フロントエンドエンジニアの面接に合格するためのポイント
まず、フロントエンドエンジニアの面接で質問に回答する際の基本的なポイントを解説します。これらのポイントを意識することで、採用担当者が求める回答から大きく逸れることがなくなり、効果的なアピールへと繋がります。
スキル・経験をどのように活かすのかを伝える
フロントエンドエンジニアの面接では、スキルレベルがどの程度なのかを判断されます。単にスキルを有しているだけではなく、実務でどのように活かすかを語れることが求められます。
たとえば、以下のように具体的に回答することが大切です。
「私は過去に業務システムの設計から開発まで一貫して1人で担当した経験があり、Javaなどのプログラミングスキルはもちろんのこと、設計書作成のスキルも保有しています。設計書作成のスキルに関しては、開発ジャンルがフロントエンド開発に変わっても同じように活かせると考えています」
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志望する企業が求める人物像や要件を把握する
志望する企業が求める人物像を把握することで、面接において「この質問ではどんな能力や思考を見られているのだろうか?」と考えることができ、採用担当者が求める回答ができます。求める人物像や要件をリサーチする際は、レバテックキャリアの活用がおすすめです。レバテックキャリアの担当者は各企業の情報を保有しており、転職におけるサポートをしてくれます。
具体的なエピソードを交えて自己PRする
具体的なエピソードを交えることで、自己PRの説得力が高まります。「◯日で開発した」「売上を◯%上げた」など成果を具体的な数値で表すと、現場を知らない採用担当者にも実績が伝わりやすくなり、自己PRとしての完成度が高まります。
次の例文のように具体的な数値を盛り込むことが重要です。
「過去に1ヶ月で動画配信サービスのフロントエンド開発を行った経験があります。また、ユーザーの意見を参考に動画配信サービスのUI/UX設計の見直しを行い、売上を10%上げました。転職後もUI/UX設計を重視し、ユーザーにとって本当に使いやすいWebサービス開発に注力したいと考えております」
【未経験者向け】フロントエンドエンジニアの面接の質問例と回答例
フロントエンドエンジニアの面接でよく聞かれる質問と回答例を紹介します。まず、未経験者の質問例・回答例から解説します。
未経験者の場合は、学習意欲や今後のキャリアプランなどの確認が多い傾向にあります。回答例はそのまま真似するのではなく、参考とするに留め、自分らしい内容を意識してまとめましょう。
関連記事:未経験からフロントエンドエンジニアになるには?求人例も紹介
フロントエンドエンジニアを目指したきっかけは何ですか?
「よりユーザーに近いところで開発したいと考えたためです。前職では、SIer企業で業務システム開発を行っていましたが、ユーザーの反応がよりダイレクトに感じられるフロントエンド開発に興味を持ちました。フロントエンドエンジニアに転職したら、ユーザーの要望や不満点に誰よりも敏感になり、それらを解決できるエンジニアを目指したいと思っております。」
質問の意図:
この質問は、応募者がなぜフロントエンドエンジニアを目指すようになったのか、またその動機がフロントエンドの仕事に対してどれほど情熱を持っているのかを知るためのものです。面接官は、未経験者がこの業界に転職する理由が理にかなっているか、またその情熱がポジティブなモチベーションに基づいているかを確かめたいと考えています。
ポイント:
「なぜフロントエンドエンジニアなのか」を自分の経験・考えを交えて深堀りして回答しましょう。また、フロントエンドエンジニアとして成長し続ける意欲があることを明示することが大切です。単に転職理由だけでなく、その後のキャリアの展望についても触れられると印象が良くなります。
関連記事:フロントエンドエンジニアの志望動機の例文や作成ポイントを紹介
Web業界に転職したいと思った理由は何ですか?
「最新技術に触れる機会の多いWeb業界に憧れを抱いたためです。Web業界は変化が激しく、最新技術を取り入れていかないと競合に勝てない世界であるとお聞きしています。厳しい世界であると感じる反面、最新技術を取り入れた開発に惹かれる思いもあります。特にAI関連については大変興味を持っており、これまでにAI関連のセミナーに足を運ぶなどしています。今後さらに追求したい分野の1つです。」
質問の意図:
Web業界に入りたいという強い意思があるか、Web業界についてしっかりリサーチしているかが見られます。
ポイント:
あらかじめリサーチしたWeb業界ならではの利点を語り、それに共感できることを示しましょう。
現在個人で学んでいる言語と学習方法を教えてください。
「私は現在、Progateなどのオンライン学習サイトでJavaScriptやReactを学んでいます。また、学んだことをもとにオンラインゲーム開発を進めており、実践的なプログラミングスキルや設計スキルを高めています。今後はWebSocket APIでのリアルタイム通信を学びたいと考えています。」
質問の意図:
フロントエンドエンジニアは転職後も最新技術を学び続けなければならない職種であるため、学習意欲を持っているかを確認されています。
ポイント:
学習内容や学習の成果について具体的に語りましょう。さらに、今後学習したいことまで語れると、学習意欲を最大限にアピールできます。
提出していただいた制作物でこだわったポイントや魅力ポイントはありますか?
