AIエンジニアの種類9選を解説!仕事内容や年収は?

最終更新日:2025年6月27日

「AIエンジニアにはどのような種類があるのか知りたい」
「AIエンジニアの種類はどのように選んだらいいのか?」

昨今AIは急激な進化を遂げており、日常生活においてもさまざまなシーンで活用されています。これらAIの活用を推進しているのがAIエンジニアです。

ただし、一言でAIエンジニアといっても業務領域や役割は多岐にわたります。本記事では、まずAIエンジニアの種類を紹介し、選び方や必要となるスキルなどを解説します。

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この記事のまとめ

  • AIエンジニアは仕事内容などによってさまざまな種類に分かれる
  • 自分に合うスキルによって選ぶべき職種が異なる
  • AIエンジニアには機械学習はもちろん数学や統計学など幅広いスキルが必要
  • 短期間で効率的に転職を進めたいならエージェントの活用がおすすめ

AIエンジニアの種類9選

一言でAIエンジニアといっても、役割や業務領域などによってさまざまな種類に細分化が可能です。そこで、AIエンジニアの種類として代表的な9つの職種を解説します。

機械学習エンジニア

機械学習エンジニアは、課題やタスクに応じて最適なアルゴリズム(タスクの実行に用いられる手法や処理手順)を選定・設計し、プログラムとして実装します

仕事内容 アルゴリズムの開発、実装 機械学習に用いる
データの収集、整形 機械学習モデルを動作させる環境の構築
必要なスキル・
知識
プログラミング データベース
おすすめな人 AIの基礎開発に興味がある人
新しい技術やスキルの習得が好きな人

高精度な予測や分類を行うためには、大量かつ質の高いデータをモデルに学習させることが重要となります。これらのデータ収集および前処理も、機械学習エンジニアが担当する業務の1つです。

機械学習の分野は日々進化しているため、新しい技術やスキルの習得が好きな人におすすめといえます。

関連記事:機械学習エンジニアとは?仕事内容や必要なスキル、将来性などを解説

AIリサーチャー

AIリサーチャーは、AIを専門とする研究開発職です。

仕事内容 機械学習やディープラーニングなどの
研究 新たなアルゴリズムやモデルの開発
必要なスキル・
知識
数学や統計学 データ可視化・レポーティング
おすすめな人 AIに関する理論を究めたい人

AIリサーチャーは、機械学習やディープラーニングなどを研究し、新たなアルゴリズムやモデルの開発を担当します。また、研究成果に関する論文執筆、学会発表なども行います。

自然言語処理エンジニア

自然言語処理(Natural Language Processing)エンジニアは、言語データを解析し、文章の理解・生成などを行うAIモデルの開発を担当します。

仕事内容 自然言語(人間が利用する言語)をコンピューター
に理解、解釈、生成させるための技術開発
必要なスキル・
知識
プログラミング
データ分析
おすすめな人 生成AI分野に興味がある人

テキストの前処理、モデル開発、アプリケーション開発なども主な業務です。昨今大きな注目を集めているChatGPTなどの根幹となる技術を支えている職種です。

プロンプトエンジニア

プロンプトエンジニアとは、ChatGPTなどの生成AIが最適な回答を返すように、指示文(プロンプト)を開発・調整するエンジニアです。

仕事内容 生成AIの回答精度を高めるプロンプトの開発・調整
必要なスキル・
知識
自然言語処理に関する知識 言語化力
おすすめな人 生成AI分野に興味がある人

AIモデル分析および傾向や特性の把握も業務に含まれます。プロンプトエンジニアは、プログラミングやデータベースなど、一般的なエンジニアに求められるスキルを必ずしも必要としない点が特徴です。

関連記事:プロンプトエンジニアになるには?必要なスキルや資格を紹介

データサイエンティスト

データサイエンティストは、データを分析して有益な傾向や関係性を導き、課題解決に役立つ提言を行う職種です。近年ではAIを活用して、研究を行ったり戦略的な意思決定を行ったりするケースが周流です。

仕事内容 データ活用によりさまざまな
課題を解決に導く
必要なスキル・
知識
データサイエンス(情報処理・統計学・AIなど)
ビジネススキル
おすすめな人 企業や組織が抱えているビジネス課題を
解決したい人

まずはビジネス上の課題および達成目標を定義し、それらを解決するための仮説や戦略を立案します。次に、必要なデータを収集・加工し、統計解析や機械学習、可視化ツールなどを用いて分析を行います。最後に、分析によって得られた傾向や相関関係などの「インサイト」をレポートにまとめ、解決策として提言するのが主な業務です。

関連記事:データサイエンティストとは?仕事内容や必要なスキル、目指し方を紹介

データアナリスト

データアナリストは、蓄積されたデータを集計・解析し、業務改善や意思決定に役立つ情報を導き出す専門職です。

仕事内容 データ分析により経営層の意思決定や
ビジネス上の課題解決などを支援する
必要なスキル・
知識
数学や統計学 データベース
おすすめな人 データ活用のスペシャリストを目指す人

