「技術面接で答えられなかった」から終わりではない
技術面接で答えられないと不採用になると考えているエンジニアは少なくありません。ですが、技術面接で答えられなかったからといって、必ず不採用になるわけではありません。
そもそも、完璧に答えなければならないと思いながら技術面接に臨むと緊張感が高まり、答えられるはずの質問にも答えられなくなる可能性があります。
緊張の高まりを抑える有効な方法の1つが、「技術面接で答えられなかったからといって、不採用になるわけではない」と理解することです。
「答えられない=不採用」ではない次の2つの理由について解説していきます。
採用の判断は総合的に行われる
採用の判断は総合的に行われます。これが、「技術面接で答えられなかったからといって不採用になるわけではない」理由の1つです。
技術面接ではエンジニアの知識やスキルが問われます。エンジニアにとって、知識やスキルは重要な要素です。一方で、エンジニアの評価は技術的な知識・スキルのみによって決まるわけではありません。
転職活動において、技術力は数ある評価基準の1つにすぎません。技術力の他に、経験、対話力、マネジメント力なども重要です。採用の可否は、書類選考の評価やその他の面接での受け答えなどを踏まえてトータルで決定されます。
例えば、求める要件と経歴がマッチしており、コミュニケーション能力も申し分なく、やる気が感じられる人材に対し、技術的な質問の1つに答えられなかったからといって、即NGを出すとは考えにくいはずです。
また技術面接の結果だけにとらわれると、他の面接に悪影響が出る可能性があります。「上手く答えられなかった…」という場合も気持ちを切り替えて、次のハードルを乗り越えることに集中しましょう。
関連記事:ITエンジニアの面接質問集42選!各種回答例を紹介
すべての質問に完璧に回答できるエンジニアはいない
ITに関する知識やそれに伴う専門用語などは幅広く、すべてを完璧に理解することは実質的に不可能です。そのため、運悪くたまたま答えられない質問にぶつかるケースは誰にでも起こりえます。それは面接官も十分に理解しているため、「答えられない=不採用」ではありません。
答えられない質問にぶつかった場合は、受け答えが重要となります。素直に「すみません、勉強不足で●●については存じ上げません。」と答えるのが適切です。知っているふりをして適当にごまかしたり、黙り込んだりすることは避けましょう。
「技術面接で答えられなかった」人のための選択肢
「せっかく技術面接の機会を得たのに、質問に上手く答えられなかった…」といったことは誰にでも起こりえます。悔やんでいても次のステップにはつながりません。質問に答えられなかった場合、他にどういった選択肢があるのか、どのような対策をとるべきかについて紹介していきます。
「技術面接で答えられなかった」人のための選択肢には下記の4つがあります。
面接官にフィードバックをもらう
技術面接で上手く答えられなかった際は、面接官からフィードバックをもらいましょう。上手く答えられなかったことに対してどのような評価が下されたのかを知ることで、次に取るべき対策が明確になります。
例えば、「知識不足よりも、受け答え方に違和感を覚えた」といったフィードバックが来た場合、知識不足の解消よりも、面接対策に重点をおくべきです。あるいは「知識に不足を感じた」というのであれば、学びを深め、技術力を高める必要があります。
レバテックキャリアでは、担当のキャリアアドバイザーを経由してフィードバックを依頼することが可能です。効率的に転職活動を進めるために有効なサービスですので、ぜひ利用してみてください。ただし、すべての企業がフィードバックに対応してくれるわけではありません。フィードバックをもらえないケースもあることに留意しておきましょう。
不足していた知識を学習する
技術面接で答えられなかった質問に関しては、多かれ少なかれ学びなおしておく必要があります。学習を効率的に行うためには、「自分がなぜ答えられなかったのか」を振り返ることが重要です。答えられなかった理由としては、
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・そもそも知らない
・上手くアウトプットできない
といったことが考えられます。
そもそも知らなかったことは、インプットが必要です。質問された項目だけでなく、周辺の知識とあわせて学習しておきましょう。新しい知識を得て、エンジニアとしてステップアップするチャンスです。
質問に対し、「知ってはいるが上手くアウトプットできなかった…」というケースも多いものです。こういった場合、曖昧に理解しているといったことが原因として考えられます。まずは知識を深める必要がありますので、「技術を自分の言葉で説明できるか」を意識しながら学習を進めましょう。
キャリアアドバイザーに相談する
「緊張して上手く答えられなかった…」という場合は、キャリアアドバイザーに相談してみるのがおすすめです。面接対策などを通じて、技術面接を上手く乗り切るための方法を学ぶことができます。
不安が残る方は、担当アドバイザーだけでなく、他のキャリアアドバイザーへの相談も検討してみてください。転職活動においては、別の視点からのアドバイスが役立つことも多いです。
レバテックキャリアでも、キャリアに関するカウンセリングや面接対策などを実施しています。「転職支援サービス」はWebで登録すれば簡単に利用可能なため、ぜひ利用してみてください。
志望企業を変えて別の企業を受ける
