自社開発エンジニアがついていけないと感じる7つの理由と原因別の対処法

最終更新日:2025年6月25日

「自社開発の仕事についていけなくて辛い…」
「自分だけ置いていかれている気がする…」そんな風に悩んでいませんか?

この記事では、自社開発エンジニアが「ついていけない」と感じる7つの原因と、その対処法を具体的に説明します。スキル不足の解消方法やプレッシャーへの対処法、転職という選択肢についても解説しています。この記事の内容を、自社開発に「ついていけない」という不安を解消するための参考にしてください。

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この記事のまとめ

  • 自社開発企業でついていけないと感じる代表的な原因は、課題発見力や高度な技術力が必要なことなど
  • 利益貢献や自発的なスキルアップを求められることの心理的負担なども原因の1つ
  • ついていけないと感じたときは、不足スキルの把握や上司への相談が有効
  • 自社開発の環境や文化が自分に合わないと感じる場合は、転職も1つの選択肢
  • 転職を検討する場合は、現在の環境の利点などを再認識することが重要

自社開発エンジニアが「ついていけない」と感じる7つの原因

自社開発エンジニアとして働く中で「ついていけない」と感じる場面は少なくありません。これは、多くのエンジニアが経験する課題です。自社開発エンジニアが「ついていけない」と感じる要因としては、主に以下が挙げられます。

自社開発エンジニアがついていけないと感じる理由

 

  • それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

サービス課題を自分で見つける必要があるから

自社開発エンジニアが「ついていけない」と感じる第一の原因は、課題を自分で見つける必要があるからです。自社開発エンジニアは、事業やサービスの成長を見据えて、自らサービスの課題を発見し、解決策を提案することが求められます。

たとえば、アクセスログやユーザーの行動データを分析し、サービスの改善点を見つけ出す必要があります。また、技術的な負債の発見や、パフォーマンス改善の提案なども、自社開発エンジニア自身が主体的に行う必要があります。

このような課題発見力を身につけるためには、データ分析の知識やユーザー視点での思考が必要です。さらに、発見した課題に対し適切に優先順位をつけ、具体的な解決策まで考える必要があります。これらのスキルは一朝一夕には身につかないため、自社開発エンジニアが困難を感じる原因となっています。

他職能とのコミュニケーションがより必要だから

他職能とのコミュニケーションの機会が多いことも、自社開発エンジニアが「ついていけない」と感じる原因の1つです。自社開発では、エンジニアだけでなく、さまざまな職種と協力して製品やサービスを作り上げていく必要があるためです。

たとえば自社開発では、受託開発のように顧客から仕様や納期が明確に提示されるわけではなく、ビジネス課題やニーズに沿った仕様を一から検討していく場面があります。そこでは、マーケティング担当者やデザイナー、営業担当者など、技術的な知識を持たない人と効果的なコミュニケーションをとる必要があります。そのため、技術的な内容を分かりやすく説明したり、他部署の要望を技術的な観点から適切にアドバイスしたりする能力が必要です。

特に難しいのは、技術的な制約や実装の複雑さを、非エンジニアにも理解できるように説明することです。そのためには、自分自身が技術について深い理解を持っていることはもちろん、相手の立場に立って説明する能力も必要となります。このような複合的なスキルが求められることが、自社開発エンジニアにとって負担となる場合があります。

高い技術力と知識が必要だから

自社開発エンジニアが「ついていけない」と感じる原因として、高い技術力と知識が必要なことが挙げられます。自社開発では、サービスの企画から運用まで一貫して担当することが多く、幅広い技術力と深い専門知識が必要となります。

たとえば、フロントエンド開発ではReactVue.jsなどのモダンなフレームワークの理解が必要です。バックエンド開発では、データベース設計やAPIの実装、インフラ構築など、多岐にわたる知識が求められます。さらに、セキュリティ対策やパフォーマンスチューニングなども重要な技術要素となります。

負担や悩みが大きく自分で解決する方法が分からない場合は、上司や友人、エンジニアに特化したアドバイザーへの相談がおすすめです。人に話すことで、自分の悩みを整理できます。

