- セールスエンジニアはやめとけといわれる3つの理由
- セールスエンジニアのやりがいは?3つのメリット
- 未経験からセールスエンジニアはやめておくべき?
- セールスエンジニアに向いている人の特徴
- セールスエンジニアに必要なスキル・知識
- 後悔しないための企業選びのポイント
- まとめ
セールスエンジニアはやめとけといわれる3つの理由
セールスエンジニアは、技術営業職として専門性を活かせる魅力的な職種ですが、「やめとけ」といわれることもあります。その背景には、以下の3つの理由があります。
それぞれの理由について詳しく解説するので参考にしてください。
顧客対応における精神的な負担が大きい
セールスエンジニアは、顧客との直接的なやり取りが多いため、精神的な負担が重くなりがちです。技術的な問題が発生した際には、顧客からの厳しい指摘やクレームの矢面に立たされる場合もあります。
たとえば、導入したシステムに不具合が見つかった場合、技術的な説明と謝罪の両方を求められます。このような状況が続くと、心理的なストレスが蓄積されやすいです。
また、商談の場面では、技術的な質問に即座に回答することを求められるため、常に緊張感を持って臨む必要があります。顧客からの質問に適切に答えられないと、信頼関係が損なわれる可能性もあるため、重圧を感じてしまうことも少なくありません。
このように、顧客対応における精神的な負担が大きいことから、セールスエンジニアは「やめとけ」といわれています。
目標達成へのプレッシャーを感じやすい
セールスエンジニアは、技術職でありながら営業として成果が求められることがあり、プレッシャーを感じやすいです。そのため、セールスエンジニアは「やめとけ」といわれています。
たとえば、月ごとや四半期ごとの売上目標や新規顧客獲得数のノルマが設けられることが比較的多いでしょう。また、提案した解決策の成功率や導入後のシステムの安定性など、 技術的な成果も必要です。
このように具体的に数字で評価されるため、人によっては精神的な負担を強く感じてしまいます。
営業/IT両方の知識について継続的な学習が求められる
セールスエンジニアが「やめとけ」といわれる原因として、幅広い知識を継続的に学習することの大変さも挙げられます。セールスエンジニアには、ITの専門知識と営業スキルの両方が求められ、その両方を継続的に向上させる必要があります。
具体的には以下の知識・スキルが求められます。
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【技術面】
・プログラミング言語の理解
・セキュリティ関連の最新動向
・業界特有の技術要件
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【営業面】
・プレゼンテーションスキル
・商談/交渉力
・競合製品の理解
これらの知識やスキルは、技術の進歩や市場の変化に合わせて常にアップデートしなくてはいけません。新しい技術トレンドやフレームワークの登場、法規制の変更などに対応するため、学習を続けることが求められます。
技術と営業、両方の専門性を高め続けることは簡単ではないため、セールスエンジニアは「やめとけ」といわれています。
セールスエンジニアのやりがいは?3つのメリット
セールスエンジニアは大変な職種ですが、やりがいも大きい仕事です。ここでは、セールスエンジニアならではの3つのメリットについて解説します。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
顧客から感謝の言葉を直接もらえる機会が多い
セールスエンジニアの仕事は、顧客から直接感謝される機会が多く、やりがいを感じやすいです。技術的な課題を解決することで、顧客のビジネスに直接的な価値を提供できるため、成果を実感しやすい職種といえます。
たとえば、導入したシステムによって業務効率が改善されたり、新しい技術提案によって売上が向上したりした際には、顧客から直接感謝の言葉をもらえることがあります。また、長期的な関係を築くことで、技術的なアドバイザーとして信頼される存在になることも可能です。このような信頼関係の構築は、仕事の充実感につながります。
業界知識やトレンドに触れる機会が多い
セールスエンジニアのメリットの1つは、業界知識やトレンドに触れる機会が多いことです。セールスエンジニアは、常に最新の技術トレンドや業界動向にアンテナを張る必要があるため、自己成長の機会に恵まれています。
たとえば、最新のプログラミング言語や開発手法、AIやIoTといった先進技術に関する情報に日常的に接することができます。また、各業界におけるデジタル化の進展や、市場ニーズの変動といった業界動向も理解しておくことが必要です。
このような情報に触れる機会が多いことで、技術者としての市場価値を継続的に高められます。
マネージャーやコンサルタントへステップアップしやすい
マネージャーやコンサルタントへステップアップしやすいこともセールスエンジニアのメリットの1つです。技術知識と営業スキルの両方を持ち合わせていることは、マネジメント職やコンサルタントとしてのキャリアを目指す際に大きなアドバンテージとなります。
マネージャーやコンサルタントの業務に活かせるセールスエンジニアのスキルは、以下のとおりです。
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・業界知識/トレンド技術への理解
・プレゼンテーション能力
・交渉力
・課題解決力
未経験からセールスエンジニアはやめておくべき?
