ネットワークエンジニアはオワコンではない!将来性を維持/向上する方法

最終更新日:2026年5月22日

インターネットの一部などで「ネットワークエンジニアはオワコン」という誤解された意見を見かけることがあります。しかし、実際は高い需要があり将来性が見込まれる職種です。この記事では、ネットワークエンジニアがオワコンと誤解される主な理由や将来性、市場価値を維持・向上する方法を解説します。

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ネットワークエンジニアがオワコンと誤解される理由

ネットワークエンジニアがオワコンになるという誤解が生まれる背景には、従来の「物理的な機器を触る仕事」が激減していることにあります。この誤解が生まれた主な要因は以下の2つです。

1. クラウドサービスの普及

2. IaC(Infrastructure as Code)や自動化ツールの台頭

1つ目は、クラウドサービスの普及です。昔は自社にサーバー室を持ち、ルーターやスイッチといった物理的なオンプレミス環境がエンジニアの主戦場でした。

しかし現在は、インフラをクラウド上に構築するのが主流となったため、「物理機器の配線や設定をする仕事」が大きく減少しています。

2つ目はIaCや自動化ツールの台頭です。従来は、エンジニアがコマンドラインに向かって、設定コマンドを一行ずつ手打ちする技術が求められていました。

しかし現在ではTerraformAnsibleなどの自動化ツールの登場により、コードを書けば、ネットワークが自動で構築・変更される状態になっています。。これまで人手で行っていた作業の多くが自動化できるようになったのです。

つまり、ネットワークエンジニア自体の需要は安定していますが、「クラウド活用」と「自動化」により、「物理機器の配線」や「コマンドの手打ち」といったレガシーな仕事内容は減少傾向にあります。この現状が「ネットワークエンジニア=オワコン」という誤った認識につながっているのです。

実際には、スキルセットの変化が求められているだけであり、適応力のあるエンジニアには依然として多くの活躍の場があります。

関連記事:データで見るネットワークエンジニアに将来性・需要と今後必要なスキル

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オワコンではない!ネットワークエンジニアの将来性は高い

ネットワークエンジニアはオワコンどころか、むしろ将来性が高い職種だといえます。その理由は主に以下の2点です。


それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

1. 企業や自治体のDX推進によりネットワークの必要性が高まっている

企業や自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に伴い、ネットワークの重要性はますます高まっていますIPAの「DX動向2025」によると、2024年度時点でDXに取り組んでいる企業は全体の77.8%に達していることが明らかになりました。これにより、DXは着実に企業活動に浸透していることが分かります。

DXの取組状況

※出典:IPADX動向2025」を元に作成

また、自治体においても、総務省の「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」に基づき、行政サービスのデジタル化が進んでいます。これらのDXを支えるうえで、安定したネットワーク基盤の整備は不可欠な要素です。

このような状況下では、ネットワークエンジニアの需要が減少するとは考えにくく、むしろ高度な知識を持つエンジニアの価値は高まるといえるでしょう。

2. ネットワークの安定稼働を前提としたサービスが普及している

IoTや5G、クラウドサービスなど、ネットワークの安定稼働を前提とした高度なサービスが急速に普及しています。総務省の「令和6年通信利用動向調査」によれば、クラウドサービスを利用している企業は8割を超えており、ビジネスのクラウド依存度は年々高まっています。

クラウドサービスの利用状況

※引用:総務省『令和6年通信利用動向調査』より作成

また、ビジネスの継続性を確保するBCP(事業継続計画)の観点からも、クラウドを前提としたネットワーク構築のニーズは今後さらに拡大するでしょう。これらのサービスが適切に機能するためには、高い信頼性と安定性を備えたネットワーク環境が不可欠だからです。

このように、デジタルサービスの増加とともに、それらを支えるネットワークの重要性が高まっていることから、ネットワークエンジニアの将来性は高いといえるでしょう。

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ネットワークエンジニアが将来性を維持/向上する方法

ネットワークエンジニアとして将来性を維持・向上させるには、変化する技術環境に適応していくことが重要です。以下では、具体的な方法を3つ紹介します。


それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

クラウド技術を身につける

ネットワークエンジニアが時代に取り残されないための第一の方法は、クラウド技術を身につけることです。クラウドの普及に伴い、従来のオンプレ環境のネットワーク知識だけでなく、クラウド環境特有のネットワーク技術の習得が不可欠になっています。

