実務経験2年目のITエンジニアの市場価値を高める方法と転職のポイント

最終更新日:2025年5月2日

「エンジニアとして2年働いているけど、自分の市場価値ってどのくらいなんだろう?」
「今後のキャリアアップのために何をすれば良い?」
と悩んでいませんか?

実務経験2年を迎え、自分の市場価値がどのくらいなのか気になりますよね。この記事では、2年目エンジニアの市場価値を、年収相場や求められるスキルと合わせて解説します。また、市場価値を高めるための具体的な方法や転職時のポイント、リスクについても詳しく説明します。

この記事を読めば、2年目エンジニアが現状の実力やキャリアの可能性を客観的に理解し、今後のキャリアプランを立てるための指針を得ることが可能です。ぜひ最後まで読んで、今後のキャリアに役立ててください。

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この記事のまとめ

  • 2年目エンジニアには、技術力や問題解決能力、コミュニケーション能力が重要
  • 2年目エンジニアの年収相場は350万円前後
  • 転職時のポイントは、スキルアップできる環境や将来性の高さを重視すること
  • 市場価値を高めるにはスキルアップや質の高い実務経験、資格取得が重要

実務経験2年のITエンジニアの市場価値

実務経験2年のITエンジニアは、基礎的な技術力と実践的なスキルを身につけ、次のステップを進み始める重要な時期です。この時期の市場価値は、習得したスキルや経験の質によって個人差が生じます。ここでは、実務経験2年のITエンジニアの市場価値に関する以下の2点について説明します。
 


それぞれ詳しく解説するので、参考にしてください。

実務経験2年のITエンジニアに重要なスキル

実務経験2年のエンジニアにとって重要なスキルは、「技術力」「問題解決能力」「コミュニケーション能力」の3つです。2年目のエンジニアは、基礎的な開発力を積み、より複雑な業務を任せられたりチームメンバーとの協力が求められたりする段階に入ります。

そのため、技術力に関しては、業界のトレンドをおさえているかどうかが評価要素です。たとえば、クラウドサービスやAI関連の技術、セキュリティ対策などの知識があれば、市場価値はさらに高まります。

また、コードを書く能力だけでなく、ほかのメンバーと一緒に効率良く課題を解決するためのソフトスキルが必要です。たとえば、開発中に予期せぬバグが発生した際、自ら調査して解決する「問題解決能力」が求められます。コードレビューや仕様調整では「コミュニケーション能力」が重要になり、適切に意見を伝えたり、相手の意図を正しく理解したりすることが必要です。

したがって、実務経験2年のエンジニアが市場価値を高めるには、技術力だけでなく、問題解決能力やコミュニケーション能力も意識して伸ばすことが重要です。

実務経験2年のITエンジニアの年収相場

実務経験2年のエンジニアの年収について紹介します。各職種ごとの年収は、以下のとおりです。

職種 年収
プログラマー、組み込みエンジニア、
Web系ソフトウェア開発技術者、オープン系
ソフトウェア開発技術者など
341.48万円
社内SE、インフラエンジニア、
システム設計技術者など
373万円

※大卒22歳を基準に、2年実務経験を積んで24歳になったことを想定
※以下の職種について、24歳の平均年収をjobtagの年齢別の年収グラフより抜粋
プログラマーシステムエンジニア(受託開発)システムエンジニア(Webサービス開発)システムエンジニア(組込み、IoT)システムエンジニア(基盤システム)


これらの年収は、ITスキル標準(ITSS)のレベルによっても変動します。たとえば、ITSSがレベル3(要求された業務をすべて独力で遂行できる)に達していれば、さらに上の年収も十分に狙えます。

現在の年収がこの相場を下回っている場合、転職も視野に入れることがおすすめです。転職による年収アップに関しては、「【年収バグ】転職でITエンジニアの給料が上がる?昇給や収入アップの事情」を参考にしてください。

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ITエンジニア実務経験2年目の転職ポイント

転職は、キャリアの方向性を大きく左右する重要な選択です。実務経験2年目は、基礎的なスキルを身につけた段階であり、今後のキャリアパスを見据えた転職先の選定が求められます。ここでは、転職時に注目すべきポイントとして、以下の2点を説明します。
 