セールスエンジニアへの転職を考える際、「未経験からの転職はやめておくべきか」という疑問を持つ人は少なくありません。結論からいえば、関連職種の経験があれば十分チャレンジする価値はあります。一方で、全くの異業種からの転職は慎重な検討が必要です。
セールスエンジニアに必要な技術知識とビジネススキルの両方を一から習得するのは、かなりの時間と労力を要します。全くの異業種からの転職の場合、技術的な基礎知識の習得や業界用語の理解などの課題に直面する可能性が高くなります。
ただし、「絶対に無理」というわけではありません。自己学習や資格取得を通じて、必要なスキルを地道に身につけていけば、チャンスは広がっていきます。
未経験からセールスエンジニアを目指す方法の詳細については「未経験からセールスエンジニアに転職できる?求人や資格も紹介」をご覧ください。
セールスエンジニアに向いている人の特徴
セールスエンジニアとして活躍するには、特定の資質や特徴が必要です。ここでは、セールスエンジニアに向いている人の3つの特徴を詳しく解説します。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
顧客との折衝や調整が苦にならない人
顧客との折衝や調整が苦にならない人はセールスエンジニアに向いています。セールスエンジニアの業務では、顧客との折衝や調整が頻繁に発生します。関係者間で生じる要望の違いや認識のズレを適切に調整し、win-winの関係を築ける人が適任です。
たとえば、顧客が求める機能と開発部門の技術的な制約のあいだで最適な提案を見出したり、予算と機能のバランスを考慮しながら現実的な解決策を提示したりする場面があります。
このような調整業務を前向きに捉え、やりがいを感じられる人は、セールスエンジニアの適性があるといえるでしょう。
広く全体を見渡せて、必要なときに深堀りできる人
広く全体を見渡せて、必要なときに深堀りできる柔軟性を持つ人はセールスエンジニアに向いています。セールスエンジニアには、幅広い知識と深い専門性の両方が求められます。全体を俯瞰的に見渡す力と、必要に応じて特定の分野を掘り下げることが重要です。
たとえば、顧客の業務改善提案を行う際には、まず全体的な業務フローを理解した上で、特に改善が必要な箇所に対して技術的な解決策を詳しく提案することが必要です。
このように、広い視野と深い専門知識を状況に応じて使い分けられる人が、セールスエンジニアに向いています。
技術トレンドに敏感で、自ら情報収集できる人
自発的に情報収集を行い、その知識を実務に活かせる人はセールスエンジニアに向いています。セールスエンジニアには、常に新しい技術や市場動向をキャッチアップする姿勢が必要だからです。
たとえば、技術ブログを定期的にチェックしたり、業界セミナーに積極的に参加したりすることを楽しめる人は、セールスエンジニアとして活躍できる可能性が高いでしょう。
情報を常にアップデートし続けることを、単なる義務ではなく、知的好奇心を満たす機会として捉えられる人はセールスエンジニアという仕事にやりがいを感じやすいです。
セールスエンジニアに必要なスキル・知識
セールスエンジニアには、技術とビジネスの両面で高いスキルが求められます。特に重要なのは、以下の3つです。
それぞれのスキルについて詳しく説明するので参考にしてください。
関連記事:セールスエンジニアになるには?仕事内容や必要なスキルを解説
製品やサービスに関する専門知識
セールスエンジニアにとって、担当する製品やサービスについての深い理解は必須です。機能説明はもちろん、顧客からの技術的な質問に答えたり、カスタマイズの可能性を検討したりすることが求められるためです。
たとえば、クラウドサービスを提案する場合、セキュリティ要件やデータ連携の方式など、技術的な詳細まで説明する必要があります。
セールスエンジニアは、担当する製品やサービスについて深い知識を持つことが必要です。
コミュニケーション能力
セールスエンジニアには高いコミュニケーション能力が必要です。セールスエンジニアの業務の中で、技術的な内容を非技術者にも分かりやすく説明したり、顧客の真のニーズを引き出したりする場面が多々あります。
たとえば、経営層向けにはビジネス価値を中心に、技術者向けには詳細な仕様を説明するなど、相手に応じてコミュニケーションスタイルを変えられることが重要です。また、顧客の抱える課題を正確に理解し、適切な解決策を提案できる力も必要です。
セールスエンジニアとして活躍するには、高いコミュニケーション能力が必須となります。
ビジネススキル
セールスエンジニアには、顧客のビジネス課題を理解し、適切な解決策を提案するためのビジネススキルが求められます。セールスエンジニアは技術者でありながら、ビジネスパーソンとしての側面も持ち合わせる必要があるからです。
