SESのメリットとデメリットを解説!実際のエンジニアの体験談は?

最終更新日:2025年12月5日


SESの代表的なメリットはIT業界未経験者や初心者でも参入しやすいことです。一方、給与が比較的低い、希望の案件に参画できない場合があるなどのデメリットもあります。

この記事ではさらに詳しく、SESへの転職を検討している方に向けてSESのメリットやデメリット、SESエンジニアの体験談などを紹介します。

レバテックキャリアで転職した3人に2人が年収70万円UPを実現

※2023年1月~2024年3月実績

この記事の監修者

レバテックキャリア編集部

レバテックキャリアは、IT/Web業界のエンジニア・クリエイター向けに特化した転職エージェントです。当メディアでは、エンジニア・クリエイターの転職に役立つノウハウから、日々のスキルアップや業務に活かせる情報まで、幅広いコンテンツを発信しています。

SESとはIT業界における契約形態の1つ

SESの仕組み

SES(読み方:エスイーエス)とは、「System Engineering Service」の略で、IT業界における契約形態の1つです。SES企業に所属するエンジニアは、外部の企業に派遣され、技術力を提供します。

法律上、業務指示は自社のSES企業から受けることが定められており、実務においては派遣先の社員と連携しながら業務を遂行するのが一般的です。

SESの特徴として、プロジェクト単位で派遣先や業務内容が変動することが挙げられます。1つのプロジェクトが完了すると、次のプロジェクトへ移行するか、新規案件の着任までは「待機期間」となります。待機期間とは、プロジェクトが完了したあと、次のプロジェクトへのアサインが決まるまでの期間を指します。このあいだは自社オフィスや自宅などで待機し、社内業務や研修などに従事することがあります。

このように、SESとはさまざまな企業のプロジェクトに参加できる働き方であり、成果物の納品ではなく技術力の提供によって報酬が得られる契約形態です。

SESエンジニアとして働くメリット

SESエンジニアとして働く主なメリットは以下の3つです。


それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

IT業界未経験者や初心者でも参入しやすい

SESは、IT業界未経験者や初心者でも、ITエンジニアとしてのキャリアをスタートしやすいです。SESの案件には、テスト業務や運用保守など、専門性の高い知識や経験がなくても取り組みやすい案件が多く存在します。そのため、IT業界未経験者や初心者は、主にこれらの基礎的な案件から段階的に経験を積んでいけます。

SIerや自社開発企業においても、新卒入社後は段階的に知識やスキルを身につけられるよう、テストやプログラミングなどの下流工程から担当することが一般的です。ただし、中途採用の場合は即戦力が求められる傾向が強いため、IT業界未経験者や初心者にとって、SIerや自社開発企業への参入は比較的ハードルが高いです。

このような状況から、SESはIT業界への入り口として有効な選択肢の1つといえます。

多様なスキルが身につく

SESでは、多様なスキルを身につけられることがメリットです。案件ごとに企業や開発環境、使用技術が異なるため、幅広い知識やツールに触れる機会が多く得られます。

たとえば、ある案件ではJavaを使用したWebアプリケーション開発に携わり、次の案件ではPythonを使用した業務を担当するというケースも珍しくありません。さらに、業種や業界も案件ごとに変わる場合が多く、金融や製造、流通、医療など、さまざまな分野の業務知識を吸収できます。

このように、SESでは多様な環境で仕事をすることで、技術面だけでなく幅広い業務知識も身につけられるのです。

案件の切り替えによってメンタルリセットができる

SESでは、案件が変わるタイミングで気持ちをリセットしやすいというメリットがあります。契約期間があるため、仮に職場環境や人間関係が合わなくても、次の現場で新たにスタートできるからです。

たとえば、現在の案件で人間関係に悩みがあっても、「この案件は半年で終わる」と期限が見えていれば、精神的な負担が軽減される場合があります。永続的な関係ではないという認識が、ストレスを緩和する効果をもたらします。

このように、案件の切り替えによってメンタルをリセットできる点は、長期的なキャリアを考える上でSESの持つ重要なメリットといえるでしょう。

SESエンジニアとして働くデメリット

SESエンジニアとして働く主なデメリットは以下の4つです。


それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

給与が比較的低い

SESエンジニアの給与水準は、同等のスキルを持つ一般のITエンジニアと比較して低くなる傾向にあります。これは、SES企業が顧客から受け取る契約単価から、営業経費や管理費などの間接費用を差し引く必要があるためです。

SESエンジニア本人に支払われる給与は、ITエンジニア全体の97%程度に留まることが一般的です。(SESエンジニアは準委任契約ですが、暫定的に厚生労働省『令和5年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)』より計算しています)

SESエンジニアの平均年収の詳細は、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

関連記事:
SESエンジニアの単価相場や還元率、平均収入アップの方法を解説
【年代別】SESエンジニアの平均年収!給料が上がらない理由とは?

