プロンプトエンジニアになるには?必要なスキルや資格を紹介

最終更新日:2025年6月6日

「プロンプトエンジニアに興味があるけど、どんなスキルが必要?」
「未経験からでもなれるの?」
このような悩みや疑問を抱えていませんか?

プロンプトエンジニアとは、AIが最適な回答を出力するようにプロンプト(指示文)を作成する技術者です。必要なスキルを習得し、実践経験を積むことで未経験からでもプロンプトエンジニアになることが可能です。

この記事では、プロンプトエンジニアになるための具体的なステップを紹介していきます。また、注目されている理由や必要なスキル、役立つ資格、求人例などもあわせて解説するので、プロンプトエンジニアに興味がある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

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この記事のまとめ

  • プロンプトエンジニアには、AIや自然言語処理の知識、言語化力、論理的思考が必要
  • プロンプトエンジニアになるには、プロンプトの作成経験を積む
  • G検定やE資格、Python3エンジニア認定基礎試験などが役立つ

プロンプトエンジニアが注目されている理由

プロンプトエンジニアとは、生成AIが最適な回答を出力するように、プロンプト(指示文)を開発するエンジニアのことです。

プロンプトエンジニアが注目されている背景には、ChatGPTやGeminiなどの生成AIの急速な普及があります。総務省が発表している『令和6年度版情報通信白書』によると、生成AIの市場規模は、2027年には1,200億ドル規模に達すると予想されています。

生成AIはさまざまな分野で活用が期待されており、効果的に活用できる人材としてプロンプトエンジニアの需要が高まっているのです。

また、IT業界全体でAI人材が不足していることも、プロンプトエンジニアへの注目度を高める要因となっています。

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プロンプトエンジニアになるために必要なスキル

プロンプトエンジニアになるために必要なスキルは次のとおりです。


これらのスキルについて、以下で詳しく解説していきます。

生成AIの基礎知識

プロンプトエンジニアになるには、生成AIの基礎知識が不可欠です。生成AIの仕組みや得意・不得意なことを理解することで、より効果的なプロンプトを作成できます。

生成AIの基礎知識として、具体的に以下の項目を理解しておくと良いです。

  • ・生成AIの仕組み

    ・深層学習モデルの概念

    ・生成AIが得意なこと/苦手なこと

    ・生成AIツールの種類や特徴

プロンプトエンジニアになるには、これらの基礎知識を身につけることが必須です。必ずおさえておきましょう。

自然言語処理の知識

プロンプトエンジニアになるには、自然言語処理の知識が必要です。自然言語とは、人間が日常生活で使用する言語のことで、自然言語処理とは、AIが人間の言葉を処理し、分析する技術を指します。

プロンプトエンジニアは自然言語で生成AIに指示を出すため、自然言語処理の知識は非常に重要です。たとえば、自然言語における品詞や語順、表現方法などを理解することで、生成AIが誤解なく指示を理解できるプロンプトを作成できます。

言語化力

プロンプトエンジニアになるには、物事を言語化する能力が重要です。自分の思考をAIに伝わる形で明確に言語化できなければ、AIは期待通りの出力を生成できません。ニュアンスが少しでも異なると、出力結果が大きく変わる場合もあります。

言語化力を身につけるには、さまざまな方法があります。たとえば、ほかの人のプロンプトを読んだり、自分で文章を書いたりする練習がおすすめです。また、自然言語における品詞や語順、表現方法などについて知識を深めることも有効です。

論理的思考力

プロンプトエンジニアには論理的思考力も必要です。

プロンプトエンジニアは、目的に沿った効果的なプロンプトを作成する役割です。効果的なプロンプトを作成するには、端的なプロセスで明確に指示を出すことが求められます。

論理的に思考することで、無駄のないプロンプトを作成し、生成AIから最適な出力を得られるようになります。

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未経験からプロンプトエンジニアになるためのステップ

未経験からプロンプトエンジニアになるための手順は以下のとおりです。

これらのステップを着実に踏むことで、プロンプトエンジニアとしてのキャリアをスタートできます。

1. 必要なスキルを身につける

プロンプトエンジニアになるには、まず前章で紹介した必要なスキルを身につける必要があります。

必要なスキルを身につけるための勉強方法はさまざまです。具体的には以下の方法があります。

勉強方法 メリット
オンライン
講座の受講
・時間や場所に縛られない
・効率的に学習できる
・何度も見返すことができる
参考書の活用 ・自分のペースで学習できる
・学習する内容を自分で選べる
・反復学習しやすい
学習サイト
の活用
・コストがおさえられる
・時間や場所に縛られない
・さまざまなコンテンツで学べる
スクールの利用 ・体系的なカリキュラムが組まれている
・質問がしやすい
・実践的なスキルが身につく

