- SEがつまらない・楽しくないと感じる主な理由
- システムエンジニアの仕事に楽しさを見つける方法3つ
- SEの仕事がつまらないと感じるときのキャリアパス
- SE(システムエンジニア)に関するよくある質問
- まとめ
SEがつまらない・楽しくないと感じる主な理由
SEの仕事がつまらない、楽しくないと感じる主な理由は以下の4つ挙げられます。
具体的な理由を解説していきます。
勉強しても業務についていけない
SEが携わる開発現場では、新しい技術や手法を取り入れることが多いため、仕事を覚えても学習をしないとついていけないケースがあります。
たとえば、Webアプリケーション開発の現場では、さまざまなプログラミング言語やフレームワーク、ライブラリを使い業務を進めます。この際、業務の効率化やクオリティの向上に向け、新しい技術を積極的に導入するケースが多いため、つねに学習を続けなければなりません。
このような状況で、勉強しても理解できなかったり、業務に活かせなかったりすると、SEとして働くことに楽しさを見出すのが難しくなります。
プログラミングに携われる時間が限られている
SEの仕事はプログラミングに携われる時間が限られているため、思っていた仕事内容とのギャップが生じてつまらないと感じる人もいます。SEの仕事は、プログラミングよりも、顧客との打ち合わせや要件定義、設計、テストなどに時間を費やす場合が多いです。
そのため、プログラミング以外の業務でやりがいや楽しさを見出せないSEは、モチベーションが低下し、仕事がつまらないと感じるでしょう。
SEの仕事内容をよく理解しないまま就職・転職することは、不満につながる可能性があります。SEの仕事内容をより詳しく知りたい方は「システムエンジニア(SE)の働き方や仕事で必要なスキルを紹介」の記事をご覧ください。
開発そのもの以外の作業に苦手意識がある
SEの仕事がつまらないと感じる理由として、事務系の作業に苦手意識があることも挙げられます。SEは、技術的な業務だけでなく、下記のような業務も担当します。
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・資料の作成
・会議への参加
・議事録の作成
・スケジュールの管理
事前に仕事内容は分かっていても、実際にSEとして働いてみて、これらの作業に苦手意識を持つ人もいるでしょう。開発以外の業務をうまくこなせないことが負担となり、結果としてSEとしてのやりがいを見失い、仕事がつまらないと感じるケースもあります。
スキルアップにつながらない
SEとしてスキルアップできていないと感じている場合も、仕事がつまらない・面白くないと感じる要因に繋がります。たとえば、システムの保守運用ばかりで、新しい技術に触れられない場合や、研修・勉強会に参加する機会が与えられない場合は、仕事を通してのスキルアップがしにくいです。
新しい技術に触れたり、自身の成長を実感したりすることが仕事の楽しさやモチベーションにつながっているSEは少なくありません。そのため、業務を通して自身の市場価値を高められず、キャリアアップにも不安を感じているSEは、仕事がつまらないと感じがちです。
SEのキャリアプランについて興味がある方は「SE(システムエンジニア)のキャリアプランとは?キャリアパスを詳しく解説」をご覧ください。
システムエンジニアの仕事に楽しさを見つける方法3つ
SEがつまらないと感じている場合に、仕事に楽しさを見つける方法は主に3つあります。
それぞれについて紹介するので、ぜひ試してみてください。
ほかのエンジニアと交流する
コミュニティや勉強会へ参加し、ほかのエンジニアと交流することで、新しい価値観を見つけたり、悩みに対するアドバイスをもらえたりするなど、つまらない現状を変える良い刺激になります。
エンジニアにおすすめのコミュニティは以下の3つです。
これらのコミュニティは、スキルをアウトプットすることや、ほかの人と意見を共有することを目的として多くのエンジニアに活用されています。
SEの仕事がつまらない場合は、仕事を楽しんでいる人は具体的に何が楽しいのか、なぜそのような熱意を持てるのかといった心境を知ることで、新たな発見やモチベーションアップにつながります。
スキルアップする
スキルを磨くと自信がつき、モチベーションアップにつながる場合があります。また、業務の幅が広がり、仕事にやりがいを見出せるケースもあります。
たとえば、新たにプログラミング言語を習得すれば、これまで経験できなかった開発に挑戦することが可能です。また、データベースの専門知識を深めれば、SEとしてより効率的なシステム設計が可能になります。
このように、SEの仕事に楽しさを感じられないなら、自ら行動を起こしてみましょう。「特定の技術に関する専門性を持つ」「新たな技術を習得する」「マネジメントポジションを目指す」など、スキルアップの方向性はさまざまです。
スキルアップするための方法としては、以下が挙げられます。
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・資格を取得する
・スクールに通う
・学習サイトを活用する
・技術書を読む
スキルアップして自分の知識やスキルを仕事に活かせるようになると、SEとしてやりがいや楽しさを見出しやすくなります。まずは、興味のあることから始めてみると良いでしょう。
関連記事:
システムエンジニア(SE)におすすめの資格一覧!難易度やメリットも紹介
SEに必要な7つのスキル!関連職種からスキルアップの方法まで紹介
楽しさを見つける方法を相談する
楽しさを見つける方法をキャリアアドバイザーに相談するのも1つの手です。SEの仕事がつまらないと感じる理由は人によって異なるため、解決方法もさまざまです。しかし、その理由がキャリアに希望が持てないからなのか、仕事内容が合っていないからなのか明確にしなければ、解決方法は見つかりません。
その際におすすめな手段が、専門家へ相談することです。IT業界に精通しているキャリアアドバイザーは豊富な知見を持っています。仕事に対する悩みや疑問を相談すれば、楽しさを見つける方法を教えてもらうことも可能です。
その結果、経験やスキルに応じたより良いキャリアパスの提示と転職サポートの提案をしてくれる可能性もあります。