データアナリストは「コンサル型」と「エンジニア型」に大別されるのが特徴です。コンサル型は、データ分析結果をもとにビジネス上の課題解決支援を行います。エンジニア型は、データ分析結果をもとにサービスの品質向上を目的としたシステム構築や改善を担当します。

関連記事:データアナリストとは?年収や必要スキル・資格などを紹介

データエンジニア

データエンジニアは、データ活用の基盤となるシステムを設計・構築し、データの収集や整備を効率的に行える環境を整えます

社内外に存在するデータを一元管理するために、必要なデータ基盤の設計や構築を行うことが主な業務です。また、AI開発における教師データの作成や管理などもデータエンジニアの仕事となります。

仕事内容 企業内のさまざまなデータの
収集および管理を担当する
必要なスキル・
知識
データベース クラウドサービス
おすすめな人 データの活用スキルを向上させたい人

データアーキテクト

データアーキテクトは、組織内のデータ活用を支える構造や仕組みを設計し、最適なデータ環境の構築・管理を行う職種です。

仕事内容 企業や組織内に存在するデータの構造や
流れの設計・管理を担当する
必要なスキル・
知識
データベース クラウドサービス
おすすめな人 仕組みづくりにやりがいを感じる人

AWSやAzureなどのクラウドサービスやAI関連プラットフォームの管理、クライアントサポートなども業務範囲です。データサイエンティストなどが効率的に業務を行うための基盤(アーキテクチャ)整備に特化した職種といえます。

MLOpsエンジニア

MLOpsエンジニアは機械学習モデルの開発、運用、保守、監視など一連のライフサイクル管理を担当します。

仕事内容 機械学習モデルの開発、運用、保守、
監視 デプロイ(各環境へモデルを反映)
障害対応
必要なスキル・
知識
プログラミング クラウドサービス
おすすめな人 自動化や効率化が好きな人

MLOpsとは機械学習(Machine Learning)と運用(Operations)からなる言葉であり、機械学習モデルの開発から運用までを効率化するための手法を指します。なお、デプロイや障害対応などもMLOpsエンジニアの重要な業務です。

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スキルごとにおすすめのAIエンジニアの職種

AIエンジニアの専門分野は幅広く、必要となるスキルも異なります。そこで、スキル別におすすめの職種を見ていきましょう。

数学のスキル(微分積分など)

微分積分など数学が好きな人は「機械学習エンジニア」や「データサイエンティスト」がおすすめです。

機械学習エンジニアは、精度が高い機械学習モデルを開発するために、微分積分などを活用します。また、データサイエンティストは、データのばらつきや分布の把握時に確率や統計の利用が欠かせません。

プログラミングスキル(PythonやRなど)

プログラミングが得意な人は「機械学習エンジニア」や「MLOpsエンジニア」をはじめ、「データエンジニア」や「自然言語処理エンジニア」がおすすめです。

機械学習エンジニアは、モデルの構築などを通じてPythonや各種ライブラリ(TensorFlow、PyTorchなど)のスキルの向上を期待できます。

MLOpsエンジニアは、CI/CDやAPI化をはじめ、パイプライン構築などを担当するのが特徴です。

データエンジニアは、大量のデータを効率よく扱うためのスクリプト作成などでプログラミングスキルを磨けます。

また、自然言語処理エンジニアは、自然言語データ特有の処理技術などに特化したプログラミングのスキルを習得可能です。

統計のスキル

統計が好きな人は「データアナリスト」や「データサイエンティスト」がおすすめです。

データアナリストは、SQLやBIツールなどを駆使して業務現場の意思決定を支援します。また、データサイエンティストは、統計モデリングや簡易的な機械学習を使いながらデータでビジネスへ働きかけるのが特徴です。

なお、AIエンジニアである以上、これら3つのスキルをバランスよく習得する必要があります。それぞれのスキルに応じた職種を紹介してきましたが、まずは「自分にとって親しみやすいスキルが何か」を考え、そこから職種を選ぶのもひとつの手です。得意分野を起点にキャリアをスタートさせることで、着実なスキルアップにつなげやすくなるでしょう。

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AIエンジニアに必要なスキル

AIエンジニアに必要となる主なスキルは次のとおりです。

機械学習やディープラーニング

機械学習は、データからパターンやルールを学習し、将来の予測や分類を行います。また、ディープラーニングは機械学習の一種であり、多層のニューラルネットワークを使って高度な特徴抽出や認識を行えるのが特徴です。

AIエンジニアは、機械学習やディープラーニングに関する理論やアルゴリズムなどを習得しておく必要があります。AIエンジニアは、ビジネス上のさまざまな課題をデータとアルゴリズムで解決するのが主な業務だからです。

数学や統計学

AIや機械学習で利用する手法の多くは、数学や統計学の考え方がベースとなっています。特に以下の分野の知識が重要です。

  • ・線形代数(画像処理やニューラルネットワークで利用)

