女性エンジニアがつらいと感じる理由とは
女性エンジニアがつらいと感じる理由は主に以下の3つです。
ここからは、それぞれの理由について解説していきます。
女性エンジニアが少なく悩みを共有しにくい
女性エンジニアにとって、同じ立場の同僚が少ないことは悩みを相談しにくくなる要因となり得ます。一般社団法人情報サービス産業協会の「2023年版 情報サービス産業 基本統計調査(p. 31)」によると、ITエンジニアの割合は男性が77.4%なのに対し、女性はわずか22.6%にとどまっています。
男性が多数を占める職場環境では、女性特有の悩み(体調面やワークライフバランスの変化など)を共有し、共感し合える相手が限られます。
結果として、周囲に相談できずに孤独感や働きづらさを抱え込んでしまうケースが少なくありません。
キャリアの見本となる女性上司(ロールモデル)の数が少ない
女性エンジニアにとって、自身の5年後・10年後のキャリア形成の道筋を示してくれる「女性上司(ロールモデル)」の存在は非常に重要です。しかし現状では、エンジニア出身の女性管理職はIT業界全体としてまだまだ少ないのが実情です。
結婚・出産・育児といったライフイベントを経て、エンジニアとして最前線でキャリアアップし続けている身近な見本がいないため、「このままこの会社で働き続けられるのだろうか」「リーダーや管理職になれるのだろうか」と、将来像が描けずに不安を感じてしまうことが多いようです。
ブランク(産休・育休)と技術のキャッチアップに対する不安
技術の進歩が非常に速いIT業界特有の悩みとして、「キャリアを一時中断することへの恐怖」があります。
産休や育休を取得することで、復帰した際に「最新の技術トレンドについていけなくなるのではないか」「元のポジションや希望するプロジェクトに戻れないのではないか」と強い懸念を抱く女性エンジニアは多くいます。
またこれは男女ともに言えることですが、復職後も育児と仕事の両立に追われるため、業務時間外での自己研鑽(最新技術の勉強や資格取得)の時間を確保することが物理的に難しくなります。
常にスキルアップが求められるエンジニアだからこそ、「私生活を優先すると、エンジニアとしての市場価値が下がってしまうのでは」という葛藤に苦しむケースが多いのです。
エンジニアに向いている人の特徴5つ

前提として、「女性はエンジニアに向いていない」「理系男性の仕事である」という意見は、現代のIT業界では全く関係ありません。エンジニアとしての適性は性別ではなく、純粋に「個人の資質や思考能力」によって決まります。
以下に、性別問わずエンジニアに向いている人の5つの特徴を挙げます。これらに当てはまる方であれば、未経験からでも十分に活躍できるポテンシャルがあります。
物事を論理的に考えるのが得意な人
プログラミングとは、「Aという条件の時に、Bという結果を出す」というルールの積み重ねです。そのため、「なぜこのエラーが起きたのか?」「どこを直せば意図通りに動くのか?」と、複雑な問題を小さな要素に分解し、原因と結果の筋道を立てて考える(論理的思考)能力が不可欠です。
日常生活の中で「なぜこういう仕組みになっているんだろう?」と疑問を持ち、順序立てて物事を整理するのが好きな人は、エンジニアとしての基礎体力がすでに備わっています。
地道な検証作業を楽しめる人
エンジニアの仕事は、華やかにコードを書くイメージがあるかもしれませんが、「バグがないかテストする時間」も非常に長くなります。
「もしユーザーがここで予想外のボタンを押したらどうなるか?」「文字数がオーバーしたらどうなるか?」といった細かなイレギュラーを想像し、一つひとつ潰していく地道で緻密な作業が求められます。
パズルを解くように、細部に気を配りながらコツコツと検証を続けることに達成感を持てる人は非常に向いています。
知的好奇心が強く、勉強し続ける意欲がある人
IT業界は技術の進歩が速く、常に新しい知識やスキルを習得し続ける必要があります。そのため、勉強し続ける意欲があることは、エンジニアにとって不可欠です。
「新しいアプリやツールが出たらとりあえず触ってみる」「分からない言葉があったらすぐ検索する」といった知的好奇心が強い人は、変化の激しいIT業界でも楽しみながら成長し続けることができます。
問題解決力がある人
