- SESから大手SIerへの転職は可能
- 【転職に向けて】SESとSIerの3つの違い
- 【半年以内に転職したい人】SESから大手SIerに転職する方法
- 【将来的に転職したい人】SESから大手SIerに転職する方法
- SESからSIerへ転職した人の体験談
- まとめ
SESから大手SIerへの転職は可能
SESから大手SIerへの転職は十分に実現可能です。
ただし、大手SIerへの転職を実現するためには、それなりのスキルや経験を保有しておく必要があります。プログラミングスキルはもちろんのこと、ビジネス上の課題解決能力やプロジェクトマネジメントの経験なども重要な要素です。
具体的に求められるスキルや経験は、企業によって異なります。ある企業では特定の技術スタックに精通していることが重視される一方、別の企業ではプロジェクトマネジメントの経験が重要視されるなど、各社の求める人材像はさまざまです。そのため、志望する企業の採用要件をしっかりと確認し、計画的に必要なスキルを身につけたり経験を積んでいったりすることが転職成功への近道となります。
なおレバテックキャリアは、ITエンジニア専門の転職エージェントとして、求職者様の経歴やスキルに合わせた個別の転職サポートを無料で提供しています。
もちろんキャリアプランについてのご相談だけでもご利用可能です。
詳しくは次の記事「レバテックキャリアは相談だけでも利用できる!キャリア相談会など働き方をサポート」をご覧ください。
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【転職に向けて】SESとSIerの3つの違い
ここでは、SIerへの転職を検討されている方に向けて、SESとSIerの違いについて詳しく解説します。
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1. 業務内容の違い2. 契約形態の違い
3. 案件への関わり方の違い
違いを把握したうえで、転職するかを検討することがおすすめです。
1. 業務内容の違い
職種 | 業務内容 |
---|---|
SES | ・要件定義(経験を重ねたベテランが担当することがある) ・システム設計(数年経験を積むと担当することがある) ・開発 ・テスト ・運用、保守 ・そのほか案件により異なる |
SIer | ・課題解決へのコンサルティング ・要件定義 ・システム設計 ・開発 ・システム導入に必要なハードウェア、ソフトウェアの選定 ・インフラ構築 ・システムの導入サポート ・運用、保守 |
SESは下流工程を担当することが主ですが、SIerは上流工程から担当するケースが多い傾向です。SESとSIerでは、担当する業務内容には大きな違いはなく、業務範囲に大きな違いがあることが分かります。
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SESの客先常駐はどんな仕事?メリット・デメリットやSIerとの違い
2. 契約形態の違い
職種 | 業務内容 |
---|---|
SES | ・クライアント企業に労働力を提供する「準委任契約(SES契約)」が一般的 ・エンジニアの稼働時間に対して報酬が発生 ・納品物に対する完成義務はない |
SIer | ・システム開発から運用保守まで一括して請け負う「請負契約」が一般的 ・成果物の納品に対して報酬が発生 ・契約で定められた納期までに業務を完遂する義務がある ・案件の成否に対する責任が発生 |
SESとSIerでは、クライアント企業との契約形態が大きく異なります。この違いは報酬の発生の仕方や責任範囲に影響します。SESの場合は、納品物に対する完成義務はなく、プロジェクト全体への関与が限定的です。一方で、SIerでは納期や納品物に対する責任が重くなるものの、プロジェクト全体に携われる機会が多くなります。
転職を検討する際は、自分の希望する働き方や責任の範囲と、各契約形態の特徴を照らし合わせて検討することをお勧めします。
3. 案件への関わり方の違い
職種 | 業務内容 |
---|---|
SES | ・プロジェクトの進行をサポートするスタッフとして参加する |
SIer | ・システムの導入や運用など、プロジェクト内容 の具体的な提案から参加するケースが多い ・案件を適切に進行し、成功に導くことが求められる |
SESとSIerでは、案件への関わり方に明確な違いがあり、求められる役割に大きく影響します。
SESの場合、プロジェクトをサポートする立場として参加するため、特定の業務を担当します。そのため、比較的明確な範囲で業務に集中することが可能です。
一方、SIerではシステムの導入や運用など、プロジェクト内容の具体的な提案から参加するケースが多く見られます。案件を適切に進行し、成功に導くことが求められるため、マネジメントスキルを身に着けやすい環境です。