レバテックキャリアでも、無料でキャリア相談が可能です。SEだけでなく、約50種以上のIT専門職種の仕事内容やキャリアパス、転職市場の動向などに詳しいため、情報収集のために利用する方もいます。自分で解決方法が見出せずに悩んでいる方は、ぜひ相談してみてください。
SEの仕事がつまらないと感じるときのキャリアパス
SEの仕事がつまらない、楽しくないと感じるときには、以下のキャリアに転向する道が考えられます。
環境を変える方法として、SEからのキャリアパスについてそれぞれ紹介します。
SEからマネジメント職へのキャリアアップ
SEとしてのシステム開発経験を活かして、現場を統括するプロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーへのキャリアアップが可能です。SEよりも責任は大きくなりますが、その分仕事の達成感ややりがいを感じられ、SEよりも高い年収を得やすいです。
プロジェクトリーダーは、開発チームをまとめ、プロジェクトの進捗管理やメンバーの育成などを行います。一方、プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体の計画立案や実行、管理、責任を担います。ただし、働く企業やプロジェクトの規模によって年収が異なる点に注意が必要です。傾向としては、プロジェクトリーダーよりもプロジェクトマネージャーのほうが年収は高めとなっています。
マネジメント職に就くためには、システム開発の実務経験を積み、新たなスキルを身につけなければなりません。たとえば、プロジェクトマネジメントのスキルやコミュニケーション能力、リーダーシップなどが必要です。
プロジェクトマネージャーに向いているか興味がある方は「PM(プロジェクトマネージャー)に向いている人の特徴を解説」の記事をご覧ください。
SEから他分野のITエンジニアへ転職
SEの仕事がつまらないと感じたときは、他分野のITエンジニアへ転職する方法もあります。自分が面白いと思える分野に携わることができれば、やりがいを見出せるでしょう。また、転職によって年収がアップし、仕事のモチベーションが向上する場合もあります。
SEから目指せる他分野にITエンジニアの例として、5職種の業務内容、平均年収、年収中央値を表にまとめました。
職種 | 主な業務内容 | 平均年収 | 年収中央値 |
---|---|---|---|
フロントエンド エンジニア |
WebサイトやWebアプリケーションの ユーザーインターフェース(UI)開発 |
約461万円 | 約437万円 |
クラウド エンジニア |
クラウド環境の設計、構築、運用、保守 | 約468万円 | 約423万円 |
データ エンジニア |
データの収集、加工、分析、可視化 | 約548万円 | 約525万円 |
社内SE | 企業内のシステムの運用、保守、 ITを活用した業務改善 |
約412万円 | 約388万円 |
AI・機械学習 エンジニア |
AIや機械学習を用いたシステム開発 | 約503万円 | 約450万円 |
なお、同じ職種でも企業によって業務内容や扱うスキル、年収が異なるので、求人情報で業務内容や必須/歓迎要件、想定年収などの項目をよく確認しましょう。
ITエンジニアの求人・転職情報>
SEからSE以外の職種へ転職
SEの仕事がつまらないと感じたときのキャリアパスとして、SEを辞めて新たな仕事に挑戦する方法もあります。システムやOSなどの知識やプロジェクトへの参画経験を持つSEなら、ITスキルが備わっているので同業界内でのキャリアチェンジがしやすいです。
たとえば、ITコンサルタントは、企業のIT戦略策定やシステム導入支援などを行います。SEのシステム開発の経験を活かして、顧客の課題解決に貢献することができます。
また、SEとしての創造性を活かせるWebデザイナーやUXデザイナーなどもおすすめです。Webデザイナーは、Webサイトのデザインやコーディングを行います。UXデザイナーは、ユーザーエクスペリエンス(UX)を向上させるための設計を行う職種です。
ただし、未経験から異業種へ転職するには、スキル不足や実務経験のなさがハードルとなる可能性もあります。SEから転職する際は、転職エージェントを活用し相談したりアドバイスをもらったりするのもおすすめです。
SEを辞めて転職したいと考えているは「エンジニアを辞めたいと思ったときに考えるべきことを徹底解説!」の記事も参考にしてみてください。
SE(システムエンジニア)に関するよくある質問
SEに関するよくある質問に回答します。
SEがつまらないと感じている方や、これからSEを目指したい方はぜひ参考にしてください。
Q1. SEにはどのような人が向いていますか?
SEには、以下のような人が向いています。
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・論理的思考力がある人
・問題解決力がある人
・コミュニケーションスキルがある人
・技術変化に応じてスキルアップしていける人
いま現在、これらの特徴がなくても、磨いていけば転職が成功する可能性はあります。。
関連記事:システムエンジニアに向いている人の特徴は?必要なスキルや学習方法も解説
Q2. 日本のSEの離職率はどのくらいですか?
厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果の概況」によると、SEを含むIT関連産業全体の離職率(一般労働者)は12.4%となっています。しかし、ほかの産業と比べてIT関連が特段高いわけではありません。また、SEの離職率は経験年数や企業規模、職種などによって変動するため、一概に断定することはできません。
まとめ
この記事では、SEの仕事がつまらない・楽しくないと感じる理由や、その解決策、キャリアパスなどについて解説しました。
SEの仕事がつまらないと感じる理由には、新技術に対応していけない状況や、開発業務に従事できないことなどさまざまな要因があります。仕事に楽しさを感じられない場合は、ほかのエンジニアの意見を聞いたり、興味のある分野について勉強したり、キャリア相談をしたりして今後の方針を検討することも一つの手です。
※本記事は2025年2月時点の情報を基に執筆しております。