システム開発やプログラミングの過程では、さまざまな技術的課題や予期せぬ問題に直面するため、エンジニアには問題解決力が求められます。
問題解決力のある人は、複雑なバグが発生した際に冷静に状況を分析し、効率的にデバッグを行えます。また、クライアントの要求を技術的に実現可能な解決策に落とし込むためにも、問題解決力が必要です。このように、さまざまな角度から物事を捉えて分析し、試行錯誤しながら問題を解決に導ける人はエンジニアに向いています。
言語化能力とコミュニケーションスキルが高い人
「エンジニア=パソコンに向かって黙々と作業だけをする」というのは大きな誤解です。
例えば、ITに詳しくないクライアントや他部署の「なんとなくこういう機能が欲しい」という曖昧でフワッとした要望をヒアリングし、「つまり、こういうシステムが必要ですね」と正確に翻訳・言語化する機会も少なくありません。
そのため曖昧な曖昧な要望を言語化する能力や、自分の考えを齟齬なく伝えるコミュニケーションスキルが非常に重宝されます。
相手の意図を汲み取り、テキストや図解を使ってチームに正確に共有できる人は、現場で圧倒的に評価されます。
エンジニアに必要なスキルについて詳しく知りたい方は、「SEに必要な7つのスキル!関連職種からスキルアップの方法まで紹介」や「プログラマーに必要なスキル・知識とは?資格や学習方法も紹介」の記事をご覧ください。
女性がエンジニアになることで得られるメリット
女性がエンジニアとしてキャリアを築くことには、以下のメリットが挙げられます。
それぞれのメリットについて詳しく説明していきます。
女性平均を大きく上回る年収を目指せる
エンジニアは高度な専門職であるため、他業種と比較してより高い年収を得やすい傾向にあります。
2023年を調査対象とした厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、エンジニアが含まれる「ソフトウェア作成者」の女性の平均年収は453.6万円(※)です。
※企業規模10人以上を対象とし、「きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与」にて算出
全産業における一般労働者の女性平均賃金(約262.6万円)と比較すると、エンジニアとして働くことで非常に高い水準の収入を得られることが分かります。
スキルアップや業務実績がダイレクトに給与に反映されやすいため、「経済的に自立し、長く安定して稼ぎたい」と考える方にとって、エンジニアは非常に魅力的な選択肢です。
エンジニアの年収についてより詳しく知りたい方は、システムエンジニア(SE)の平均年収は?1000万円を目指す方法も紹介やITエンジニアの平均年収とは?年収を上げるためのポイントも解説の記事をご覧ください。
慢性的な人材不足により、転職・キャリアの選択肢が豊富
IT業界は現在、圧倒的な人材不足に直面しています。経済産業省の「-IT 人材需給に関する調査- 調査報告書(p. 24)」によると、2030年までにIT人材は最大79万人不足すると予測されているため、この需要の高さは今後も続く見込みです。
この「売り手市場」は、未経験からエンジニアに挑戦する際の大きな追い風となります。金融、医療、製造、物流など、あらゆる業界でIT化が急務となっているため、一度エンジニアとしての基礎スキルを身につければ、将来的に自分の興味のある業界へ自由に転職することも可能です。性別というフィルターではなく、純粋な技術力で勝負できる環境が整っています。
エンジニアの転職先について興味がある方は、SE(システムエンジニア)におすすめの転職先を業界・職種別に解説の記事も参考にしてみてください。
年功序列や性別に関係なく「実力」で評価される
IT業界、特にWeb系企業やスタートアップなどでは、年齢や性別、社歴といった従来の日本企業にありがちな評価基準ではなく、「どのようなスキルを持っているか」「プロジェクトにどう貢献したか」という成果が重んじられます。
旧態依然とした慣習に縛られず、アウトプットの質や技術的なアイデアが正当に評価されるため「自分のスキルと努力次第でフェアに評価されたい」と考える女性にとって、仕事のやりがいやキャリアアップの機会を掴みやすい理想的な環境といえます。
