【初心者・経験者共通】CCNA合格に向けた勉強方法
CCNAの合格を目指す上で、初心者・経験者問わず効果的な勉強方法を紹介します。具体的には以下3つのステップで進めていきます。
以下で詳しく解説するので、参考にしてみてください。
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1. 参考書を読んで全体像をつかむ
まずはCCNAの全体像をつかむことが重要です。参考書を一通り読んで、ネットワークの概要を理解しましょう。この段階では、すべてを完璧に理解しようとせず、分からない部分はとばして構いません。重要なのは、大まかにCCNAの内容を把握することです。
おすすめのテキストを4つ紹介します。
上2つのテキストは、ネットワークの全体像の理解に役立ちます。シスコ技術者認定教科書は、「白本」とも言われています。ボリュームが大きいので、時間がない場合は、問題を解いて分からなかった部分の解説を読むなど、重点をおさえて活用するのがおすすめです。
CCNAイージスは、Web版のCCNAの教科書と言えます。広い試験範囲を網羅的に解説しているので、分からない部分の理解に役立ちます。
2. 分野ごとに理解を深めていく
CCNAの全体像を把握したら、分野ごとに理解を深めていきましょう。たとえば、単元ごとに参考書を読み返し、ときには練習問題なども活用して、大まかに把握していた知識をさらに詳しく理解していくことが大切です。
ネットワークの各分野の繋がりを意識しながら学習を進めることで、より深い理解に繋がります。この段階で、不明点を解消しておくことで、次のステップである問題演習がより効果的になります。
3. 問題演習を行う
分野ごとの理解が深まってきたら、ひたすら問題演習を繰り返しましょう。「問題を解く→間違えた部分を復習する」というサイクルを繰り返すことで、知識の定着を図れます。
問題演習におすすめのサイトとして、Ping-tがあります。Ping-tは問題集サイトで、成績なども記録できるため、苦手分野の把握に役立ちます。繰り返し問題を解き、弱点克服に努めましょう。
【経験別】CCNAの合格に必要な勉強時間
CCNAの合格に必要な勉強時間は、個人の経験によって異なります。目安として、以下の表を参考にしてください。
対象者 | 必要な時間 |
---|---|
未経験者 | 200時間程度 |
エンジニア経験者 | 150時間程度 |
ネットワーク 実務経験者 |
120時間程度 |
受験料が42,600円と比較的高額なので、十分な勉強時間を確保し、計画を立てて学習を進めることが重要です。
200時間でCCNAに合格するための学習計画例
未経験者が200時間でCCNAに合格するための学習計画例を紹介します。計画的に学習を進めることで、効率よく目標達成を目指せます。
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参考書で基礎知識の習得:約20~40時間
問題演習:約130~160時間
弱点の克服:約30~40時間
ただし、この計画例はあくまでも目安です。自身の理解度に合わせて、柔軟に調整することが大切です。
CCNA合格に向けたポイント
CCNA試験に合格するためのポイントをまとめました。効率的な学習方法や試験対策のコツは、以下のとおりです。
これらのポイントについて詳しく解説します。
丸暗記ではなく内容を理解する
CCNA試験対策として重要なのは、ネットワークの概念や仕組みを理解することです。練習問題を丸暗記するだけでは、試験問題に対応できません。また、実務で活かせる知識を身につけることも難しくなります。
全体像を把握し、各技術の繋がりを理解することで、応用問題にも対応できる力がつきます。さらに、実務で活かせる実践的な知識を習得できるため、キャリアアップにも繋がるでしょう。
時間を意識して練習問題に取り組む
CCNA試験は、約100問を120分で解く必要があります。つまり、単純計算で1問につき1分12秒程度しか回答に時間がかけられません。そのため、練習の段階から時間配分を意識することが重要です。試験本番を想定し、制限時間の中で問題を解く練習を繰り返すことで、時間管理能力を向上させ、落ち着いて試験に臨むことができます。
効果的な時間の使い方のポイントとしては、以下の例があります。
-
・分からない問題は潔く飛ばす
・暗記系の問題はすぐに回答する
・計算問題などは考える時間を決めておく
これらのポイントを意識し、試験時間内に適切に問題が解けるように練習することがおすすめです。
関連記事:CCNAの資格概要を解説!難易度や勉強方法も紹介
配点が高い分野を重点的に学習する
CCNA試験では、分野ごとに配点が異なります。特に、以下の3つの分野は配点が高いため、重点的に学習することがおすすめです。
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・ネットワークの基礎(20%)
・ネットワークアクセス(20%)
・IPコネクティビティ(25%)
これらの分野を重点的に学習することで、合格の可能性を高めることができます。限られた学習時間の中で、効率的に学習を進めるために、配点の高い分野に注力することは有効な戦略です。
Cisco語に注意する
CCNA試験では、「Cisco語」と呼ばれる、英語をそのまま直訳したような意味の通らない文章が出題されることがあります。Cisco語に惑わされず、落ち着いて問題文を読み解くことが大切です。どうしても理解できない場合は、問題を飛ばすなど、柔軟に対応しましょう。
たとえば、AD値のことを「管理ディスタンス値」、FHRPのことを「ファーストホップ冗長プロトコル」などと訳されている場合があります。
現在は改善されてきているという意見もありますが、まだ存在しているのが現状です。焦らず、落ち着いて選択肢を絞ることをおすすめします。
CCNAの勉強方法に関するよくある質問
CCNAの勉強方法に関するよくある質問とその回答をまとめました。紹介する質問は以下のとおりです。
疑問点を解消し、スムーズに学習を進めましょう。
Q1. CCNAを独学で取得するには何ヶ月かかりますか?
CCNAを独学で取得するまでの期間は、個人の学習ペースや経験によって異なりますが、目安として2ヶ月程度の方が多いです。
以下は、1日あたりの学習時間と、おおよその学習期間の目安です。参考にしてみてください。
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1日1時間学習:6ヶ月程度
1日2時間学習:3ヶ月程度
1日3時間学習:2ヶ月程度
Q2. CCNAと基本情報技術者試験はどちらが難易度が高いですか?
CCNAと基本情報技術者試験の難易度は、個人の得意分野や学習経験によって感じ方が異なります。ただし、ITSS(ITスキル標準)では、どちらもレベル2に位置づけられています。どちらの試験も一定のIT知識とスキルが求められるため、受験する際はしっかりと学習することが重要です。
ネットワーク関連の資格について興味がある方は「ネットワークエンジニアにおすすめの資格一覧!難易度や取得順番も紹介」をご覧ください。
まとめ
この記事では、CCNA取得に向けて勉強を始めたいと考えている方に向けて、効果的な勉強方法や必要な勉強時間、学習のポイントなどを紹介しました。
具体的な勉強方法としては、「参考書を読んで全体像をつかむ」「分野ごとに理解を深めていく」「問題演習を行う」ことが大切です。試験全体の流れを把握し、課題を1つずつ潰していきましょう。そのためには、十分に勉強時間を確保し、計画的に進めていくことが重要です。
また、合格するためには「丸暗記しない」「時間を意識して問題を解く」「配点を確認する」「Cisco語に注意する」などのポイントもしっかりおさえておきましょう。
CCNA取得は決して楽ではありませんが、この記事で紹介した方法を参考に実践してみてください。
※本記事は2025年5月時点の情報を基に執筆しております