30代ITエンジニアの平均年収は?相場や高年収の職種、年収アップの方法を解説

最終更新日:2026年3月26日

30代は、ITエンジニアとしてのキャリアと年収が大きく分かれ始める分岐点です。同じように経験年数を重ねていても、年収が伸び続ける人とほとんど変わらない人とに分かれていきます。

本記事では、30代ITエンジニアの平均年収を確認しつつ、年収が伸びないケースの共通点、30代のうちに取るべき行動を解説します。

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この記事の監修者

レバテックキャリア編集部

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30代ITエンジニアの平均年収

30代は、ITエンジニアとしての実力や立ち位置がはっきりしてくる時期です。任される立場や年収にも差が出やすくなります。まずは公的データから、30代の年収水準を確認してみましょう。

令和6年賃金構造基本統計調査によると、情報通信業における所定内給与額は、30歳〜34歳で月額349.8千円、35歳〜39歳で390.9千円となっています。これを単純に年収換算(12ヶ月分)すると、30〜34歳で約420万円、35〜39歳で約469万円です。

実際には賞与が加わるため、年収ベースではおおむね500万円台前半から600万円台が一つの目安になります。

ただし、これはあくまで平均値です。実際の転職市場を見てみると、提示年収にはさらに幅があります。

関連記事:ITエンジニアの平均年収とは?年収を上げるためのポイントも解説

【二極化】30代を境に年収格差が広がる

30代になると、年収は緩やかに上がり続ける人とほぼ横ばいで推移する人に分かれ始めます。

年収が伸び続ける人は、モダンな技術領域に関わり、元請けや自社開発など上流に近いポジションで経験を積んでいることが多い傾向があります。設計や技術選定、チームの意思決定に関与しているため、市場からの評価も高まりやすいのです。

一方で、下請け構造のなかで保守やテストなど特定の業務を長く担当している場合、スキルの幅が広がりにくく、単価も上がりづらい傾向があります。本人の能力とは別に、置かれている環境によって伸び幅が制限されてしまうケースも少なくありません。

重要なのは、平均年収を見て安心することではなく、自分がどちらの軌道に乗っているのかを冷静に見極めることです。

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30代エンジニアの年収が上がらないケース

30代エンジニアの年収が上がらないケースは、以下のとおりです。


それぞれ解説します。

同一業務の繰り返しで市場価値が上がらない

長期間にわたり同じ保守運用やテスト業務を担当していると、社内では重宝されても市場価値が大きく伸びないことがあります。既存システムの改修や軽微な修正が中心で、設計や技術選定といった上位工程に関われていない場合、実績としてアピールできる材料が増えにくいからです。

転職市場で評価されるのは、「どれだけ長く携わったか」よりも「どんな難易度の課題を解決してきたか」です。業務内容が固定化していると、年収アップの材料が積み上がらないまま30代後半を迎えてしまう可能性があります。

役割が限定的で、技術的な意思決定に関わる経験が不足している

実装フェーズに特化すること自体は立派なキャリアですが、「与えられた仕様書通りにコードを書く」という役割だけに留まっていると、30代以降は年収が頭打ちになりやすい傾向があります。

30代のエンジニアの年収を大きく左右するのは、工程の「上流・下流」というポジションの違いだけでなく、「技術的な意思決定」に関わっているかどうかです。たとえば、要件に対する適切な技術選定、スケーラビリティを見据えたアーキテクチャ設計、パフォーマンス改善の提案など、プロジェクトの根幹に関わる判断は大きな付加価値を生み出します。

また、コードレビューを通じてチーム全体の技術力を底上げするなど、自分の作業範囲を超えて周囲に良い影響を与える経験が不足していると、市場での希少性が高まらず、結果として単価やポジションが上がりにくくなるのです。

評価制度や年収テーブルが低い企業に在籍

企業側の評価制度がネックになるケースもあります。昇給幅が小さい、役職が上がらなければ年収がほとんど変わらない、あるいは多重下請け構造で単価自体が低いといった環境では、成果を出しても給与に反映されにくいことがあります。

この場合、スキル不足というよりも年収を上げづらい環境にいる状態かもしれません。30代は、環境を見直す最後のタイミングになりやすい年代でもあります。

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30代で決めるべき「2つのキャリア」

30代は、キャリアの方向性をはっきりさせるべき時期です。大きく分けると、選択肢はマネジメントかスペシャリストの二つに整理できます。

マネジメント路線では、プロジェクトや組織の成果に責任を持ちます。近年は特にエンジニアリングマネージャーと呼ばれる、技術的な知見を持ちながら予算や納期、メンバー育成などを含めてチームの成果を最大化する役割が高く評価されています。

