ITエンジニアとは?仕事内容をわかりやすく解説!やりがいや年収も紹介

最終更新日:2024年3月11日

情報技術を取り扱うエンジニアの総称を、一般的にITエンジニアと呼びます。名前の通りそれぞれの領域に対してスキルや知識を持った専門職です。ITエンジニアといっても職種は幅広いため、職種別の具体的な仕事内容や必要とされるスキルはそれぞれ異なります。

本記事では、ITエンジニアに興味を持っている方に向けて、ITエンジニアの種類と仕事内容について解説します。ITエンジニアは未経験からでも目指すことができる仕事です。ITエンジニアの概要を把握し、キャリアパスを検討する上で、ぜひ参考にして下さい。

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この記事のまとめ

  • 本記事では、ITエンジニアの仕事内容や年収、必要なスキルなどについて解説しており、ITエンジニアの仕事内容を各職種ごとに紹介します
  • ITエンジニアとは、情報技術を扱う職種の総称であり、アプリケーションエンジニアやインフラエンジニアなど多岐にわたります
  • ITエンジニアには、基礎的なIT知識やプログラミングスキル、コミュニケーション力、提案力などが求められます
  • 未経験からでもIT専門スクールや独学で学ぶことでITエンジニアになることが可能です

ITエンジニアとは

ITエンジニアとは、情報技術(IT)を取り扱う技術者たちの総称です。IT技術の利用にあたっては、アプリケーションやデータベース、インフラ基盤など、さまざまな技術と動作のための環境が必要となります。ITエンジニアはこれらの専門とするIT技術の領域または担当する工程によって職種が分かれています。

ITエンジニアの職種は資格や法などで規定されているものではなく、企業の文化、慣習により名称と業務内容が定められており、企業や組織によって差異が存在しています。本記事では、一般的な情報としてエンジニアの分類、仕事内容や求められるスキル、年収等について詳しく解説します。

以降で触れるITエンジニアの年収について特に記載のない場合には、厚生労働省の「jobtab 職業情報提供サイト(日本版O-NET)」のデータを参考としています。

ITエンジニアの役割

ITエンジニアの役割は、保有するITに関する知識やスキルを活かし、所属する組織や企業の事業に貢献することです。より具体的には、ITシステム、ソフトウェア、アプリケーションやサービスといったプログラムの集合体およびITインフラを設計、構築、運用することにより事業への貢献を果たします。

構築する対象の種別や利用技術、工程により、ITエンジニアは様々な種類に分類されます。各分野により必要とされるスキルや知識が異なる専門的な技術者であるためです。

ITエンジニア職の大分類

ITエンジニアの分類


ITエンジニア職は大きく分けるとアプリケーションエンジニアとインフラエンジニアに分かれます。さらに専門とする領域や工程により分類されますが、いずれの職種もこの2種類のいずれかに含まれます。

※ただし、両者を兼務するフルスタックエンジニアと呼ばれる職種や、両者の領域をまたぐアーキテクトと呼ばれる職種も存在します。

アプリケーションエンジニア

ITエンジニアの中でも、サーバー(コンピューター)上で稼働するアプリケーション(プログラム)の設計、開発、運用などに携わるエンジニアをアプリケーションエンジニアといいます。

アプリケーションやソフトウェア、ITシステム、サービスなどはすべてプログラムを組み立てて構成されているため、アプリケーションエンジニアの最終的な成果物はプログラムとなります。大まかに言えば、アプリケーションを作る仕事といえるでしょう。

顧客の要件を聞き、ITシステムなどのアプリケーションにより顧客の課題を解決することがミッションです。このため、その構成要素であるプログラムを設計、開発し、組み合わせてシステムを作り上げることが主な業務となります。作るプログラムの種類、設計やプログラミングといった開発工程により詳細な職種は分かれています。

本記事では、アプリケーションエンジニアの中でも下記の代表的な職種をピックアップして紹介しています。


  • ・プログラマー

    ・システムエンジニア(SE)

    ・フロントエンドエンジニア

    ・サーバサイドエンジニア

    ・Webエンジニア

    ・セキュリティエンジニア

    ・セールスエンジニア

    ・ITアシスタント


※セキュリティエンジニア、セールスエンジニア、ITアシスタントの分類については、厳密には異なるという意見もあるかもしれませんが、本記事内では便宜上アプリケーションエンジニアに含めています。