具体的には、AWSAzureなどの主要クラウドサービスにおけるネットワーク設計やセキュリティ対策、ハイブリッド環境の構築技術を学ぶことが重要です。クラウド環境では、仮想ネットワーク、ルーティング、ロードバランサーなど、従来とは異なる概念や設定方法が求められます。

実際に、レバテックキャリアの年収調査によると、AWSのスキルを持つエンジニアの平均年収は509万円で、一般的なネットワークエンジニアの平均年収より72万円高いです。これは、物理と仮想の両面を理解しているエンジニアがいかに貴重であるかを示しています。

これまでの経験を活かしつつ、新しい技術を味方につけることで、エンジニアとしての市場価値を高め、さらなる活躍の場を得られるでしょう。

IaC、自動化スキルを習得する

ネットワークエンジニアが将来性を高めるには、IaCや自動化スキルの習得が非常に効果的です。手作業の緻密さを活かしつつ、繰り返しの多い作業を自動化することで、人的ミスのリスクを構造的に減らせます。

さらに、Pythonなどの言語を習得し、ルーターやスイッチ、クラウドAPIを適切に制御できれば、正確かつ迅速なインフラ管理が可能になります。既存の知識を自動化スキルで強化することで、複雑な環境でも高い安定性を提供し続けられるでしょう。

このように、従来の技術に加えてIaCや自動化に関するスキルを習得することで、変化する技術環境への適応力を高められます。

セキュリティの専門性を高める

セキュリティの専門性を高めることは、ネットワークエンジニアが将来性を維持・向上するための重要な戦略です。サイバー空間における脅威は年々深刻化しており、高度なセキュリティ対策の需要は増加の一途をたどっています。

サイバー空間における脅威は年々深刻化しています。脆弱性探索行為などの不正アクセスは、令和元年の4,192件から令和7年には9,551件へと2倍以上に増加しているのです。(参考:警視庁『令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について』)この事実からも、セキュリティに関する知識と対策技術の重要性が高まっていることが分かります。

セキュリティに強いネットワークエンジニアは、デジタル社会の安全を支える「守護神」ともいえる存在です。そのためには従来のファイアウォールやVPNの構築に加え、ネットワークとセキュリティ機能をクラウド上で統合して提供する「SASE」などの最新のセキュリティ概念への深い理解があってこそ成し遂げられます。

こうした経験を積むことで、「オワコン」どころか、むしろ市場価値の高いエンジニアへと成長できるのです。

ネットワークエンジニアが生き残るために役立つ資格

ネットワークエンジニアとして市場価値を維持・向上させるには、適切な資格の取得も効果的です。以下に、特に役立つ資格を紹介します。

資格・試験名 難易度 特徴
Cisco Certified DevNet Associate 認定 ★★☆☆☆ ネットワークの自動化と
プログラマビリティに関するスキルを証明
AWS Certified Solutions Architect - Associate ★★★☆☆ クラウド環境でのネットワーク設計能力を証明
CCNP Enterprise 認定 ★★★★☆ 企業向けネットワークの設計・実装・運用の専門知識を証明
ネットワークスペシャリスト試験 ★★★★★ 幅広いネットワーク知識を証明する国家試験
情報処理安全確保支援士試験 ★★★★★ セキュリティに関する高度な知識を
証明する国家試験

※ただし、ネットワークスペシャリスト試験は2026年11月の試験を最後に終了予定であり、以降はプロフェッショナルデジタルスキル試験(仮)に変更予定です。最新情報は、IPAの試験情報からご確認ください。

これらの資格の取得は単なる肩書きではなく、体系的な知識習得のプロセスとしても価値があります。自分のキャリアプランに合わせて、計画的に取得を目指すのがおすすめです。

そのほか、ネットワークエンジニアに役立つ資格の詳細は「ネットワークエンジニアにおすすめの資格一覧!難易度や取得順番も紹介」をご確認ください。

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ネットワークエンジニアの平均年収|求人例あり

ネットワークエンジニアの平均年収と、専門性を活かした好条件な求人の一例を紹介します。


それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

ほかの職種との比較から見るネットワークエンジニアの平均年収

ネットワークエンジニアの市場価値を把握するため、具体的な年収データを見ていきましょう。レバテックキャリアの年収調査によると、各職種の平均年収は以下のとおりです。

平均年収 中央値 月収・
給料
ITエンジニア全体 504万円
ネットワークエンジニア 437万円 450万円 27万円
AWSエンジニア 509万円 550万円 32万円
セキュリティエンジニア 511万円 550万円 32万円