    ・微分積分(精度が高い機械学習モデル実現に利用)

    ・確率・統計(データのばらつきや分布の把握に利用)

データベース

AIエンジニアは、高度なデータベーススキルが必要です。なぜなら、AIは学習データをもとに予測や分析を行う技術であり、AIエンジニアはそのデータを安全かつ効率的に管理しなければならないからです。また、高精度なAIを実現するには、データベースからのデータ抽出や集計などが重要な作業となります。

関連記事:SQLの勉強方法は?おすすめのサイトや本、勉強時間の目安などを解説

プログラミング

AIエンジニアは理論だけではなく、手を動かしてモデルを構築・実装・運用する必要があります。

AIモデルを動かすためには、主にPythonなどのライブラリを活用してプログラミングを行います。また、学習済みモデルをAPIとして提供したり、アプリケーションに組み込んだりする際にもプログラミングスキルが重要です。

クラウドサービスの利用スキル

AI開発では大量データを取り扱うため、高性能な計算環境が必要です。

昨今のAI開発では、必要に応じて柔軟にリソースをコントロールできるクラウドサービス(AWS Amazon SageMakerGCP Vertex AIなど)の利用がスタンダードになりつつあります。安定的かつ効率的にAIを開発・運用するためにもクラウドサービスの利用スキルが求められています

データ可視化・レポーティングスキル

高精度な機械学習モデルを作るためには、データの特徴を正しく理解する必要があります。

しかし、AIモデルの予測結果や精度評価は、非エンジニアにとっては理解が難しいものです。グラフや図表を使って直感的に説明することで、意思決定や業務への活用がスムーズになります。さらに、ビジネスサイドとの信頼関係も構築可能となるでしょう。

AIエンジニアが学ぶべきスキルについては以下の記事でも詳しく解説しています。

関連記事:AIエンジニアに向いている人の7つの特徴、学ぶべき技術

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AIエンジニアへの転職ロードマップ

AIエンジニアになるには、エンジニア経験の有無でロードマップが異なります。

エンジニア未経験からAIエンジニアを目指すには

ITエンジニア未経験の場合でも、AIエンジニアへの適性やポテンシャルがあればAIエンジニアとして採用される可能性があります。採用率を高めるためには、以下のステップに沿って準備するのがおすすめです。

STEP 概要 期間 具体的な
学習要素
STEP1 ITリテラシーや
プログラミングの学習
6ヶ月~
1年
PC操作 IT用語 Pythonの基礎スキル
データベースの基礎 など
STEP2 数学の基礎やデータ
分析スキルの学習
3ヶ月~ Pythonの各種ライブラリ 数学・
統計学の学習 など
STEP3 機械学習やAIの学習 3ヶ月~ 基本的なアルゴリズム(線形回帰/
決定木など) モデル構築→学習→
評価の流れ把握 など

転職活動の際は、学習で作成したポートフォリオはもちろん、目的達成のために計画を立て実行できる力を有していることをアピールしましょう。

エンジニアがAI領域にキャリアチェンジするには

既にエンジニアであり、一定のプログラミングスキル(特にPythonやC++など)があれば、キャリアチェンジのアドバンテージとなります。

STEP 概要 期間 具体的な
学習要素
STEP1 AIに特化したプログラミング
スキルの学習
3ヶ月~ Pythonや各種ライブラリ
の学習 など
STEP2 数学の基礎やデータ
分析スキルの学習
3ヶ月~ 数学・統計学の学習 など
STEP3 機械学習やAIの学習 3ヶ月~ 基本的なアルゴリズム(線形回帰/
決定木など) モデル構築→学習→
評価の流れ把握 など

転職活動時は業務知識、開発したシステムなど、自身の経験が活きる業界やポジションが狙い目です。

AIエンジニアを目指すステップについては、以下の記事でも解説しているので参考にしてください。

関連記事:
未経験でAIエンジニアに転職できる?20~40代の求人例や採用要件
未経験でAIエンジニアになるには?必要なスキルや役立つ資格を紹介

なお、短期間で成果を出したい人は、実際に知人に会って、あるいはSNSを活用してAIエンジニアに話を聞いたり、相談したりするのもおすすめです。また転職エージェントならば、豊富な知識を有するプロフェッショナルから適切なアドバイスを受けられます。無料相談も可能であるため、お気軽にご利用ください。

関連記事:レバテックキャリアは相談だけでも利用できる!キャリア相談会など働き方をサポート

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まとめ

本記事ではAIエンジニアの種類を解説しました。AIエンジニアは、業務範囲や役割によってさまざまに分類できます。職種によって、必要なスキル・知識やおすすめしたい人も異なるのが特徴です。それぞれの仕事内容や特徴を理解し、自分に合うAIエンジニアの種類を見つけましょう。

この記事の監修

レバテックキャリア編集部

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