インフラエンジニア

ITエンジニアの中でも、IT技術を動かすための基盤、環境(インフラ)を設計、構築、運用する業務を行うエンジニアをインフラエンジニアと呼びます。IT基盤にはサーバーやOS、ネットワーク、クラウド環境、データベースソフトなどのミドルウェアといった領域が存在し、専門とする領域により職種が分かれてきます。ただし、ITインフラの中でも複数の領域を扱い各職種を兼務する場合もあります。

本記事では、インフラエンジニアの中でも下記の代表的な職種をピックアップして紹介しています。


  • ・サーバーエンジニア

    ・ネットワークエンジニア

    ・データベースエンジニア

ITエンジニアの職種別の仕事内容と求められるスキル・年収

ITエンジニアの職種ごとの平均年収は次のようになっています。

年収はエンジニアのスキルや所属している会社によって異なりますが、500万円台から600万円台が平均的な年収の相場と言えます。   

職種 年収
プログラマー 507万円
システムエンジニア(SE) 581万円
フロントエンドエンジニア 666万円
サーバサイドエンジニア 621万円
Webエンジニア 630万円
セキュリティエンジニア 682万円
セールスエンジニア 666万円
ITアシスタント 499万円
サーバーエンジニア 568万円
ネットワークエンジニア 601万円
データベースエンジニア 644万円

※2023年7月19日時点でレバテックキャリアに公開中の転職・求人情報より算出。各職種について30件の転職・求人情報を抽出し、想定年収の最大値と最小値の中間の平均値を年収としています。

プログラマーの仕事内容

プログラマーとは、システム開発におけるプログラミングを主に担当する職種です。

プログラマーは、システムエンジニアが作成した仕様書に基づいて、プログラムを実装します。実装が終わればテストを行い、バグやエラーを修正します。多くの場合には、テスト仕様書の作成や障害管理なども担当します。

プログラマーの求人・転職情報

役立つスキル

プログラミングが主な仕事ですので、開発する案件に必要なプログラミング言語のスキルを身につけていることは必須要件です。また、開発はチームで行うため、システムエンジニアや他のプログラマーと調整しながら開発を進めていく、コミュニケーションスキルも重要となります。業務の流れを知るうえで、システム開発プロジェクトの工程や技法、ルールについての理解も深めておきたいところです。

プログラミングスキルだけでなく、テスト仕様書の作成や障害管理など品質管理の知識も求められます。

年収

厚生労働省の厚生労働省「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」によると、プログラマーの属する主な職業分類(ソフトウェア開発技術者)の平均年収は550.2万円でした(令和4年賃金構造基本統計調査に基づく)。ソフトウェア開発技術者には、プログラマーの上流工程を担うSEや他の専門領域をもつエンジニアも含まれるため、20~30代のプログラマーの年収は300~400万円台と推測されます。

※以下、年収情報はすべて厚生労働省「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」を参考にし、令和4年賃金構造基本統計調査に基づくデータです。

関連記事:プログラマーの仕事内容をわかりやすく解説!必要なスキルも紹介

システムエンジニア(SE)の仕事内容

システムエンジニアは、システムやソフトウエア開発の全工程に携わる職種です。基本的にはアプリケーションエンジニアを指しますが、ITエンジニアの総称としてもシステムエンジニアという名称を使うこともあります。

システムやソフトウエア開発は、設計・開発・実装・テストといった工程を踏むのが一般的です。この工程すべてに携わるのが、システムエンジニアです。

まず、クライアントの要望をヒアリングして要件定義・基本設計を行い、仕様を決めます。その後の工程では、設計を詳細にブレイクダウンしていき、プログラマーを取りまとめながら進めていきます。プログラミング完了後には、ITシステムなどが仕様通りに作成できているか確認するためにテストを実施します。

システムエンジニアはプロジェクトの実行中には、定期的に進捗状況や品質試験の結果、リリースに向けたタスクなどをクライアントに報告します。

システムエンジニア(SE)の求人・転職情報

役立つスキル

クライアントのニーズを満たす設計を行うために、システム開発およびプログラム、IT全般に関する広範かつ深い知識が求められます。また、クライアントから要望をヒアリングしたり、チームを取りまとめたりするためのコミュニケーションスキルも欠かせません。さらに他のエンジニアを管理するマネジメントスキルが必要となってきます。

