- プログラミングを学習する大学・大学院生の3人に2人が挫折
- 挫折した理由は「不明点を聞ける環境がなかった」から
- 現役ITエンジニアが「挫折」を感じる4つの理由
- 学習のモチベーションを保つための方法
- 現役エンジニアが挫折から立ち直るためのキャリア戦略
- まとめ
プログラミングを学習する大学・大学院生の3人に2人が挫折
レバテックルーキーが実施した「プログラミング教育に関する実態調査(プログラミング学習経験のある現役大学生・大学院生300名が対象)」によると、学習を始めた時期として最も多かったのは「大学生以上(62.7%)」で、続いて「高校生(25.7%)」「中学生(8.3%)」という結果でした。

引用元:レバテックルーキー「プログラミング経験のある大学生・大学院生の 3人に2人が学習中に挫折経験あり」(2023年2月21日)
このうち、67%の学生がプログラミング学習中に挫折経験があると回答しています。プログラミングを学習する大学・大学院生の3人に2人が挫折を経験しているのが実態です。
挫折した理由は「不明点を聞ける環境がなかった」から
プログラミング学習において挫折した理由として最も多かったのは、「不明点を聞ける環境がなかった・エラーが解決できなかった(50.7%)」で、ついで、「モチベーションを維持できなかった(37.8%)」「勉強方法が分からなかった(32.3%)」が挙げられました。

引用元:レバテックルーキー「プログラミング経験のある大学生・大学院生の 3人に2人が学習中に挫折経験あり」(2023年2月21日)
上記の要因として、YouTubeなどのオンライン学習ツールや書籍を活用し、独学で学習する学生も多いことが考えられます。そして、気軽に質問や相談ができる環境がなく不明点を解消できずに挫折していく人が多いことも予想されます。
現役ITエンジニアが「挫折」を感じる4つの理由