希望の案件にアサインされない場合がある

SESでは、必ずしも自分が希望する案件に参画できるとは限りません。これは、案件のアサインは以下のようなさまざまな条件を総合的に考慮して決めるためです。

  • ・エンジニアが希望する案件内容と実際の案件募集状況

    ・案件に求められるスキルとエンジニアの保有スキルのマッチ度

    ・案件の予算とエンジニアの単価水準の適合性

    ・案件の勤務地とエンジニアの通勤可能エリアの範囲

    ・案件の開始時期とエンジニアの稼働可能時期の一致度

たとえば、Pythonを学びたいと思っていても、Java案件しかない場合は選択肢がない場合も珍しくありません。また、技術的なチャレンジをしたいと考えていても、スキル不足により保守運用案件にアサインされるケースもあるでしょう。

特に、未経験者や経験の浅いエンジニアは、選択肢が限られがちです。企業側としては、経験が少ないエンジニアを高度な開発案件に配置するリスクを避けるため、比較的単純な業務からスタートすることが一般的だからです。

このように、SESでは必ずしも希望どおりの案件に参画できるとは限らず、自分のキャリアプランと実際のアサイン案件とのあいだにギャップが生じる場合があります。

関連記事:
SESの案件ガチャって何?ハズレ案件の特徴や回避方法も解説
SESエンジニアが合わない現場を変えたい時の手順や案件を抜ける方法

帰属意識を持ちにくい

SESエンジニアは、所属するSES企業に対する帰属意識を持ちにくい傾向があります。これは、常駐先で働く期間が長く、自社の社員や文化に接する機会が少ないため、チームへの一体感や仲間意識を感じにくいからです。

SESエンジニアは、朝から夕方まで客先で業務を行うのが一般的で、所属するSES企業のオフィスには立ち寄りません。社内イベントや飲み会などにも参加する機会が限られているため、同僚との交流も少なくなりがちです。この状況では「自分はどこの会社に所属しているのか」という感覚が薄れてしまうことも珍しくありません。

このように、SESでは所属する企業への帰属意識が薄れがちであり、これがモチベーション低下や離職につながるケースもあります。

関連記事:【体験談】SES(客先常駐)で帰属意識が薄れて辛いときの原因と対処法

上流工程やマネジメントの経験を得づらい

SESでは、上流工程やマネジメント業務を経験できる機会が限られています。これは、要件定義や設計業務は派遣先の社員が担当し、SESエンジニアはコーディングやテストなどの下流工程を任される場合が多いためです。

たとえば、新規システム開発のプロジェクトに参画しても、SESエンジニアが担当するのは開発フェーズからというケースが一般的です。また、プロジェクトマネジメントやチームリーダーといった役割も、派遣先企業の社員が担当することが少なくありません。

この状況が継続すると、技術力は向上するものの、要件定義などの上流工程の経験やマネジメント能力を習得する機会が限られてしまいます。そのため、将来的なキャリア形成に支障をきたす可能性があります。

関連記事:SESエンジニアは上流工程の経験が転職時に評価される!案件獲得の方法は?

上流工程の仕事ができるITエンジニアの求人・転職情報>

【体験談紹介】SESエンジニアのリアルな声

SESエンジニアとして働く実際の様子を知るために、経験者の体験談を紹介します。


それぞれの視点から見たSESの実態を解説するので参考にしてください。

SES歴20年程度のエンジニアの方の体験談

SES歴20年程度のエンジニアの方の体験談を紹介します。

私はSESで20年程働いています。
100%客先常駐で、今まで10社以上で仕事をしています。

今回はSESについて思う事を書きたいと思います。
ちなみに私の経験であり、他の方に当てはまるわけではないです。

SESって世間では悪いイメージもありますが、私はSESは悪くないと思っています。
SESの良い点は色々な現場で開発の経験ができる事と思っています。
なので、長くても2~3年で新しい現場に代わる方がよいと思っています。
1つの現場に長くいると、いざ新しい現場に変わった時に、
仕事の仕方が180度変わる事があり、ついていくのが大変と思います。

後は気楽な点です。(責任感をもって仕事をしていますが。)
仕事が出来ないとして契約が終わっても次の仕事で頑張ればよいので、
大きな責任を負わされる事が少ないです。
(請負か派遣の違いにより変わってはきますが。)