システム開発プロジェクト全体を俯瞰する能力が求められる職種です。効率的に必要なスキルを身につけるには、国家資格である「基本情報技術者試験」「応用情報技術者試験」などを活用すると良いでしょう。

年収

システムエンジニアの属する主な職業分類(ソフトウェア作成者)の平均年収は550.2万円でした。これはプログラマーや他のソフトウェア開発エンジニアを含んだデータであり、その上流工程にあたるシステムエンジニアでは、20~30代で500万円を望める職種です。

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フロントエンドエンジニアの仕事内容

フロントエンドエンジニアはWebシステム、アプリケーションにおけるユーザ側の機能(フロントエンド)を開発するエンジニアです。

フロントエンドはクライアントサイドとも呼ばれ、Webシステムではブラウザに表示されるHTMLページの作成を行います。また、HTMLページ上で動作するスクリプトの作成もその業務範囲に含まれます。

近年では、PCからWebページを参照した場合とスマートフォンからページを参照した場合の両者に対応するレスポンシブデザインを組み込むのもフロントエンドエンジニアの仕事です。

フロントエンドエンジニアの求人・転職情報

役立つスキル

クライアントが直接操作する画面系のプログラム開発を主に行うため、画面のデザイン、UI、UXといったプログラムの使い勝手に関わる設計、開発スキルが必要となる職種です。また、サーバサイドとの処理との連携が必ず発生するため、サーバサイドの処理についても理解が求められます。

プログラミングではWebブラウザ上で動作するJavaScriptを作ることが多いため、コーディングやフレームワークへの習熟が役立ちます。

年収

フロントエンドエンジニアの属する主な職業分類(ソフトウェア作成者)の平均年収は550.2万円でした。これはプログラマーやシステムエンジニアを含んだデータであり、20~30代のフロントエンドエンジニアの年収で500万円を望める職種です。

関連記事:フロントエンドエンジニアの仕事内容とは?スキルや年収、やりがいも解説

サーバサイドエンジニアの仕事内容

サーバサイドエンジニアはWebシステム、アプリケーションにおけるサーバー側の機能(サーバサイド)を開発するエンジニアです。

Webシステムのサーバー側では、ユーザーの認証やデータベースへのアクセス、業務ロジック、他システムとの連携といった処理を行っています。

サーバサイドエンジニアの求人・転職情報

役立つスキル

サーバサイドエンジニアの業務対象となるプログラムは確実性と処理速度の求められる機能となるため、システム開発への深い知見、フレームワークを利用した効率と品質の高いプログラミングスキルが求められます。また、データベースやサーバー環境などの周辺知識が求められる職種です。

年収

サーバーサイドエンジニアの属する主な職業分類(ソフトウェア作成者)の平均年収は550.2万円でした。これはプログラマーやシステムエンジニアを含んだデータであり、20~30代のサーバサイドエンジニアの年収で500万円を望める職種です。

関連記事:
サーバーサイドエンジニアへの転職|必要スキル・経験・資格など
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ITエンジニアにおすすめの資格26選|難易度も解説

サーバーエンジニアの仕事内容

サーバーエンジニアとはインフラエンジニアの一種で、サーバーの設計や構築、運用・保守を担当する職種です。

Webサイトや業務系システムなど、ほとんどのシステムはサーバーと呼ばれるコンピューター上で稼働しています。サーバーエンジニアは、システム要件に沿ってサーバーの設計・構築を行います。

設計・構築作業は、目的や用途に合わせた処理機能の提供、ネットワーク回線の速度や電源のバランス、機器のスペックの調整といったハードウェア関連、セキュリティの設定、コストバランス等を考慮して行います。また、アプリケーションエンジニア等、サーバーの利用者となる他部門とコミュニケーションをとり、サーバーに必要とされる機能、スペックを満たした環境を作り上げます。

近年ではクラウド環境上にサーバーを構築するケースも増えており、その設定はサーバーエンジニアが実施する場合や、クラウドエンジニアと呼ばれる専門のITエンジニアが行うことが一般的です。