「成果物で提出させていただいた掲示板の作成でこだわったポイントは、書き込みの中でも反響が多かったものを、トップページにアニメーションで表示していく機能です。書き込みの一部をトップページに掲載することで、よいコメントを残したいと考えるユーザーが増えるのではないかと考えました。友人に使ってもらったところ『トップページに表示してほしくないユーザーもいるのでは?』という意見をもらいました。そこで、トップページに掲載するかしないかユーザーが選択できる仕組みを導入する、といった改良を加えました」
質問の意図:
「制作物を提出すると合格しやすい」という話を聞いて開発したのではなく、フロントエンド開発に対する熱意やこだわりを持っており、自主的に開発を行ったのかどうかを確認されています。
ポイント:
制作物を作る上で重視した点や反省点について具体的に語りましょう。また、アプリやツールを実際に使った人からどのような評価を得たかまで語ることが大切です。
転職後(合格した場合)のキャリアプランや目標について教えてください。
「転職してから5年後までには、小規模なプロジェクトのリーダー経験を積みたいと考えています。10年後までにはWebディレクターとしてチームをまとめあげるポジションに就くのが目標です。そのために、現在マネジメントについて本で勉強したり、セミナーに参加したりしています。」
質問の意図:
将来のことまで考えてフロントエンドエンジニアに転職したいと思っているか、早期退職することなく自社で長く活躍してくれるかを確認しています。
ポイント:
5年後、10年後にどのポジションに就きたいかを具体的に語りましょう。さらに、そのポジションに就くためにすでに行っている勉強などについても語れるとよいです。
【経験者向け】フロントエンドエンジニアの面接の質問例と回答例
続いて、経験者の質問例・回答例を解説します。
経験者は現職での経験や開発に対する考え方を確認する質問を多くされます。
Reactなどのフレームワーク経験はどのくらいですか?
「Reactでのフロントエンド開発の経験が5年ほどあります。直近ではECサイト開発を主導しました。開発効率向上が見込めるReactの利点を活かし、ユーザーの意見をいち早く反映させることを意識したところ、ユーザー数が1年で20%増加しました。また、Angularでの開発経験も1年あります。現在はVue.jsについて勉強しているところです。」
質問の意図:
Reactなどのフレームワーク開発を行った経験があるか、即戦力として活躍できるかが見られています。
ポイント:
Reactでの具体的な開発経験や、開発したアプリがどのような成果を出したのかを具体的な数値を交えて語りましょう。他のフレームワークも学習しているということを示すと、学習意欲をアピールできます。
これまでに関わったプロジェクトについて教えてください。
「ビジネスマッチングアプリの開発プロジェクトに携わった経験があります。そのプロジェクトでは詳細設計段階からリーダーを任され、エンジニアとデザイナーの間のコミュニケーション増加を促したり、開発スケジュールの調整を行ったりすることでチームの生産力を強めました。特に、アプリの評価システムに課題があったため、システムの見直しを提案し、データ分析を行い、ユーザーからのフィードバックを反映させました。さらに、マッチングアプリの評価システムの見直しに力を入れ、売上を10%高めることに成功しました。」
質問の意図:
これまでに関わったプロジェクトの詳細を聞き、自社の求めるスキル・経験を保有した人材かどうか、その人が希望する業務を任せることができるかを確認しています。
ポイント:
プロジェクト内容について具体的な数字を交えて成果を詳しく語りましょう。主体的に行った業務やリーダーとして活躍した業務があると、活躍できる人材であることをアピールしやすくなります。
フロントエンド開発を行う上で重視していることは何ですか?
「数年後になってもメンテナンスしやすいソースコードにすることを重視しています。私は、何年も続いていたプロジェクトに配属された際、ソースコードがメンテナンスの面から見て保守しにくい状態になっていることを発見したことがありました。その際、私が責任を持って他のプログラマーに指示を出し、ソースコードの改良を行いました。結果、開発効率が向上し、プロジェクト内の残業時間削減につながりました。」
質問の意図:
上層部やクライアントから言われるがまま開発しているのではなく、熱意やこだわりを持って開発に取り組んでいたのかが確認されています。
ポイント:
フロントエンド開発に関する自分の価値観と、その価値観をもとに行動した事例について語りましょう。
チームで働く上で意識していることは何ですか?
「常に連絡を取り合い、お互いの進捗を把握することを意識しています。前職では新型コロナウイルスの影響で、プロジェクトの途中でテレワークへ移行しました。慣れないテレワークによりチームのコミュニケーションが減ってしまった状況を省みて、私はサブリーダーとしてスケジュール管理ツールを導入することを提案しました。結果、お互いの進捗を確認できることで、遅れている仕事があれば助け合え、テレワークであっても以前と同程度の開発スピードを維持できました」
質問の意図:
コミュニケーション能力はあるか、リーダーに相応しい人材かを確認しています。
ポイント:
リーダーシップを取った経験や、その際に重視したことについて具体的に語りましょう。
ユーザーが使いやすいアプリを開発するために心がけていることを教えてください。
「アプリの各ページの情報量を増やしすぎないことです。基本的なUI/UX設計はシンプルを心掛け、ユーザーが目的の情報に素早くアクセスできることを優先するのが大切であると考えています。前職で担当したECサイトでは、商品購入やレビュー投稿までの動線が分かりやすくなるように改良を行いました。結果、ユーザーアンケートにて『サイトが使いやすい』と回答したユーザーが30%増えました。」
質問の意図:
ユーザー視点に立ったフロントエンド開発を行うことができ、自社サービスの売上向上に貢献できる人材であるかどうかを確認しています。
ポイント:
フロントエンドエンジニアとしてUI/UX設計を行った経験や、それによってユーザー満足度がどの程度向上したのかについて具体的に語りましょう。
まとめ
フロントエンドエンジニアの面接に合格するには、これまでに培ったスキル・経験をフロントエンドエンジニアの仕事でも活かせることをアピールすることが大切です。また、志望する企業が求める人物像や要件を把握し、各質問の回答内容をそれに合わせることも意識しましょう。
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