- 【レベル別】AWS認定資格の合格に必要な勉強時間
- 【職種別】勉強時間を考慮したAWS取得順序のロードマップ
- 勉強時間は時短できる!AWS認定資格を効率的に学習する方法
- AWS認定資格は持っていても意味ない?取得のメリット
- まとめ
【レベル別】AWS認定資格の合格に必要な勉強時間
ここでは、実際の合格体験記や実例をもとに、AWS認定資格の合格に必要な勉強時間の目安を解説します。
カテゴリごとに詳しく解説していくので、参考にしてください。また、必要な勉強時間は、スキルレベルやバックグラウンドによって個人差があります。あくまでも参考としてご覧ください。
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Foundational(基礎)の合格に必要な勉強時間
Foundational(基礎)はAWS認定資格の入門レベルに位置づけられており、必要な勉強時間はほかの資格と比較して短めです。
AWS認定資格のFoundational(基礎)における、各資格ごとに必要な学習時間の目安は以下のとおりです。
| 資格名 | 必要な勉強時間 の目安 |
|---|---|
| AWS Certified Cloud Practitioner (CLF) |
実務経験者の場合:約30時間前後 初心者の場合:約40~60時間程度 |
| AWS Certified AI Practitioner (AIF) |
実務経験者の場合:約10時間前後 初心者の場合:約25時間前後 |
Cloud Practitioner(CLF)では、AWSの基礎知識を広く問われます。AI Practitioner(AIF)では、AIや機械学習、生成AIの概念に関する知識を問われます。
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Associate(アソシエイト)の合格に必要な勉強時間
Associate(アソシエイト)は中級者向けの難易度のため、ここでは下位資格を取得している、または該当分野での実務経験がある場合の合格に必要な勉強時間を紹介します。
Associate(アソシエイト)のなかでも、Solutions Architect(SAA)
は出題のボリュームが多いため、個人差が顕著です。幅広いAWSサービスに関する技術的な知識とスキルが問われます。
Machine Learning Engineer(MLA)では、機械学習に関する実践的な知識やスキルが問われます。また、CloudOps Engineer(SOA)とは、ワークロードをデプロイ・管理・運用する実践的な知識と経験が問われる試験です。以前は「試験ラボ」と呼ばれる実技試験が出題されていましたが、2025年9月時点では一時的に実技試験は中止されています。今後再開される可能性があるため、最新の情報を確認してから学習計画を立てることをおすすめします。実技試験が実施される場合は、ハンズオンを用いた実践的な学習の時間を多めに確保する必要があるでしょう。
Developer(DVA)は、AWSクラウドベースのアプリケーションを開発・運用する能力が問われます。Data Engineer(DEA)では、データモデルの設計やデータライフサイクルの管理、データ品質を確保する能力が試されます。
Professional(プロフェッショナル)の合格に必要な勉強時間
Professional(プロフェッショナル)は上級者向けの難易度のため、ここでは下位資格を取得している、または該当分野での実務経験がある場合の合格に必要な勉強時間を紹介します。アソシエイトの知識を十分に身につけた上での挑戦がおすすめです。
| 資格名 | 必要な勉強時間の目安 |
|---|---|
| AWS Certified Solutions Architect - Professional (SAP) |
約130時間前後 |
| AWS Certified DevOps Engineer - Professional (DOP) |
約40時間前後 |
Solutions Architect(SAP)は、AWS認定資格の中でも難易度が高いとの声が多く聞かれます。AWSクラウド上で大規模かつ複雑なアーキテクチャを設計する能力が問われます。DevOps Engineer(DOP)は、CI/CDやモニタリングなどのDevOps特有の知識が必要です。
Specialty(スペシャリティ)の合格に必要な勉強時間
Specialty(スペシャリティ)は専門分野に特化した領域です。ここでは下位資格を取得している、または該当分野での実務経験がある場合の合格に必要な勉強時間を紹介します。
| 資格名 | 必要な勉強時間の目安 |
|---|---|
| AWS Certified Advanced Networking - Specialty (ANS) |
約50時間前後 |
| AWS Certified Machine Learning - Specialty (MLS) |
約60時間前後 |
| AWS Certified Security - Specialty (SCS) |
約50時間前後 |
これらのスペシャリティ資格は、それぞれの分野における深い知識が求められます。Advanced Networking(ANS)では、AWSのネットワーキング関連サービスについての理解が必要です。具体的には、AWS Transit GatewayやAmazon Route 53などの実践的なスキルが必要とされます。
Machine Learning(MLS)は、データ前処理からモデル評価まで、機械学習のライフサイクル全体をAWS上で実装できる知識が問われます。Security(SCS)は、一般的なセキュリティの概念とAWSのセキュリティサービスの知識が高いレベルで必要です。
【職種別】勉強時間を考慮したAWS取得順序のロードマップ
