- インフラエンジニアの休日は担当フェーズによる
- インフラエンジニアの休日事情は企業規模でも変わる
- インフラエンジニアの休日/夜間作業と残業パターン
- インフラエンジニアが土日祝休みの完全週休二日制を実現するには
- まとめ
インフラエンジニアの休日は担当フェーズによる
インフラエンジニアの休日は、担当する業務フェーズによって大きく異なります。主に「監視・運用・保守」と「設計・構築」の2つのフェーズに分かれ、各フェーズで勤務体系が違うため、休日事情も異なります。
それぞれ見ていきましょう。
監視・運用・保守はシフトや障害対応で土日の出勤がある
運用・保守・監視を担当するインフラエンジニアは、シフト制や障害対応により土日の出勤が発生することがあります。なぜなら、企業のITシステムやサーバーが24時間365日稼働し続ける必要があるためです。
システムの停止は業務に直接影響するため、常に監視・対応できる体制を整える必要があります。そのため、企業は以下のようなパターンで勤務体系を整えています。
| 勤務体系 | 特徴 | 休日 |
|---|---|---|
| 24時間シフト制 | 早番・遅番・夜勤・2交代のローテーション | 平日休みが中心だが、企業事情や交代制により平日に出勤するケースもある |
| オンコール(障害待機番) | 平日勤務+休日の緊急対応待機 | 基本的に土日休みだが呼び出しあり |
| 交代制 | チームで勤務日を分担 | 休日となる曜日が決まっている |
障害が発生した場合は、休日であっても緊急対応が必要になることも珍しくありません。たとえば、サーバーダウンやネットワーク障害が発生すれば、システム復旧まで対応が必要です。
ただし、多くの企業では代休制度や振替休日制度を設けており、休日出勤した分は別の日に休暇を取得できるよう配慮されています。
関連記事:インフラエンジニアの運用・保守業務とは?詳しい仕事内容を紹介
設計・構築は土日休みが基本
設計・構築を担当するインフラエンジニアは、計画的に進められる作業が中心のため、土日休みで働くことが多いです。
設計・構築フェーズでは、以下のような業務を担当します。
-
・システム要件の分析と設計書作成
・サーバーやネットワーク機器の選定
・インフラ環境の構築作業
・テスト計画の策定と実施
・プロジェクト管理と進捗報告
これらの作業は事前にスケジュールを組んで進められるため、平日の営業時間内に完了させることが可能です。
ただし、テストの実施は、影響を最小限にするため、計画的に深夜や休日に実施されることが多いです。事前に計画されるため、代休の取得や事前調整が可能ですが、必ずしも土日休みとは限らない点は把握しておきましょう。
関連記事:インフラエンジニアの設計業務や仕事内容、習得年数めやすを解説
インフラエンジニアの休日事情は企業規模でも変わる
インフラエンジニアの休日事情は、企業規模による運用体制の違いでも変わります。大企業・中小企業ともにシフト制や当番制が整備されていることが一般的ですが、体制の厚みやバックアップ人数の差が、休日の取りやすさに影響します。
一方、中小企業では体制自体は整っているものの、担当できる人員が限られる分、急な対応時の負担や休暇取得の融通の効きやすさに違いが出やすいのが実情です。
転職や就職を検討する際は、企業規模による働き方の違いを理解し、自分のライフスタイルに合った環境を選びましょう。
インフラエンジニアの休日/夜間作業と残業パターン
インフラエンジニアは、以下のように休日や夜間作業が設定されたり、残業が求められたりする場合があります。
一つずつ解説します。
【休日/夜間】システムのリリース・切替作業
システムのリリース・切替作業は、業務への影響を最小限に抑えるため、土日祝日や夜間に実施されることが多いです。なぜなら、平日の営業時間中にシステムを停止すると、業務が止まってしまい企業活動に支障をきたすためです。
具体的には、以下のような作業が土日祝日や夜間に行われます。
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・新システムへの移行作業
・データベースのバージョンアップ
・ネットワーク機器の設定変更
・サーバーのOS更新
・アプリケーションの新機能リリース
これらの作業は事前に計画されるため、担当者の負担が集中しないよう勤務スケジュールをあらかじめ調整することができます。
例えば、土日祝日にリリース作業が入る場合は、代わりに平日を休日として設定する(振替休日)ケースが一般的です。また、夜間作業を行った場合も、翌日や別日に代休を取得するルールが設けられている企業が多く、無理のない働き方ができるよう調整されています。
【休日/夜間】定期メンテナンス・機器交換対応
定期メンテナンスや機器交換も、システムの安定稼働を維持するため土日祝日や夜間に実施されます。主な定期メンテナンス・機器交換作業には以下があります。
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・サーバーのハードウェア点検
