SESから転職する人に多い転職理由
SES業界で働くエンジニアが転職を考える理由には、キャリアや職場環境への不満、スキル向上の希望などが挙げられます。ここでは、SESから転職を決断する代表的な理由を5つ解説します。
理由1. 専門性を高めてキャリアアップを目指したい
SESでは多様なプロジェクトを経験できる反面、キャリアアップしづらいと感じることがあります。異なる業界や技術に触れることは広い視野を持つことにつながりますが、その一方で専門性を高める機会が限られるからです。何らかのスキルに特化してキャリアアップしたいと考えるエンジニアにとって、SESは多様性がある反面、キャリアを深堀りする機会が限られてしまいます。そのため、市場価値を高めるために転職を決意する人も多いです。
関連記事:SESを辞めたい時の対処法と転職するタイミング!1ヶ月前で辞められる?
理由2. 給料が低く労働環境に見合わない
SESでは、案件単価が低かったり、長時間労働が常態化したりすることがあります。その結果労働に見合った報酬が得られていないと感じるエンジニアが、報酬体系が明確でスキルや努力が正当に評価される環境に転職したいと考える傾向があります。
理由3. 人間関係の問題
SESエンジニアは顧客先での勤務が一般的なため、新しい環境で一から人間関係を築くことになります。そのため、人間関係のトラブルが発生しやすいといえるでしょう。特にプロジェクトメンバーや顧客との相性が悪い場合、仕事のストレスが増大します。良好な人間関係が築けない職場ではモチベーションが維持できず、転職を考える理由になることも少なくありません。
理由4. 現場のレベルについていけない
SESエンジニアはプロジェクトごとに異なる環境や技術に適応する必要があります。しかし、自分のスキルが現場の要求に追いつかない場合は、プレッシャーやストレスを感じやすい状況に陥ります。期待に応えられないと感じた場合に、より自分に合った環境で働きたいと考え、転職の検討へと繋がるケースもあります。
理由5. 上流工程に携わりたい
SESエンジニアは上流工程に携わる機会が限られるため、要件定義や企画立案などの重要な工程に挑戦したい人は転職を検討します。上流工程での経験は、技術力だけでなくプロジェクト全体を見渡す視野の獲得やマネジメントスキルの向上にもつながるため、キャリアアップを目指す上で魅力的な選択肢になります。
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SESからの転職におすすめの転職先4選
SESからの転職を検討しているエンジニアには、さまざまな選択肢があります。自分のキャリアをどう築くかを考え、自分のスキルに見合った適切な転職先を選ぶことが重要です。今回は、SESからの転職先としておすすめの4つの職種と、それぞれに必要なスキルについて解説します。
転職先 | 必要スキル |
---|---|
他のSES企業 | ・幅広い技術力 (プログラミング言語、フレームワーク、 クラウド技術など) ・プロジェクト管理能力 ・柔軟な対応力 |
SIer | ・上流工程に関する理解 ・システム設計能力 ・クライアントとの調整力 |
SE・社内SE | ・IT全般のシステム開発能力 ・社内調整能力 ・運用保守スキル |
フリーランス | ・高い技術力 ・セルフマネジメント ・営業スキル ・業務効率化の知識 |
他のSES企業
他のSES企業をおすすめする理由は、異なる企業で新たなプロジェクトに挑戦することで、幅広い技術力やプロジェクト管理能力などの柔軟な対応力を活かせるからです。また、労働環境や報酬条件の改善も期待できます。
SIer
SIerをおすすめする理由は、上流工程に携わる機会が多く、システム設計やクライアントとの調整力を磨けるからです。特に上流工程に携わりたい方には最適な転職先でしょう。SESでのプロジェクト経験を活かしやすい上、プロジェクトマネジメントスキルがあれば、より有利に転職を進めることができます。
SE・社内SE
SE・社内SEをおすすめする理由は、自社内でシステム開発や運用に関わり、安定した環境でスキルを深められるからです。SESでのスキルを活かして、自社のシステムに関わる仕事ができるでしょう。特に社内調整能力やシステム開発スキル、保守運用スキルが重要になります。
フリーランス
フリーランスをおすすめする理由は、自由な働き方が可能で、プロジェクトや報酬を自身で選べるからです。SESエンジニアで培った技術と適応力が、案件獲得に有利に働くでしょう。また他の職種とは異なり、フリーランスにはセルフマネジメントや営業スキルも求められます。
SESから転職した人の声
SESからの転職を考えている人の中でも、キャリアパスの選択を含めて転職への不安を抱えている方に向けて、SESからさまざまな職種へ転職して良かった点とSESの方が良かった点を、経験談から紹介します。実際にSESから転職した人の声を聞くことで不安を少しでも解消して、転職に挑みましょう。
SESから社内アプリケーションエンジニア
転職して良かった点
転職して約1年経ちますが、転職して本当によかったと思っています。業務内容は満足していますし、稼働時間についても、もちろん残業があるときはありますが、以前とは比べ物にならないほど改善されました。