AWS認定資格の取得には、取得順序の計画が重要です。資格の難易度を考慮して段階的に取得することで、効率的な合格が目指せます。ここでは職種別のロードマップを2パターン提案します。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
クラウドエンジニアやインフラエンジニアを目指す場合
クラウドやインフラ分野でキャリアを築きたい方には、以下のロードマップが効率的です。資格を段階的に取得することで、総学習時間を抑えながら、着実にスキルアップを図れます。
| 順番 | 資格名 | 説明 |
|---|---|---|
| 1 | AWS Certified Cloud Practitioner (CLF) |
AWSの基本的な概念とサービスを学び、 クラウドの全体像を把握します。 |
| 2 | AWS Certified Solutions Architect - Associate(SAA) | AWS環境のアーキテクチャ設計の 基本を学びます。 |
| 3 | AWS Certified Advanced Networking - Specialty(ANS) または AWS Certified Security - Specialty(SCS) |
それぞれ約50時間の学習が必要ですが、 SAA取得後は重複する知識もあるため効率的に進められます。 |
| 4 | AWS Certified DevOps Engineer - Professional(DOP) または AWS Certified Solutions Architect- Professional(SAP) |
キャリアの方向性に応じて、DOPかSAPを選びます。 DOPは約40時間、SAPは約130時間と学習時間 に差がありますが、これまでの資格取得で 培った知識が活かせます。 |
各ステップで獲得した知識が次の資格学習の土台となるため効率的に学習できます。また、実務でも活かしやすい順序であるため、学びながらスキルを向上させられるでしょう。
データサイエンティストや機械学習エンジニアを目指す場合
AIや機械学習分野でのキャリアを考えている方には、以下のロードマップが適しています。
| 順番 | 資格名 | 説明 |
|---|---|---|
| 1 | AWS Certified Cloud Practitioner (CLF) |
AWSクラウドの基礎知識を習得します。 |
| 2 | AWS Certified AI Practitioner(AIF) | AI・機械学習の基礎とAWSのAIサービスを学びます。 |
| 3 | AWS Certified DevOps Engineer - Professional (DOP) |
AIスペシャリストとしての基礎力を身につけます。 約25時間の学習で取得可能ですが、AI Practitionerの 知識があるとスムーズに学習できます。 |
| 4 | AWS Certified Machine Learning - Specialty (MLS) |
AWS上での機械学習実装を深く理解します。 約60時間の学習が必要ですが、前段階の資格取得で 身についた知識を土台に効率的に学習できます。 |
このロードマップでは、一般的なクラウド知識からスタートし、徐々にAI・機械学習に特化した知識を深めていく構成です。段階的な学習により、基礎から応用までバランス良く身につけられます。
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勉強時間は時短できる!AWS認定資格を効率的に学習する方法

AWS認定資格を効率的に学習する方法を紹介します。
ステップごとにおすすめの教材も紹介するので参考にしてください。
AWSの全体像をつかむ
まずはAWSの全体像をつかむことが重要です。AWSには多数サービスがあるため、全体像を把握することで、その後の学習がスムーズに進みます。
具体的には、以下を使った学習がおすすめです。
AWS Skill Builderのハンズオン
短期間で資格を取得した方は、ハンズオンから学習に入った方が比較的多いです。基本的なAWSサービスについてハンズオン体験を通して理解できます。また、AWS クラウドのインフラストラクチャ基盤、セキュリティとアイデンティティ管理、モダンアプリケーション開発の知識を強化できます。
『図解即戦力 Amazon Web Servicesのしくみと技術が これ1冊でしっかりわかる教科書 [改訂2版]』(技術評論社、小笠原種高)
豊富なカラー図解とイラストで、初学者でも無理なく学習を進められます。DevOpsや機械学習、生成AI関連サービスなど、幅広い分野を網羅的に理解できる点が魅力です。
これらを活用してAWSの全体像をつかむことで、各サービスの位置づけや関連性を理解でき、その後の詳細学習がスムーズに進みます。
問題演習を繰りかえし知識を定着させる
次は、問題演習を繰り返し知識を定着させることが重要です。問題演習を通じて、知識の定着と応用力の両方を養えます。
教材としては、Ping-tをはじめとする学習サイトや、各資格ごとの問題集がおすすめです。問題演習を繰り返す中で、自分の弱点を見つけ、その部分を集中的に学習することが効果的です。
問題形式に慣れることで、本番の試験でも冷静に対応できるようになります。特に、AWS独特の問題の読み方や考え方に慣れるために、この段階は重要です。
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模擬試験で実践形式に慣れる
模擬試験で実践形式に慣れることも重要です。本番と同じ時間配分や問題数、難易度で練習することで、試験本番での緊張を軽減し、時間配分の感覚をつかめます。また、模擬試験の結果から、さらに復習が必要な分野を特定することもできます。
以下の学習方法がおすすめです。
Udemy
動画で学習したい方向けの有料サービスです。初心者向けの基礎講座や模擬試験などコンテンツが豊富に用意されています。
