SESがブラックといわれる理由を解説!やばい企業の特徴も紹介

最終更新日:2025年2月21日

「自分はブラックなSES企業に勤めているのだろうか」
「ブラックなSES企業から抜け出したい」

SES企業で働く中で、このように思ったことはありませんか?

SESとはソーシャルエンジニアリングサービスの略で、システム開発や保守運用の技術を提供するサービスです。
しかしSES企業の中には、曖昧な契約のもとエンジニアをクライアント企業に常駐させるブラックな企業も存在します。ブラックなSES企業は自社エンジニアの管理が行き届いておらず、常駐先での過度な労働や偽装請負が発生しやすくなります。

そのため、SESに転職したいと考えている人はブラックなSES企業を避け、キャリアパスを描きやすい企業で働くことが重要です。

本記事では、ブラックなSES企業の特徴や見抜くポイント、ブラックなSES企業を抜け出すための方法とキャリアパスについて解説します。

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この記事のまとめ

  • SESがブラックといわれる大きな要因は、多重下請け構造にある
  • SES企業の中でもホワイト・優良な企業は存在する
  • ブラックなSES企業を抜け出して、スキルアップやキャリアアップができる企業に転職することが重要
  • ブラックなSES企業を避けて転職するためには、転職エージェントの活用がおすすめ

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SES企業がブラックといわれる4つの理由

一般的にSESがブラック企業といわれる主な理由は、以下の4つです。


こうした点はSESで働く際に避けられない上、自身でコントロールできることではないため、SESがブラックだといわれる理由になりがちです。
実際、SESには残業が常態化したり、自身のスキルでは及ばないような業務を担当させられたりすることもあります。
しかし、全てのSES企業にこのような実態があるわけではありません。ブラックといわれる理由を理解し、ブラックではないSES企業を選ぶ判断基準を持っておくことが重要です。

理由1. 多重下請け構造

SESがブラックといわれる主な原因の1つに、多重下請け構造が挙げられます。
多重下請け構造の場合、下請け企業の業務負荷が大きくなったり、給与が低くなったりといったことが起きやすいのです。

例えば、SESで参画するプロジェクトの多くは二次請け、三次請けが多く、場合によっては五次請けになることも。こうしたケースでは受託者(SES企業)の責任者ではなく、委託者(クライアント企業)の管理者が直接指揮を執ることもあります。

さらに多重下請け構造には、人材が育ちにくいことや労働生産性の低下など、さまざまな問題があります。階層が下になるほど単価が下がり、結果的に給与が少なくなる点も問題です。

このように数多くの問題点を抱える多重下請け構造は、SESがブラックであるといわれる大きな理由の1つとなっています。

理由2. 客先常駐が基本

SESがブラックといわれる理由の2つ目として、客先常駐が挙げられます。

客先常駐では、常駐先の労働環境や業務内容に縛られ、過度な残業を強いられたり不当な指示を受けたりするケースがあるためです。

また自社のサポートが乏しく、孤独感を抱えることが多い点も問題です。特に1人で客先常駐する場合は誰にも相談できず、悩みを抱えたまま働くことになり、大きなストレスがかかります。

なお、SESの客先常駐については以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:SESの客先常駐はどんな仕事?メリット・デメリットやSIerとの違い

理由3. 職場の移り変わりが激しい

SESがブラックといわれる理由の3つ目に、職場の移り変わりが激しい点が挙げられます。

SESではプロジェクトごとに異なる現場に常駐するため、環境の移り変わりによるストレスを抱えやすいです。

一般的な企業では、業務を行う環境は変わらないことが多いでしょう。一方でSESは、プロジェクトが変わるごとに環境も変化し、その度に人間関係の構築や社内ルールを覚えるといったことが必要になります。