アドバイザーへの相談で悩んでいる人は、「レバテックキャリアは相談だけでも利用できる!キャリア相談会など働き方をサポート」の記事もご覧ください。
 

会社の利益に貢献できる思考を求められるから

自社開発の現場では、会社の利益を意識した貢献が求められることが少なくありません。そのような視点を持つことの難しさから、自社開発エンジニアが「ついていけない」と感じることがあります

自社開発エンジニアは、開発するプロダクトが事業にどのように貢献するのか、収益にどうつながるのかを考える必要があります。たとえば、新機能の開発では、開発コストと期待される収益のバランスを考慮しながら、技術選定や実装方法を決定することが必要です。

また、事業戦略を理解した上で、技術的な提案を行うことも期待されます。競合他社との差別化につながる技術的なアプローチや、コスト削減につながる効率化の提案など、ビジネス価値を生み出す視点が必要です。

このような、会社の利益に貢献できる思考を求められることが、自社開発エンジニアにとってのプレッシャーとなる場合があるのです。

自発的なスキルアップが求められるから

自社開発企業では、自発的なスキルアップが求められる傾向があります。この状況が「ついていけない」と感じる原因となることがあります

IT業界では技術の進化が速く、中でも特に自社開発企業では新しい技術の導入に積極的な傾向があります。たとえば、AIやブロックチェーンなどの先端技術の活用や、クラウドネイティブな開発手法の導入など、常に新しい知識の習得が必要です。

これらの学習には、業務時間外での自己学習が必要になることも多く、ワークライフバランスとの両立が課題となります。技術書の購読やオンライン講座の受講、個人開発プロジェクトの実施など、自己研鑽のための時間確保が必要です。

こうした自発的なスキルアップの負担により、自社開発エンジニアは「ついていけない」と感じることがあります。

社員同士の相互成長の意欲が強いから

自社開発エンジニアが「ついていけない」と感じる要因として、社員同士の相互成長の意欲が強いことが挙げられます。自社開発企業では、社員同士が互いに刺激し合い、成長を促進する文化が根付いていることが少なくありません。

たとえば、社内での技術共有会やLT(ライトニングトーク)会が定期的に開催され、積極的な参加が推奨されることが多いです。これらのイベントは、知識共有の機会として価値がある一方で、準備や発表に対するプレッシャーを感じる人もいます。

また、ペアプログラミングやコードレビューなどの相互学習の機会も多く設けられます。これらの活動は技術力向上に効果的ですが、他者との比較や評価を意識してしまい、心理的な負担を感じることがあるのです。

このような、お互いを高め合うことを重視する文化は、自社開発エンジニアにとってプレッシャーとなり、その結果として「ついていけない」と感じる要因となることがあります。

周りの社員が優秀に見えて劣等感を抱くことがあるから

自社開発企業では、周りの優秀な人材と自分を比べてしまい、劣等感から「ついていけない」と感じてしまうことが少なくありません。これは技術力だけでなく、コミュニケーション能力や問題解決力など、総合的な面で感じることがあります。

自社開発企業は一般的に採用基準が高く、技術力や実績のある人材が集まりやすい環境です。たとえば、有名なOSSへの貢献経験がある人や、技術カンファレンスで登壇経験のある人など、目に見える形で活躍している人材が在籍していることがあります。

また、社内での技術共有会やLT会が活発に行われる環境では、ほかのメンバーの知識の深さや経験の豊富さを直接目にする機会が増えます。社内での技術的な議論や、GitHubでのコードレビューなどを通じて、自分との技術力の差を実感することも少なくありません。

このような環境で感じる劣等感は、モチベーションの低下や自信の喪失につながり、自社開発エンジニアが「ついていけない」と感じる原因となります。

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自社開発エンジニアがついていけないと感じたときの対処法

「ついていけない」という感覚は、具体的な原因を特定することで、適切な対処が可能になります。まずは自分が何に対してついていけないと感じているのかを明確にすることが重要です。ここでは、自社開発エンジニアが「ついていけない」と感じる原因別に、対処法を3つ紹介します。

