C++とは
C++は、C言語をベースにオブジェクト指向プログラミングの機能を追加した汎用プログラミング言語です。Bjarne Stroustrup氏によって開発され、1983年にリリースされました。
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C++は、高いパフォーマンスと柔軟性があり、さまざまなアプリケーションやシステムの開発に用いられています。特に需要が高いのは、ゲームや組み込みシステム、デスクトップアプリケーションの開発です。
関連記事:C++とはどんな言語?特徴やC言語との違いをわかりやすく解説
C++に関する資格
C++に関する資格として代表的なのがCPA – C++ Certified Associate Programmer CertificationとCPP – C++ Certified Professional Programmer Certificationです。また、C言語の資格である「C言語プログラミング能力認定試験」も、C++のプログラミングに役立つ可能性があります。(※記載の情報は2024年1月現在)
CPA – C++ Certified Associate Programmer Certification
CPA – C++ Certified Associate Programmer Certificationは、ポーランドに本部を置く C++ Instituteが運営する資格です。現時点で日本語対応はされておらず、英語で受験する必要があります。
C++の基本的な理解とスキルを証明する初級者向けの資格で、出題内容はプログラミングの基礎、フロー制御とデータ型、関数、データアクセスと例外処理、オブジェクト指向アプローチの基礎、クラス階層・詳細などです。
受験料 | 295USD |
合格ライン | 70 % |
合格率 | 非公表 |
受験方法 | オンライン |
試験形式 | コンピュータベーストテスト(CBT) |
出題形式 | 選択問題 |
試験時間 | 65分 |
出題数 | 55問 |
参照 : CPA – C++ Certified Associate Programmer Certification
CPP – C++ Certified Professional Programmer Certification
CPP – C++ Certified Professional Programmer Certificationも同様に、C++ Instituteが運営する資格です。CPA – C++ Certified Associate Programmer Certificationの上位資格にあたります。
出題内容はテンプレート、STLコンテナ、STLアルゴリズム、STLの操作、STLユーティリティ、STL入出力などです。
受験料 | 295USD |
合格ライン | 70 % |
合格率 | 非公表 |
受験方法 | オンライン |
試験形式 | コンピュータベーストテスト(CBT) |
出題形式 | 選択問題 |
試験時間 | 65分 |
出題数 | 40問 |
参照 : CPP – C++ Certified Professional Programmer Certification
C言語プログラミング能力認定試験
C言語プログラミング能力認定試験は、サーティファイ情報処理技術者能力認定委員会が運営する資格です。C++はC言語から派生したプログラミング言語であるため、C言語で学んだ知識はC++でのプログラミングに活かせるでしょう。
C言語プログラミング能力認定試験は3級から1級まであり、C言語の基本的な知識と応用力を証明できる資格です。取得すれば就職や転職の際にアピールできるほか、スキルアップの目標としても有用です。
C言語プログラミング能力認定試験3級
3級の認定基準は、C言語の概念を理解し、簡単なプログラムを書けることです。
受験料 | 5,200円(税込) |
合格ライン | 60% |
合格率 | 全体で65.75%(2022年度平均合格率) |
受験方法 | オンライン(決められた日程で年に3回(2024年)) |
