- SIerエンジニアにおすすめの資格種類は大きく2種
- SIerエンジニアの資格の選び方
- 【種類別】SIer転職におすすめの資格9選
- SIerエンジニアにおすすめの資格の勉強方法
- SIerエンジニアの資格に関するよくある質問
- まとめ
SIerエンジニアにおすすめの資格種類は大きく2種
SIerエンジニアにおすすめの資格は大きく分けて国家試験と民間資格の2種類があります。
資格の種類と特徴については、以下の表のとおりです。
資格 の種類 |
実施団体 | 特徴 |
---|---|---|
国家試験 | IPA(独立行政法人 情報処理推進機構) |
国が認める公的な資格。 業界全体で通用する 普遍的な知識を評価 |
民間資格 (ベンダー資格) |
Microsoft、Cisco、 Oracle など |
特定メーカーの製品やサービスに 関する専門知識を証明する資格 |
民間資格 (ベンダーニュー トラル資格) |
CompTIA、 PMI など |
特定企業や商品に依存せず、 中立的な組織が提供する資格 |
国家試験は幅広いIT知識の基礎を身につけるのに適しており、民間資格は特定分野の専門性を証明するのに役立ちます。転職活動でアピールするためには、応募企業の扱う技術スタックに関連する資格を取得するのがおすすめです。
SIerエンジニアの資格の選び方
資格選びのポイントは、目指す職種や役割に合わせて必要なスキルを身につけられるものを選ぶことです。
たとえば、インフラエンジニアを目指すなら、サーバー系やネットワーク系の知識を問う資格がおすすめです。アプリケーションエンジニアであれば、Javaプログラミングに関する資格が業務に活かせます。
また、未経験からSIerへ転職する場合は、まずIT基礎知識を身につけられる資格の取得から始めるのがおすすめです。IT全般の基礎知識が網羅されているため、SIerでの業務に必要な基本的な用語や概念を理解することができます。基礎を固めた上で、自分が携わりたい分野の専門資格に挑戦すると、効率よく必要な知識を身につけられます。
また、転職先のSIer企業がどのような技術や製品を扱っているかをリサーチし、その製品に関連する資格を取得することもおすすめです。
関連記事:ITエンジニアにおすすめのIT資格30選!初心者向けに難易度なども解説
【種類別】SIer転職におすすめの資格9選
SIerへの転職に有利な資格を国家試験とベンダー資格に分けて紹介します。それぞれの資格の特徴や難易度、取得するメリットについて解説していきます。
以下で、詳しい内容を見ていきましょう。
国家試験でおすすめの資格5選
国家試験は、幅広く認知されており、基本的なIT知識を体系的に学べる資格から高度な専門知識を学べる資格まであるのが特徴です。以下の表で、SIerへの転職を考えている人におすすめの国家試験を5つ紹介します。ITSS(ITスキル標準)とは、経済産業省が策定したIT人材に必要なスキルや知識を体系化して段階的に評価する指標のことです。
資格名 | ITSS レベル |
特徴 | おすすめ ポイント |
---|---|---|---|
基本情報 技術者試験 |
2 | プログラミングや設計など ITの基本を網羅している |
ITエンジニアとしての基礎力 を証明できる |
応用情報 技術者試験 |
3 | システム設計・マネジメント・ セキュリティなどの中級スキルが学べる |
基本情報の上位資格でエンジニア としての実力を証明できる |
情報処理 安全確保 支援士試験 |
4 | セキュリティの専門知識が学べる | セキュリティ分野のキャリアを 目指す人に適している |
データベース スペシャリスト試験 |
4 | データベース設計・運用の専門 知識を身につけられる |
データベースの設計・運用を 担当したい人におすすめ |
プロジェクト マネージャ試験 |
4 | プロジェクト管理に関する高度な 知識とスキルを身につけられる |
将来PMを目指す人や上流工程を 担当したい人に有効 |
資格は磨きたいスキルや目指すキャリアに沿って取得を目指していくのがおすすめです。特に基本情報技術者試験は、未経験からの転職でも大きなアピールポイントになります。
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ベンダー資格でおすすめの資格4選
ベンダー資格は特定の製品やサービスに特化した実践的な知識を問われる資格です。SIerエンジニアにおすすめの資格を、以下の表で4つ紹介します。
資格名 | ITSS レベル |
特徴 | おすすめ ポイント |
---|---|---|---|
LinuCレベル1 | 1 | Linuxサーバーの基本操作 ・管理スキルを証明できる |
インフラエンジニアとして Linux環境を扱うなら必須 |
CCNA | 2 | Cisco製ネットワーク機器の 設定・管理スキルを証明できる |
