社内SEがブラックと言われる3つの要因

社内SEが「ブラック」と言われる理由を3点から解説します。
具体的な内容を確認していきましょう。
しかし、社内SEが「ブラック」と言われる一方で、「楽すぎ」や「勝ち組」と言われるケースもあります。これらについては「社内SEが「楽な職種」と言われる5つの理由」「社内SEが「人気・勝ち組の職種」と呼ばれる9つの理由」で紹介しているので、あわせてご覧ください。
1. 業務範囲
社内SEがブラックと言われる要因は、業務範囲の広さです。社内SEの仕事は部署の規模にもよりますが、一人で複数分野をカバーしなくてはならないことが多く、負担が大きくなりやすいです。
たとえば、トラブル対応やシステム開発、社員からの問い合わせ対応など、1日の中でさまざまな業務を切り替えながら進める必要があります。
このように、多岐にわたる業務を担当する状況が、「ブラック」と言われる要因です。また、複数の業務を担当していると、特定の分野の専門性を深めることが難しくなり、キャリア形成の不安にもつながります。
社内SEの仕事内容については「社内SEの仕事内容は社内システムやインフラの構築、保守運用など幅広い」で詳しく紹介しています。気になる方はご覧ください。
2. 業務人数
社内SEがブラックと言われる要因として、業務人数の少なさが挙げられます。企業の情報システム部門は、IT人材不足や経営層の理解不足から少人数体制であるケースが多いです。そのため、SIerやSESなど担当する案件が決まっている場合と比較すると、社内SEは一人あたりの担当業務が多く、負担も大きくなる傾向があります。
また、業務人数が少ないことによって、属人化も進みやすいです。その結果、休暇が取りづらくなったり、退職時の引き継ぎが困難になったりするといった問題も発生します。
このように、少ない人数で幅広い業務をカバーしなければならない体制が、社内SEの負担を大きくし、「ブラック」というイメージにつながっています。
関連記事:社内SEが「やめとけ」「きつい」と言われる理由!新卒や未経験も激務か?
3. 年収
社内SEがブラックと言われる要因は、ほかのITエンジニア職と比較した際の年収の低さが挙げられます。
レバテックキャリアの調査「社内SEの平均年収・給料の統計 | 収入を上げる転職のコツも紹介」では、社内SEの平均年収は469万円、中央値は450万円です。エンジニア全体の平均年収は504万円のため、35万円の差があります。
また、レバテックキャリアの別の調査によると、社内SEは業務内容によって給与の差が大きいこともわかっています。開発業務中心の社内SEは461万円、ヘルプデスク業務中心の社内SEでは418万円と、年収に差が生じているのです。
このように、待遇面での不満が、社内SEがブラックだと言われる要因の一つです。
関連記事:社内SEに必要なスキルや経験・資格一覧!スキルアップする方法も解説
ブラックな社内SEの働き方事例
社内SEへの転職を検討する際は、ブラックな働き方を避けるためにも、企業の実態を把握することが重要です。ブラックな社内SEの働き方には、次のような事例があります。
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・ひとり情シスで全業務を抱える
・夜間や休日も対応に追われる
・常に雑務に追われる
社内SEが一人だけの場合、システム開発から保守運用、ヘルプデスクまですべて担当するケースがあります。このような状況では、専門性を深めることが困難になりがちです。
また、システム障害が発生すると時間を問わず対応しなければならない職場では、夜間や休日も対応に追われる可能性があります。ただし、チーム体制や24時間のシフト制を導入している企業もあるため、転職する前には確認しておきましょう。
さらに、社内SEは、本来のシステム業務以外にも、パソコンの設定変更やIT関連の備品管理など雑務に追われるケースもあります。そのため、求人内容や面接で担当業務の範囲について確認しておくのがおすすめです。
ブラックな社内SEの職場環境3選
ブラックな社内SEの職場環境には次の3つの特徴があります。
以下で詳しい内容を確認しましょう。
業務範囲が曖昧で雑務が多い
ブラックな社内SEの職場環境の特徴は、業務範囲が曖昧で雑務が多いことです。システム企画や運用以外の庶務や総務的な仕事を任されることが多い場合は注意が必要です。
このような企業では、社内SEの役割が明確に定義されておらず、「何でも対応してもらえる職種」という曖昧な位置づけになっている可能性があります。たとえば、プリンターのトナー交換やオフィス機器の発注管理、電話対応、来客対応など、IT業務とは直接関係のない仕事まで担当しているケースです。
このように業務範囲が曖昧な企業では、求職者が求人票や面談などで業務内容を正確に把握できないことも少なくありません。事前に業務内容を確認できない場合には、応募や就職をするかどうかよく検討する必要があります。
社内SEの人数が少ない
社内SEの人数が少ないことも、ブラックな社内SEの職場環境の特徴です。なぜなら、人数が少ないと一人で複数の業務を抱えざるを得ず、特定の担当者への依存度が高まるからです。
具体的には、要件定義やシステムの導入・運用、ヘルプデスクといった幅広い業務を一人で担当することになり、大きな負担を抱えることとなります。また、業務が特定の担当者に集中すると、その担当者が不在の場合に業務が滞ってしまうため、休暇を取得しづらい状況に陥りがちです。システム障害発生時の対応も一人で行わなければならない場合もあり、精神的な負担も大きくなります。
したがって、社内SEの人数が極端に少ない企業への転職は、慎重に検討する必要があります。
経営層のIT理解が不足している
ブラックな社内SEの職場環境の特徴として、経営層のIT理解が不足していることが挙げられます。ITに対する理解不足は、予算の制限や人員不足につながるためです。