運用や保守の作業は、日々の負荷状況の変化に合わせて設定の調整、計画的な再起動などのメンテナンス、障害発生時の復旧作業といった内容となります。

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役立つスキル

サーバーエンジニアは、サーバー機器に関する知識を中心に、OSや運用するシステム、ネットワーク、セキュリティ、クラウドサービスまで幅広い知識が求められます。

サーバーには目的や用途に応じてさまざまな種類がありますので、担当するサーバーやOSの種類に合わせた周辺知識も求められます。サーバーエンジニアの仕事に活かせる資格には、Linux技術者認定資格やMicrosoft認定資格「認定資格および試験を見る」が挙げられます。

近年ではサーバー環境としてクラウドサービスを利用するシーンが増加しています。従来のサーバー構築に必要なスキルに加え、クラウド上のサーバー環境の設計・構築、運用保守に関するスキルも必要となってきています。クラウドサービスの中でも代表的なAWS認定資格「AWS認定」、Google認定資格「Google Cloud認定資格」、Microsoft認定資格「認定資格および試験を見る」(Azureに関する試験科目)などの各認定資格について学習、取得することで、スキルの習得およびその証明が可能です。

年収

サーバーエンジニアを含む「システムエンジニア(基盤システム)」の属する主な職業分類(システムコンサルタント・設計者)の平均年収は660万円でした。専門的なスキルを有し、設計、構築のできるサーバエンジニアは、20~30代で500万円台の年収が目指せる職種です。

関連記事:サーバーエンジニアの仕事内容とは?必要な知識とスキル、平均年収も解説

ネットワークエンジニアの仕事内容

コンピューターや周辺機器を活用するためには、一定のルールに基づいて接続し相互に通信できるネットワークが必要です。ネットワークエンジニアはこのネットワーク基盤の構築や運用を専門的に取り扱う仕事です。

また、ネットワークエンジニアの仕事は、目的や規模に合わせた適切なネットワークを設計構築し、その後の運用や保守まで行います。ネットワークを不正アクセスから守るためのセキュリティ対策も仕事に含まれます。

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役立つスキル

システムの非機能要件やセキュリティを担保するための、設計・構築スキルが求められます。また、ネットワーク機器はもちろんコンピューターや周辺機器にも精通している必要があります。

ネットワークエンジニアとして活躍する上で役立つ資格としては、シスコ社の資格である、CISCO「シスコの認定」やIPAの運営する国家試験「ネットワークスペシャリスト試験」などが挙げられます。

近年のクラウド環境の普及に伴い、クラウドへの接続を前提としたネットワークの構築およびクラウド環境への設定といったスキルも求められるようになってきています。

年収

ネットワークエンジニアを含む「システムエンジニア(基盤システム)」の属する主な職業分類(システムコンサルタント・設計者)の平均年収は660万円でした。専門的なスキルを有し、設計、構築が可能なネットワークエンジニアは、20~30代で500万円台の年収が目指せる職種です。

関連記事:ネットワークエンジニアとは?仕事内容から年収まで詳しく解説

データベースエンジニアの仕事内容

大量のデータを取り扱うことのできる専用ソフトのことをデータベースと呼び、あらゆるITシステムのバックエンドで利用されています。データベースを利用する際には、システムに必要なのはどの様なデータでデータベースへどうやって格納するかを定める必要があります。その設計や開発、運用や保守を担当するのがデータベースエンジニアです。

また、ビッグデータやデータサイエンス、機械学習などの先端技術の利用にもデータベースは不可欠です。データの収集と活用が重要となるため、データ基盤を構築するデータベースエンジニアによる業務が存在します。

データベースエンジニアは顧客の要件に基づきデータベースの設計を行うため、アプリケーションエンジニアとしての面も持ちます。一方でデータベース全体の設定、チューニングといったインフラエンジニア寄りの業務も行います。

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役立つスキル

現在、リレーショナルデータベースと呼ばれる仕組みのデータベースが最も普及しているため、その設計、構築、利用のためのスキルおよび操作言語であるSQLのスキルが、データベースエンジニアにとっては必須です。