試験形式 | ・個人受験(公開試験)の場合 「リモートWebテスト」による在宅 ・在社受験 リモートWebテストとは ・団体受験の場合 ※いずれかを選択 1) 団体の定める会場で、マークシート形式で受験 2) 団体の定める会場で、Webテスト形式で受験 3) 「リモートWebテスト」による在宅・在社受験 |
試験時間 | 選択問題 |
試験時間 | 60分 |
出題数 | テーマ別大問6問 |
参照 : C言語プログラミング能力認定試験3級
C言語プログラミング能力認定試験2級
2級の認定基準は、小規模のプログラム(500行程度)を適切に(理路整然、簡潔、正しく、速く)記述でき、各種基本アルゴリズムを理解していることです。
受験料 | 6,420円(税込) |
合格ライン | 60% |
合格率 | 全体で65.75%(2022年度平均合格率) |
受験方法 | オンライン(決められた日程で年に2回(2024年)) |
試験形式 | ・個人受験(公開試験)の場合 「リモートWebテスト」による在宅 ・在社受験 ・団体受験の場合 ※いずれかを選択 1) 団体の定める会場で、マークシート形式で受験 2) 団体の定める会場で、Webテスト形式で受験 3) 「リモートWebテスト」による在宅・在社受験 |
試験時間 | 選択問題 |
試験時間 | 90分 |
出題数 | テーマ別大問8問 |
参照 : C言語プログラミング能力認定試験2級
C言語プログラミング能力認定試験1級
C言語プログラミング能力認定試験のなかで最も難易度が高い1級の認定基準は、C言語を駆使し、応用プログラム(言語処理系、ユーティリティなど)を作成できることと、使用するOSについて理解していることです。
受験料 | 7,800円(税込) |
合格ライン | 60% |
合格率 | 全体で65.75%(2022年度平均合格率) |
受験方法 | 会場(決められた日程で年に1回(2024年)) |
試験形式 | ・個人受験(公開試験)の場合 5都市の会場で、会場のPCを使い受験 ・団体受験の場合 団体の定める会場で、団体の用意するPCを使い受験 |
試験時間 | 選択問題 |
試験時間 | 150分 |
出題数 | 実技試験(PC使用)2問 |
参照 : C言語プログラミング能力認定試験1級
関連記事:【2024年最新】C++の資格は?試験内容や難易度、勉強方法を解説
C++資格取得のメリット
C++の資格を取得すれば、転職活動で有利に働く可能性があります。また、将来にわたってスキルの幅を広げることも可能です。C++資格を取得するメリットについて解説します。
転職時に有利となる
経済産業省のIT人材需給に関する調査(P20)によると、ITエンジニアの需要は年々増加傾向にあり人材不足の状況です。そのため、売り手市場であるものの、条件の良い求人は競争率も高くなります。プログラミング言語の資格を保持していると、ほかのエンジニアとの差別化が可能となるでしょう。
転職するために、C++の資格は必須ではありません。しかし、資格があればC++のスキル・知識を証明できるため、転職時に有利となる可能性があります。
社内での評価が上がる
C++資格を保持していることで、社内やプロジェクト内での評価が高まり、活躍の場が広がる可能性があります。技術的な信頼を得ることができれば、昇給や昇進も期待できるでしょう。
C++のスキルを深めることができる
C++の資格取得は、自身のスキルや知識を向上させる手段としても有用です。資格取得に向けて、最新の技術や事例などを学ぶことで、エンジニアとしての市場価値を高められます。
ただし、資格を取得するだけではなく、実践的なスキルを身につけることも重要です。実際の開発プロジェクトに参加し、できるだけ多くの実務経験を積みましょう。
C++資格取得のステップ
C++の資格取得は、エンジニアとしてのキャリアを向上させるための重要な一歩です。ここでは、C++の資格を取得するための基本的なステップを紹介します。
ステップ1:C++言語の基礎を習得する
まずは、C++言語の基礎を身につける必要があります。変数、制御構造、関数、ポインタなどの基本的な概念を理解し、C++の言語の仕様に慣れていきましょう。
ステップ2:公式ガイドラインの確認
試験の公式ガイドラインやシラバスを確認すると、試験の範囲や要件を把握でき、効率よく学習できます。公式サイトから入手可能な資料を利用して、取得に必要な知識領域を確認しましょう。
ステップ3:学習リソースの活用
