AWS SAAの合格率は推定50~75%
AWS SAAの合格率はAWS公式からは明確に公表されていませんが、受験者の体験談や学習サイトの情報によると、おおよそ50~75%の範囲と推測されています。
AWS SAAはAWS認定資格の中でも中級者レベルに位置づけられています。そのため、AWS未経験の方と実務経験が豊富な方では、合格のしやすさに差が出やすいのが現状です。
合格率をはじめとするAWS SAAの概要を以下の表に示します。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 予想される合格率 | およそ50~75% |
| 合格に必要な 勉強時間の目安 |
初心者の場合: 50~80時間程度 実務経験者の場合: 20~50時間程度 |
| カテゴリ | アソシエイト |
| ITSSレベル (難易度) |
レベル2 |
| 出題形式 | 複数選択・複数応答の いずれか(65問) |
| 試験時間 | 130分 |
| 合格ライン | 720点 |
ただし、AWS実務経験者でも600時間かかったとの体験談もあります。学習にかかる時間は個人の経験やバックグラウンドなどによって左右されるため、あくまで参考としてご覧ください。
関連記事:
AWS認定資格12種の難易度を一覧で解説!合格率やロードマップも紹介
クラウドの資格17選!初心者向けの難易度解説や取得の利点
SAAの難易度|基本情報や応用情報、CCNAより難しい?
AWS SAAの難易度はITSSレベル2に該当しますが、同じITSSレベル2の資格と比較すると合格に必要な勉強時間は短い傾向にあります。
同じITSSレベル2の基本情報技術者試験やCCNA、さらに難易度が高い応用情報技術者試験、といったほかのIT資格と比較すると、以下の表のとおりです。
| ITSSレベル | 合格に必要な 勉強時間の目安 |
|
|---|---|---|
| AWS SAA | レベル2 | 初心者:50~80時間程度 実務経験者:20~50時間程度 |
| CCNA | レベル2 | 初心者:200時間程度 実務経験者:150時間程度 |
| 基本情報技術者試験 | レベル2 | 初心者:200時間程度 実務経験者:50時間程度 |
| 応用情報技術者試験 | レベル3 | 初心者:400~500時間程度 実務経験者:200~300時間程度 |
特に初心者にとって、AWS SAAは同じITSSレベル2の試験と比較して学習時間が短く、効率的に合格を目指せる資格といえるでしょう。
【実例紹介】AWS SAAの勉強時間のリアル
AWS SAAの実際の勉強時間について、さまざまな背景を持つ方々の実体験を3つ紹介します。
それぞれの事例から、自分のケースに近い方の勉強時間や学習プロセスを参考にしてみてください。
89時間で合格した文系新卒の方の実体験
89時間の学習でAWS SAAに合格した文系新卒の方の実体験を紹介します。
合計の勉強時間
SAAの資格取得に費やした時間は、『89時間!!!!!』
意外に多い...
内訳は、
ハンズオン:11時間
書籍 :46時間
問題集 :32時間
個人的には、もっと問題集に割く時間を増やした方がよかったなと思います
(中略)
やって良かったこと
ハンズオンを初めにやった
個人的には、全体像の理解に繋がったので、1番やって良かった
問題集で難しいものを選んだ
難しいおかげで、合格ラインに常に達していなく危機感を持って学習できた
引用:Zenn『【AWS】文系新卒が知識0から3ヶ月でSAAを取得した勉強法』
この事例から、AWS初心者であっても体系的な学習プランと十分な勉強時間の確保によって合格できることが分かります。特に注目すべきは、理論だけでなく実践(ハンズオン)から入ることで全体像の把握がしやすくなったという点です。
初めてAWSに触れる方は、まずハンズオンで実際のサービスに触れてから書籍学習に入ると理解が深まる場合があるといえます。また、問題演習は総勉強時間の約3分の1を占めており、実践的な知識の定着に重点を置いていることがうかがえます。
\ 資格がなくても年収UPは可能! /
ぴったりの求人を探す
20時間で合格したAWS実務経験者の方の実体験
20時間の学習でAWS SAAに合格したAWS実務経験者の方の実体験を紹介します。
前提と結果サマリ
-
・AWS実務経験は1年・学習時間は約20時間(10日)
・学習教材はUdemy模擬試験と対策本(オレンジ本)
・スコアは751点
(中略)
受験してみた感想
思ったより難しかったです。
試験時間は140分ですが、40分残して終了しました。やっぱり、本番独特の緊張感もあり、めちゃくちゃ慎重になるので予想以上に時間がかかりました。
Azureの試験と違って選択問題しかないってことで、消去法でいけばある程度勘でも当てられると思い、正直なめてかかってたんですが、そもそも問題文や選択肢の文脈を読み解くのが難しいので、事前に問題を多く解いて慣れておくのが重要だと感じました。
引用:Qiita『現役インフラエンジニアが感じたAWS SAA取得に必要なこと』