一方、スペシャリスト路線では、代替が難しい技術領域を深く掘り下げます。アーキテクチャ設計や高度なクラウド設計、セキュリティ設計など、専門性が価値になります。

どちらの専門性も深めず、与えられた仕様通りの実装のみに留まっていると、30代後半以降はキャリアの停滞を招きやすくなります。
特に近年は、単価の低い若手層との比較だけでなく、生成AI(コーディング支援AI)による開発の自動化・効率化が急速に進んでいます。そのため、「AIには代替しづらい設計力・課題解決力・意思決定力」を身につけていかないと、市場価値の維持が難しくなるリスクがあることは理解しておきましょう。

年収が高くなりやすいエンジニア職種

年収が高くなりやすいエンジニア職種として、以下が挙げられます。


それぞれ解説します。

クラウドエンジニア・セキュリティ・データ系職種

近年、求人市場で特に需要が高いのがクラウド、セキュリティ、データ関連の職種です。

クラウドエンジニアは、AWSやGoogle Cloud、Azureといったクラウド基盤の設計・構築を担い、インフラの自動化(IaC)まで対応します。企業のシステム基盤を支えるポジションであり、ダウンタイムや性能問題はそのまま事業損失につながるため、専門性の高い人材には高い報酬が提示されやすい傾向があります。

セキュリティエンジニアも同様です。サイバー攻撃対策や脆弱性診断、ガバナンス強化といった業務は、企業の信用やブランド価値に直結します。万が一の事故が大きな損失を生む現代において、リスクを未然に防ぐ役割は重要です。その責任の重さが、年収水準にも反映されています。

また、データエンジニアやデータサイエンティストも高年収帯に位置しやすい職種です。データ基盤の構築や分析を通じて、経営判断や事業戦略に貢献するためです。「売上を伸ばす」「コストを削減する」といった成果に直結しやすく、企業側も投資を惜しまない領域といえるでしょう。

アーキテクト・テックリードなどの上位技術職

単なる実装担当ではなく、技術の方向性を決めるポジションも年収が高くなりやすい傾向があります。

アーキテクトは、システム全体の設計方針やアーキテクチャを決定する役割です。どの技術を採用するか、どの構成にするかといった判断は、プロジェクトの成否を左右します。そのため、求められる責任と専門性は非常に高いものになります。

テックリードも同様に、チームの技術的意思決定を支える立場です。コードレビューや品質管理、開発プロセスの改善などを通じて、組織全体の技術力向上に関与します。複数プロジェクトを横断して技術課題を解決できる人材は希少性が高く、報酬水準も自然と上がります。

このような上位技術職は、どれだけコードを書けるかよりもどれだけ技術でチームを成功に導けるかが問われるポジションです。

ITコンサルやPMなど上流工程

さらに年収レンジが上がりやすいのが、ITコンサルタントやプロジェクトマネージャー(PM)といった上流工程の職種です。

ITコンサルタントは、顧客の事業課題を分析し、IT戦略やシステム導入方針を提案します。技術だけでなく、ビジネス全体を俯瞰する力が求められます。提案内容が企業の売上や成長戦略に直結するため、単価も高いのが特徴です。

PMは、プロジェクト全体の品質・納期・コストを管理する責任者です。数千万〜数億円規模の案件を統括することもあり、失敗すれば企業に大きな損失を与えかねません。その重責を担うポジションであるため、報酬水準も高く設定されることが一般的です。

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年収が伸びやすい企業/働き方

年収が伸びやすい企業・働き方は以下のとおりです。


それぞれ解説します。

自社プロダクト企業・外資IT企業の報酬水準

自社プロダクトを持つ企業は、サービスの成長がそのまま利益に直結します。利益率が高いビジネスモデルであれば、エンジニアへの還元も比較的厚くなる傾向があります。受託中心の企業と比べると、単価構造に縛られにくい点が特徴です。

また、外資系IT企業では成果主義が色濃く、基本給に加えてボーナスや株式報酬(RSU)が含まれるケースもあります。技術力やアウトプットがダイレクトに評価される環境では、「年功」よりも「成果」が重視されます。実力で報酬を伸ばしたい人にとっては、有力な選択肢です。