自分に合った勉強方法で学習を進めることがおすすめです。また、複数の方法をかけあわせて学習することでより効率的な習得が可能になります。

関連記事:AIの勉強方法は?勉強するメリットやロードマップを解説

2. 実際にプロンプトを作成してみる

必要なスキルを身につけたら、実際にプロンプトを作成し、経験を積みましょう。プロンプトの作成手順としては以下のとおりです。

  • 1. 目的を明確にする

    2. ターゲットユーザーを定める

    3. 質問を組み立てる

    4. 出力結果を検証する

出力の精度が低い場合は、質問内容や記法を修正し、再度プロンプトを作成してみることをおすすめします。理想的な回答が出力されるように試行錯誤を繰り返すことが重要です。

また、さまざまな生成AIツールに触れることも大切です。ツールによって得意なタスクや出力形式が異なります。たとえばChatGPTは、情報の整理やコード生成などテキストデータが得意です。一方で、Geminiは、画像・音声・動画・テキストを同時に処理できるマルチモーダル機能があることが特徴です。これらの特性を理解し、目的に最適なツールを選択、あるいは複数のツールを組み合わせて使用することで、より質の高い、効率的なプロンプト作成が可能になります。

3. ポートフォリオを作成する

プロンプトエンジニアとして転職するには、ポートフォリオの作成が重要です。ポートフォリオを作成することで、スキルを明確に提示できます。

たとえばメール文章やプロジェクト管理テンプレート、ドキュメントの要約プロンプトなど、実際の業務に役立つ成果物を掲載しましょう。そうすることで、実務に役立つスキルを有していることをアピールできます。

4. 求人に応募する

プロンプトエンジニアに必要なスキルを習得したら、求人に応募しましょう。求人検索をする際は、「プロンプトエンジニア」だけでなく、「生成AIエンジニア」など類似の職種名もあわせて調べてみると、より多くの求人情報を見つけることができます。

もし求人がなかなか見つからない場合や、迅速に転職を進めたい場合は、転職エージェントに相談することも1つの手段です。ITエンジニアに特化した転職エージェントであるレバテックは、プロンプトエンジニアの求人を多数扱っており、精鋭アドバイザーがあなたの転職活動をサポートします。

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プロンプトエンジニアになるために役立つ資格

プロンプトエンジニアになるために必須の資格はありません。しかし、知識・スキル習得に役立つ資格として、以下の資格が挙げられます。


ここではこれらの資格について紹介していきます。

さらに詳しくAI関連の資格について知りたい方は「AI関連の資格おすすめ15選!取得のメリットや勉強方法も解説」をご覧ください。

G検定

G検定は、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施しているディープラーニングやAIの基礎知識を問う試験です。取得することで、AIに関する技術手法やビジネスに活用するための基礎知識を有していることが証明できます。

G検定の試験概要は以下のとおりです。

試験時間 120分
出題数 160問程度
(多肢選択式)
受験料(税込) 一般:13,200円
学生:5,500円
※過去受験日から2年以内
の再受験の方は、半額
合格率 74.61%
(2025年第2回)

G検定はプロンプトエンジニアに必要なAIの基礎知識を体系的に学習できるため、入門として最適な資格と言えるでしょう。合格率は約75%と比較的高いですが、出題範囲が広いので、しっかりと対策が必要です。

関連記事:ディープラーニングの資格!G検定とE資格の勉強法や取得のメリット

E資格

E資格は、数学的基礎や機械学習、深層学習の応用などディープラーニングの深い知識が問われる試験です。G検定同様、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施しています。E資格を受験するには、認定プログラムを受講する必要があり、G検定と比べると難易度がやや高い資格となっています。

E資格の試験概要は以下のとおりです。

試験時間 120分
出題数 100問程
(多肢選択式)
受験料
(税込)
一般:33,000円
学生:22,000円
会員:27,500円
合格率 68.26%
(2025年第1回)

E資格の取得を通してAIモデルの内部構造や学習プロセスを理解できるため、より効果的なプロンプト作成に役立ちます。G検定よりも難易度が高いため、ある程度の学習時間が必要です。

E資格についてさらに詳しく知りたい方は「E資格の難易度は?勉強方法やG検定との違いなども解説!」をあわせてご覧ください。

Python3エンジニア認定基礎試験

プロンプトエンジニアには、Python3エンジニア認定基礎試験も役立ちます。Pythonは、AI開発でよく使われるプログラミング言語です。Pythonの基礎知識を習得することで、プロンプト作成の幅が広がります。