この事例から分かるのは、実務経験があっても試験形式や出題内容に慣れていないと苦戦する可能性があるという点です。
特に、問題の読解力や文脈理解の重要性が指摘されています。実際の業務知識だけでなく、AWS特有の用語や考え方、問題文の「クセ」を理解することが合格への近道といえます。
3回目の受験で合格したWebエンジニアの方の実体験
3回目の受験でAWS SAAに合格したWebエンジニアの方の実体験を紹介します。
前提
・普段はWebアプリケーションの開発やマネジメントをしている。
・インフラ構築の経験はなし。
・エンジニアになってから1年半くらい。
・CLFは持っていない。基本情報とかも持っていない。
・ネットワークやセキュリティーなどに関してもそこまで詳しいわけではない。
・体育会系、たぶん
勉強時間
ちなみに合格するまでに2回ほど不合格となりました。
不合格となると2週間後でなければ試験予約ができないため、不合格となった時点ですぐに2週間後の試験に予約してました。
多分、これは結構重要です。不合格となったらすぐに次の受験を申し込みましょう。
不合格となったからといって「もう少しじっくり勉強しよう」と次の受験を申し込まずにいると色々もったいないです。
| 1回目 | 2回目 | 3回目 |
|---|---|---|
| 709 | 689 | 760 |
このような点数の推移でした。
引用:Qiita『AWS SAAを1ヶ月半で2回不合格となり、3回目で合格したお話 (2022年2月)』
この事例が示唆しているのは、合格までの道のりが必ずしも一直線ではないことです。インフラの構築経験や基礎資格がなくても、粘り強く学習を継続することでAWS SAA合格を掴み取れる可能性を示してくれています。
また、クラウド関連の実務経験がない場合、AWS SAAの学習には相応の努力と根気が必要になることを教えてくれます。Webアプリケーション開発の知識は土台となり得ますが、AWS特有の知識を理解するためには、基礎を着実に学び、実践問題の反復練習が効果的であるといえるでしょう。
AWS SAAのおすすめの勉強方法

AWS SAAに効率的に合格するためには、基礎のインプットをする、問題演習を解く、ハンズオンで全体像を掴む、模試に取り組む、弱点を補強するという流れが効果的です。特に初心者の場合、基礎と全体像を理解しないまま模試に取り組むと、丸暗記になってしまい、試験本番で応用問題に対応できなくなるおそれがあります。以下でおすすめの参考書とWebサイトを紹介します。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
AWS SAA学習におすすめの書籍(参考書)
AWS SAAの学習におすすめの参考書は以下のとおりです。
『AWS認定資格試験テキスト AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト 改訂第3版 (AWS認定資格試験テキスト)』(SBクリエイティブ、佐々木拓郎、林晋一郎、金澤圭、小西秀和)
イラストや図解が豊富で、AWS全体のサービス体系を理解しやすい構成です。練習問題と模擬問題もセットになっており、これ一冊でひととおりの学習ができます。
AWS SAA学習におすすめのWebサービス
AWS SAAの学習におすすめのWebサービスは以下のとおりです。
| おすすめの人 | 利用料金 | 説明 | |
|---|---|---|---|
| Udemy | 動画で学習 したい方 |
有料 | 初心者向けの基礎講座や 模擬試験などコンテンツが豊富。 |
| Ping-t | CLFを取得済みの 方問題演習で知識を 定着させたい方 |
一部無料 | 800問以上の演習問題が 提供されている。 |
| AWS Skill Builder | 公式のコンテンツで 効率的に学習を 進めたい方 |
基本無料 | 公式の試験対策サイト。 一部のコースを利用するには サブスクリプション登録が必要。 実践的な知識のレッスンから問題集、 模擬試験まで一貫して利用できる。 |
これらの教材を使用することで、効率的にSAA試験の合格を目指せます。
まとめ
この記事では、AWS SAAの合格率や勉強時間について詳しく解説しました。AWS SAAの合格率は50~75%程度と推測されます。合格に必要な勉強時間は初心者で50~80時間、実務経験者で20~50時間程度が目安です。
また、AWS SAAの難易度はITSSレベル2に相当し、同レベルのほかのIT資格と比較すると勉強時間は比較的短い傾向にあるといえます。ただし、AWS実務経験者でも初心者の目安以上に時間がかかったとの体験談もあるため、あくまで参考値であることに留意が必要です。
勉強方法としては、基礎固めと問題演習で知識を定着させ、最後に模試と弱点補強を行うという流れがおすすめです。参考書やオンライン学習サイトなど、さまざまな学習リソースを活用することで効率的に学習を進められるでしょう。
AWS SAAの合格を目指している方は、この記事の内容を参考に自分に合った学習計画を立てて、着実に試験対策を進めてください。
※本記事は2025年10月時点の情報を基に執筆しております