AWS Skill Builderの模擬試験
各認定資格に対応した公式の模擬試験が用意されています。
-
・AWS Certified Cloud Practitioner (CLF-C02)
・AWS Certified AI Practitioner(AIF-C01)
・AWS Certified Solutions Architect - Associate(SAA-C03)
・AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate(MLA-C01)
・AWS Certified CloudOps Engineer- Associate(SOA-C03)
・AWS Certified Developer - Associate(DVA-C02)
・AWS Certified Data Engineer - Associate(DEA-C01)
・AWS Certified DevOps Engineer - Professional(DOP-C02)
・AWS Certified Solutions Architect - Professional(SAP-C02)
・AWS Certified Advanced Networking - Specialty(ANS-C01)
これらの模擬試験を活用すると、本番の試験環境に近い状態で練習でき、試験の雰囲気にも慣れることが可能です。模擬試験の結果分析をきちんと行い、苦手分野を特定して集中的に復習することが効率的な学習につながります。
弱点補強をする
演習問題や模擬試験で解けなかった問題の弱点補強をしましょう。なぜなら、自分が理解できていない部分を明確にし、その箇所を重点的に学習することで、効率的に合格レベルに到達できるからです。
具体的には、以下の学習方法がおすすめです。
AWS Black Belt Online Seminar
特定のサービスについて理解を深められる無料のオンラインセミナーです。各サービスの詳細を動画とスライド形式で学べる公式資料として、弱点補強におすすめです。特に苦手なサービスや知識が不足している分野については、この資料で学ぶことで理解を深められます。
弱点を克服することで試験全体の正答率が向上し、合格への可能性が高まります。問題演習と弱点補強を繰り返すサイクルが、効率的な学習の鍵となるでしょう。
AWS認定資格は持っていても意味ない?取得のメリット
AWS認定資格を取得しても意味がないという意見を目にすることがありますが、実際には年収やアップやキャリアアップに役立つ可能性があります。AWSのスキルは市場価値が高いためです。
実際に、レバテックキャリアの「AWSに関わるエンジニアの平均年収・給料の統計」によると、AWSに関わるエンジニアの平均年収は509万円、中央値は550万円、月収は32万円です。(2025年10月時点)ITエンジニア全体の平均年収504万円と比較すると、AWSに関わるエンジニアの平均年収は、5万円高いです。
また、資格取得の過程で身につける知識やスキルは、実務において価値を発揮します。さらに、クラウド市場の拡大に伴い、AWS環境を扱えるエンジニアの需要は今後も高まると予想されています。
関連記事:AWS認定資格で年収は上がる?試験概要や市場価値、難易度を紹介
まとめ
この記事では、AWS認定資格への合格に必要な勉強時間をレベル別に解説しました。AWS認定資格の、各資格ごとに必要な学習時間の目安は以下のとおりです。
| 資格名 | 必要な勉強時間 の目安 |
|---|---|
| AWS Certified Cloud Practitioner (CLF) |
実務経験者の場合: 約30時間前後 初心者の場合: 約40~60時間程度 |
| AWS Certified AI Practitioner (AIF) |
実務経験者の場合: 約10時間前後 初心者の場合: 約25時間前後 |
| AWS Certified Solutions Architect - Associate (SAA) |
約20~80時間程度 |
| AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate (MLA) |
約25時間前後 |
| AWS Certified CloudOps Engineer- Associate (SOA)※旧称:AWS Certified SysOps Administrator |
約55時間前後 |
| AWS Certified Developer - Associate (DVA) |
約60時間前後 |
| AWS Certified Data Engineer - Associate (DEA) |
約25時間前後 |
| AWS Certified Solutions Architect - Professional (SAP) |
約130時間前後 |
| AWS Certified DevOps Engineer - Professional (DOP) |
約40時間前後 |
| AWS Certified Advanced Networking - Specialty (ANS) |
約50時間前後 |
| AWS Certified Machine Learning - Specialty (MLS) |
約60時間前後 |
| AWS Certified Security - Specialty (SCS) |
約50時間前後 |
また、効率的な学習方法として、AWSの全体像をつかむ、問題演習を繰り返す、模擬試験に取り組む、弱点を補強するという4つのステップを紹介しました。職種別のロードマップを参考にしながら、自分のキャリアプランに合った資格取得を目指しましょう。
この記事の内容を、AWS認定資格への合格に向けた学習計画の参考にしてください。
※本記事は2025年10月時点の情報を基に執筆しております