それぞれ詳しく解説するので、参考にしてください。

スキルアップできる企業を狙う

実務経験2年目の転職では、スキルアップできる環境を重視することが重要です。技術の進化が速いIT業界では、継続的な学習機会がないと、市場価値の維持・向上が難しくなるためです。

スキルアップが期待できる企業として、自社開発企業は良い選択肢となります。自社開発企業では、最新技術に触れる機会や開発の上流工程から参画できる機会が多い傾向にあります。そのため、スキルアップしやすい環境が整っていることが比較的多いです。

また、研修制度の充実具合を確認することも大事です。たとえば、資格取得支援制度や社外勉強会への参加補助の有無、メンター制度の利用状況などを確認して企業を選ぶことが必要になります。

このような環境では、実践的なスキルを効率的に習得できます。そのため、2年目のエンジニアの転職では、スキルアップできる環境を重視すると良いです。

将来性の高いITエンジニア職種を目指す

実務経験2年目の転職では、将来性の高い職種にシフトすることも重要な選択肢です。技術トレンドの変化に合わせてキャリアを構築することで、長期的な市場価値の向上が期待できます。

将来性の高いエンジニア職の例は以下のとおりです。

職種 主な業務
AI
エンジニア
・機械学習やディープラーニングの実装
・データ分析と予測モデルの構築
・自然言語処理や画像認識の応用開発
クラウド
エンジニア
・クラウドインフラの設計と構築
・マイクロサービスアーキテクチャの実装
・コンテナ技術を活用した開発
セキュリティ
エンジニア
・セキュリティシステムの設計と実装
・脆弱性診断と対策
・インシデント対応と防御策の構築
DevOps
エンジニア
・CI/CDパイプラインの構築
・インフラのコード化
・運用自動化の推進

これらの職種は、DXの進展に伴い、需要が増加しています。特に、AI技術は、生成AIや自動運転技術、医療診断の支援など、活用範囲が拡大し続けており、今後も安定した需要が見込まれています。

エンジニアとしての市場価値を維持・向上するためには、時代の流れを意識し、2年目の段階から将来性の高い職種へのキャリアチェンジを視野に入れることがおすすめです。

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実務経験2年のITエンジニア転職は不利?考えられるリスク

実務経験2年でのITエンジニアの転職すること自体は、決して不利ではありません。目的が明確で、今後のキャリアプランに沿った転職であれば、積極的に検討する価値があります。

ただし、実務経験2年での転職には、いくつかの懸念事項があることも事実です。たとえば、「定着性が低いのではないか」と企業から判断される可能性があります。特に、「仕事が単調で飽きた」「人間関係が合わない」といった理由での転職は、企業側からあまり良い印象を持たれない傾向にあるため、留意が必要です。

また、ストレス耐性の面でも不安視されることがあります。「困難な状況に直面してすぐに逃げ出すのではないか」という印象を与える可能性があるためです。

このようなリスクは存在しますが、これらは適切な準備と説明により克服できます。重要なのは、転職の目的を明確にし、キャリアプランに基づいた意思決定を行うことです。

また、現在の職場で本当につらい状況にある場合は、1人で抱え込まず、まずは信頼できる人に相談することをおすすめします。より良いキャリアを築くための1つの選択肢として、転職を前向きにとらえることが大切です。

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ITエンジニアの市場価値を高めるための具体的な方法

市場価値を高めることは、キャリアアップの重要な要素です。以下では、実務経験2年程度のエンジニアが取り組むべき具体的な方法を4つ紹介します。
 


それぞれ詳しく解説するので、参考にしてください。

スキルアップする

2年目のエンジニアが市場価値を高めるには、継続的なスキルアップが必要です。2年目のエンジニアは基礎的な技術力を身につけた段階であり、成長の伸びしろが大きいため、積極的に新しい技術を学習し続けることが市場価値の向上につながります。