このデータから、ネットワークエンジニアの平均年収は、ITエンジニア全体と比べて67万円低いことが分かります。ネットワークエンジニアの平均年収に幅がある背景には、未経験からスタートできる保守・運用から、高度な設計を担うポジションまで幅広い層が活躍していることがあります。特に、キャリアの初期段階の年収により、全体の平均を押し下げて見える側面があるのです。

その中でも、クラウドやセキュリティといった専門性を高めることで、ITエンジニア全体の平均を上回る評価を得られます。専門性を磨くことは、「オワコン」とは無縁のより盤石なキャリアを築くための確かな道となります。

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高収入なネットワークエンジニアの求人例

実際の求人例を見ると、自動化スキルやセキュリティなどの専門性を活かせる案件では、年収600万円を超える好条件のものも少なくありません。ここでは、2つの求人例を紹介します。

ネットワークインフラのモダナイゼーションを推進する求人

IaCなどの最新のソリューションを活用したネットワーク保守/運用の高度化の求人例は以下のとおりです。

【想定年収】

660~876万円 (給与形態:月給)


【仕事内容について】

・社内ネットワーク基盤またはデータセンター設備の設計・構築、展開、管理
・最新のソリューションを活用しての各種基盤システムのモダナイゼーション・リニューアルを随時進めており、案件のリーダー・サブリーダーとしての業務


【募集背景】

現在、データセンター・ネットワーク構造の刷新(重要プロジェクト)を推進しています。また生産性・品質を高めるため、テクノロジーを積極的に取り入れ、ネットワーク保守・運用の高度化をすすめています。この活動を加速させるため、ネットワークまたはデータセンター設備に知見があり、意欲的に新しいことを学んで、組織やプロセスの変革にリーダーシップを発揮できる方を募集しています。また、コードによるインフラ運用の自動化をリードした知見のある方も合わせて募集しています。


【環境・要素技術】

・Cisco、F5製品技術
・Firewall
・BGP、EIGRP、OSPF、RIP、PBR、Qos、VLAN、DNS、DHCP、NAT、SSL-VPN、HSRP、VRF
・Ansible、ServiceNow、Terraform、Python、Linux

この求人例は、IaCや自動化スキルが直接的に高年収につながる好例です。データセンターの刷新という重要プロジェクトにおいて、AnsibleやTerraform、Pythonによるコードベースでのインフラ自動化をリードできる知見が求められています。従来のネットワーク技術に加えて、変革を推進する高度な自動化スキルが、高い市場価値を生んでいることが分かります。

自動化とセキュリティの専門性を活かすネットワーク設計ポジションの求人

自動化スキルやセキュリティの知識を活用したネットワークインフラの求人例は以下のとおりです。

【想定年収】

750~1,200万円 (給与形態:月給)


【仕事内容について】

・ネットワークインフラの設計、構築、運用
・セキュリティ対策の立案と実装
・AIを利用し運用工数の削減提案&実行


【必須条件】

・AristaやCiscoやJuniperといったネットワーク機器の設計&構築&運用
・実務経験8年以上
・Webアプリケーションの脆弱性に関する基本的な知識
・課題解決に向けて技術的な提案をした経験
・AIや最新技術に関する知見、興味のある方


【歓迎要件】

・OSSの選定と要件に合ったアーキテクチャーの設計/構築をした経験


・秒間数千以上のリクエストを受け付けるシステムの設計/開発経験
・運用自動化スキル(Ansibleなど)

この求人例では、従来のネットワークスキルに加え、セキュリティ対策の立案とAIを活用した運用工数削減という高度な専門性が不可欠であることを示しています。実務経験8年以上という熟練度に加え、自動化や最新技術への知見を求めることから、変化への適応力と課題解決を主導するスキルが市場価値を高める要因であると分かります。

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まとめ

この記事では、ネットワークエンジニアが「オワコン」と誤解される理由と、実際には将来性が高い職種であることを解説しました。また、市場価値を維持・向上させるための具体的な方法として、クラウド技術の習得、IaC・自動化スキルの習得、セキュリティの専門性の向上などを紹介しました。

確かに、従来型のネットワーク業務は減少傾向にありますが、DX推進やクラウドサービスの普及により、ネットワークの重要性は高まっています。変化に適応し、新しいスキルを身につけることで、ネットワークエンジニアとして長く活躍できるでしょう。

ネットワークエンジニアは決して「オワコン」ではなく、むしろ変革の時代だからこそ、適応力のある人材には多くのチャンスがあります。この記事で紹介した方法を参考に、自分のキャリアプランに合わせたスキルアップを進めてみてください。

※本記事は2026年4月時点の情報を基に執筆しております

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