SESの方が良かった点
基本的には設計から実装、保守まで一貫して担当しており、案件によっては基本設計から詳細設計、実装、単体・結合テストまでをひとりで担当したこともあります。そういった意味では、客先常駐という働き方ではありましたが、裁量は大きかったと思います。
※『新卒入社3年、初めての転職。エム・フィールドで得た、新しい技術に触れながらスキルアップできる環境』より抜粋
SESからSIerのインフラエンジニア
転職して良かった点
転職した頃は、Webシステムの開発はクラウドが主流になっていました。転職先のプロジェクトでもAWSを当然のように取り入れていて、私もどっぷりハマりました。その結果、実務未経験だったのですが、クラウド技術をしっかり身に着けられました。
SESの方が良かった点
協力会社や他部署との折衝や開発予算の管理もするし、時間や人手が足りないときは自分も手を動かすしと、大変でしたが規模が小さかったからこそいろんな業務にチャレンジできたというメリットはありました。
※『【転職体験記】零細SES企業から誰もが知る大手Webサービス企業へ|転職成功の鍵とは』より抜粋
SESから他のSES企業のQAエンジニア
転職して良かった点
前のSESでは、4,5次請けのプロジェクトが多かったのに対し、現在のSES企業では商流が浅いプロジェクトが多く、自己肯定感を高く持って働けています。
SESの方が良かった点
スキルアップできる環境に身を置いて技術力が伸びたという点では良かったと思います。
参考:Qiita『SESの良し悪しについて見解をまとめる』
SESからフリーランス
転職して良かった点
業務でのエンジニアの経験年数が2年程度であっても月給が最低でも40万程度になり、自分に合ったスキルや環境で、案件を探すことが可能(言語の選択、通勤先や、リモートOK、週3案件など)になりました。
SESの方が良かった点
やはりフリーランスである以上、一度案件が途切れると「いつ次の仕事に就けるだろうか」という不安要素は拭いきれません。一方SESでは案件は常にあるため、そのような不安はありませんでした。また、会社員でいう保証を受けられる点がよかったと思います。
参考:Qiita『正社員からフリーランスへ。全ての"若手"達に見てほしい、ある若手の"セルフ働き方改革"』
SESから転職する際の手順
SESからの転職を決意したら、計画を立てて進めることが重要です。ただ求人を探すだけではなく、スムーズに次のキャリアを築くための準備を整えることが求められます。以下に、SESから転職する際の手順を3つのステップに分けて解説します。
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1. 自己分析と転職先の明確化
2. 転職活動の準備
3. 内定後の調整
1. 自己分析と転職先の明確化
自己分析は転職の第一歩であり、経験やスキル、価値観を整理し、自身の強みや弱みを明確にするために必要な手順です。SESで得た技術やプロジェクト経験を振り返り、転職でどのように活かせるかを考えましょう。また、転職先を明確にするため、「キャリアアップを目指したい」、「特定の技術を追求したい」などの希望に合った企業や職種を目指すことが、転職成功のポイントです。
2. 転職活動の準備
転職活動の準備については「履歴書・職務経歴書を書く」「面接対策を行う」「転職エージェントや求人サイトを活用する」の3つが挙げられます。それぞれの準備内容を、下記の表にまとめました。
転職に必要な準備 | 概要 |
---|---|
履歴書・職務経歴書 の書き方 |
SES経験を具体的にアピールするには、 携わったプロジェクトの規模や成果を 定量的に示し、利用した技術や フレームワークを明記する。 |
面接対策 | SESからの転職では、実務経験や プロジェクトでの役割について 深掘りされる。事前に質問を 想定しておき、自分の強みを 明確に伝える練習が必要。 |
転職エージェントや 求人サイトの活用 |
レバテックキャリアを利用すれば、 スキルや希望に合った求人紹介や 履歴書添削、面接練習のサポートが 受けられる。効率的な転職活動 のために活用しよう。 |
3. 内定後の調整
内定後は、雇用条件や勤務開始日の調整を行い、現職の退職手続きも円満に進めることが大切です。特に引き継ぎ計画を立てることで、現職への負担を減らすことができ、スムーズな転職が可能になります。
まとめ
SESからの転職を考える理由としては、キャリアアップや専門性の追求、報酬や環境への不満などが挙げられます。おすすめの転職先として、他のSES企業、SIer、SE・社内SE、フリーランスがあり、それぞれの特性を理解することが重要です。転職経験者の声からは、スキル向上や働き方の改善が得られる一方で、転職準備の重要性も見えてきます。レバテックキャリアなどの転職エージェントを活用して自己分析や準備を進め、新たなキャリアを築く第一歩を踏み出しましょう。
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