ついていけないと感じた理由 対処法の例
スキル不足を感じる場合 どのスキルが足りないのかを言語化する
プレッシャーや負担を強く感じる場合 上司や先輩に相談する
価値観が合わないと感じる場合 転職を検討する

それぞれの状況に応じた具体的な対処法を解説するので、参考にしてください。

スキル不足を感じる場合

スキル不足を感じる場合は、まず具体的にどのスキルが不足しているのかを明確にすることが重要です。漠然とした不安を具体的な課題に分解することで、効果的な対策を立てることができます。

不足しているスキル 対処法の例
開発に関する技術力 ・個人開発プロジェクトの実施
・技術書での体系的な学習
・資格取得を目指した学習計画の立案
多職種との
コミュニケーション能力
・他職種のKPIの調査と理解
・技術的な内容を非エンジニアにも
 分かりやすく説明する練習
課題発見力 ・「なぜ」を5回繰り返す思考トレーニング
・ユーザーフィードバックの分析

これらのスキルは、日々の業務の中で意識的に実践することで徐々に向上していきます。一度にすべてを完璧にする必要はありません。スキル不足を感じた際は、まず具体的にどのスキルが不足しているかを明確にすることが、適切な対処法を見つける上で大切です。

また、技術力向上につながるおすすめの資格の詳細は「SEに必要な7つのスキル!関連職種からスキルアップの方法まで紹介」を参考にしてください。

プレッシャーや負担を強く感じる場合

プレッシャーや負担を感じる場合は、一人で抱え込まず、信頼できる上司や先輩に相談することをおすすめします。多くの場合、あなたが感じている不安や課題は、先輩エンジニアも経験してきた共通の悩みである可能性が高いためです。

相談により、以下のような解決策を提案される可能性があります。

負担の原因 対処法の例
会社の利益への貢献 ・事業戦略の理解を深めるため、
 経営陣の発信を積極的に確認する
・小さな改善から始め、効果測定を行う
自発的なスキルアップ ・学習時間を確保するため、
 タイムマネジメントを見直す
・チーム内で学習グループを作る

上記のような対処法に加え、必要に応じて業務量の調整や役割分担の見直しを提案してもらえる可能性があります。

対処法の提案を受けたり、話を聞いてもらったりすることで「ついていけない」というプレッシャーや負担を軽減できる可能性があります。まずは、信頼できる上司や先輩に相談することがおすすめです。

価値観が合わないと感じる場合

自社開発の環境や文化が自分に合わないと感じる場合は、転職を検討するのも有効な選択肢の1つです。自分に合わない職場で無理に働き続けることは、モチベーションや成長意欲の低下につながり、キャリアにとってマイナスになる可能性があるからです。

たとえば、上記で解説したような相互成長を促進する文化や常にスキルアップを求められる風土などに「意識が高すぎて馴染めない」と感じることがあります。そうした、自分の感性との不一致を感じる場合は、自分に合った働き方ができる職場に移ることで、「ついていけない」という気持ちを楽にできる可能性があります。

そのため、自社開発が合わないと感じた場合は、自分に合った職場環境を見つけるために転職を検討することがおすすめです。

次の章では、転職を検討する際の注意点を詳しく紹介します。

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自社開発エンジニアが転職を考える際の注意点

自社開発エンジニアが「ついていけない」と感じて転職を検討する場合、慎重な判断が必要です。転職後も同じような悩みを抱えることがないよう、十分な情報収集と分析が重要になります。以下では、自社開発エンジニアが転職を考える際の注意点として、以下の2つを紹介します。

社内の内情について調べる
自社開発のメリットとデメリットを再確認する

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

社内の内情について調べる

転職を検討する際は、表面的な求人情報だけでなく、実際の職場環境や企業文化について深く調査することが重要です。これは、現在抱えている「ついていけない」という課題を解決できる環境かどうかを見極め、転職後のミスマッチを防ぐためです。