リモートワーク(在宅勤務)で柔軟な働き方が叶う職場も多い
エンジニアの業務はパソコンとネットワーク環境があれば遂行できることが多く、在宅勤務やリモートワークと非常に相性が良いのが大きなメリットです。
出産や育児、家族の介護など、男女問わずライフステージの変化に直面した際、通勤時間をなくし、柔軟に勤務時間を調整できる働き方は、キャリア構築にあたって大きなメリットになります。
レバテックキャリアに掲載されているエンジニアの求人情報を、こだわり条件「リモートワーク」で検索した場合、2026年3月時点で約36,000件がヒットしました。この求人数から、リモートワークが可能なエンジニアの仕事は豊富にあるのが分かります。
在宅勤務ができるか否かは、実際に転職する際の面接で確認してみると良いでしょう。在宅勤務ができる企業に転職すると、通勤時間の削減や柔軟な時間管理によってプライベートと仕事のバランスを取りやすくなるため、女性エンジニアがより働きやすさを実感できるようになります。
リモートワーク可能なエンジニアの求人・転職情報>
レバテックキャリアでは、実際に転職を経験したエンジニアの体験談を紹介しています。女性エンジニアの体験談も掲載しているので、興味がある方は転職者インタビューをご覧ください。
女性エンジニアへの転職理由は年収アップが最多!
レバテックが実施した転職意識調査によると、女性エンジニアの転職の理由は「年収アップ」が最多となっています。「女性エンジニアはつらい」という声がある中でも、高い年収を得られる可能性が女性エンジニアにとっての大きな魅力であることが分かります。
以下に、女性エンジニアの転職の決め手となった理由と回答者の割合をまとめました。
| 女性エンジニアの 内定承諾の決め手 |
割合 |
|---|---|
| 年収がアップするから | 43.8% |
| 長く働き続けられるような 環境が整っているから |
36.6% |
| スキルアップできる環境があるから | 28.8% |
| リモートワークができるから | 22.9% |
| 自分のスキルや経験をしっかり 評価してくれたから |
17.0% |
| 上司・同僚の人柄が魅力的だから | 8.5% |
| 面談やオフィス見学によって 入社後のイメージが湧いたから |
8.5% |
| 育児・子育てに理解があるから | 5.9% |
| その他 | 21.0% |
出典:女性エンジニア比率が過去10年増加傾向、「家庭と仕事を両立したい」と考える女性は7割超え
年収のほかに転職で重視している点としては、「長く働けられそうな環境」「スキルアップできる環境」「リモートワークができる」などが挙げられます。高い年収を得つつ積極的にキャリアアップしていきたい志向の女性エンジニアが多いようです。また、「企業が育児への理解があること」は、仕事と育児を両立していきたい女性エンジニアが活躍するための大きな後押しとなっているでしょう。
女性がIT業界で働くメリットについて興味がある方は女性プログラマーの転職理由や増加している理由・働くメリットを解説の記事をご覧ください。
まとめ
女性がエンジニアとして働く中で、男性が多数を占める環境特有の孤独感や、キャリアのロールモデルの不在、突発的な残業とライフイベントの両立などから、働きづらさを感じる場面があるのも事実です。
しかしその一方で、エンジニアというキャリアにはそれを上回る圧倒的なメリットがあります。専門職として全産業の平均を大きく上回る年収を目指せる点や、多様な転職先候補、そしてリモートワークなどの柔軟な働き方は、長く働き続けたい女性にとって大きな魅力です。
年収アップや手に職をつけることを目標にエンジニアへ転職する女性は増えていますが、長くキャリアを続けるためには、まずは「リモートワークの有無」や「柔軟な勤務体制」など、自分にとって働きやすい環境を見極めることが重要です。
IT業界は性別という古いフィルターではなく、純粋なスキルで評価される実力主義の世界です。自分に合った環境で着実にスキルアップを重ねることで、あなたらしい理想のキャリアを必ず築いていけるはずです。
※本記事は2026年3月時点の情報を基に執筆しております
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