「技術面接で上手く答えられなかった…」という場合、キャリアについて深く考えるチャンスかもしれません。そもそも自分はどういった技術に興味を持っているのか、どういった働き方を目指しているのか、もう一度考えてみてください。
あらためて考えると、新たな可能性に出会うこともあります。志望企業を変えて別の企業を受けるのも1つの方法かもしれません。
「技術面接で答えられない」を防ぐ5つのポイント
技術面接に臨む前には、「答えられない」を防ぐための対策が欠かせません。面接前に実施しておきたい5つのポイントについて具体的に解説していきます。
「技術面接で答えられない」を防ぐ5つのポイントは下記の通りです。
転職希望先について徹底的にリサーチする
これから技術面接対策をする場合、転職希望先の徹底的なリサーチは欠かせません。
中途採用の募集要項をチェックすることはもちろんですが、現在どういったサービスを提供しているのか、今後どういったサービスを展開したいと考えているのかもチェックしておくとよいでしょう。
募集要項には、「Pythonでの開発経験が3年以上あること」など、求められる技術の概要のみが記載されています。これでは、Pythonのどういった部分が重要視されているのかを読み解くことは困難です。
提供しているサービスや今後の展望をチェックすれば、どういった技術が必要とされるのかがわかります。例えば、今後の展望として「今後は製造業向けに生産性向上のためのシステム導入を進めたい」といったことを挙げているのであれば、FA機器との連携といった技術が重要視されているかもしれません。
提供しているサービスの詳しい内容や今後の展望は、IR情報などから読み解けることもあります。企業研究の際にも役立つため、IR情報はチェックしておきたい情報の1つです。
IT全般に関して幅広く学習しなおしておく
技術面接対策では、IT全般に関して幅広く見直しておくことも重要です。それなりにキャリアがあるエンジニアであっても、日常的に使わない技術や用語に関する理解は曖昧になりがちです。
一方で、ITに関する基本的な用語などの質問につまずくと、致命的な結果を招くことになりえます。
情報処理の基本的な流れ、データベース、セキュリティ、クラウドなど、エンジニアとして押さえておくべき知識は一通り学習しなおしておきましょう。基本的な質問に答えられないリスクを大幅に減らすことができます。また、学習すること自体が自信や安心感につながるものです。
効率よく学習を進めるためには、IPAが実施している応用技術者試験などの過去問を利用するのもおすすめです。幅広い知識を体系的に学びなおせます。
経歴の棚卸しをしておく
転職活動時の技術面接では、あらかじめ提出している職務経歴書をベースに次のような質問をされるケースもあります。
「製造業向けにMESを開発・導入した実績があるということですが、その際に用いた言語や技術について、それらを選んだ理由とともに説明してください。」
こういった質問に上手く受け答えするためには、経歴の棚卸しが欠かせません。
経験の棚卸しをする際には、以下のような視点も重要です。
・どのような言語・技術を用いたか
・どういったことに気を付けたか
・どういった問題が発生し、どのような対策を実施したか
経歴の棚卸しは、技術面接対策だけでなく、自分が今後どういったキャリアプランを描きたいのかを考える上でも役立ちます。
質問の意味・意図をしっかり理解してから答える
技術面接の本番で重要なのは、質問の意味や意図をしっかりと理解してから答えることです。急いで答える必要はないので、まずは一呼吸置き、何を答えるべきか考えてみてください。
質問の意味や意図をしっかりと捉えずに発言し始めてしまうと、本来の意図と関係ない方向に話が進みがちです。プレゼンなど慣れていない方にとっては、話の方向性を立て直すのは難しいかもしれません。それでは結果として「上手く答えられない」ことになってしまいます。
質問の意図を上手く読み取れなかった場合は、「それは●●についての説明ということでよろしいでしょうか?」と質問を返してみてください。技術面接で質問することは、特に問題ありません。
質問の意味や意図を捉えられれば、答えに窮するシーンは減らせます。また、上手く説明できない質問をされた場合も、「すみません。●●は使用経験がなく、そのメリットについては理解しておりません。セキュリティ関連のツールですと、××についての導入経験があります。」など、自己アピールにつなげることも可能です。
落ち着いて技術面接に臨む
必要以上に緊張してしまうと、答えられる質問にも答えられなくなってしまいます。技術面接当日は時間に余裕を持って出かけるなど、気持ちに余裕のある状態でいることが重要です。当日着用するスーツなどの準備は、前日までに済ませておきましょう。ちょっとしたことの積み重ねが心の余裕につながります。
落ち着いて技術面接を受けるためには、予行演習も有効です。レバテックキャリアでは面接対策なども実施しているので、技術面接に不安を持っている方は、サービスの利用を検討してみてください。
関連記事:エンジニア面接の逆質問29選!パターン別に技術面接の例や注意点を解説
まとめ
技術面接で答えられなかったからといって、必ずしも不採用となるわけではありません。採用するかどうかは、書類選考やその他の面接などを踏まえた総合的な要素から決まるものです。
技術面接に臨む際には、「どういった技術が求められているのか」などを考えることにより、効率的な学習が可能となります。また、落ち着いて面接を受けるといった姿勢も欠かせません。
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