自分の目指すキャリアパスや働き方に合わせて、それぞれの特徴を考慮することが重要になります。
【半年以内に転職したい人】SESから大手SIerに転職する方法
SESから大手SIerへの転職を半年以内で実現するためには、エンジニア特化型の転職エージェントを利用するのが効果的です。
転職エージェントは、非公開求人を保有しています。
大手企業の場合、プロジェクトの動向や採用ルートを競合他社に知られないようにするため、応募殺到を避けるためといった理由から、非公開求人を設定しているところが多いです。
非公開求人にアクセスできることは、転職活動を有利に進めるための重要な要素となります。
大手企業への転職は非常に競争率が高く、何社応募しても内定が得られないことも珍しくありません。そのため、より多くの応募機会と転職成功のチャンスを得るために、大手企業に強い転職エージェントを利用することがおすすめです。
レバテックキャリアは大手企業の求人を豊富に取り扱っており、経験豊富なキャリアアドバイザーに無料で相談できる体制も整っているため、効率的に転職活動を進められます。
関連記事:SIerの志望動機の例文と書き方!未経験も転職で使えるポイントを解説
【将来的に転職したい人】SESから大手SIerに転職する方法
ここでは、将来的に転職を希望する人に有効的な対策を4つ紹介します。
・システム開発経験を積む
・資格を取得する
・ポートフォリオを作成する
・転職エージェントを利用する
転職に向けて必要なスキル・経験を準備する際、本章を参考にしてみてください。
システム開発経験を積む
将来的にSIerへの転職を実現するためには、充実したシステム開発経験を積むことが重要になります。SIerは人気が高く、特に大手企業となると採用倍率も高水準となるため、実務経験の質と量の両面が重視されるためです。システム開発経験が不足している場合、採用されるのは困難です。
そのため、将来的に転職を見据えている方は、まずは現在のSES企業で目安として3年程度の期間、着実にスキルを磨いていくことをおすすめします。この期間中にできるだけ多様な案件に参画し、幅広い経験を積むことで、転職時の強みとなります。
特に、要件定義やシステム設計といった上流工程の経験を得られる機会があれば、積極的に参加することがおすすめです。SIerでは上流工程に携わることが多いため、このような経験は転職時に大きなアドバンテージとなります。
スキルと経験を積み重ねることで、大手SIerへの転職を実現しやすくなります。
資格を取得する
SESから大手SIerへの転職を目指す場合、保有するスキルを客観的に証明する手段として、資格を取得しておくことが有効です。資格を保有しているとスキルの証明ができ、書類選考での通過率が上がる可能性があります。
特に以下の3つの資格を取得することをおすすめします。
・応用情報技術者試験
ITエンジニアに必要な知識と技術力を備え、それを応用する力があることを証明する資格です。一部の大手企業では、応用情報技術者試験の取得を書類選考通過の必須条件としているケースもあるので、優先的に取得を目指すことをおすすめします。
ITプロジェクトを成功に導くために必要な知識や能力を認定する資格です。情報処理技術者試験の1つとして実施されており、高度な資格として位置づけられています。
SIerではプロジェクトマネジメントスキルも必要とされるため、この資格は有用です。上流工程を担当する際や、チームリーダーとしての役割を期待される場合に、大きなアピールポイントとなります。
Azure認定資格はMicrosoftのクラウドサービスAzureの、AWS認定資格はAWSクラウドサービスに関する最新の技術動向に対する理解と実践力を持つ証明となる資格です。
クラウドサービスの活用が一般的となっている現在、これらの資格の価値は高いです。
関連記事:システムエンジニア(SE)におすすめの資格一覧!難易度やメリットも紹介
ポートフォリオを作成する
SESからSIerへの転職では、実務経験やプロジェクトでの成果を具体的に示すことが採用選考での評価を高めることにつながります。
そこで有効的なツールがポートフォリオです。
ポートフォリオは、履歴書や面接だけでは十分に伝えきれないスキルを、具体的なコードやプログラムを通じて効果的に示せるツールです。制作物や成果物を通じて実績を具体的に提示することで、採用担当者は応募者の実力や、入社後にその実務経験をどのように活かせそうか明確にイメージできます。
大手企業の採用倍率は非常に高く、多くの応募者が競合することになります。そのような状況下で他の候補者との差別化を図るためにも、充実したポートフォリオの作成は非常に効果的です。自身の技術力や問題解決能力を具体的な形で示すことで、採用選考での評価を高めることができます。
関連記事:システムエンジニアの転職で効果的なポートフォリオとは?