スキルアップを目指す際には、以下のようなポイントを意識すると良いです。

新しい技術
の習得
・最新のプログラミング言語や
フレームワークを学ぶ
・AIやデータサイエンスの
基礎を学ぶ(Pythonの機械学習
ライブラリ、LLM活用など)
専門分野の
深化
・業務で扱う技術をさらに掘り下げ、
ベストプラクティスを学ぶ
・競技プログラミングに挑戦し、
問題解決やアルゴリズム設計の
スキルを鍛える
ソフトスキル
の向上
・コードレビューで建設的なフィード
バックを意識し、チーム開発力を高め
・勉強会やカンファレンスに参加し、
業界の最新情報をキャッチアップする

市場価値を高めるためには、将来有望な分野の基礎知識を習得し、専門性を深め、ソフトスキルを磨くことが重要です。

2年目のエンジニアは、日々の業務に加えて、自主的な学習時間を確保し、常に新しいスキルや知識を吸収していきましょう。

実務経験の質を高める

実務経験の質を高めることは、2年目のエンジニアが市場価値を高めるための重要な要素です。ITエンジニアの転職市場における評価では、単純な実務年数ではなく経験の内容が重視されるためです。

たとえば、より難易度の高いプロジェクトに挑戦し、リーダーとしての経験を積むことが挙げられます。また、新しい技術スタックを導入しているプロジェクトに参画し、技術の幅を広げることも必要です。そのためには、上司や先輩に積極的に相談し、挑戦の機会を求めることをおすすめします。

実務経験の「量」だけでなく「質」にもこだわることで、より高度なスキルが習得しやすくなり、市場価値の向上につながります。

ポートフォリオを充実させる

2年目のエンジニアが市場価値を高めるには、ポートフォリオを充実させるのも有効です。実務経験がまだ浅い2年目の段階では、自分のスキルや得意分野を客観的に示せる材料が少ないため、ポートフォリオが技術力を証明する重要な手段になるからです。

ポートフォリオに記載する内容として、以下のような項目が挙げられます。

  • ・プロフィール

    ・スキルセット

    ・これまでに関わったプロジェクトの一覧

    ・実際の成果物やコード

    ・保有資格

    ・個人開発やOSS活動の内容

ポートフォリオの内容を充実させ、自分の強みを証明し、エンジニアとしての市場価値を向上させましょう。

また、ポートフォリオの詳細については、「システムエンジニアの転職で効果的なポートフォリオとは?」をご覧ください。ポートフォリオの作り方や参考例については、「ITエンジニアのポートフォリオとは?作り方や参考例を紹介」も参考にしてください。

資格を取得する

資格を取得することも、2年目のエンジニアの市場価値を高めるための効果的な手段です。資格取得は、技術力や知識を客観的に証明できるためです。以下に、実務経験2年程度のエンジニアに適した資格を紹介します。

これらの資格は、単なる資格取得だけが目的ではなく、資格取得の学習を通じて、実務でも活かせる知識を体系的に身につけることができるというメリットがあります。したがって、2年目のエンジニアが市場価値を高める上で、資格取得は有効な手段といえます。

また、おすすめの資格の詳細については、「システムエンジニア(SE)におすすめの資格一覧!難易度やメリットも紹介」を参考にしてください。

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まとめ

この記事では、実務経験2年のITエンジニアの市場価値について、詳しく解説してきました。

2年目のITエンジニアの年収相場は350万円前後ですが、ITSSレベルによって上下します。また、現在の年収がこの相場を下回っている場合、転職も選択肢の1つになることも紹介しました。転職を考える際は、単純な年収比較だけでなく、スキルアップできる環境や将来性の高い職種を重視することが重要です。

2年目での転職は、定着性への不安や経験・実力への懸念を抱く企業もありますが、明確な目的とキャリアプランを示せればポジティブに採用を検討してくれる企業も少なくありません。市場価値を高めるためには、継続的なスキルアップ、実務経験の質の向上、ポートフォリオの充実、資格取得などの具体的な取り組みが効果的です。

実務経験2年は、エンジニアとしてのキャリアの方向性を定める絶好の機会です。この時期を活かして積極的にスキルアップを図り、自身の市場価値を高めていくことで、より充実したエンジニアライフを実現できるでしょう。

※本記事は2025年4月時点の情報を基に執筆しております

この記事の監修

レバテックキャリア編集部

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