資格試験の範囲を確認したら、学習を進めていきます。C++の公式ドキュメントやオンラインコース、専門の参考書・スクールなどを活用して必要なスキルを磨きましょう。
ステップ4:プロジェクト経験の積み重ね
資格を取得するためには、理論だけではなく実践的な経験も重要です。自身で制作物を決めて作り上げるか、C++の開発プロジェクトがあれば積極的に参加して、実務的な問題に対応できる力を養いましょう。
ステップ5:過去問題・模擬試験の受験
C++のスキルや知識がある程度身についたら、過去問題を解いたり模擬試験を受験したりなどで自身の理解度を確認します。弱点を克服するための追加学習も行いましょう。本番さながらの模擬試験を何度も受けることで、合格率が高まります。
C++の効果的な学習方法
資格を取得するためには、専門のスクールに通うことが近道ですが、オンラインプラットフォームの活用や独学でもC++のスキルを習得できます。学習にかけられる時間やコストを踏まえて、自分に合った方法を選択しましょう。
オンライン学習プラットフォームを利用する
オンライン学習プラットフォームを利用する場合の特徴やメリット、留意点について解説します。
特徴
Udemyなどのオンライン学習プラットフォームでは、C++のさまざまなコースを提供しており、自分のペースで学習できます。
メリット
プロの講師による授業や実践的なプロジェクトを通じて、手軽かつ効率的に学習を進められます。
留意点
質の高いコースを選ぶことが重要です。実際の開発で役立つ内容かどうかを確認するとよいでしょう。
プログラミングスクールを利用する
プログラミングスクールを利用する場合の特徴やメリット、留意点について解説します。
特徴
プログラミングスクールは、集中的なカリキュラムにより短期間で学べる点が特徴です。個別指導を提供しているスクールも多く、資格を取得するための近道となるでしょう。
メリット
わからないことをすぐ質問できることや講師から直接フィードバックを受けることができ、専門的かつ実践的な学習が期待できます。
留意点
ほかの学習方法よりもコストがかかるほか、通学するための時間を確保する必要があります。
独学する
独学する場合の特徴やメリット、留意点について解説します。
特徴
独学は、オンラインリソースや参考書を駆使して自ら進めていくスタイルです。
メリット
自分のペースで、好きな場所で学習できます。また、自ら問題の解決をするため、スキルが定着しやすい点もメリットです。
留意点
モチベーションと計画性が求められ、自己管理能力が重要となります。
オンラインコミュニティに参加する
オンラインコミュニティに参加する場合の特徴やメリット、留意点について解説します。
特徴
Stack Overflow、GitHub、Qiita、teratail 、C++ Forumなどのオンラインコミュニティに参加し、ほかのプログラマーとの交流を通じて学びを深めます。
メリット
問題に対するリアルなフィードバックや、ほかのプログラマーのアプローチを学べます。ネットワーキングも活発になります。
留意点
マナーや質問の仕方を学び、コミュニティでの良好な関係を築くことが重要です。
コードを読む
コードを読み学習を深める場合の特徴やメリット、留意点について解説します。
特徴
ほかのプログラマーが書いたコードを読むことで、実践的な感覚を学べます。
メリット
さまざまなスタイルやプログラミングアプローチを学べるため、既存システムのコードを理解しやすくなります。
留意点
ほかの人のコードから学ぶことは多いものの、C++の基本知識やスキルは身につけておきましょう。
デバッグのスキルを磨く
デバッグのスキルを磨くことで学習を深める場合の特徴やメリット、留意点について解説します。
特徴
バグを見つけて修正する能力は、現場でも求められる重要なプログラミングスキルです。デバッグスキルを磨くことで、実践力が身につきます。
メリット
デバッグを繰り返し行うことでバグの原因を見つける方法や勘を養えます。また、どのようなコードがバグを生みやすいかなど、プログラミングへの理解が深まり、スキルの向上が期待できます。
留意点
バグ修正で新たなバグを生むということはよく発生するパターンです。修正の影響範囲を考慮した修正と、修正後のテストがより重要となります。
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