たとえば、システム開発にかかる時間やコストを把握しておらず、必要な予算や人員を確保してもらえないケースが考えられます。
このような環境では、社内SEは限られたリソースで対応しなければならず、常にプレッシャーにさらされることになります。結果として、品質の低下や長時間労働につながり、社内SEの負担が増加してしまうのです。
ブラックな社内SEの職場を回避する方法
ブラックな社内SEの職場を回避する方法として、次の4つの方法が挙げられます。
具体的な内容を確認していきましょう。
業務の役割分担が明確か確認する
ブラックな社内SEの職場を回避する方法は、業務の役割分担について確認することです。役割分担が曖昧な企業では、本来の担当業務以外の雑務に追われる可能性があります。事前に業務範囲を明確にしておくことで、入社後のトラブルを回避できるでしょう。
たとえば、面接で「社内SEチームは何名体制ですか?」「開発業務と運用業務の割合はどの程度ですか?」といった質問をすることで、組織体制や担当範囲を把握できます。また、業務フローについて確認できることもあります。
平均勤続年数と離職率を調べる
平均勤続年数と離職率を調べることも、ブラックな社内SEの職場を回避する方法として有効です。平均勤続年数が短く、離職率が高い企業は、職場環境に問題がある可能性があります。
厚生労働省の令和6年雇用動向調査結果の概要によると、全産業における令和6年の離職率は14.2%となっています。この数値を基準として、応募を検討している企業の離職率と比較してみましょう。たとえば、離職率が14%を大きく超えている企業は、職場環境や労働条件に何らかの問題がある可能性が高いと考えられます。また、平均勤続年数が3年未満の企業も、働きにくい環境である可能性があります。
これらの情報は企業のホームページ、有価証券報告書、転職サイトの企業情報ページなどで確認することが可能です。ただし、すべての企業が詳細な数値を公開しているわけではないため、複数の情報源を活用して調べることが重要です。
実際に働いている人・働いていた人に話を聞く
ブラックな社内SEの職場を回避する方法として、実際に働いている人や働いていた人に話を聞くことが挙げられます。企業説明会や職場見学、座談会、OB・OG訪問などで現役社員から直接話を聞ける機会があります。
また、転職サイトやSNS、掲示板などで調べることで、企業の実態を把握することも可能です。
たとえば、企業の口コミサイトでは、実際に働いた経験のある人の意見を確認できる場合があります。「残業時間の実態」「休日出勤の頻度」「上司との関係」「キャリア成長の機会」などについて、具体的な情報を得ることができるでしょう。
ただし、口コミには個人の主観が含まれているため、複数の意見を参考にして総合的に判断することが大切です。特に、投稿時期や部署によって状況が異なる場合もあるため、最新の情報を重視して検討しましょう。
転職エージェントに相談する
ブラックな社内SEの職場を回避するには、転職エージェントに相談するという方法もあります。
転職エージェントは多くの企業と取引があり、各企業の職場環境や働き方について豊富な情報を持っています。また、エージェントを利用することで自分の適性に合った求人や社内SEとして働きやすい企業を紹介してもらうことが可能です。
社内SEとしてホワイトな企業に転職したい場合は、レバテックキャリアがおすすめです。レバテックキャリアはIT業界に特化した転職エージェントで、アドバイザーが企業の特徴や社内SEの仕事内容・職場環境についてより詳細な情報を伝えています。
志望企業に採用されるための書類や面接対策など、すべて無料で実施していますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
社内SEとして働くメリット
これまでブラックな側面について説明してきましたが、社内SEにはメリットもあります。社内SEとして働くメリットとしては、以下が挙げられます。
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・上流工程に携わりやすい
・ベンダーマネジメントの知識が身につく
・業務知識が身につく
・業務システムの知識が身につく
・ユーザーとの距離が近い
上流工程に携わりやすい点は、社内SEの魅力の1つです。企画段階から要件定義、設計まで一貫して関わることができるため、システム開発の全体像を理解できます。たとえば、要望をヒアリングしてシステム要件に落とし込み、外部ベンダーと連携してシステムを構築するといった一連の流れを経験することが可能です。
ベンダーマネジメントの知識が身につくことで、プロジェクト管理能力やコミュニケーション能力の向上が期待できます。また、自社の業務を深く理解することで、業界特有の知識やノウハウを習得でき、将来的なキャリアの幅が広がります。さらに、ユーザーとの距離が近いため、システムの効果を直接確認でき、やりがいを感じやすいこともメリットの1つです。
社内SEのメリットについては「社内SEのメリット・デメリットは? 院内SEも含めて解説」で詳しく紹介しています。気になる方はご覧ください。
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まとめ
社内SEという職種が一概にブラックであるとは言えません。しかし、ブラックな働き方があるのも事実です。
社内SEがブラックと言われる要因としては、業務範囲の幅広さ、人数不足、年収の低さが挙げられます。業務範囲が曖昧で社内SEの人数が少なく、経営層のIT理解が不足している企業は特に注意が必要になります。
ブラックな社内SEの職場を回避するためには、業務内容や範囲を確認したり、平均勤続年数と離職率を調べたりすることが重要です。また、実際に働いていた人に話を聞いたり、転職エージェントに相談することも有効です。
社内SEへの転職を検討している方は、この記事を企業選びの参考にしてみてください。
※本記事は2025年10月時点の情報を基に執筆しております