近年ではSQL言語を必要としないNoSQLと呼ばれるデータベースも需要が高まっていますので、このスキルも今後求められるでしょう。

スキルを認定する資格としては、データベースソフトウェアのベンダー資格であるORACLE MASTERや、独立行政法人情報推進機構の運営する国家資格の「データベーススペシャリスト試験」などがあります。

年収

データベースエンジニアを含む「システムエンジニア(基盤システム)」の属する主な職業分類(システムコンサルタント・設計者)の平均年収は660万円でした。また、データベースエンジニアと近似の「データエンジニア」の属する主な職業分類(その他の情報処理、通信事業者)の平均年収は534.6万円でした。

近年ではデータベースソフトウェアの利用ハードルが下がったことから他のエンジニアが兼務することも多くなっています。このため、データベース専門のエンジニアで高い収入を得るには経験と専門化した高度なスキルが必要となります。

関連記事:データベースエンジニアの仕事内容|必要なスキルと知識、学習方法も解説

Webエンジニアの仕事内容

WebエンジニアはWebシステムの設計、構築、運用などを専門とするエンジニアです。アプリケーションエンジニアの一種であり、フロントエンドエンジニアやサーバーサイドエンジニアの両者の領域を兼務するケースが多いです。

Webエンジニアの求人・転職情報

役立つスキル

Web開発にはHTML、CSS、JavaScriptのフロントエンド系のプログラミングスキルが必須です。また、サーバーサイドは現場によって異なるものの、PHP、Pythonなどのサーバーサイド言語も身に着ける必要があります。

これに加えて、Webの仕組みにも精通している必要があります。Webサーバー、アプリケーションサーバーやDNSなどのインフラの知識も役立ちます。

年収

Webエンジニアエンジニアの属する主な職業分類(ソフトウェア開発技術者)の平均年収は550.2万円でした。これはプログラマーやシステムエンジニアを含んだデータであり、20~30代のサーバサイドエンジニアは年収500万円を望める職種です。

セキュリティエンジニアの仕事内容

セキュリティエンジニアは企業や組織の持つIT資産のセキュリティ確保を行う仕事です。業務範囲は幅広く、インフラ、アプリケーションおよび組織体制の構成やルール作り、教育なども含みます。

  • ・企業や組織の持つITインフラ、IT資産、ITシステムのセキュリティ診断、対策の実施

    ・企業や組織のセキュリティルール、取り組み体制の構築

    ・従業員や職員に向けたITリテラシー、セキュリティ教育の実施


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役立つスキル

IT全般に関する基礎知識、サイバー攻撃や情報セキュリティに関するトレンド、セキュリティ組織に関する規格、法令など必要となる知識は広範に渡ります。

また、アプリケーション開発、インフラ構築の実業務経験によりアプリケーションやインフラの実態に接した経験も重要です。セキュリティ性能の高いITシステム構築においては、セキュアコーディングのスキルも必要となります。

年収

セキュリティエンジニアエンジニアと近似の職種「セキュリティエキスパート(オペレーション)」の属する主な職業分類(ITシステム運用管理者)の平均年収は534.6万円でした。また、セキュリティエンジニアは開発者などにも分布していると考えられ、20~30代のセキュリティエンジニアは年収500万円を望める職種といえます。

セールスエンジニアの仕事内容

セールスエンジニアは技術営業とも呼ばれる職種で、営業とエンジニアの間に立って円滑な情報のやり取りを行ったり、顧客との交渉をスムーズに進めることが主な仕事です。IT業においては、顧客とのやり取りでも技術力が説得力に繋がっており、商談や受注の獲得の場でも大いに役立つため、技術的な知識を持ったセールスエンジニアが求められます。

業務の大きな分類としては、プリセールスと呼ばれる商談成立までの営業業務とポストセールスと呼ばれる受注後のアフターケアがあります。プリセールスでは営業担当者と同席して提案、商談を行い技術的な説明やシステムのデモンストレーションなどを行います。ポストセールスでは、製品に関する顧客からの問い合わせをスムーズにエンジニアに取り次ぐことや次の商談につなげる活動を行います。

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役立つスキル

セールスエンジニアは、顧客と信頼関係を築きビジネスを成立させるうえで、ITに関する幅広い知識と経験が役立ちます。技術的な裏付けを持つことで、営業における説得力につながるためです。