また、クライアント企業の都合によってプロジェクトが途中で終了し、数ヶ月で別のプロジェクトに配属されるといったことも珍しくありません。

そのため、こうした環境の移り変わりが激しい点もSESがブラックといわれる理由の1つとなっているのです。

理由4. キャリアパスと違う案件にアサインされる

SESがブラックといわれる理由の4つ目としてキャリアパスと違う案件にアサインされる点が挙げられます。キャリアパスと違う案件にアサインされてしまうと、キャリアアップが遅くなったり、業務に対するモチベーションが低下するといった問題が考えられます。

そのような問題があるにもかかわらず、一部のSES企業ではエンジニアをキャリアパスと違う案件にアサインするといったことが起きています。その理由は、SES企業として売り上げを上げるためといったことが考えられます。

キャリアパスと違う案件にアサインされてしまうケースでは、例えば、開発を希望しているにもかかわらずインフラの保守や運用といった業務を任されるケースなどがあります。

こうした点も、SESがブラックといわれる理由の1つです。

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ブラックなSES企業を見抜くポイント

自社がブラックなSES企業なのかを判断するには、いくつかの基準を設けて考えることが重要です。

ブラックなSES企業かどうかを判断する主なポイントは、以下の4点です。


上記のポイントを押さえて、ブラックなSES企業かどうかを判断してみましょう。

勤務条件が明確か

ブラックなSES企業であるかを判断する基準の1つとして、勤務条件が明確に示されているかどうかを確認しましょう。

勤務条件が不明瞭な企業では、過度な残業や賃金の発生しないサービス残業、休日出勤や深夜残業が発生しやすいためです。

ブラックなSES企業は残業の有無(残業が有る場合は平均残業時間など)といった勤務条件を具体的に提示してくれない傾向にあります。また、みなし残業時間が設けられている場合は注意が必要です。受け取る給与は多く見えても基本給自体が低く、賞与が少ないケースもあるからです。
このように、勤務条件について明確でない箇所がある場合はブラックな傾向があるといえるでしょう。

評価制度が整っているか

評価制度がない、もしくは評価制度が曖昧なケースが多い場合は、ブラックなSES企業である可能性があります。

なぜなら、評価制度が曖昧だと適切な昇給やキャリアアップが見込めないためです。
例えば、評価面談そのものがない、あるいは評価面談があっても評価項目が定義されておらず、なんとなく話だけして終わるといったケースは、評価制度が整っているとはいえません。

また評価面談後、長期間経っても状況が変わらない場合なども、形式的な評価制度だと考えられるため、昇給やキャリアアップのためには転職を検討するとよいでしょう。

キャリアパスを考慮したアサインをしてもらえるか

キャリアパスを考慮して案件にアサインしてもらえるかもポイントです。

ブラックなSES企業はスキルに見合わない案件を紹介する傾向があります。その意図としては、売上を上げることを重視するあまり、待機状態のエンジニアを無くしてとにかく案件にアサインさせている、といったことが考えられます。

例えば、データサイエンスやAI分野を希望しているのに関係のないヘルプデスク業務に回されるようなことがある場合、注意が必要です。

仮に評価面談でキャリアパスに関する話があったとしても、その後、関係のない案件を営業から数多く持ちかけられた場合は、ブラックなSES企業であることが疑われます。

研修制度が整っているか

研修制度が整っているかも判断基準の1つです。

なぜなら、社員のスキルアップやキャリアパスを考えていない企業は、研修にかかるコストや時間を軽視しているためです。SES企業の中でも研修制度がない、あるいは形式的な研修制度しかない企業はブラックなSES企業であるといえます。

自社で開催する研修、あるいは外部の研修受講を補助する制度が整えられているかどうかは、自社のイントラネット内で確認できるほか、上司や人事に相談することでも確認できます。

仮に自社のサイトに研修制度に関する記載があったとしても、実態が伴っていない場合もあります。

しかし、今回紹介したポイントは外部から見えにくく、転職先として考えている企業がブラックなSES企業かどうかを自分で見抜くのは難しいといえます。

一方、レバテックキャリアを始めとした転職エージェントを利用すると、ブラックなSES企業を回避でき、ホワイトなSES企業や自分に合う企業に出会える確率が高まります。

