激務と言われやすいエンジニア職種4選!
エンジニアは激務と言われることも多い職種です。エンジニア職種は複数ありますが、いずれも激務と言われることがあるでしょう。しかしその中でも特に激務とされる職種もあり、またその理由も職種によって異なります。
そこで、激務と言われやすいエンジニア職種とその理由を紹介します。あくまでも「激務と言われやすい」なので、実際に激務かどうかは職種よりも在籍する企業やプロジェクトによることはあらかじめご留意ください。
激務と言われる エンジニア職種 |
激務の理由例 |
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システム エンジニア |
納期が厳しめに設定されている場合が多い 手戻りが発生しても基本的には納期に間に合わせる必要がある (残業や休日出勤でカバーしがち) |
インフラ エンジニア |
トラブル発生時には早急に解決しなければならない 夜勤がある場合が多い |
社内SE | 企業に在籍している社内SEが少ない場合が多い (一人しかいないケースも多々ある) システム関連の何でも屋のような扱いになり、 業務の幅が広くなりがち |
ITコンサルタント | クライアントからの要望が高い場合が多い 問題解決のための試行錯誤や勉強でハードワークになりがち |
各職種が激務になりがちな理由等の詳細については、以下を参考にしてください。
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エンジニアが激務と言われる5つの理由
エンジニアが激務と言われる理由を5つピックアップしてご紹介します。上記の通りエンジニア職種によって激務の理由は多少異なりますが、大部分は以下の紹介するように共通しているでしょう。
理由1.エラーやバグが発生しやすいため
エンジニアのメイン業務のプログラミングではエラーやバグが発生しやすいです。複雑なシステムを最初から完璧に仕上げることはほぼ不可能だからです。そしてエラーやバグが発生しても基本的に納期が延びるわけではないので、残業や休日出勤でカバーしていくケースも多いでしょう。
また単にプログラムを修正するだけでは済まず、たとえば設計やさらにその前の要件定義の工程からやり直さなければならない場合もあります。このようにエラーやバグが発生しやすくそれをカバーする必要があるので、結果的に激務な環境となりやすいのです。
理由2.納期設定が厳しい傾向にあるため
システム開発の現場は納期設定が厳しい傾向にあります。理由は複数ありますが、まずクライアントは早めの納品を希望するケースがほとんどです。開発に時間がかかりすぎると、完成した頃には陳腐化してしまっているかもしれないからです。また単純に早くシステムを利用したいという理由もあります。
たとえばトラブルがゼロで作業がスムーズに進んだ場合に3か月かかる見通しの場合、そのまま3か月の納期で設定されてしまう場合があります。実際は何かしらのトラブルが発生する可能性が高いので、納期に間に合わずに残業や休日出勤が増える、というケースが発生します。
理由3.職種によっては夜勤や休日対応があるため
エンジニア職種によっては夜勤や休日対応があります。具体的には、サーバーエンジニアやネットワークエンジニアなどのインフラ系エンジニアは夜勤がシフトに組み込まれていて、トラブル発生時には休日対応になるケースが多いでしょう。このように職種によっては夜勤や休日対応があるため、激務と感じる人もいるはずです。
理由4.人手不足の傾向があるため
IT業界は人手不足の傾向が続いています。IT業界を目指す人材が多くても、それ以上に需要も大きいからです。たとえばAIが普及すればエンジニアの必要人員は少なくなるという説もありますが、新たにAIを使いこなす人材への需要も生まれるので結果的に人手不足は続くでしょう。このようにIT業界は人手不足なので、エンジニアが激務になっている面もあります。
理由5.継続的に新しい技術を学び続ける必要があるため
エンジニアは継続的に新しい技術を学び続ける必要があります。IT技術の進化は早く、最新技術を追いかけないと他のエンジニアや他社におくれを取ってしまうからです。たとえば開発にAIを使って工数削減できる人材への需要が増えていった際、AIに関心がないエンジニアが参画できる案件はどんどんなくなっていくでしょう。このようにエンジニアが市場で生き残るためには、継続的に新しい技術を学び続ける必要があります。
今後エンジニアの激務は解消されていくのか?
今後エンジニアの激務が解消されていくかどうかについて、以下のような状況が挙げられます。
以前よりは労働環境は良くなっている
エンジニアも他の業界、職種同様に、以前よりは労働環境は改善されています。たとえば情報産業労働組合連合会の「ITエンジニアの労働実態調査2022」によると、総労働時間と時間外労働時間の推移は次のようになっています。
2005年と比べると、総労働時間は100時間短くなり、時間外労働に関しては80時間ほども短縮されています。
結局は企業やプロジェクト次第
IT業界全体で見ればエンジニアの労働環境は改善されていますが、結局は企業やプロジェクトによって労働環境は大幅に異なります。これについてはIT業界やエンジニアという職種だけでなく、どの業界、職種でも同じでしょう。
たとえばエンジニアだけでなく、まったく別の業界の営業職や事務職でも同じはずです。他業界、他職種同様に、エンジニアの労働環境も結局は企業やプロジェクト次第ということです。
エンジニアが激務を避ける方法
エンジニアが激務を避ける方法としては、個人と組織の2つの軸からのアプローチが可能です。それぞれ詳しくみていきましょう。
個人で激務を避ける方法
まずはエンジニアが個人で激務を避ける方法として、以下が挙げられます。
-
・タスク管理や優先順位を正しくする
・正しいコミュニケーションを取る
・無理な納期を設定しない
・スキルアップに励む
プロジェクトの進行など、個人ではコントロールできない部分もありますが、上記のようにコントロールできる要素は改善していくと良いでしょう。タスク管理、プロジェクト内のコミュニケーション、自身のスキルなどを最適化していくことで、日々のタスク処理をスムーズに行え、激務となるリスクを下げられます。
納期については当然すべてを自分で決められるわけではありません。しかし定期的にプロジェクトマネージャーなどと進捗状況、各タスクのスケジュール再設定などについて話し合う機会があります。その際に無理な納期を設定しないよう交渉することで、激務を避けやすくなるはずです。
またちょっとした業務効率化も激務改善につながる場合があるので、以下の記事も参考にしてみてください。
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組織として激務を避ける方法
次に組織として激務を避ける方法には、以下が挙げられるでしょう。
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・適切なコミュニケーションと役割分担
・チーム生産性の改善
・ツール導入やプロセス改善
上記のようにチーム全体での業務改善に力を入れることで、激務となるリスクを下げられます。適切なコミュニケーションが行われることで手戻りが減ったり、ツールによって工数を削減できたりすれば業務の時短につながるからです。
エンジニアはプロジェクトマネージャーのようにプロジェクト全体に対して裁量があるわけではありませんが、提案は可能です。たとえばコミュニケーションを積極的にとってチームの雰囲気を変えていけば、サボる人が減ってプロジェクトが円滑に進むようになるかもしれません。
ぜひ個人だけではなく、チーム全体での業務効率化などにも力を入れてみてください。
まとめ
エンジニアは激務と言われることもある職種ですが、年々状況は改善されています。ただし実際に激務かどうかは、在籍する企業やプロジェクトによって変わってくるでしょう。激務を避けたい人は、そもそも激務になりそうな企業やプロジェクトを避けることが重要です。
また仮に激務になってしまっても、個人や組織の取り組み次第ではある程度解消できます。スキルアップやコミュニケーションの円滑化に力を入れ、時短を目指すことで激務が改善される可能性があります。