・ネットワーク機器の清掃/点検
・老朽化機器の交換
・バックアップシステムの動作確認
これらの作業は事前にメンテナンス計画として策定され、関係部署への事前通知も行われます。たとえば、データセンターでのサーバー機器交換では、土曜日の夜間に作業を開始し、日曜日の朝までに完了させるスケジュールが組まれることが一般的です。
また、このような休日・夜間のメンテナンス対応が発生した場合は、代わりに平日を休日として設定する振替休日や代休の取得が可能です。企業によっては「夜間作業の翌日は午前休」など、無理のない働き方を前提にした運用ルールを設けているケースもあります。
【休日/夜間】監視当番・アラート対応
監視当番・アラート対応は、24時間365日のシステム稼働を支えるため、土日祝日や夜間でも継続して行われる業務です。システムに異常が発生した際は、即座に対応して障害による一時的なサービス停止を防ぐ必要があります。
監視当番の主な業務内容は、以下のとおりです。
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・システム監視ツールでの異常検知
・アラート発生時の初期対応
・障害レベルの判定と関係者への連絡
・簡易的な復旧作業の実施
・エスカレーション判断と上位者への報告
多くの企業では、監視業務を複数名でローテーションする体制を取っています。たとえば、週単位で監視当番を交代し、平日は監視を行い、休日はオンコールのパターンが一般的です。
PCと通信環境があれば外出が許可される場合もありますが、レスポンスの速さが求められるため、遠出や飲酒は制限されることが多いです。
【残業】障害対応・トラブルシューティング
障害対応・トラブルシューティングは、インフラエンジニアの残業理由として多いです。システム障害は予期せず発生するため、業務時間内に解決できない場合は残業での対応が必要になります。
障害対応では、以下のような作業を段階的に実施します。
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・障害の発生状況・内容・箇所の調査
・応急処置による一時復旧
・恒久対策の実施
たとえば、Webサーバーがダウンした場合、詳細な原因調査を実施し、まずサービス復旧を最優先に行うのが流れです。復旧作業が深夜まで続くこともあり、翌日の業務に支障がないよう完全復旧まで対応を継続する必要があります。
【残業】設計レビュー・ドキュメント修正
設計レビュー・ドキュメント修正も、インフラエンジニアの残業が発生する主な要因の一つです。プロジェクトの進行に伴い、設計書の見直しやドキュメントの更新作業が必要になり、通常業務と並行して進めるため残業での対応が求められることがあります。
設計レビュー・ドキュメント修正では、以下のような作業が発生します。
-
・システム設計書の技術的妥当性の検証
・セキュリティ要件や性能要件の確認
・他部門からの指摘事項への対応
・設計変更に伴う影響範囲の調査
・修正版設計書の作成と提出
たとえば、新システム導入プロジェクトでは、設計レビュー会議で指摘された事項について、翌日までに修正版の提出を求められることもあります。この際、通常業務を終えた後に設計書の修正作業を行い、深夜まで作業が続くことも珍しくありません。
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インフラエンジニアが土日祝休みの完全週休二日制を実現するには
インフラエンジニアでも土日祝の完全週休二日を実現することは可能です。実現するには、担当フェーズ・企業規模・勤務先の運用体制の3つを押さえることが重要です。インフラ業務には休日・夜間に作業が発生するケースもありますが、職場や業務範囲を選ぶことで、規則正しい働き方を実現できます。
たとえば、システム停止を伴う作業は運用・保守フェーズに集中するため、上流のポジションほど、夜間作業が少なく、土日祝休みが取りやすい傾向にあります。また、完全週休二日制を実現するには、十分な人員と代替要員が確保されている企業が有利です。
特に大手SIerや大企業グループのIT子会社は、休日取得が比較的安定します。体制が厚い分、休日対応の頻度が少なく、万が一発生しても振替休日が調整しやすい特徴があります。
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まとめ
インフラエンジニアの休日事情は、担当フェーズや企業によって大きく変わります。設計・構築やクラウド自動化などの上流工程へキャリアアップすることで、土日祝の完全週休二日制を実現する働き方に近づけます。
夜間対応や休日出勤は避けられない場面もありますが、スキルを磨き、より上流のポジションや環境を選ぶことで、ワークライフバランスを重視した働き方を実現することが可能です。
キャリア形成を考える際は、仕事内容だけでなく、働き方や制度面も意識して進めることをおすすめします。
※本記事は2025年11月時点の情報を基に執筆しております