【状況別】SESエンジニアにおすすめの資格18選!取得のメリットも紹介

最終更新日:2025年6月13日

「SESエンジニアを目指しているけれど、どんな資格を取れば良いのか分からない…」
「資格って本当に必要なの?」

SESエンジニアに必須の資格はありません。しかし、資格を取得することで、SES企業への就職やキャリアアップに有利になる可能性があります。

この記事では、SESエンジニアにおすすめの資格を、開発系やインフラ系、データベース、転職に役立つ資格など、状況別に18種類紹介しています。それぞれの資格の概要に加え、ITSSレベルや取得メリットなども解説しているので、ぜひ参考にしてください。

レバテックキャリアで転職した3人に2人が年収70万円UPを実現

※2023年1月~2024年3月実績

この記事のまとめ

  • SESエンジニアに必須の資格はない
  • SESエンジニアにおすすめの資格は基本情報技術者試験や応用情報技術者試験
  • 開発系ならOracle認定JavaプログラマやPHP技術者認定試験など
  • インフラ系ならLinuCやAWS認定、Google Cloud認定資格など
  • データベース系ならORACLE MASTERやOSS-DB技術者認定試験など

SESエンジニアになるために必須の資格はない

SESエンジニアになるために必須の資格はありません。SESでは、案件や現場ごとに必要なスキルや求められるレベルが異なるためです。

たとえば、Javaの開発案件であれば、Java関連の資格や実務経験が重視されますが、インフラ構築の案件では、ネットワークやサーバー関連の知識が求められます。前の案件で活かせた資格やスキルが、次の案件では必要とされないということも、SESでは少なくありません。

このような状況のため、SESエンジニアには必須の資格はないといえます。

ただし、資格を持っていることでメリットがあるのも事実です。以下では、SESエンジニアのおすすめの資格を状況別に紹介していきます。

SESの求人を紹介してもらう

【状況別】SESエンジニアにおすすめの資格18選

SESエンジニアとして活躍するために役立つ資格を、業務分野や状況別に紹介します。


それぞれの資格について、ITスキル標準(ITSS)におけるレベルや概要を解説するので、参考にしてください。

IT全般の知識に関する資格

IT全般の知識に関する資格として、以下の2つがおすすめです。

No. 資格名 ITSSレベル 概要
1 基本情報
技術者試験(FE)
2 ITの基礎知識を
幅広く問う国家試験
2 応用情報
技術者試験(AP)
3 FEよりも深い
知識を問う国家試験

基本情報技術者試験と応用情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門として広く認知されています。試験範囲がプログラミングやデータベース、ネットワークなど多岐にわたるため、IT全般の知識の体系的な学習が可能です。

また、IPAが実施する国家試験であるため、企業からの信頼度も高く、転職時や給与交渉の際にも有利に働きます。特に基本情報技術者試験は、中途エンジニアの採用条件や昇格条件として指定されることがあるため、キャリアの早い段階での取得が望ましいです。

IT全般の知識を体系的に習得でき、かつ国家試験としての信頼性も高いことから、基本情報技術者試験と応用情報技術者試験はおすすめです。

開発系の業務に役立つ資格

開発系の業務に役立つ資格としては、以下の4つをおすすめします。

No. 資格名 ITSSレベル 概要
1 Oracle認定
Javaプログラマ
Bronze:0
Silver:1
Gold:2
Javaの基礎から応用までを
証明できる世界的な認定資格
2 PHP技術者
認定試験
初級:1
準上級:2
上級:3
PHPの実践的なスキルを
認定する試験
3 Ruby技術者
認定試験
Silver:1
Gold:2
Rubyの知識と実装力を
認定する試験
4 Python3
エンジニア認定試験
基礎試験:1
実践試験:2
Pythonの基礎知識から実践力
までを認定する試験

2023年12月時点のレバテックのプログラミング言語別求人案件数ランキングによると、JavaとPHP、Ruby、Pythonは求人数が多いプログラミング言語です。これらの資格を取得することで、より多くの案件に参画できる可能性が高まります。

特にJavaは企業システムでの採用実績が多く、Oracle認定Javaプログラマの資格は、技術力の証明として高く評価されやすいです。また、PythonはAIやデータ分析分野で需要が伸びており、今後さらなる案件増加が期待できます。

これらの資格は、開発系業務での需要が高いスキルを実践的なレベルで身につけられるため、おすすめです。

関連記事:
Java資格の最新一覧と各試験の難易度やおすすめの書籍を紹介
PHPの代表的な資格「PHP技術者認定試験」について解説
Rubyの資格「Ruby技術者認定試験」とは?難易度なども解説
Pythonの資格一覧!難易度や勉強方法、取得のメリットも解説