ネットワークエンジニアを 目指す人におすすめ |
オラクルマスター | 1~4 | Oracle Databaseの管理・ 運用スキルを証明できる |
データベースエンジニア として活躍するなら取得 しておきたい |
AWS認定資格 | 1~4 | AWSクラウド環境の設計・ 構築・運用に関する知識を証明できる |
AWS案件に携わるなら取得 しておきたい |
ベンダー資格は、具体的な技術スタックに特化しているため、自分が携わりたい分野や志望するSIer企業の主要技術に合わせて選択するのがおすすめです。また、技術の進化への対応や自信のスキル維持のために、取得後も継続的な学習が必要になります。
以上の資格は、SIerへの転職の際にスキルを証明する方法の一つです。資格を活かしたSIer転職を成功させるためには、身につけた知識をどのように実務で活用できるかをアピールすることが大切です。
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SIerエンジニアにおすすめの資格の勉強方法
ここでは、資格の効率的な勉強方法について解説します。主に以下の2つの方法があります。
以下で、詳しい内容を見ていきましょう。
独学でおすすめの勉強方法
SIer関連資格の勉強を独学で行う場合、公式テキストと過去問題集を活用した学習が効果的です。基本情報技術者試験や応用情報技術者試験などの国家試験では、公式ガイドブックが出版されており、試験範囲を網羅的に学ぶことができます。過去問題を繰り返し解くことで、出題パターンや重点分野を把握できるため、効率的に学習を進められます。
独学の最大のメリットは、教材費のみで学習できることです。通学講座と比較すると、参考書や問題集だけなら1万円前後で揃えられます。自分のペースで学習を進められるため、仕事と両立しやすいという点もメリットです。
また、難しい内容の理解には、YouTubeなどの解説動画が役立ちます。資格対策に特化した動画から学ぶことが可能です。最新の技術トレンドをキャッチアップするには、技術ブログやQiitaなどの記事を活用することもおすすめです。通勤や休憩などの隙間時間を使った用語暗記や問題演習を習慣化することで、効率よく知識を身につけられます。
オンライン学習でおすすめの勉強方法
SIer関連の資格取得のために、オンラインスクールや講座を活用する方法もおすすめです。場所や時間に縛られず、通勤時間や隙間時間を活用して学べるため、忙しい社会人でも継続しやすい方法です。たとえば、「Udemy」では、AWSやCCNAなどさまざまな資格の対策講座が提供されています。
オンライン学習では、自分のレベルや目標に合わせた教材を選べることも大きなメリットです。初心者向けの基礎コースから、特定の技術に特化した上級者向けのコンテンツまで、多様な選択肢があります。さらに、講座によっては実践的な演習課題が用意されていることもあるため、実際に手を動かして学ぶことで、知識が定着しやすくなります。料金は月額制や一括払いなどさまざまですが、対面講座よりも比較的安価で学習できます。
どのような学習方法でも、毎日30分でも良いので学習する時間を決めたり、受験までのスケジュールを設定することもおすすめです。
SIerエンジニアの資格に関するよくある質問
SIerエンジニアに関するよくある質問を紹介します。紹介する質問は以下の2つです。
類似の疑問を持つ方は参考にしてみてください。
Q1. SIerエンジニアは資格手当がありますか?
SIerにおける資格手当の有無は、所属する企業によって異なります。すべての企業に手当があるとは限らないため、資格手当の有無や手当の対象となる資格を事前に確認しておくのがおすすめです。
SIerの求人・転職情報
Q2. 新卒や未経験でSIerエンジニアを目指す人におすすめの資格はありますか?
新卒や未経験でSIerへの就職・転職を目指す人には、ITエンジニアの基本的な知識を体系的に学べる国家試験がおすすめです。基本情報技術者試験でIT全般の基礎知識を身につけてから、応用情報技術者試験などの資格を段階的に取得していくことで、知識を体系的に学べます。
まとめ
SIerへの転職を考えている人やSIerエンジニアにとって、資格取得は自身が持つ知識やスキルの証明になります。資格は大きく分けて、国家試験と民間資格があり、目指す職種やスキルに合わせて選ぶことが重要です。未経験者は基本情報技術者試験から始めると良いでしょう。その後はインフラ系に進みたいのならLinuCやCCNA、クラウド系ならAWS認定資格がおすすめです。
勉強方法は独学とオンライン学習などがあります。過去問や解説動画、オンライン講座などを活用して継続的に学習に取り組むことで知識を身につけられます。資格手当の有無は企業により異なるため、事前に確認が必要です。
※本記事は2025年6月時点の情報を基に執筆しております