転職エージェントを利用する
SESから大手SIerへの転職は、非常に高い倍率のため、効率的かつ効果的な転職活動を行うためにも、転職エージェントの利用をおすすめします。
転職エージェントを利用することで、求人検索サイトだけでは見つけにくい優良な転職先や、競争率の比較的低い案件に出会える可能性が高まるためです。
また、転職エージェントを利用すると、キャリアアドバイザーから履歴書の内容や面接対策などのサポートが得られるため、選考通過率が上がる可能性も高まります。
転職エージェントは、希望するキャリアに必要なスキルはどんなものかなど、相談するだけでも可能であり、本格的な転職活動以外でも利用可能です。
将来的な転職を考えている段階から、転職エージェントと関係性を構築しておくことで、市場動向や求められるスキルについての情報も得られ、より計画的なキャリア形成が可能となります。
SESからSIerへ転職した人の体験談
ここでは、SESからSIerへ転職した人の体験談を紹介します。
体験談も、転職を検討する際の判断材料にしてみてください。
SESからSIerへ転職した人の体験談①
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・有休取得が自由になった(90%取得)
・SES時代は勤務場所が現場次第で変わったが、勤務場所が入社前に把握できた
・休みが多い
・給料が高い
SES企業よりも、初任給も平均給与も高い
出典
Qiita「【SES】【SIer】両方経験したので長所と短所をIT業界への就職を考えている方に送ります。 - Qiita」(2023年10月25日)
SESからSIerへ転職した人の体験談②
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・コンプラや規律が整備されている
・教育が整っている(キャリアプランや資格報酬金など)
・放置されている感がない
・ロールモデルが多い
・基本設計をやらせてもらえる
・年収も上がった。資格報奨金もあるので、資格取得のモチベが上がる
・勉強会が多く開催されており、最新の情報をキャッチアップしやすい
出典
Qiita「【完全なるおまけ】SESから中堅SIerに転職した話 - Qiita」(2024年12月20日)
まとめ
SESから大手SIerへ転職することは可能です。
ただし、実現させるためには、必要なスキル・経験を備え、戦略的に転職活動を行っていくことが必要になります。
本記事では、SESとSIerの違いを説明したうえで、転職を成功させるための具体的な方法を、半年以内に転職したい人と将来的に転職したい人の2パターンに分けてご紹介しました。
半年以内に転職を希望する人は、転職エージェントを利用して効率よく活動すると良いでしょう。
一方で、将来的に転職を希望する人は、まずはシステム開発の経験を積んだり、資格を取得したり、ポートフォリオを充実させたりすることなどが有効的です。そのうえで、転職エージェントを活用すると良いでしょう。
SESから大手SIerへの転職を望む場合は、SESとSIerの違いを理解したうえで、転職するべきか、転職するとしたらいつ頃を目指すかを検討することをおすすめします。
ぜひ本記事を参考にして、今後の進路について考えてみてください。
※本記事は2025年1月時点の情報を基に執筆しております
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