エンジニアにコミュニケーション能力は必須
エンジニアには、高いコミュニケーション能力が求められます。なぜなら、エンジニアの業務ではプログラミングなどの技術力だけでなく、チームメンバーとの協力や顧客との要件定義など、さまざまな場面でコミュニケーションが必要だからです。
現代のシステム開発では、1人で完結する仕事は稀で、複数人でチームを組んで開発を進めるケースが一般的です。そのため、エンジニアの採用時には技術力と同等に、コミュニケーション能力が重視されています。
ここでは、以下の2つの観点でエンジニアのコミュニケーション能力について解説します。
エンジニア転職における採用担当者の視点を知ることで、コミュニケーション能力の重要度が理解できるでしょう。
中途採用では技術力と同等にコミュニケーション能力を重視する
エンジニアの中途採用では、技術力と同じくらいコミュニケーション能力が重視されています。
レバテック株式会社の「中途エンジニア採用着眼点調査」によると、中途エンジニア採用において採用側が重視しているのは、「技術力(48.0%)」に次いで、「コミュニケーション能力(45.3%)」という結果でした。

出典
レバレジーズ株式会社「【中途エンジニア採用着眼点調査】選考で最も重要視する点、「技術力」と「コミュニケーション能力」がほぼ同率」(2022年8月25日)
これは、エンジニアの実務において、コミュニケーションが必要不可欠だからです。たとえば、業務の中でコミュニケーションが必要な場面としては以下が挙げられます。
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・チーム内での進捗共有や課題相談
・顧客との要件定義や仕様確認
・他部署との連携や調整
・後輩エンジニアへの指導
・プロジェクトマネージャーへの報告
顧客との要件定義では、技術的な制約を分かりやすく説明したり、実現可能な代替案を提案したりする必要があります。また、チーム開発では、自分の担当部分の進捗状況や課題を適切に共有し、ほかのメンバーと協力して問題解決を図ることが求められます。
選考お見送り理由の1位は「コミュニケーション能力」
上記の同調査によると、選考のお見送り理由で最も多いのは、「コミュニケーション能力が低い(39.3%)」でした。

出典
レバレジーズ株式会社「【中途エンジニア採用着眼点調査】選考で最も重要視する点、「技術力」と「コミュニケーション能力」がほぼ同率」(2022年8月25日)
次いで、「技術力不足(38.3%)」の回答が多く、「人柄や性格面に懸念がある(26.3%)」「話に一貫性がない(24.0%)」と続いています。
このように、たとえ技術力が高くても、コミュニケーション能力やヒューマンスキルが不足していると判断されると、採用を見送られるケースが多いのが実情です。そのため、エンジニアとして就職、活躍するためには、コミュニケーションは必須と言えます。
なお、ITエンジニアに必要なスキルの詳細は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:IT技術者(ITエンジニア)に必要なスキルとは?
エンジニアに求められるコミュニケーション能力
エンジニアに求められるコミュニケーション能力は、以下のとおりです。
それぞれのスキルについて解説します。
クライアントやステークホルダーとの調整力
エンジニアには、クライアントやステークホルダーとの調整力が求められます。具体的には、技術的な知識を持たない相手に対して、分かりやすく説明しつつ納得してもらうための能力が必要です。
たとえば、システムの開発期間を短縮してほしいというクライアントの要望に対して、「技術的に不可能です」と伝えてしまうと、気分を害してしまい以降の仕事に悪影響を及ぼす可能性があります。
一方で、「この機能を簡略化することで、期間を2週間短縮できます」というように、具体的かつ建設的な選択肢を示せる調整力があれば、プロジェクトを円滑に進行できます。このように、クライアントと良好な関係を築き、プロジェクトを円滑に進めるには、調整力が必要です。
メンバーのマネジメント力
チームで稼働するケースが多いエンジニアには、キャリアが進むにつれて、チームメンバーのマネジメントが求められるようになります。具体的には、技術的な指導だけでなく、チーム全体のパフォーマンスを向上させるためのコミュニケーション能力が必要です。
たとえば、新人エンジニアが課題を抱えている場合、「なぜできないんだ」と責めるのではなく、「どこでつまずいているのか一緒に考えよう」と寄り添うことで、信頼関係の構築につながります。
また、定期的な1on1ミーティングを実施し、メンバーの考えや悩みを聞く機会を設けることもマネジメントには欠かせません。さらに、コードレビューでの建設的なフィードバックや、勉強会やナレッジ共有の促進など、技術面での成長支援も重要です。
エンジニアがコミュニケーション能力を高める方法
エンジニアがコミュニケーション能力を高める方法として、以下の2つが挙げられます。
それぞれの方法について解説します。
同僚や上司からフィードバックをもらう
自分のコミュニケーション能力の向上には、客観的に自分のレベルを把握することが大切です。そのため、同僚や上司からフィードバックをもらうことが効果的です。たとえば、ミーティングでの発言内容や説明の分かりやすさについて率直な意見をもらうことで、改善点が明確になります。
加えて、定期的な1on1ミーティングの機会を活用して、「自分の説明は分かりやすかったですか?」「もっと良い伝え方はありますか?」などの質問をすれば、具体的なアドバイスを得られます。
また、プロジェクトの振り返り時に、コミュニケーション面での課題を話し合う方法もおすすめです。信頼関係のある同僚に協力してもらい、日常的な会話の中でも気になった点を指摘してもらえると、継続的な改善が可能です。
質問するときは最初に目的や意図を伝える
上司やクライアントに質問するときには、最初に目的や意図を伝えることで、コミュニケーションの質が向上します。
たとえば、「このAPIはどのように使えば良いですか?」という質問ではなく、「新機能の開発でこのAPIを使う予定なのですが、セキュリティ面で気をつけるべき点はありますか?」と伝えれば、相手は必要な情報を的確に提供できます。
また、質問の背景にある課題や、自分が検討した内容も併せて共有すると、より建設的な議論が可能です。「こういう方法を考えたのですが、もっと良いアプローチがないか相談したい」というように、自分の思考プロセスを示せば、相手からより具体的なアドバイスを得やすくなります。
まとめ
本記事では、エンジニアにコミュニケーション能力が求められる理由や、必要な能力について解説しました。エンジニアが円滑に業務を進めるためには、コミュニケーション能力は不可欠です。具体的には、エンジニアにはクライアントやステークホルダーとの調整力や、メンバーのマネジメント力が求められます。
コミュニケーション能力を高めるには、同僚や上司からフィードバックをもらったり、質問するときは最初に目的や意図を伝えたりする方法が効果的です。
コミュニケーションに自信のない方は、この記事で解説した方法を実践してみてください。
※本記事は2025年6月時点の情報を基に執筆しております