インフラ系の業務に役立つ資格

インフラ系の業務に役立つ資格としては、以下の6つがおすすめです。

No. 資格名 ITSSレベル 概要
1 LinuC(Linux
技術者認定資格)
LinuCレベル1:1
LinuCレベル2:2
LinuCレベル3:3
LinuCシステム
アーキテクト:4
Linuxサーバーの構築・
運用スキルを証明する資格
2 AWS認定 分野により1~4 AWSクラウドの知識と
技術力を証明する国際資格
3 Google Cloud
認定資格
分野により1~4 Google Cloudの専門知識を
証明する資格
4 Microsoft
認定資格
(Azure)
分野により1~4 Azureなどマイクロソフト製品の
技術力を証明する資格
5 ネットワーク
スペシャリスト試験
4 ネットワーク技術の専門知識を
証明する国家試験
6 情報処理安全
確保支援士試験
4 セキュリティ対策の専門知識を
証明する国家試験

これらの資格は、クラウド環境の構築・運用やサーバー管理、ネットワーク設計など、インフラ系の案件で求められるスキルを証明できます。

特にクラウド関連の資格は、企業のクラウド移行需要の高まりにより注目されています。たとえば、AWS認定資格は、クラウドインフラの設計・構築案件で重宝されやすいです。また、複数のクラウドサービスの資格を取得することで、マルチクラウド環境にも対応できる技術者として評価されます。

インフラ関連の案件で強みを発揮したいなら、これらの資格取得は有力な選択肢となりえます。

関連記事:
インフラエンジニアに必要な資格一覧!勉強方法や難易度なども解説
クラウドの資格17選!初心者向けの難易度解説や取得の利点
ネットワークエンジニアにおすすめの資格一覧!難易度や取得順番も紹介

データベース系の業務に役立つ資格

データベース系の業務に役立つ資格としては、以下の3つがおすすめです。これらの資格は、データベース関連の案件で即戦力として活躍できる技術力を証明できます。

No. 資格名 ITSSレベル 概要
1 ORACLE MASTER Bronze:1
Silver:2
Gold:3
Platinum:4
Oracle Databaseの操作・
管理スキルを認定する資格
2 OSS-DB技術
者認定試験
Silver:2
Gold:3
PostgreSQLなどのOSSデータ
ベースの技術力を認定する資格
3 データベース
スペシャリスト試験
4 データベース全般の専門
知識を証明する国家試験

データベースは企業システムの重要な基盤であり、その設計・運用・保守のスキルは高く評価されます。

たとえば、ORACLE MASTERやOSS-DB技術者認定試験の上級資格やデータベーススペシャリスト試験は、データベースの高い専門知識を証明できる資格です。データベースの設計から運用まで、幅広い知識を問われるため、上流工程の案件でも重宝される可能性が高いです。

データベース関連案件で力を発揮したい場合は、これらの資格取得をおすすめします。

関連記事:データベース(DB)エンジニアにおすすめの資格一覧!将来性や必要スキルも紹介

SESからSIerへの転職で役立つ資格

SESからSIerへの転職を考えている方におすすめの資格を3つ紹介します。これらの資格は、上流工程で必要となるプロジェクトマネジメントやシステム設計の知識を証明できます。

No. 資格名 ITSSレベル 概要
1 PMP ®(Project
Management
Professional)
4 グローバルで認知度の高い
プロジェクトマネジメント
の資格。実務経験が必要
2 プロジェクト
マネージャ試験
4 ITプロジェクトの管理・
運営能力を証明する国家試験
3 システム
アーキテクト試験
4 システム設計の専門知識を
証明する国家試験

PMP®は、世界的に認知度が高く、体系的なプロジェクトマネジメントの知識を証明できる資格です。プロジェクトマネージャ試験とシステムアーキテクト試験はIPAが主催する国家試験で、それぞれ上流工程で必要となる知識を体系的に学べます。

SIerでは、SESと比較して、要件定義やシステム設計などの上流工程を担当することが多く、プロジェクトマネジメントやアーキテクチャに関する知識が求められます。これらの資格は、そうしたスキルを持っていることを客観的に証明できるため、おすすめです。

関連記事:SESからSIerの転職には上流工程の経験が重要!必要スキルや資格を解説

SESの求人を紹介してもらう

SESエンジニアが資格を取得するメリット

SESエンジニアが資格を取得することで得られるメリットを5つ紹介します。


それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

案件獲得の幅が広がる

資格を持つSESエンジニアは、より多くの案件に参画できる可能性が高まります。クライアント企業は、技術力や知識が一定水準以上あることを証明できるエンジニアを求める傾向にあるためです。

たとえば、AWS認定資格を持っていると、クラウド移行プロジェクトへの参画機会を得やすいです。また、基本情報技術者試験の保有者は、IT業界の基礎知識があることを示せるため、未経験の技術分野でも参画のチャンスを得やすくなります。

このように、資格は新しい領域の案件への足掛かりとなり、キャリアの選択肢を広げることができます。

単価アップにつながる

資格は、SESエンジニアの契約単価の交渉材料として有効です。資格によって客観的にスキルを証明できるため、営業担当やクライアントに対して、ITエンジニアとしての価値を明確に示すことができます。