また、自社の製品やサービスに関する深い造詣と顧客業務への理解も、受注につなげるために重要なポイントです。他のエンジニア職種と比べ、顧客に製品やサービスを売り込むことが重視されるため、顧客に必要となる自社製品のアピールに知識が必要となります。

また、相手のレベルに合わせてITに関する情報を分かりやすく説明するコミュニケーションスキルも大切なスキルです。顧客は必ずしもITリテラシーが高いとは限らず、相手に合わせた説明をしなければなりません。相手に情報がしっかり伝わり、理解してもらったうえで受注につなげることが重要だからです。

年収

セールスエンジニアと近似の職種「営業(IT)」の属する主な職業分類(通信・情報システム営業員)の平均年収は654.6万円でした。セールスエンジニアは20~30代の内から、500万円台、600万円台の高い年収を望める職種といえます。

ITアシスタントの仕事内容

ITアシスタントは、ヘルプデスクやサポートデスクなどの窓口業務やエンジニアの業務支援などを行う仕事の総称です。呼び方などは企業や組織によって異なりますが、ITエンジニアとしてキャリア向上を図る際のステップとなる仕事といえます。

具体的な業務内容には、ヘルプデスクなどでの顧客窓口担当、プロジェクトマネージャーやリーダーのマネジメント業務の支援、各種のドキュメント作成の支援、PCのキッティング作業などが該当します。

役立つスキル

業務上Office製品を扱う機会が少なくないため、Office製品の操作スキル、ドキュメンテーションスキルは役立つスキルとなります。また、窓口業務をする際には、相手から情報を引き出すコミュニケーションスキルや課題解決力も重要です。

様々なIT利用の場で働くため、IT知識やプログラミングスキルが役立つこともあります。

年収

ITアシスタントと近似の職種「ヘルプデスク(IT)」の属する主な職業分類(ITデスク,情報処理・通信技術者(ソフトウェア開発を除く))の平均年収は534.6万円でした。また、「キッティング作業員(PCセットアップ作業員)」の属する主な職業分類(その他のコンピュータ等事務用機器操作の職業)の平均年収は370.7万円でした。

高い年収を望む場合には、就業しながらスキルの向上に努めることで他のエンジニア職種へのキャリアアップを検討するとよいでしょう。

ITエンジニア全般に必要な基礎スキル

ITエンジニアのうちどの様な職種でも共通して必要となる基礎スキルについて記載します。

基礎IT知識

IT全般に関する知識は、どの様な領域のITエンジニアでも必要となります。コンピューターが2進数の組み合わせでどの様に成り立っているか、コンピューターの構成とハードウェア、OS、ソフトウェア、ネットワークといった部分に関しては、専門とする分野に関わらず各ITエンジニア職の業務のなかで随時問われる事となります。

プログラミングスキル

ITエンジニアの業務の主な目的となるのは、ITの活用による業務の効率化や価値の創造です。この目的を実現するために、各種のシステム、サービス、ソフトウェア、アプリケーションを構築、運用します。これらはプログラムの集合体であり、プログラムそのものを作らないエンジニア職でもプログラムへの理解が必要です。

コミュニケーション力

ITエンジニアの仕事となるシステム開発プロジェクトなどは、基本的には複数の人数でチームを組んで作業を分担して取り組みます。また、システム開発においてはクライアントが存在し、その要望を達成することが目的です。ITエンジニアはコンピュータだけでなく、チームのメンバーや上司、クライアントといった人とも向き合わなければなりません。そのため、コミュニケーション力が重視されます。

提案力

ITエンジニアの仕事は、年齢を経て、ポジションも上昇していくに従い対象範囲が広がっていきます。一人で完結できる開発部分から、複数人が開発を行う範囲の設計や他のエンジニアの管理を行い、システム開発プロジェクトをより広範に見る立場に変っていきます。

そこで必要となるスキルが提案力です。よりシステム全体に対して効率的かつ高品質となる成果をもたらす施策を考え、チームに浸透させることが、ITエンジニアとして上位を目指す場合には求められます。

文章作成能力

ITエンジニアは一人で仕事をするわけではなく、チームや顧客とのコミュニケーションをとりながら業務を進めることが重要です。意思の疎通は業務上必須であり、チャットやメール、文書を作成する機会も多くあります。円滑なコミュニケーションを図るうえで、文章を作成する能力の比重は高いといえます。

また、ITエンジニアの成果物には設計書、テスト仕様書などのドキュメントも多いです。ドキュメントへの記載により、相手に情報を適切に伝えられることは生産性や品質にもつながる直接的な開発スキルの一部といえるため、こちらの面でも文章作成能力は重要なスキルです。

ITエンジニアになる難易度はどれくらい?