Python3エンジニア認定基礎試験の試験概要は以下のとおりです。

試験時間 60分
出題数 40問
(選択問題)
受験料
(税込)
一般:11,000円
学生:5,500円
合格率 76.0%

Pythonの基礎知識を習得することは、プロンプトエンジニアにとって大きな強みとなります。特に、複雑なプロンプトを作成する場合や、APIを活用する場合にはPythonの知識が不可欠です。Python3エンジニア認定基礎試験はPythonの基礎知識を問うもので、合格率も比較的高いため、挑戦しやすい資格です。

生成AIパスポート試験

生成AIパスポート試験は、一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)が発行するAIリテラシーとスキルを問う試験です。AI・生成AIの基礎知識、現在の生成AIの動向、取り扱い方、実践的な活用方法などを体系的に評価します。

生成AIパスポート試験の概要は以下のとおりです。

試験時間 60分
出題数 60問
(四肢選択式)
受験料
(税込)
一般:11,000円
学生:5,500円
合格率 75.76%
(2024年度第3回)

生成AIパスポート試験は、プロンプトエンジニアとして知っておくべき内容を網羅しています。比較的新しい資格ですが、生成AIに特化した内容となっているため、プロンプトエンジニアの学習に役立ちます。合格率も高いため、取り組みやすいでしょう。

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プロンプトエンジニアの求人例

実際にレバテックキャリアにて掲載されていたプロンプトエンジニアの求人例を紹介します。業務内容や求められるスキル、年収などを参考にしてみてください。

【業務内容】
お客様のビジネス課題を解決するため、最先端の生成AIを駆使し新しいアプローチを提案・実行を担っていただきます。

・クライアントの課題に応じたAI活用コンサルティング、最適な生成AIソリューションを提案
・Google Gemini、Vertex AI、BigQuery などの Google Cloud サービスを用いた生成AIアプリケーションの提案
・顧客と協力してPoCを実施し、技術的な実現可能性を検証
・開発した生成AIアプリケーションの導入・運用支援

【経験・知識】
学歴:高卒以上
・企業向けのコンサルティング経験(1年以上)
・クライアントの課題を整理し、最適なAI活用方法を提案した経験もしくはそれに準ずる知見をお持ちの方
・生成AIおよびクラウド技術の経験、または興味があり積極的に学習できる方

【想定年収】
400~900万円

【福利厚生】
<保険制度>
健康保険/厚生年金/雇用保険/労災保険/住宅手当/家族手当/慶弔休暇/年末年始/有給休暇

<福利厚生制度>
産休・育休制度、定期健康診断、各種資格取得支援、スポーツ支援、社内イベント支援、AWS・Google Cloud資格保有報奨金、企業型確定拠出年金(DC)制度

【勤務地】
本社および全国の支社

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プロンプトエンジニアに関するよくある質問

ここでは、プロンプトエンジニアに関するよくある質問に回答します。


類似の疑問を持つ方は参考にしてみてください。

Q1. プロンプトエンジニアに向いている人は?

プロンプトエンジニアに向いている人の特徴は以下のとおりです。

  • ・言語化力が高い

    ・創造力がある

    ・粘り強い

これらの特徴を持つ人は、プロンプトエンジニアとして活躍できる可能性が高いです。もちろん、これらの特徴がすべて備わっていなくても、学習と経験を積むことでプロンプトエンジニアになることは可能です。

Q2. プロンプトエンジニアは独学でなれますか?

プロンプトエンジニアになることは、独学でも可能です。しかし、体系的な知識を身につけるためには、学習計画を立て、しっかりと学習を進める必要があります。

また、表面的な知識をインプットするだけでなく、実際にプロンプトを作成し、スキルを磨いていくことが重要です。

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まとめ

この記事では、プロンプトエンジニアが注目されている理由、必要なスキル、未経験から目指すための具体的な方法、役立つ資格などについて紹介しました。

プロンプトエンジニアになるには、生成AIや自然言語処理に関する知識、言語化力、論理的思考力を習得し、実際にプロンプトを作成して経験を積むことが大切です。ポートフォリオを作成し、求人に応募する際には、転職エージェントの活用も検討しましょう。

また、G検定やE資格などの資格取得も学習に役立ちます。

プロンプトエンジニアを目指している方は、ぜひ本記事の内容を参考に転職を検討してみてください。

※本記事は2025年4月時点の情報を基に執筆しております

この記事の監修

レバテックキャリア編集部

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