たとえば、新規システムの導入を提案する際には、導入コストだけでなく、運用コストや期待される効果まで含めた総合的な提案が必要になります。また、顧客の予算制約や社内の意思決定プロセスを理解した上で、適切なタイミングで提案を行うことも重要です。これらのスキルは、一朝一夕には身につきません。日々の業務経験を通じて、継続的に向上させていく必要があります。
セールスエンジニアの役割として、顧客のビジネスにおける課題を深く理解し、適切なソリューションを提案できるビジネススキルが不可欠です。
後悔しないための企業選びのポイント
セールスエンジニアとして充実したキャリアを築くためには、入社する企業選びが重要です。特に以下の3つのポイントは、入社後の満足度に大きく影響します。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
製品やサービスに競争力があるか
企業が提供する製品やサービスに競争力があるかは、セールスエンジニアが企業を選ぶ際に考慮すべき重要なポイントです。セールスエンジニアにとって、担当する製品やサービスの競争力は仕事のやりがいに直結します。市場での競争力が弱い製品を担当すると、どんなに優れた提案をしても成果に結びつきにくく、モチベーションの低下を招きかねません。
たとえば、機能面で競合製品と大差がないにも関わらず価格が高い、または重要な機能が欠けているなどの場合、商談の成約率が低くなりがちです。このような状況が続くと、製品や業務に不満を感じてしまう可能性があります。
そのため、企業選びの際には製品やサービスに競争力があるかを十分に確認することをおすすめします。
営業ノルマがあるか
セールスエンジニアとして働く上で、営業ノルマが設定されているかは、企業選びにおいて非常に重要な検討事項です。セールスエンジニアの本来の役割は、技術的な観点から営業活動をサポートすることです。しかし、企業によっては営業ノルマが設定されている場合があり、これは仕事の質や満足度に大きく影響します。
営業ノルマが過度に重視される環境では、以下のような問題が発生しやすいため注意が必要です。
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・技術的な検討が不十分なまま提案を進めてしまう
・顧客の本質的な課題解決よりも短期的な売上を優先してしまう
・技術力向上のための時間が確保できない
これらの問題により、技術面から営業を支援するというセールスエンジニア本来の業務に注力しにくい可能性があります。そのため、企業選びの際には営業ノルマがあるかを確認することをおすすめします。
評価制度が明確か
評価制度の明確さは、セールスエンジニアが企業選びの際に考慮すべきポイントです。セールスエンジニアの仕事は、直接的な売上以外にも多くの価値を生み出します。そのため、評価制度の明確さは、長期的なキャリア形成において重要な要素となります。
たとえば、面接時に以下のような質問を通じて評価制度の詳細を確認すると良いです。
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・セールスエンジニアの具体的な評価項目は何か
・技術的な貢献はどのように評価されるのか
・キャリアパスはどのように設計されているか
・昇給/昇格の基準は何か
これらのポイントを事前に確認することで、入社後のミスマッチを防ぎ、セールスエンジニアとして充実したキャリアを築ける可能性が高まります。
また、IT特化型の転職エージェントであるレバテックキャリアを活用すれば、面談や面接前に企業の詳細な情報を知ることが可能です。レバテックキャリアは年間7,000回以上の企業訪問を実施し、現場の生の情報を収集しているため、企業の内情に詳しいです。転職の意向が固まる前の相談だけでも構いませんので、まずはお気軽にご連絡ください。
関連記事:レバテックキャリアは相談だけでも利用できる!キャリア相談会など働き方をサポート
まとめ
この記事では、セールスエンジニアが「やめとけ」といわれる理由ややりがい、向いている人の特徴などについて解説しました。
セールスエンジニアは「やめとけ」といわれる主な理由は、顧客対応での精神的負担や目標達成へのプレッシャー、営業とITの両方の知識が必要で学習が大変なことです。しかし同時に、顧客からの直接的な感謝や、最新トレンドに触れる機会の多さ、キャリアアップの可能性といったメリットもあります。
セールスエンジニアは大変な仕事ですが、自分の特性や状況を十分に理解した上で挑戦すれば、やりがいのある充実したキャリアを築くことができる職種といえます。自分の特性や経験を踏まえ、慎重に検討することをおすすめします。
※本記事は2025年4月時点の情報を基に執筆しております