ITエンジニアに必要なスキルは仕事の内容や立場によって異なります。そのため、職種により難易度も大きく異なります。

IT業界は急速に変化しており、常に新しい知識や技術を学ぶことが求められます。また、顧客のニーズに合わせて柔軟に対応する能力も必要です。

これらの知識やスキルは努力すれば身につけることができるので、好奇心が強く自発的に学び続けられる人や顧客の役に立ちたいという強いモチベーションがある人はITエンジニアに向いているでしょう。

また、ITエンジニアへの転職の求人情報を参照すると、未経験者を対象としているポテンシャル採用も見うけられます。IT人材は恒久的に不足しており、未経験から転職した場合にも教育制度を設けてスキルを身に着けられる環境を用意している企業も多々あります。

ITエンジニアのやりがい

ITエンジニアとしてのやりがいは、自分が開発したシステムやプロジェクトを無事に完遂したときの達成感や感動です。また、自分が手掛けたサービスやシステムがメディアなどで取り上げられた時の喜びも大きいでしょう。

プロジェクトの達成感や成果はもちろん大きなやりがいですが、エンジニアとしての成長やスキルアップも同じくらい重要です。プロジェクトのプロセスで新しい知識や技術を学ぶことで、自己成長を実感することができます。そのため、ITエンジニアにとって、学び続ける姿勢や向上心が大切な要素になっています。

また、直接的に立ち会うシーンは少ないのですが、自分達の作ったITシステムやアプリケーションを利用して、顧客の課題が解決された、良くなったと感じられた時にも、仕事に対する充実感を得ることができます。

未経験でITエンジニアになるには

ITに関する知識やプログラムの学習をしたことが無い状況からITエンジニアになるための代表的な方法を紹介します。何らかの方法でスキルと知識を習得することが必要です。

情報系の大学や専門学校への進学

高校生以下の学生で、ITエンジニアの仕事を希望しているなら、大学の情報系学科や専門学校でコンピューターの仕組みやプログラミング言語等の知識を学ぶことをおすすめします。実際にプログラムに触れ、スキルを磨くことが可能です。在学中に資格を取得したり、インターンを経験したりすると就職の際に強みになります。

IT専門スクールに通う

社会人向けのIT専門スクールも数多くあります。Webのオンラインで完結するスクールや短期間で学ぶブートキャンプ型、資格取得まで支援してくれるものまで幅広いスクールがあります。コストはかかりますが、短期的に集中してスキルを高めたい場合には有効な方法です。

独学で学ぶ

近年は、プログラム学習サービス、アプリも多くリリースされており、初心者の方でもスムーズに独学に挑むことができる環境が整ってきています。具体的な学習方法としては、PCを用意し、書籍や学習サービスなどのサンプルを実際に作成して動作させてみることで理解が深まります。

例えばApple社は、自社で開発した言語・Swiftに対して「Swift Playgrounds」という無料の学習サービスやコミュニティを提供しており、独学が可能な環境が整備されています。

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ITエンジニアの仕事全般に役立つ資格

ITエンジニアとなる場合に、資格の取得・保有はスキルを示すことができるため有用です。ITエンジニアは資格が必須の仕事ではありませんが、一定のスキルを第三者が証明してくれるため、就職や転職で役立つことは間違いありません。

本項では、取得とそれに向けた学習がITエンジニア全般に役立つ資格を紹介します。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が運営し、経済産業省が認定するITエンジニア向けの国家資格試験です。ITエンジニアとしてエントリレベルのスキルと知識を示すことが可能です。

エントリレベルと言っても対象範囲は広く、コンピュータの基礎理論、ハードウェア、ソフトウェア、プロジェクトマネジメント、IT戦略に至るまで幅広く出題されます。プログラミングに関する問題もあるため、ITエンジニアの仕事に広く役立つ知識を得られる資格です。

