね(笑)アラートの出し方とかバックエンドの仕組みを整えないと。
これからデータが増えてくるとさまざまな解析もできるはずです。たとえば、授業のデータを解析をすることでより良い先生とのマッチングができるようにしたい。
こういうビジネスをやっている会社が少ないので、データはどこより持っています。

今はまだ解析する余力はないのですが、エンジニアを採用する余裕がでてきたら、過去の授業を解析してベストな情報を届けたいです。


--先生と生徒のマッチングサービスも・・・。自分にあった先生が見つかれば、たくさんの学生が勉強が楽しくなって幸せになれますね! では、山下さんがCTOとして今後大切にしていきたいことってなんでしょう?

エンジニアが働きやすい環境をつくること。
仕事の依頼がなるべく直接エンジニアにダイレクトにいかないようにする、とか。ビジネスサイドがアイディアベースで話してしまうと、エンジニア側が困惑してしまいます。

だからエンジニアも参加できるアイデアの議論の場をつくり、話し合った結果優先度が高いものをシステムのタスクに追加する、ということにしています。これでエンジニアもアイデアが出てきた背景がわかるし、アイデアベースで無駄な機能を作ってしまうという無駄を減らすことができます。

月1でビジネスサイドの人間が取り組んでいることやファイナンスや資金周りのことについて伝えたり、エンジニア何をしているか伝えるために交流ができる場を設けています。


--山下さんは技術力も、ビジネスの素質も兼ね揃えていらっしゃいますが、起業したくてもどちらも兼ね揃えるのは難しいと思っている人は多いですよね。両立できるコツとかってありますか?

起業するしかないですね。
起業するために1番勉強になる方法は起業です。
多くの人が若くして起業することを推奨するのは、「1回目で失敗してもいいから経験を積む」という意味ですごく重要だからです。

とにかく起業して体当たりで勉強すること。
そして、若いことのメリットは周りが失敗を許してくれることです。
すべての失敗を許してもらえる訳ではないですが、30代だと呆れられるような失敗だとしても、20代前半だと許してもらえる事があります。


--確かに。若いうちにチャレンジして失敗することも勉強になりますよね。
CTOとしてではなく山下さん個人としてはどんな将来像を描いているのですか?

「普通の人が正しく評価される世界をつくりたい」です。
クックパッドのエントランスには、全社員の個人のミッションが飾ってあるんですが、クックパッドで自分が達成したいことをすごく真剣に考えたんですよね。その結果、たどり着いたのがこのミッションなんですが、これは私が人生をかけて追求していきたいと思っている個人のミッションです。

私は比較的目立つタイプで、いろんな所から登壇の依頼や本の執筆依頼があり、人前で自分を発信していく機会に恵まれていたんです。
だから、目の前にいる100人200人がいて自分の話を聞いてくれることが普通のことだと思ってて。

でも東京に来ていろんな人と出会い、いろんなユーザーと出会うことで、自分に注目してくれる人がいることが「普通じゃない」と気づいたんです。
水準以上に評価されるべきだとは思わないけど、本来あるべき位置より低く評価されている普通の人が正しく評価される世界っていうのを、自分の手でつくっていきたい


--最後に山下さんにとってのITテクノロジーって何ですか?

やっぱり、魔法みたいなもんじゃないですかね。私はエンジニアって魔法使いだとほんとに思っています。今この瞬間までこの世の中に存在しなかったものをつくることができるというのがテクノロジーであり、エンジニアリングなんです。


レバテック営業担当、木下の写真

「普通の人が正しく評価される世界をつくりたい」と自身の目標を熱心に語ってくださった山下氏。
テクノロジーを「魔法」とまで考え、追求し続ける姿が印象的でした。

彼がこれからどんな世界をつくっていくのか楽しみですね。

前編を読む【CTOの職務経歴書】ピアノで音大に行くよりエンジニアになることを選んだ |マナボ CTO 山下大介氏 [前編]

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