SESから自社開発企業への転職は可能!転職を成功させるポイントも解説

最終更新日:2025年3月12日

「SESで働いているけど、自社開発に転職できるか不安…」
「転職して自社製品の開発に携わりたい」
そんな風に思っていませんか?

SESから自社開発への転職は、事前の準備と対策をしっかり行えば可能です。この記事では、SESから自社開発への転職が難しいといわれる理由、自社開発に転職するメリット、転職を成功させるためのポイントなどを解説します。

SESから自社開発に転職したいと考えている方は、ぜひこの記事を読んで、転職活動を成功させるための参考にしてください。

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この記事のまとめ

  • SESから自社開発企業への転職は可能
  • SESから自社開発への転職が難しい理由は、チーム開発経験やスキル不足
  • 自社開発ができる企業を選ぶには、自社製品の開発割合や仕事内容・スキル要件の確認が重要
  • SESから自社開発へ転職する利点は、開発への深い関与やスキルアップ、働き方の自由度向上
  • 転職を成功するには、市場価値の把握と応募書類の作成が大切

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SESから自社開発企業への転職は可能

SESから自社開発企業への転職は可能です。しかし、一般的にSESからの転職は難しいといわれています。しかし、SESから転職できた成功事例も多数あります。

実際に、レバテックキャリアを使い転職した方の中には、新卒でSES企業に就職し、2度目の転職を経て自社サービスを展開する大手企業への転職を成功させた方がいます。

SESから自社開発企業への転職は十分に実現可能なので、本記事を読んで適切な準備と対策を進める参考にしてください。

以下の章では、自社開発企業への転職が難しいとされる具体的な理由について詳しく解説していきます。

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SESから自社開発への転職が難しいといわれる理由

SESから自社開発企業への転職が難しいといわれる主な理由は、以下の2つです。


ここでは、これらの要因についてそれぞれ詳しく解説します。

チーム開発の経験を積めていない場合がある

SESから自社開発企業への転職が難しいといわれる理由の1つとして、チーム開発の経験を積む機会が限られていることが挙げられます。SESエンジニアと自社開発エンジニアでは、担当する業務内容が異なり、特に大きな違いとして、チームで開発する点があります。

SESエンジニアと自社開発エンジニアの主な業務の違いは、以下のとおりです。

SESエンジニアの主な業務 自社開発エンジニアの主な業務
・テスト項目に沿ったテストの実施
・運用/保守・監視業務
・サポートデスク対応
・既存システムの改修作業
・開発プロセスへの一貫した関与
・ユーザーのフィードバック分析
・コードレビューの実施
・アジャイル開発などでのチーム開発

SESの業務では、作成済みのテスト項目を実施していくような「決められたタスクをこなす役割」を求められる案件が多い傾向があります。また、運用・保守などの、マニュアルに沿った業務が中心となる案件も多いです。そのため、自社開発企業が重視する「チームでの開発経験」や「プロジェクト全体を見渡す力」を養う機会が限られています。

このように、SESでは自社開発現場で必要とされる経験を積みづらい環境にあることが、転職を難しくする要因となっています。

開発スキルが不足している場合がある

SESエンジニアの開発スキルが、自社開発企業の求める水準に満たないケースがあることも、転職を困難にする要因の1つです。

両者に求められるスキルセットには、以下のような違いがあります。

SESエンジニア
に必要なスキル
自社開発エンジニア
に必要なスキル
・あらゆる言語やシステムの知識
・正確な作業遂行能力
・仕様書やマニュアルの理解力
・要件定義/設計のスキル
・高度なプログラミングスキル
・チーム開発の知識
・テスト/品質の知識
・アーキテクチャ設計能力

このように、SESエンジニアと自社開発エンジニアでは求められるスキルセットが大きく異なります。SESでは運用・保守や既存システムの改修が中心となるため、業務を通して新規開発に必要な設計力や実装力を身につけるのは難しい場合が多いです。

そのため、自社開発企業が求めるレベルの開発スキルを持っていないと判断され、転職が困難になるケースが少なくありません。

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自社プロダクト開発ができる企業を選ぶポイント

自社プロダクト開発に携われる自社開発企業を見極めるには、以下の3つのポイントをおさえると良いです。


それぞれ詳しく解説するので、参考にしてください。

自社プロダクトの開発割合を確認する

まずは、自社プロダクトの開発割合を確認することが重要です。「自社開発」を掲げる企業であっても、実態はSESや受託開発が主要な事業である場合があるからです。

自社プロダクトの開発割合の確認方法としては、以下の3つがあります。

  • ・求人票や企業の公式サイトに「自社開発〇%」など、開発割合の記載があるか確認する

    ・カジュアル面談で質問する

    ・すでに選考が進んでいる場合は面接で逆質問する

これらの確認を通じて、本当に自社プロダクト開発に注力している企業かどうかを見極めることができます。自社製品の開発に重きを置いている企業を選ぶことで、転職後のミスマッチを避けられるため、自社製品の開発割合の確認は重要です。