レバテックキャリアは数多くのIT企業と取引があり、豊富な知識と経験を持ったキャリアアドバイザーが多数在籍しています。

ブラックなSES企業を回避するためにも、ブラックなSES企業から抜け出すためにも、ぜひレバテックキャリアを利用してみてください。

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ホワイト・優良SES企業の特徴

先ほど紹介したブラックなSES企業と違い、ホワイトなSES企業は社員に配慮した施策や体制を整えていることが多いです。

ホワイトなSES企業は、社員のキャリアアップを通じて事業を拡大するという明確な目標を持っているためです。

ホワイトなSES企業の主な特徴は、以下のとおりです。

1つの案件に複数人アサインする

通常、客先常駐する場合は、すでに社員が参画している現場に増員するか、新しい案件であれば複数人で常駐します。

複数人で常駐させることでチームとして協力できる環境を構築し、社員の負担を軽減するためです。

仮に急なトラブルや業務の変更があった場合でも、複数人でアサインされていれば社員の中でカバーし合えるため、業務に支障を与えずに済み、過度なストレスや過労を防げます。
さらに、社員の間でスキルや知識を共有でき、個々の成長を促進する環境作りにもつながるのです。

このようにホワイトなSES企業は1つの案件に対して複数のメンバーをアサインさせ、社員の負担を軽減させています。

常駐先で自社の管理責任者から指示をもらえる

ホワイトなSES企業は、常駐先にいる自社の管理責任者が社員に作業指示を与え、勤怠管理を行います。

自社の管理責任者から指示をすることで、各社員の業務負荷に応じて適切に仕事を割り振れるため、それぞれの負担を考慮できます。

エンジニアはクライアントの一方的な要求に追われることなく、スキルに応じて自身の役割を的確に理解し、業務を遂行できます。また、管理責任者がいることで社員が過度なストレスや負担を感じずに働ける環境を構築できます。

こうした環境の構築は、エンジニアの成長やモチベーションを維持することにもつながります。

評価制度が整っている

ホワイトなSES企業では、明確な評価項目に基づいて定期的な評価面談を行い、評価内容を反映させる体制が整っています。

例えば、業務に関する評価を定量的な数値で表したり、努力ポイントを加点として加えたり、あるいは資格取得を実績として評価するような制度が整っています。

このようにホワイトなSES企業は、社員を客観的に評価する制度が整っています。

研修制度が整っている

社内研修制度や社外研修の補助に積極的な企業は、ホワイトなSES企業であるといえます。

なぜなら、研修制度が整えられていることは、自社社員のキャリアプランを重視していることの表れであり、同時に社員の育成によって単金アップやビジネス拡大に取り組んでいることを示しているためです。

評価面談に基づいて計画的な研修プランを作成するほか、資格取得を推奨し、社内表彰、資格取得時の受験費用や取得した資格に対する資格手当を支給する企業もあります。

このように、社員のスキルアップに前向きな姿勢を見せている企業は、ホワイトなSES企業であるといえるでしょう。

キャリアパスを考慮した案件にアサインする

ホワイトなSES企業はエンジニアのスキルやキャリアを重視し、それぞれが得意とする案件にアサインするよう配慮しています。

なぜなら社員のスキルアップやキャリアパスを考えることで、社員のレベルアップを図り、企業全体の事業を推進することを重視しているためです。

ホワイトなSES企業は、職務経歴書の更新を定期的に促し、常に社員の職務経歴やスキルを把握できるように努めています。同時に定期的な評価制度を設けて社員のキャリアアップを促進し、職務経歴書の内容を充実させる取り組みも行っています。

転職者にとって、こうしたホワイトなSES企業を独自に探すのは難しいでしょう。
レバテックキャリアは豊富なノウハウと知見を持ち、企業の詳細について把握しているため、ホワイトなSES企業への転職を実現できます。ぜひレバテックキャリアを利用してみてください。