メガベンチャーの成果主義制度

急成長中のメガベンチャーも、年収が伸びやすい環境の一つです。評価基準が比較的明確で、成果や成長に応じて短期間で昇給・昇格するケースがあります。

新規事業や大規模サービスの開発に関わる機会も多く、裁量を持って仕事ができる点が魅力です。また、責任範囲が広がるスピードも速く、20代後半から30代前半でマネージャーやテックリードに抜擢される例も珍しくありません。

変化の激しい環境ではありますが、その分スキルと実績を積み上げやすく、結果として年収に反映されやすい土壌があります。

フリーランス高単価案件の年収モデル

会社員とは別の選択肢として、フリーランスという働き方もあります。月単価80万〜120万円以上の案件を安定して受注できれば、年収800万〜1,000万円超は現実的なラインです。

特にクラウド設計、アーキテクト、上流工程に近いポジションは高単価になりやすい傾向があります。企業側も即戦力を求めるため、実力があれば報酬に反映されやすいのが特徴です。

一方で、案件獲得や契約管理、税務対応などはすべて自己責任になります。収入は上がりやすいものの、安定性や福利厚生の面では会社員と異なる点も理解しておく必要があります。

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30代ITエンジニアが年収を上げるためにできること

30代ITエンジニアが年収を上げるためにできることとして以下が挙げられます。


それぞれ解説します。

市場価値が高いスキル・経験を積む

まず重要なのは、市場で評価される領域に身を置くことです。クラウド(AWS・Google Cloud)、データ基盤、セキュリティなどは依然として需要が高く、専門性を持つことで年収レンジは大きく変わります。

加えて、要件定義や基本設計、技術選定といった上流工程に積極的に関わることも欠かせません。実装できるだけでなく、設計や決定にかかわれる状態に近づくほど、単価は上がります。

さらに意識したいのは、成果を数値で語れることです。売上貢献、コスト削減率、工数削減など、具体的な数字で説明できる実績は、転職時の大きな武器になります。

年収が伸びる企業・ポジションへキャリアを移す

どれだけ努力しても、報酬テーブルが低い環境では限界があります。自社プロダクト企業や外資IT、コンサルティングファームなど、年収水準が高い企業を視野に入れることも重要です。

また、テックリードやPMなど責任範囲が広いポジションに挑戦することで、報酬レンジは一段上がります。転職時には、職務経歴書を「担当業務」ではなく「成果ベース」で整理し、年収交渉の材料を用意しておきましょう。

特に、「下請けSIerから自社開発・プライムベンダー(元請け)へ」「運用保守から開発」といったキャリアチェンジは、30代が事実上のラストチャンスと言われることもあります。年齢が上がるほど、未経験領域への転換は難しくなることは把握しておきましょう。

関連記事:レバテックキャリアで30代の転職を成功させよう!強みや利用のメリット

副業・発信・実績作りで市場評価を高める

本業だけに依存しない動きも、30代には有効です。副業でWeb開発やクラウド案件に関われば、収入源を増やしながら実務経験も積めます。

技術ブログの運営、OSS活動などを通じて専門性を発信すれば、社外からの評価も高まります。GitHubやポートフォリオを整備しておけば、スキルを客観的に示す材料にすることも可能です。

社内評価だけでなく、「市場評価」を意識することが、年収アップの近道です。

関連記事:【職種別】ITエンジニアのキャリアパス例と重要性!将来のキャリアを明確に

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まとめ

30代ITエンジニアの平均年収は、統計上では500万円台〜600万円台が一つの目安です。ただし、この数字はあくまで平均であり、実際の現場では30代を境に年収の二極化が進んでいます。

年収が伸びている人は、クラウドやセキュリティ、データといった需要の高い領域に関わり、設計や意思決定など付加価値の高い役割を担っています。一方で、下流工程や同一業務に長くとどまっている場合、努力とは無関係に年収が伸びにくくなるケースも少なくありません。

また、職種だけでなく、企業のビジネスモデルや評価制度、働き方によっても年収の上限は大きく変わります。自社プロダクト企業や外資IT、メガベンチャー、あるいはフリーランスといった選択肢を含めて、市場目線でキャリアを見直すことが重要です。

※本記事は2026年3月時点の情報を基に執筆しております

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