たとえば、応用情報技術者試験やPMP®資格を取得していると、チームリーダーやプロジェクトマネージャーなど、より高単価な案件へ参画しやすいです。また、データベーススペシャリストの資格があれば、データベース設計やチューニングなどの専門性の高い業務を任されやすくなるでしょう。

このように、資格は実力に見合った報酬を得るための重要な武器となり、収入アップの機会を創出します。

ほかのエンジニアとの差別化になる

資格は、同程度のスキルを持つSESエンジニアとの差別化につながります。特に、技術力や経験年数が似通っている場合、資格という客観的な評価基準があることで優位に立てます。

たとえば、同じWebプログラマーでも、Oracle認定Javaプログラマの資格を持っているエンジニアのほうが、技術力の証明という点で信頼を得やすいです。また、情報処理安全確保支援士の資格があれば、セキュリティ意識の高さをアピールできます。

このように、資格は多くのITエンジニアの中から、クライアントに自分を選んでもらうための有効なアピール材料となります。特に、競争の激しい案件への参画を目指す場合に重要です。

業務に対する不安が軽減される

資格取得のための学習を通じて業務への不安を軽減できることも、SESエンジニアが資格を取得するメリットの1つです。SESエンジニアは案件ごとに求められるスキルが変わるため、「技術についていけるか」という不安を感じることが少なくありません。

資格の学習過程で得られる体系的な知識は、実務での問題解決に役立ちます。たとえば、LinuCの学習でLinuxの基礎を固めることで、サーバー運用の実務に自信を持って対応できるようになります。

資格取得による知識と自信の獲得により、より前向きに業務に取り組めるようになるでしょう。

関連記事:SESの案件についていけない!対処法やおすすめの転職先も解説

転職時に有利になる

資格は転職活動におけるアピールポイントとなります。採用担当者は資格を持つエンジニアを「即戦力」として評価する場合があり、採用の可能性が高まります。

たとえば、プロジェクトマネージャ試験やシステムアーキテクト試験の資格があると、SIerへの転職時に上流工程を担当できる人材として評価されやすいです。また、複数の資格を保有していることで、学習意欲の高さや向上心もアピールできます。

資格は、希望する企業や職種への転職を実現するための重要な武器となります。ただし、資格だけでなく実務経験も重視されるため、バランスの取れたキャリア形成を心掛けることが重要です。

SESの求人を紹介してもらう

SESに関するよくある質問

SESエンジニアからよく寄せられる2つの質問について回答します。


それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

Q1. SESエンジニアが資格を取ると給料が上がりますか?

SESエンジニアが資格を取得しても、必ず給与がアップするとは限りません。ただし、勤務先の制度によっては資格手当や昇格評価の対象となり、給与が上がる場合があります。また、資格を有していれば、高単価の案件に参画しやすくなり、結果的に給与アップに繋がる可能性があります。

Q2. SESは何歳まで働けますか?

SES業界では明確な年齢制限はありませんが、35歳前後でキャリアの転換期を迎えることが多いとされています。ただし、スキルと経験があれば30代以降も十分に活躍できます。SESエンジニアのキャリアパスの詳細については、「30代以降もSESは続けられる?今後のキャリアパスの考え方」の記事をご覧ください。

SESの求人を紹介してもらう

まとめ

この記事では、SESエンジニアにおすすめの資格について、状況別に18種類を紹介しました。IT全般や開発系、インフラ系、データベース系、転職に役立つ資格など、幅広い分野の資格を取り上げました。

資格取得のメリットとしては、案件獲得の幅が広がることや、単価アップのチャンスが増えること、ほかのエンジニアとの差別化が図れることなどが挙げられます。また、業務への不安軽減や転職時の優位性確保にも効果があります。

ただし、資格はあくまでもスキルを証明する手段の1つです。実務経験と組み合わせることで、より価値のある技術者として成長できます。自身のキャリアプランに合わせて、計画的に資格取得を目指していくことをおすすめします。

SESエンジニアとしてのキャリアを充実させるため、この記事で紹介した資格の中から、自分に合った資格を選んで挑戦してみてください。

※本記事は2025年5月時点の情報を基に執筆しております

この記事の監修

レバテックキャリア編集部

レバテックキャリアは、IT/Web業界のエンジニア・クリエイター向けに特化した転職エージェントです。当メディアでは、エンジニア・クリエイターの転職に役立つノウハウから、日々のスキルアップや業務に活かせる情報まで、幅広いコンテンツを発信しています。

レバテックキャリア

職種を変えたい方

IT業界専門のレバテックだから
職種の変更にも強い!

求人を紹介してもらう まずは情報を収集する

プロのアドバイザーがあなたのお悩みや疑問にお答えします

- 転職個別相談会開催中 -

相談内容を選択してください

※転職活動や求人への応募を強制することはありません

関連する記事

×
×

年収アップをご希望の方へ

簡単!年収診断

現在の市場価値や
年収UPの実現方法がわかる!

現在の職種はどちらですか?