エンジニアとしてキャリアをスタートさせた後も、学習時とは異なる「壁」にぶつかり、挫折を感じる人は少なくありません。現役エンジニアが直面する主な挫折理由は以下の通りです。
それぞれ確認していきましょう。
1. 技術のキャッチアップ疲れ
ITエンジニアにとって、学び続ける姿勢は欠かせません。しかし、AIやクラウド、セキュリティなど、次々と登場する新技術を常に追いかけ続けることは容易ではありません。
仕事の合間や休日まで勉強に追われ、「何を優先して学べばいいのか分からない」「自分だけ取り残されている気がする」と感じる人も少なくありません。この技術のキャッチアップに伴う疲労感が、挫折の原因になるケースが多く見られます。
2. 複雑な人間関係・調整業務のストレス
特に客先常駐(SES)や大規模プロジェクトに関わる場合、技術よりも「人との調整」に時間を取られることも増えます。顧客や上司、他部署、外部ベンダーなど、多くの関係者の意見を調整しながらプロジェクトを進める必要があり、理想と現実のギャップにストレスを感じやすい環境です。
「コードを書きたいのに、資料作成と報告ばかり」といった不満が蓄積し、技術への情熱が薄れてしまうこともあります。
3. 担当業務とのミスマッチ
「AIやWeb開発に携わりたかったのに、古いシステムの保守運用ばかり」「手を動かしたいのにマネジメントに回されてしまった」というような業務内容とのギャップ”に悩むエンジニアは少なくありません。
キャリアを重ねるほど希望と現実がずれていき、「自分が本当にやりたいことは何だったのか」と迷いが生じることもあります。このミスマッチが長期間続くと、やりがいの喪失や転職の引き金になりやすいのです。
4. 責任の重さとプレッシャー
システム障害や納期遅延など、ITエンジニアの仕事は一つのミスが大きな損害につながる可能性があります。特にインフラエンジニアの場合、サービスが止まれば顧客業務も止まるため、常に高い緊張感を強いられます。障害対応や夜間の緊急呼び出しが続くと、「常に何か起こるかもしれない」というプレッシャーから心身が疲弊し、業務へのモチベーションを失うケースも少なくありません。
学習のモチベーションを保つための方法
前述のとおり、プログラミングの学習は挫折率が高く、エンジニアに挑戦したいと思っていても途中で諦める方は少なくありません。
そこで、エンジニアが挫折から立ち直る・挫折を防ぐための方法を解説します。
それぞれ確認していきましょう。
メンターや仲間を見つける
1つ目が、メンターや仲間を見つけることです。一人で学習や問題解決に取り組んでいると、壁にぶつかったときに質問や悩み相談ができず、挫折につながりやすくなります。
メンターがいれば、適切なアドバイスを受けられます。たとえば、コードレビューをしてもらったり、学習の方向性について指導を受けたりすることで、効率的にスキルアップが可能です。また、同じ目標を持つ仲間がいることで、お互いに励まし合いながら継続的に学習を進められます。
メンターや仲間を見つける方法としては、プログラミングスクールや勉強会、コミュニティへの参加などが挙げられます。人とのつながりを作ることで、挫折しそうになったときの支えとなり、モチベーションの維持にもつながるのです。
学習方法を見直す
2つ目は、学習方法を見直すことです。現在の学習方法が自分に合っていない場合、理解が進まずに挫折の原因となることがあります。学習方法には、書籍を読む、動画教材を視聴する、実際にコードを書くなどさまざまなアプローチがあります。
たとえば、文字での説明だけでは理解できない場合は動画教材に切り替えてみるのがおすすめです。知識ばかりが先行して、技術力が身についていないと感じた場合は、実践的なプロジェクトに取り組むなど、自分の学習スタイルに合った方法を見つけることが重要です。
また、学習時間の配分や学習環境の見直しもしましょう。集中できる時間帯を把握したり、隙間時間を活用したりすることで、効率的に学習を進められます。学習環境を整えたり学習方法を変えることで、理解度が向上し、挫折を防げる可能性が高まります。
関連記事:未経験からWebエンジニアへの転職は可能!学習ステップも解説
小さな成功体験を積み重ねる
3つ目が、小さな成功体験を積み重ねることです。大きな目標だけを見据えていると、達成までの道のりが長く感じられ、モチベーションの維持が困難になります。小さな成功体験を作るためには、学習内容を細かく分割し、達成可能な小さなタスクに分けることが効果的です。
たとえば、「Webアプリケーションを作る」という大きな目標を、「HTMLでページの構造を作る」「CSSでスタイルを適用する」「JavaScriptで動的な機能を追加する」といった具体的なステップに分けて取り組みます。
各ステップをクリアするたびに達成感を味わえるため、継続的なモチベーションの維持につながります。また、小規模なものでも完成した成果物をポートフォリオとして蓄積することで、自分の成長を実感でき、自信を高めることも可能です。
自分のゴールを再設定する
4つ目は、自分のゴールを再設定することです。最初に設定した目標が現実的でなかったり、自分の興味や状況と合わなくなったりした場合、挫折の原因となることがあります。ゴールの再設定では、現在のスキルレベルや学習に利用できる時間、興味のある分野などを考慮して、現実的で達成可能な目標を設定し直します。
たとえば、「3か月でフロントエンドエンジニアになる」という目標を「3ヶ月でフロントエンドの基礎をマスターする」に変更するなど、より具体的で実現可能な内容に調整することが重要です。
また、目標設定の際には、なぜその目標を達成したいのかという理由も明確にしておきましょう。転「フロントエンドエンジニアとして転職し、3年後には年収を今より50万円挙げられるようにする」など、明確な動機があることで、困難な状況でも継続する意欲を保てます。
関連記事:目標を達成するには視覚化が必要?思考を整理できるツールまとめ
完璧を目指さず続けることを最優先にする
最後の5つ目は、完璧を目指さず続けることを最優先にすることです。完璧主義的な考え方は、理想と現実のギャップに苦しみ、挫折につながりやすくなります。
エンジニアリングにおいて、最初から完璧なコードを書いたり、すべての概念を完全に理解したりすることは困難です。重要なのは、不完全でも継続的に学習や実践を続けることにあります。たとえば、動作するコードを書けたら、最初はそれで良しとして改善していくアプローチが効果的です。
現役エンジニアが挫折から立ち直るためのキャリア戦略
現役エンジニアが挫折から立ち直るためのキャリア戦略として、以下が挙げられます。
それぞれ解説します。
1. 環境を変える(転職・部署異動)
自分の成長を止めないためにも、まずは環境を変えることを検討してみてください。挫折の原因が「人間関係」や「業務ミスマッチ」にある場合、努力や我慢だけで状況を変えるのは困難です。どんなに優秀なエンジニアでも、合わない環境ではパフォーマンスを発揮しにくいものです。
転職や部署異動を通して、自分の価値観や得意分野に合った職場を選び直すことで、モチベーションを取り戻し、再び技術や仕事を楽しめるようになります。
2. 技術との「関わり方」を変える
「技術の変化に追いつけない」「最前線で戦うことがしんどい」と感じるなら、キャリアの方向性を変えることも一つの選択肢です。たとえば、社内SEとしてベンダー管理やシステム企画に関われば、技術を使う立場から活かす立場へとシフトできます。
また、プロジェクトマネージャーとしてチーム全体を動かす役割に挑戦したり、ITコンサルタントとして経営課題の解決を支援したりと、技術の知見を軸にキャリアを広げる道もあります。「技術に縛られない働き方」に目を向けることで、自分らしい形でIT業界に関わり続けることができるのです。
3. 自分の市場価値を客観的に知る
「もう自分には価値がない」と感じている人でも、転職市場では希少なスキルを持つ即戦力として評価されることは珍しくありません。自分のキャリアを冷静に見つめ直すためにも、転職エージェントやキャリアアドバイザーに相談し、今のスキルがどの業界や職種で求められているかを知ることが大切です。
市場の評価を客観的に知ることで、自分の強みを再認識でき、将来への選択肢が広がります。行動のきっかけとして「まずは相談してみる」ことが、挫折から立ち直る第一歩になります。少しでも現状を変えたいと思う方は、レバテックキャリアの無料相談を活用してみてください。
まとめ
プログラミングを学ぶ大学生・大学院生の約3人に2人が、挫折を経験しています。しかし、メンターや仲間を見つける、学習方法を工夫する、小さな達成を積み重ねるといった対処で、挫折せず学習を続けられる可能性が高まります。
また、学習する際は完璧を求めず、自分のペースで着実に学びを進めることが、エンジニアとして成長するためのポイントです。この記事で解説したポイントを参考に、ぜひ学習に取り組んでみてください。
※本記事は2025年10月時点の情報を基に執筆しております