転職先の企業について、以下のような点を具体的に確認することをおすすめします。

技術環境 ・使用している技術スタック
・技術選定の基準
・技術的負債への対応方針
組織文化 ・チーム間のコミュニケーション方法
・評価制度の特徴
・残業や休暇の取得状況
・勉強会などの実施状況
育成制度 ・研修プログラムの有無
・メンター制度の有無
・スキルアップ支援の内容

詳細な企業の内情は、公開されている求人情報からは分からない場合が多いです。これらの情報を得るためには、転職エージェントの活用が効果的です。

IT特化型の転職エージェントであるレバテックキャリアでは、年間7,000回以上にわたって企業へのヒアリングを実施しています。そのため、求人票だけでは分からない企業の詳細な情報を入社前に知ることができます。ITに精通した専門知識ときめ細やかなサポート体制で転職活動を支援するので、転職をご検討中の自社開発エンジニアの方はぜひご活用ください。

自社開発のメリットとデメリットを再確認する

自社開発以外の企業への転職を検討する場合は、現在の環境が持つメリットとデメリットを改めて整理することが重要です。安易な判断による転職は、かえって後悔を生む可能性があります。

自社開発の主な特徴は以下のとおりです。

開発環境 ・技術選定の自由度が高い
・長期的な視点で開発ができる
・技術的負債への対応がしやすい
働き方 ・デスマーチになりにくい
・裁量権が比較的大きい
・成果が直接サービスに反映される
キャリア ・専門性を高められる
・事業理解が深まる

これらの特徴は、SIerやSES企業とは異なる点が多くあります。たとえば、自社開発では技術選定の自由度が高く、長期的な視点でサービスを改善できる一方で、より高い主体性や技術力が求められます。

転職を決断する前に現在の環境のメリットとデメリットを再確認し、環境を変えることで「ついていけない」という課題が本当に解決するのかを十分に検討してください。

自社内開発が多いITエンジニアの求人・転職情報>
SIerの求人・転職情報>

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自社開発に関するよくある質問

自社開発エンジニアとして働くことを検討している方や、現在悩みを抱えている方からよく寄せられる質問に回答していきます。ここで紹介するよくある質問は以下の2つです。

Q1. 自社開発エンジニアとして働くメリットは?
Q2. 自社開発と受託開発のどちらが良いですか?

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

Q1. 自社開発エンジニアとして働くメリットは?

自社開発エンジニアとして働くメリットは、開発の依頼元が営業や総務部門といった自社内の部門なので、納期の融通が比較的ききやすいことが挙げられます。また、依頼元とコミュニケーションが取りやすいこともメリットの1つです。

自社開発企業のメリットの詳細については「自社開発とは?メリットやデメリット、受託開発との違いを解説」で詳しく解説しているので参考にしてください。

Q2. 自社開発と受託開発のどちらが良いですか?

自社開発と受託開発のどちらが良いかは個人により異なりますが、特定の分野を極めたい場合は自社開発が、幅広い経験をしたい場合は受託開発が向いている可能性があります。

受託開発と自社開発の比較する際は「受託開発がつらいと言われる理由!自社開発との比較やメリットも解説」の記事がおすすめです。ぜひあわせてご覧ください。

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まとめ

この記事では、自社開発エンジニアが「ついていけない」と感じる主な原因を7つ解説しました。また、それぞれの状況に応じた対処法や、転職を検討する際の注意点なども詳しく説明しました。

自社開発の現場で「ついていけない」と感じることは、決して特別なことではなく、多くのエンジニアが経験する課題です。一人で抱え込まず、周囲に相談したり、自己学習に取り組んだりすることで、着実に解決へ進むことができます。

自社開発企業で働き、不安や悩みを抱えている方は、ぜひこの記事で紹介した対処法を参考にしてみてください。

※本記事は2025年5月時点の情報を基に執筆しております

この記事の監修

レバテックキャリア編集部

レバテックキャリアは、IT/Web業界のエンジニア・クリエイター向けに特化した転職エージェントです。当メディアでは、エンジニア・クリエイターの転職に役立つノウハウから、日々のスキルアップや業務に活かせる情報まで、幅広いコンテンツを発信しています。

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