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験もIPAの運営、経済産業省が認定するITエンジニア向けの国家資格試験です。基本情報技術者試験より1ランク上の応用レベルのスキルと知識を示すことができます。

技術力に関しても、実務レベルのスキル保有を示せるため、就職や転職時にもアピールできる資格です。

情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験はIPAが運営し、経済産業省が認定するITシステムの利用者部門のセキュリティーリーダーに向けた国家資格試験です。エンジニア向けでなく、ITシステムの利用者に向けた資格ですが、顧客となるユーザーのセキュリティに関する動向やITリテラシーなどを知ることができ、業務上で役立てることのできる資格です。

Cisco技術者認定

Cisco技術者認定はネットワーク機器を扱うCisco社によるネットワーク技術者向けの資格試験です。コンピュータネットワークの構築に関する一般的な知識とCisco社製品に対する知識などが問われます。5段階のレベルとテクノロジー別に試験が分かれており、スキルにあわせて受験することが可能です。

ネットワークエンジニアにとっては、取得に向けた学習によりスキルと知識が取得でき、直接的にスキルを示すことができる有用な資格です。

また今日では、あらゆるITエンジニアがネットワークを活用する機会があり、体系的に知識を身に着けて役立てる上でも重要です。

ITエンジニアの仕事に関するよくある質問

ITエンジニアの仕事に関するよくある質問と回答を紹介します。ITエンジニアになるキャリアを検討する参考にしてください。

Q1. ITエンジニアは何をする仕事ですか?

ITエンジニアとは、情報技術(IT)を取り扱う技術者の総称です。IT技術を使ったソフトウェア開発やネットワーク構築、システム運用・保守など、幅広い仕事があります。

IT技術の利用にあたっては、アプリケーションやデータベース、インフラ基盤など、さまざまな技術と動作のための環境が必要となります。ITエンジニアはこれらの専門とするIT技術の領域や担当する工程によって職種が分かれています。

Q2. ITエンジニアは何歳まで働けますか?

ITエンジニアの技術者としての定年は自分自身で決めることができるものです。ITエンジニアの仕事は年齢に関係なく求められるため、長く活躍することができます。企業に所属する場合は、一般的な会社員と同様の定年制度がありますが、スキルを持ったITエンジニアにはその後の延長雇用制度が設けられている場合もあります。

注意点として、IT業界は変化し続けており、常に学習を続ける必要があります。そのため、ITエンジニアが引退するタイミングは、自分自身が満足いくまで仕事を続け、新しい技術や知識を学び続けることができなくなったと感じた時と言えるでしょう。

Q3. ITエンジニアに必要なスキルはなんですか?

ITエンジニアは専門とするIT技術の領域または担当する工程によって職種が分かれています。職種によって、必要とされる専門的なスキルは異なります。

例えば、Webアプリケーションの開発に携わる場合は、プログラミング言語の知識やWebフレームワークの理解、データベースの設計・運用などが必要となります。また、ネットワークエンジニアとしてネットワーク構築や運用を行う場合には、ネットワークの基礎知識やハードウェア・ソフトウェアの設計・運用、ネットワークのセキュリティ対策などの知識が必要となります。

まとめ

この記事では、ITエンジニアの仕事内容や年収、必要なスキルなどについて解説しました。

ITエンジニアとは、情報技術を扱う職種の総称であり、アプリケーションエンジニアやインフラエンジニア、プログラマー、システムエンジニア、フロントエンドエンジニア、サーバサイドエンジニア、サーバーエンジニア、ネットワークエンジニア、データベースエンジニアなど多岐にわたります。それぞれの専門領域に対する知識とスキルを持ち、顧客の課題をIT技術を用いて解決する仕事です。

ITエンジニアには、基礎的なIT知識やプログラミングスキル、専門分野に関する知識、コミュニケーション力、提案力などが求められます。しかし、未経験からでもIT専門スクールや独学でスキルを習得することでITエンジニアになることは可能です。

ITエンジニアは、年収も高くやりがいのある仕事です。この記事を参考に、ITエンジニアになるための情報収集やスキルアップに役立ててください。

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