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ブラックなSES企業から抜け出す方法

ブラックなSES企業から脱出するためには、スキルや経験を積み、能動的に行動することが重要です。

こうした行動によって自分のポジションを上げることで、転職先の選択肢が増えるためです。

自分のポジションを上げるためには、以下のような取り組みを行うとよいでしょう。

  詳細
上流工程に近い
業務をする
・上流工程に近い仕事にアサインされるよう立候補する
・詳細設計を担当する
・基本設計書作成の一部を担当する
技術力やスキルを
上げる
・運用から積み上げて、構築、詳細設計を担当し経験を積む
・新しい技術に触れられる業務を担当できるよう立候補する
・資格を取得する
サブリーダーや
チームリーダーの
仕事をする
・担当する業務だけでなく、案件全体の状況を見ながら他メンバー
のサポートをしたり、リーダーへの提案を積極的に行ったりする
転職する ・求人サイトで案件をみつける
・企業に直接応募する
・転職エージェントを利用する

転職を考える場合は、転職エージェント(レバテックキャリア)に相談することで、ブラック企業を回避しやすいです。レバテックキャリアは企業との取引が多く、各企業の内情にも詳しいためブラック企業かそうでないかを客観的に評価しています。

なお、SES企業を辞めたいときの対処法については、以下の記事で詳しく解説しているため参考にしてみてください。

関連記事:SESを辞めたい時の対処法と転職するタイミング!1ヶ月前で辞められる?

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ブラック企業から脱出した後のキャリアパス

ブラックなSES企業から脱出した後は、以下のキャリアパスが考えられます。

・SIer
・自社開発
・受託開発
・社内SE
・ホワイトなSES
・フリーランス

これらの環境では、ブラックなSESよりも高度なスキルを習得でき、さらに上流工程の仕事を担当する機会が増えます。
それぞれの転職先と概要、転職を希望する理由やケースは以下のとおりです。

  業務概要 転職を希望する
理由やケース
SIer システム開発の中で一次請け企業
として顧客から案件を受託し開発を行う
・上流工程の作業、顧客折衝
といったスキルを身につけたい
・システム全体の企画や計画に携わりたい
自社開発 自社でソフトウェアやサービスを企画し、
開発、販売、保守運用を行う
・ソフトウェア商品やサービスの
企画立案、開発、販売、保守運用に携わりたい
受託開発 クライアントからシステム開発を請け負い、
要件定義から設計、開発、保守運用を行う
・SESのような二次請け、三次請け
ではなく、一次請けとしてシステム
開発に携わりたい
・システム開発全体に関わりたい
社内SE 社内システムの企画、インフラ構築、開発、
保守運用を行う(ベンダーコントロールが中心)
・社内システムの企画、開発、
保守運用を担当してベンダーコントロールをしたい
ホワイトなSES 各案件の実担当者として作業を実施
(ポジションによってはテスト計画や
運用設計といった設計業務を担当する場合もある)
・作業担当者としてよりよい環境で働きたい
・多くの案件に携わることで多くの経験を
積みたい
フリーランス 請負契約にもとづき設計、開発、運用を
担当(業務指示は契約者から直接受ける)
・企業に属せず実力を発揮したい
・ライフスタイルを重視したい
・より多くの収入を得たい

関連記事:
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まとめ

一般的にSESがブラックといわれる理由は、客先常駐による環境の変化が激しいことや、多重下請け構造によるところが大きいです。その中でもブラックなSES企業には、以下の特徴があります。

  • ・勤務条件が明確でない

    ・評価制度が整っていない

    ・キャリアパスを考慮したアサインをしない

    ・研修制度が整っていない

こうしたブラックなSES企業を避けるポイントはいくつかあるものの、個人で転職活動をしていると、転職先がブラックな企業かどうかを見抜くのは難しいです。レバテックキャリアを利用すれば、ブラックなSES企業を避け、キャリアパスに沿った転職を実現できます。転職の際にはレバテックキャリアの利用をおすすめします。

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この記事の監修

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