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仕事内容・スキル要件を確認する

仕事内容とスキル要件の確認も大切です。自社開発企業に転職しても、SES時代と変わらない下流工程の作業ばかりになってしまうことを防ぐためです。

求人票の募集要項の仕事内容やスキル要件から、以下のポイントを確認することをおすすめします。

  • ・仕事内容がテストや運用/保守のような下流工程ばかりでないか

    ・スキル要件が極端に低くないか

これらの項目をきちんと確認することで、実質的な開発業務に携われる環境かどうかを判断できます。自社開発企業に転職して、希望の業務に携わるには、仕事内容とスキル要件の確認は欠かせません

レバテックキャリアを利用して企業の内情を把握する

企業の詳細な内情を把握するために、レバテックキャリアを活用するのもおすすめです。レバテックキャリアでは、年間7,000回以上の企業訪問を実施し、現場のプロジェクトマネージャーやチームメンバーから直接情報を収集しています。そのため、 求人票には掲載されない自社開発企業の詳細な情報を知ることが可能です。転職を検討する上での相談だけでも構いませんので、お気軽にご相談ください。

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SESから自社開発へ転職するメリット

SESから自社開発へ転職するメリットとして、以下の3つが挙げられます。


ここでは、それぞれのメリットについて詳しく解説するので、参考にしてください。

開発に深く関われる

SESから自社開発へ転職する際の主なメリットとして、開発により深く携われる点が挙げられます。自社開発では、仕様決定からバージョンアップまで、長期的に1つのプロダクトの開発に関与できる機会が比較的多いです。

SESと自社開発の、開発への関わり方の違いは以下のとおりです。

  開発への関わり方 特徴
SES ・客先のプロジェクトに参画する
・決められた契約期間で業務が区切られる
・開発工程の一部しか担当しない場合が比較的多い
・仕様決定や設計に関与できないことがある
自社開発 ・自社のプロダクトを継続的に開発/
改善していく
・設計や開発、バージョンアップまで一貫して
関わりやすい
・技術選定に携われる機会が比較的多い
・プロダクトの成長に合わせて長期的な開発ができる

自社開発では技術選定の裁量が比較的大きく、1つのプロダクトに関与できる期間も長いため、開発プロセス全体を経験できます。そのため、プロダクト開発に深く関与したいエンジニアにとって、大きなメリットとなります

エンジニアとしてスキルアップしやすい

自社開発では、エンジニアとしてのスキルアップがしやすい環境が整っていることも、SESからの転職における重要なメリットです。

SESと自社開発での環境の違いは、以下のとおりです。

SES 自社開発
・客先の環境に依存するため、使用する
技術やツールが制限されることが多い
・コードの品質よりも納期が優先されやすい
・新しい技術へのチャレンジが難しい
・プロダクトの仕様やトレンドに合わせて
最適な技術を採用できる
・品質向上を目的とした設計やリファクタ
リングに比較的取り組みやすい

SESに比べ、自社開発では技術選定の裁量権があり、生産物の品質を重視する文化が根付いている場合が多いため、エンジニアとして成長できる環境が整っています。そのため、エンジニアとしてのスキルアップを重視する人にとっては、SESから自社開発への転職には大きなメリットがあるといえます。

働き方の自由度が上がる

働き方の自由度が向上することも、SESから自社開発への転職における重要なメリットです。SESでは客先のルールや契約内容に従う必要がありますが、自社開発では社内ルールの範囲内で柔軟な調整が可能です。

SESと自社開発の働き方の違いには、以下のようなものがあります。

SES 自社開発
・客先のルールや契約に従う必要があり、
勤務時間や働く場所の自由度が低い
・顧客の要望による突発的な仕様変更に
振り回されることがある
・フレックスタイム制やリモート
ワークを選択しやすい
・自社の事情を考慮しやすいため、
納期への融通が利きやすくプレッシャ
ーが少ない

このように、自社開発企業はSESと比べて、時間的な裁量や勤務形態の選択において自由度が比較的高いです。そのため、SESから自社開発企業への転職は、ワークライフバランスを重視する人にとって、大きなメリットとなります。

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SESから自社開発への転職を成功させるポイント

SESから自社開発への転職を成功させるためには、以下の4つのポイントを押さえることが重要です。


それぞれについて詳しく解説していきます。

自分の市場価値を把握する

転職を成功させるためには、自分のエンジニアとしての市場価値を正確に把握することが必要です。市場価値を知ることで、転職活動を効率的に進められます。

市場価値を知るための主な方法は、以下の3つです。

市場価値を知る方法 おすすめな人
キャリアアドバイザー
に相談する
・時間がない人
・すぐに転職したい人
・客観的な評価が欲しい人
転職サイトの診断
サービスを受ける
・自分のペースで転職活動を進めたい人
・複数の評価を比較したい人
Web上の情報を
横断的に見る
・転職を視野に入れているが、すぐに動く予定はない人
・最新のトレンドや業界動向を自力で調べられる人