引用:Qiita『SESの仕事について

この体験談から見えてくるのは、「多様な環境で経験を積めること」と「案件ごとに環境が切り替わることによる安心感」です。特に注目すべきは「2〜3年で現場を変えたほうが良い」という視点です。さまざまな現場を経験することで技術的な引き出しを増やせるのは、SESの特性をうまく活かした働き方といえるでしょう。

また、「案件ごとに環境が切り替わることによる安心感」はSESエンジニアの立場が「外部の協力者」である故のメリットともいえます。もちろん仕事に責任を持って取り組むのは大切ですが、最終的な責任が派遣先企業にあるという構造が、ある種の精神的な安心感を生んでいるようです。

関連記事:
【体験談あり】SESエンジニアのあるある6選!
SESと客先常駐はどう違う?メリットデメリットも紹介

IT業界未経験からSES企業に転職した方の体験談

IT業界未経験からSES企業に転職した方の体験談を紹介します。

1ヶ月社内で動画研修をした後、常駐する現場が決まりました。

初めのうちは客先常駐の意味がわかりませんでしたが、実際にやってみると、そのヤバさを実感。

地獄の客先常駐生活がスタートしました。

スキルが無さすぎで怒鳴られる毎日
初めて入った一人客先常駐の現場では、6ヶ月間働きましたその日々はまさに地獄そのものでした。

毎日のように飛んでくる怒号。完全な無視、放置。一線を超えたパワハラ。
などが日常的に行われ、とにかく毎日が辛かったです。

この案件が終わる頃には、SESを辞めたいという感情しか湧きませんでした。

サービス残業と毎日の勉強で乗り切った
未経験からのエンジニアだったので、当たり前のように、納期に間に合いませんでした。

その納期の遅れは、ひたすらサービス残業でカバーしました。休日は周りのエンジニアに追いつくため、ひたすら勉強を実施。

本当に辛かったです。

引用:Qiita『未経験からSESエンジニアになった話【辛かった】

この体験談からは、IT未経験からSESに入社した場合の厳しい現実が浮かび上がってきます。特に「1人客先常駐」という形態は、サポート体制が不十分なため、未経験者にとっては精神的負担になるといえるでしょう。

注目すべきは入社前の研修期間が1ヶ月だけという点です。IT業界への参入のしやすさはSESのメリットですが、教育体制が不十分な企業では、このように過酷な状況に直面する可能性があります。

また、未経験者がサービス残業や休日学習で乗り切ったという点も重要です。これはSESに限らずIT業界全体の問題ともいえますが、スキル不足を労働時間で補わざるを得ない状況に陥りやすい面があるのです。

このような状況を避けるためには、「チーム体制での案件が豊富かどうか」や「教育体制が整備されているか」などの情報を入念に調査する必要があります。企業の内情を効率的に把握するには、IT業界に精通した転職エージェントの利用がおすすめです。

レバテックキャリアはIT特化型の転職エージェントです。レバテックキャリアでは、年間累計7,000回以上、企業に足を運んで現場のプロジェクトマネージャーやメンバーと頻繁にヒアリングを実施しています。そのため、企業の内情に詳しく、SES企業の詳細な情報も多数保有しています。入社後の研修が充実しているか、チーム体制の案件の豊富さなど、IT業界未経験の方が知りたい情報も入社前にご提供可能です。SES企業への転職を考えている方は、ぜひキャリアアドバイザーへの無料相談をご検討ください。

関連記事:
SES(客先常駐)のパワハラ・いじめの回避方法!嫌がらせの実態や対処法
SESを辞めたい時の対処法と退職手順!1ヶ月前で辞められる?

まとめ

この記事では、SESのメリットとデメリットについて詳しく解説してきました。SESエンジニアとして働くメリットとデメリットは以下のとおりです。

  • SESのメリット

    ・IT業界未経験者や初心者でも参入しやすい

    ・多様なスキルが身につく

    ・案件の切り替えによってメンタルリセットができる

  • SESのデメリット

    ・給与が比較的低い

    ・希望の案件にアサインされない場合がある

    ・帰属意識を持ちにくい

    ・上流工程やマネジメントの経験を得づらい

SES企業への転職をお考えの方は、この記事の内容を参考に、自分のキャリアプランと照らし合わせて検討してください。

※本記事は2025年11月時点の情報を基に執筆しております

採用担当者1000名に聞いたIT人材白書2025 無料でダウンロードする

プロのアドバイザーがあなたのお悩みや疑問にお答えします

- 転職個別相談会開催中 -

相談内容を選択してください

※転職活動や求人への応募を強制することはありません

関連する記事

SIerの求人・転職一覧

×
×

年収アップをご希望の方へ

簡単!年収診断

現在の市場価値や
年収UPの実現方法がわかる!

現在の職種はどちらですか?