Web上の情報から自分の市場価値を把握するには、口コミなどで同職種や同年代の平均年収をチェックし、SNSや技術ブログで業界動向を追う必要があります。信頼できる情報を選別しながら収集していかなければならないため、時間と労力が必要です。

レバテックキャリアでは、最新のIT業界の動向を熟知しているキャリアアドバイザーが、市場価値の把握から内定後のフォローまで、転職活動を一貫してサポートします。Webで簡単に申し込みできるので、まずはお気軽にご登録ください。

履歴書と職務経歴書で強みをアピールする

書類選考は転職活動の第一関門となるため、履歴書と職務経歴書で自身の強みや熱意のアピールは特に重要です。

履歴書と職務経歴書の作成ポイントを、以下の表に示します。

  充実させるためのポイント
履歴書 ・自己PR欄にはアピールポイントを裏付けるエピソードを記載する
・志望動機では「なぜその職種か」「なぜその企業か」を明確にする
・入社後の貢献イメージを具体的に記載する
職務経歴書 ・職務要約や資格は、志望先企業に貢献できる内容を優先する
・テクニカルスキルには使用期間とスキルレベルを記載する
・プロジェクト規模や役割を具体的に記載する
・成果は数値で示す

まずは書類選考を通過できるようにするために、これらの要素を適切に盛り込んで、履歴書と職務経歴書の内容を充実させましょう

職務要約や資格が欄内に書ききれない場合は、志望先企業に関連があるものを優先して記載すると良いです。また、所有スキルのレベルや使用期間、業務での成果などは、可能な限り定量的に示すことで自己アピールの効果を高められます。

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転職時の参考に!履歴書・職務経歴書の書き方まとめ

技術力をアピールできるポートフォリオを作成する

自社開発企業では高い技術力が求められるため、証明できるポートフォリオの作成が重要です。ITエンジニアのポートフォリオとは、自分の実績や保有スキルを具体的にアピールするものです。たとえば、WebサイトやGitHubなどに、過去の成果物や保有スキルなどを記載します。

ポートフォリオ作成の際には、以下のポイントを押さえることで、技術力を効果的にアピールできます。

  • ・アピールポイントを分かりやすくする

    ・需要のある技術を組み込む

    ・ユーザー目線で見やすいデザインにする

    ・可読性/保守性の高いソースコードにする

ただし、開発未経験でポートフォリオを作成できない場合は、技術試験の対策や資格取得など、ほかの方法で技術力をアピールすることも検討しましょう。

SESから自社開発への転職を成功させるには、自社開発企業での開発業務を遂行できるスキルを十分に所有していると証明することが大切です。

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エンジニアとしてスキルアップする

自社開発企業では即戦力となる人材を求める傾向が強く、高いレベルのスキルが要求されます
たとえば、自社開発企業では、以下のようなスキルが高いレベルで求められる傾向があります。

  • ・要件定義/設計のスキル

    ・高度なプログラミングスキル

    ・チーム開発の知識

    ・テスト/品質の知識

    ・アーキテクチャ設計能力

特に、設計やプログラミングスキルに関しては、選考中にコーディングテストが実施され、ITエンジニアとしてのレベルをチェックされることも少なくありません。

そのため、技術試験を通過して自社開発企業への転職を成功させ、入社後のスキルのミスマッチを防ぐためには、エンジニアとしてのスキルアップが必要です。

スキルアップの方法などについて詳しく知りたい方は「SEに必要な7つのスキル!関連職種からスキルアップの方法まで紹介」の記事をご覧ください。

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まとめ

この記事では、SESから自社開発企業への転職について、その可能性や方法、メリットなどを詳しく解説しました。

SESから自社開発への転職は、難しいといわれがちですが、十分に実現可能です。ただし、転職を成功させるためには、自分の市場価値の把握や、充実した履歴書・職務経歴書の作成、ポートフォリオの準備、計画的なスキルアップが重要です。

また、企業選びも重要なポイントです。自社プロダクトの開発割合や仕事内容、スキル要件などを丁寧に確認することで、理想の環境で開発に携われる企業を見つけることができます。

レバテックキャリアでは、豊富な企業訪問実績を活かし、自社開発企業の詳細な情報提供や、あなたにぴったりの企業の紹介が可能です。また、職務経歴書やポートフォリオの添削も行っています。SESから自社開発企業への転職をお考えの方は、ぜひレバテックキャリアのサービスをご活用ください。

※本記事は2025年2月時点の情報を基に執筆しております

この記事の監修

レバテックキャリア編集部

レバテックキャリアは、IT/Web業界のエンジニア・クリエイター向けに特化した転職エージェントです。当メディアでは、エンジニア・クリエイターの転職に役立つノウハウから、日々のスキルアップや業務に活かせる情報まで、幅広いコンテンツを発信しています。

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